第172夜 メシウマ国の言葉 メシマズ国の私には
皆で55のバスに乗り いつものフレンチへ向かう一行
バスの中は 仏語が公用語で 移動していく
通訳の明奈も三穂も居ない 典子姉弟は父母義父母との通訳
心太くんは 日本語より仏語が母国語で 仏でお世話になったルイの方に行った
「やられたわ 私達以外 全員仏語 日本語の内村さんのトコに行こう」リサ
「Lisa peut partir. （リサは行ってきていいよ。）
Je vais aller chez Noriko.（私は典子のトコに行ってみる。）」ねね
「はい？？」リサ
「そんなの 三郎さんも第二外国語で仏語を選択して単位は取ってて少しは行ける
家庭でも仏語汚染が著しい状況 対応しないとね
2人で裕太くんの仏語の日にも行って 頑張ったけどマダマダ辛い
どうも 伊語の方が良かったかもとの状況になってる
仕方無しで卒業までに伊仏語の日常会話を頑張らないとね」ねね
「そんな メシウマ国の言葉 メシマズ国の私には」リサ
「結婚して帰化すれば メシウマ国の日本国籍だよ 頑張ろう」ねね
メシマズ国とメシウマ国の深い溝を婚約で乗り越えた と勘違いしていたリサ
仏語汚染から逃げ切れるハズだったリサ 内村さんに愚痴を垂れ流す
「でもねリサさん 原付の免許を取った16の小僧がさ「レースやりたいんです」と
三河バイクの門を叩いて 俺の下に来て5年 ライダーやメカとして育ち
地区戦に4耐＆8耐の天辺に立って ゴロワーズに行くとかEWCを転戦するとか
もう夢みたいなんだよ そう思ったら 仏語汚染は気にならなくなった
今季の残りを怪我をせず 無事にゴロワーズへ送り出したら 泣き崩れると思う
リサさんも 子が生まれ育って行く時に この感じに成れればいいな」内村さん
「そういう世界観に達しておられると」リサ 内村さんの肚の大きさに感動
フレンチのお店のに到着して ドカンのフレンチで 取皿に計量して食べる皆
55のバスに乗ってからは 英雄さんの話題は一切出ない
皆で上村さんの口の上手さと、潜り込ませているであろうトラップで
婚姻届にサインしてくる と信じる 信じるしか無いと なっている
西谷さんも話を変えたくて 68と大円に
「FZR13とFZR17 感想を聞かせて欲しかったけど」と振ってくる
「あの衝撃では無理 FZR13のみ ピックアップは物凄くいい
けど物凄く線が細い いつクラッシュするかのギリのギリのマシン」大円
「FZR17はピックアップもいい どういう仕様なのですか」68
「2台共 新しいelfの燃料とMOTULのOILを入れた
大円くんのは ピックアップを良くしようとして フライホイールではなく
可動部 ピストンやコンロッド クランクやタイヤのホイールもギリまで軽量化
バルブも排気は熱の問題で軽量化してないけど吸気のバルブのロッドは細く
大円くんのワークで開けないと 耐久性がスプリント20周
基礎開発の部隊がやりたい放題してるから 大円君のOKがでないと
流石に68くんには、ギリギリのギリに乗せれないから」西谷さん
「じゃ FZR13は、どこかでレース以外で3人に乗って貰って
フィードバックをしたほうが良い それ用の全日の専有をしよう」大円
内村さんが来て
「このレースの後に YZFとYZRのトレーニングで鈴鹿とSUGOが取れてる
SUGOがな YAMAHAの協力があると ギアだけ持って行けば良くなって
名古屋空港から1時間 便もある 意外と近い そこでやろう」
「ええのん？ そんなにYAMAHAにお任せで」大円
「コース専有代は大円さん持ちで 請求書の処理をしていただければ」西谷さん
「隣の銀行に送ってね 銀行の新人の遥18さんに委託料払って任せたから」大円
「また 18とか 若い子で 嫁より若い」ねね
「そそ 右も左も判らない内に 支店長脅して 俺とパーク大円の請求書専属
もう面倒くさくて自分でやりたくないし アメックスの与信で行ければいいけど
鈴鹿も請求書だし きっとSUGOも ほかも色々あって お願いした」大円
「脅して と お願いした は 両立しないと思う」リサ
「脅しって ローン全額一括返済＆預金の全額一斉の現金での引き上げ or 遥18さん
金額の2.8%が銀行の手数料 0.2%は遥18さんのボーナス 年間30億JPYは動く
この天秤で 支店長は どうぞどうぞと遥18さんを売り飛ばしたぞ」大円
「力技・・・・」ねね＆リサ
ダンスケ銀行の口座カードを紛失しても余裕があった 地銀とは言え支店長が
ヘタれる預金量 国内口座にもそれだけあるのね と思う純金2人
「典子ちゃん 裕太くんと心太くんのタイムは？」話を変える大円
顔が渋くなる典子 「呼んでくるから本人に」呼びに行く
ローラン当主とフィリップとモーリスも来て
「27″6までで」心太
「27″1で止まった フルパワー仕様のパワーが扱いきれてない」裕太
「それでも 4耐前の合宿でNSRで出した32″から5′′のジャンプ 頑張った」典子
「うむ うちのフィリップとモーリスも初の鈴鹿 手強いコースと言っている
息子の嫁の弟ペアの下駄はあるが 1次予選の足切りはクリアだ」ローラン当主
「あのエンジン 余裕で13000rpmまで廻るけど トルクは7000rpmから上な仕様
廻しっぱなエンジンに仕上がっている 2Stから乗り換えると廻しきれない
予備エンジンもある 廻し切る練習だな」サンタモニカで乗った大円
10000rpmまでにやっと慣れたがその先のパワーにビビって開けきれていない2人
あと3000回転開け切るのか 目眩がするが サンタモニカで10″離されたポイントだ
明日のフリープラクティスと予選で11000まで頑張って開けてみよう 前向きになる
「全部開けなくても ホームとバックとテグナーの後 ストレートの3箇所だけでも
開けれるようになれば1′′は縮まる」38
「それ テグナーの後の右 トラップでは」68
「サンタモニカのターン7の後の右よりはマシ 路面も荒れてないしテグナーは右で
タイヤも温まってる」73
「あー サンタモニカ 無理してでも行けばよかった 話しについていけない」68
「テグナーの後は右もあって怖いなら ホームとバックで13000rpmの全開に
立ち上がって真っ直ぐ向いてからガバッと開ければいい ついてくるエンジンだ
その後の250m看板と130Rに気をつければ なんとかなる」大円
ローラン当主とフィリップとモーリス 密談開始
「いいアドバスだと思うが」ローラン当主
「流石 幻のキャブセッター 基本に忠実なアドバイス」フィリップとモーリス
「こう言う会話をしたかったが ルイは空に行ったからな」ローラン当主
「それは 言わない約束」ルイも加わる
「でも 満足だ ルイの婚約 奥さん公認で鈴鹿にライダーを引き連れて来れた」
ローラン当主が言ったところで耳を摘まれ隅に連れて行かれて正座
ソニア夫人が現れて
「それは熱田の後 今日の夕方からの予定 佐藤家の皆さんを放り出して」
で始まる有り難いお話を頂く
68も38も大円も『ポール・リカールの再現フィルム』と距離をとる
どうにもならないと皆諦めた時に
「それは 俺が役割分担で 熱田組と鈴鹿組の割り振をやったから
本来なら姉ちゃんがブレストに行く時に親父とお袋が行くべきで
少なくとも俺がお世話になっている10日間もブレスト訪問の名目はあった
ヌケサクはうちの親父 でもこのレース期間で清須Rのピットで親交を」裕太
『一緒に泥を被れ』と父母に目で妖精を飛ばす裕太
「裕太達のTT-F3の予選は1100まで 白子Rの工藤さんの案内で午後は伊勢へ
そこは ローランさんもご同行を
日曜日はグランドスタンでソニア夫人から頂いたブレストのワインと
大円くんから頂いたポン酒でも呑みながら決勝を二家族で見ましょう
肴は白子Rさんの手配で この辺の地のモノで」裕太父
巧い 過去の自分の責任を有耶無耶にして 今後の善処の道筋を付ける
見たかった68のスポーツ走行も見たし 明日のTT-F3の予選も日曜日の決勝も見れる
しかも2家族揃っての歓談＋ワインにポン酒
「典子はピットボードは清須Rさんにお任せしてスタンドへ」典子母
「ピットボードは俺達がやれるし 仏語も大体OKな清須R」フィリップとモーリス
丸く収まりかけたが ローラン当主
「せっかく鈴鹿のピットに居る ピットで見たい GP250 の予選も見たい」
我儘が爆発して 正座と有り難いお話の延長に突入
裕太の泥を被っての仲裁案も無に帰してしまい 一同 正座仕方無しで見ていると
シモンが仏大使館員とお爺さんを連れて現れる
「鈴鹿市長の鈴馬と申します レオン家の皆さんとお会いできて光栄です
日曜の決勝は スタンドで ご一緒頂けるとか」シモンの通訳で挨拶
鈴鹿の市長 鈴鹿サーキットのある市の市長のお誘い ローラン当主も折れる
でも 正座のママ
鈴馬市長 正座の理由を聞いて爆笑して
「そんなの 鈴鹿にはゴロゴロいます ササ立って 酷いのは親の葬式もブッチ
仲間の膨大な協力の上での レースチャレンジ 仲間に恩を返すが一番
でも 日曜の決勝はスタンドで 市の広報用写真も撮らないといけませんからね」
強引に自分のPR用写真を市の広報用と言い換えて 収めていく鈴馬市長
「私の4耐優勝の副賞も 見事に恩を返した頂いた 鼻が高い
明日はお昼休みに 三河バイクWith軍団＆信濃流の三人も ご一緒に御飯と
市の広報用写真撮影ですよ YZFが無いのが残念ですがFZRはありますから」
無理くり進めていく市長 おいおいとも思うが 今はこの押しの強さが有り難い
そう思う 三河バイクWith軍団＆信濃流の一同
市長の御一行に 鬼頭のご隠居もいて 内村さんと竹内さんと工藤さんは挨拶に行く
大円 挨拶に行くか悩んで止まっていると ライダー一同と内村さんから呼ばれる
「この方が、鈴鹿の最古老のお一人の鬼頭さんだ 挨拶をしておけ」内村さん
「そうだぞ この方達のお蔭で 鈴鹿も盛り上がっている」竹内さん
三河バイクの三人は 素直に 挨拶
清須Rの二人は「藤田さんの幽霊の話に出てきた 鬼頭のご隠居さん」
「大円 立派になった じゃが 挨拶もなしで」お怒りの鬼頭のご隠居
「その理由は山田さんに訊いて下さい 孫のYZ125の件と言えば答えが返ってきます
鈴鹿は近いのでYZ125もよく来てくれた 連れての挨拶に行かなくて
本当に良かった 古い話は置いておいて たくさん食べて下さい」大円
大円 成人式の係の人の注意事項並みに 山田ガレージの山田さんの注意事項を守る
電話をしに行く鬼頭のご隠居
「大円さん 今の方との関係は？」みな
「俺が 高校の時に鈴鹿のイロハ TZのイロハ を教えてくれた方だ
2年間で18″7まで行けた 恩人だ けど挨拶にはいけない事情がある」大円
10年前の18″7 当時の全日本により速い 今でも全日本より速い WGP並
挨拶にいけない事情 深刻に考える皆
鬼頭のご隠居が戻ってきて
「滑ってばかりと思っておったが、配慮も出来るようになった 頑張った」
言い残して 肩を落として 市長ご一行で 帰っていく
出ていくのを見送って
「ご隠居 俺が高校を卒業して海外に行ったのを期に完全引退
盆栽に手を出して やらかしまくり らしい
チーム藤田に手伝いに来てくれてた当時20のYZ125 庭師の孫でさ
走る種銭は やらかしてどうにもならない盆栽を貰ってきて
立て直して 品評会で入賞させて売り飛ばしたりで
トランポの新車のスーパーGLやYZ125とかギア一式を キャッシュで買ってた
他にもバラや菊やなんか知らんが 庭のやらかした植物全般も立て直して
入賞させての お捻りだけでコース代等も余裕で賄う 庭師の天才だった
そんなYZ125を連れて挨拶に行って ご隠居にやらかした盆栽を自慢されたら
YZ125のダメ出しの嵐 挙句に 立て直しましょうか とか
20のYZ125が口走ったら 大事故だ 回避一択」大円
『忘れていた』だけなのだが、先日の山田さんの情報で 理屈を跡付けする大円
「なにか 引っ掛かるが それなら 仕方がない」
と 一同は納得して 英雄さんのことは忘れ去って
忘れ去らないと寝れないので サーキットホテルに移動して就寝していく
今宵も深けたようで
YZ125くん 元気かな
貰ってきた盆栽を立て直して入賞させて売り飛ばしてコレ買いました
モトクロス始めるんですと 見せて貰った新車のYZ125はカッコよかったよ
作者がお祝いであげた ラダーレールは鉄製で重たかったけど使ってくれて有難う
