第167夜 「山崎さんは おいくつで」
22日にパーク大円のペントハウスにバイク便が何便も続く
オートバイ系の月刊誌の発売は25日 先行して広告主での配送が来ていた
ヤバイ金融の若いのからも 連絡があり 4耐8耐の表彰式までのLive 計16時間と
若いのが編集した 4耐と8耐の2時間版ダイジェストが出来上がっているから
デリカで取りに来てとの事 行ってみると VHS一式が入った箱が10個
確かにデリカが要るダンボール箱数 デリカに積み込む
駄賃を渡したいが行儀見習い中で社長に止められてるので
矢田の店のGサカイの好きなのを一本を選べ と告げて 喜ばれてる
各誌10冊を献本で送ってくれたので献本とVHSの段ボール箱を持って
三河バイク向かうと連絡すると白子の工藤さんも居るらしい
「まいど レースを録画したVHSと献本が出来たから 2冊づつ置いていくわ」大円
「この広告はマトモだが 特集が」と内村さんと工藤さん
「キスに正座に膝枕 いいじゃん 4耐に8耐の勝者だし」大円
「日本一有名な バイクチームだ」投げる工藤さん
「ま 頑張るわ あの日 大円君を誘ったんだ」肚を決めた内村さん
「がんばろう」と大円と工藤さん
「敏江28さん ジャックのとこへ嫁に行った シリーズ終了後に仏で式だ」
「伊仏のお貴族様のフルバックアップの式 呼ばれたら出席だけでいい」大円
「服とかは」内村さん
「日本人だから着流しで 袴は主役が履くもの 内村さんの長着の誂はここへ」大円
「任していいんか」
「俺も任せっぱなしの和裁士さん 下手にどうこうよりマトモ」
「後で電話して早急に行ってくるわ」
「じゃ おれもう一軒の信濃流へ行ってくるわ」
「俺も行かないわけにはイカンだろ」内村さん
「正座にキスに膝枕 申開きが出来るなら お願いしたい」大円
「大円くんに任す」内村さんと工藤さん
一人でデリカで信濃流に向かう大円
由美子さんにVHSを3セットと献本を渡して、本屋に並ぶのは25日と伝えて
「栄子ちゃんはどうしてます」と全然違うことを訊く大円
「私の力不足 旦那にお願いしている 旦那がチームを組むと」由美子さん
「旦那さんも待ってたんだ お任せします」と言って帰ってしまう大円
内弟子の初香さん 幹部の純子さん バイク好きの弟がいる康恵24さん を呼んで
四人で オートバイ関係の雑誌の特集を見て 大円の広告を見て
四耐ダイジェスト 2時間版のVHSを見ながら康恵さんの弟の健太君を待っている
「このアナウンサーの端から三河バイクWith軍団＆信濃流の38 の絶叫」純子さん
「その後の正座も やらかしたら正座 正座が姿勢ではなく罰になってる」初香さん
四人とも姿勢を正して 正座で見てるので なにか複雑だ
「大円くんだ 正座もだが 仏のお貴族様に幽霊に 仏語のみでの8耐優勝後
の打ち上げで取材できなかったとか 流さないと やってられない」由美子さん
到着した健太くんと先輩の山崎さん オートバイ系の雑誌を見て
「だいぶ オブラートに包んである 現場はもっともっとの盛り上がり
この御礼広告なんか詐欺レベルで美化してる」爆笑の健太くん
『そうなんだ 雑誌の編集者も気を利かせてくれたんだ』と思う四人
「儲かってるんだね 家元のトコ 下世話な話だけど いくらぶち込んだの？
4耐マシンに予備2台 8耐マシン バカでかいハウスが3台 この広告
軍団と信濃流で分けても2億位づつは掛かってる」いきなり仕掛ける山崎さん
「4耐だけのスポンサーで1000 軍団も同じ 他に請求書は来ていない」
ん？ 何を仕掛けてきていると 不思議がる由美子さん
純子さんはお怒り開始
「それだと 掛けた金額とスポンサードの金額が合わない
去年の地区戦から 三河バイクの裏にリカール家が居るって噂は本当なんだ
マシンに張ってある リカールのステッカー ここがメインスポンサー」山崎さん
大円の金の件は絶対漏らさなと約束してるので言えないが
「その1週間で そんなにお金が掛かるのか」由美子さん
「ハウスは日本にないサイズ 本体のレンタルとしても 仏から海運している
海運と陸送の往復だけでも500万は掛かる レンタル代は理解らない
マシンは4耐用のFZRが3台と8耐用のYZFが一台 全部ワークスとの噂
GP250のTZ250を全日本を走らせている ウチでもワークスマシンのYZFは
卸してもらえない だから 金だけでは用意できないし 払う金額とは違うけど
4台で開発費込みだと2億は行く YAMAHA本体の支援もあると見てます
YAMAHA本体も4耐8耐のW優勝で 元は引いたと」山崎さん
「詳しいが」
「こっちも 同じYAMAHA系チームの山崎レーシング 8耐に参戦してきた
今年は、うちもデカイスポンサーが3つも付いてくれたから予算があって
マシンだけでも 練習で壊れた分の修理と開発で2000万掛けれて
練習のスポーツ走行も本番の鈴鹿の滞在費も結構掛けれた
その分も勘案して予算配分 タイム 2′16′′6 がベストでは なんとか完走レベル」
「となると三河バイクWith軍団＆信濃流は化け物の速さと耐久性なのか」由美子さん
「三河バイクが強力な資金力を背景に ピットクルーを含めて
努力で才能を開花させたと HONDA方面から噂が流れてきたのですよ
スポンサードのカラーリングのない 昨シーズンから三河バイクが地区戦を
開催するコースの鈴鹿と間瀬に連続の専有を繰り返して
練習三昧をしているのは聞いていた
パンチパーマが4耐の1次予選からパドックに居て そこには家元も一緒に居た
土日の表彰式に三河バイクと一緒に居た これもレース関係者の中では流れてる
となると 三河バイクWith軍団＆信濃流にパンチパーマは絡んでいないですか？」
本題に突っ込んでいく山崎さん
「回答を拒否する」由美子さん
でも紫のロッドの大円くんとパドックに4日間も一緒に居たし バレるわな
「そっかぁパドックで後ろ姿を見たパンチパーマ チーム藤田の幻のキャブセッター
伝説のパンチパーマ 大円君が三河バイクでレースの世界に復帰してきたんだ
これを家元の口から聞きたくてお金の話から仕掛けてすいません
来年はIB自動昇格で全日本に来るのか 盛り上がるけど うちの順位が下がるわ」
「そんなに有名人なのか そのパンチパーマは」とぼけて訊く由美子さん
「大円君が居ることを隠すなら 三河バイクWith軍団＆信濃流 の裏に
リカール家が居る YAMAHA本体も動いた 程度は漏らさないと
金満な家元になりますよ
桁違いにお金が掛かっても大円君ならやる チーム藤田でもやった事ですから
レース関係者では大円君が鈴鹿に居たのは 流れてるから深追いはしない
でも現場に居ない人を納得させるにはね うちからの忠告です」山崎さん
「でもさ ねえちゃんのお稽古の家元がスポンサーじゃん
68さんとかがここで茶を点てたら 若い女の娘の入門の山になるんじゃ
先行投資で元は引けないかな」健太
「68君達二組のキスシーンが巻頭だわ 8耐翌日にマルセイユに飛んで
結婚式だ 嫁が居る男だ そこまでの人気にはならないだろ」山崎さん
「いえ 一度来られて 見るだけでも」康恵さん
「姉ちゃん！！ 見るだけにして 袖にされて凹まれてるは邪魔くさい」健太
「山崎さんは おいくつで」初香さん こっちが気になる26才の才女
「俺 29です 見合いの口を家元にお願いする 隠し一番できました」山崎さん
「三河バイクも白子レーシングも 若い娘は仏語で話しかけられる
山崎レーシングもバイクチームだ その辺も注意してな」由美子さん
「山崎レーシングは」初香さん 日英独なら対応できるが 仏はトラップ
「え、普通に日本語ですが 一部仏語が居ますけど」
『パンチと仏様に続いて ここでも仏語トラップの危険が』と思う初香さん
「此の先は婆が」出てくる純子さん
「この書類をよく読んで頂いて 入門の登録費が3万円 半年の総額が6万円
週1回2時間 コマはここの通りで」信濃流の入門案内を出す
「なぜ？」
「通って頂き お茶を習うのもですが 女性との接触に慣れて頂く
姿勢・礼儀・和服等などを覚えて頂く 女性の和服などは別途 婆が教えます
第一印象とかもあります いきなり仲人立てての見合いは今どきはね
独身のご友人とかで3名も揃えば入門の登録費の団体割引もあります
うちは女性ばかりで 素性のしっかりした若い男衆に売り飛ばしたく」純子さん
「女性の和服などとか意味不明だけど 最期の売り飛ばしたく 物凄い本音が
俺も24 山崎さん 片山もつれてきて団体割引で」康恵さんとは双子の弟の健太
「片山はダメだ 女にだらしない レース部門でも破門間近だ 工藤にしよう
工藤はマジメだし女運が悪かっただけだし 純子さん 詳細を」山崎さん
「女性の和服の件も含めて こちらの別室で」純子さん 三人で移動していく
「分別のある方 洗いを掛けないと」初香さん
「初香さん 信濃流の全お稽古の事業所に緊急伝達 写真と釣書の整備をしろと
うちの家元邸には鈴鹿の耐久の現場に居たという男性の訪問が何件もある
雑誌の発売で 一気に増える可能性がある
古い写真や釣書をそのままではダメだ 最新に更新しておくように
雑誌も買って広告の部分を飾るように 中身は見せるなと厳命しておけ
そして むやみに男性入門者を認めるな きちんと見定めて推せる男性のみ
釣書の裏を取って入門を許すように イケメンほど注意をしてな門下での喧嘩や
山崎さん程の「いい男」でも見合いの口 なにか落とし穴があると見た方がいい
素行もな だらしないのほど口が巧い or 口が巧いからだらしなくなるのか
因果はどちらかは不明だが うちの門下を食い荒らされては叶わない」由美子さん
由美子さん 雑誌各誌の表紙が 73の膝枕 or 68達のピット前のキスか正座
どれもこれも 三河バイクWith軍団＆信濃流 のカラーリングのツナギやマシンが
はっきりと理解る状態で写っていて ばんばん表に出てきている事を忘れている
ダッシュで事務方に行く初香さん
『パンチのハリセンの言ったことを 言い直しただけだけど真理だ』
「それでは 来週にも お願いします」
当初は隠していた真の目的の 見合いの口 の話を全面に出して帰っていく二人
「健太くんは康恵さんの弟 裏書きは康恵の家 浦田家が書けばいいが
山崎さんは裏を取らないと 大円君を知ってるみたいだ 大円君に訊いてみよう」
大円に電話して 裏を取りたいと由美子さん 大円 思い当たらず
山崎レーシングで春奈を思い出して春奈に投げる
が 春奈も自分は決まったので面倒くさい 父に投げる
父 大円ー春奈経由の妖精で 信濃流家元と繋がれると二つ返事で了承していく
同じお願いでも 立場が違えば 面倒くさいから二つ返事で了承する まで変わる
翌週 信濃流家元邸の一室で入門願いを出してる三人
「申し訳ないですが 落とし穴の有る方は入門不可ですので 洗わせて頂きます
これは 男女関係なく 入門時に行います」純子さん
「ライセンスの確認と車検みたいなものか そう思えば当然だ」山崎息子さん
「それだと見合いと成婚への参加申し込み書 エントリーフィーが団体割引」二人
「女性の和服ですが 普段は判り難いですが 年明けのお稽古や茶事では判り易い
振り袖は未婚女性の第一礼装 未婚をアピールしています
他の着物はそれ以外と思って頂ければ それまでは無闇に行かないのが宜しいかと
今が8月末 4ヶ月もお稽古を頑張れば 茶事も参加できるので」純子さん
「長いレースだ 成婚がチェッカーでもない ある意味そこからが本番の日の丸だ
4ヶ月のプラクティス 年明けからのクオリファイ 耐久だ」山崎息子さん
今宵も深けたようで
