第166夜 譲るけどショボいとカマスぞ
明奈と三穂とジャンヌで密談を始めると典子も加わる
「そんなの コースとマシンはある 40分✕7枠でも8枠でも 走り続けて頑張る
頑張れれば その先が見えてくる」自分が言われた事をそのまま言う三穂
ジャンヌが明奈と典子を連れて離れる
「あの強烈な能書き 288GTOのタイムは強烈ですが 何者ですか」ジャンヌ
「トリノのサヴォイア家の峠コースでオーバーオールのレコードは叩き出してきた
千万町峠の魔女の渾名を持つトライアラー 鈴鹿のベストタイムが2′13″3」明奈
「弟の裕太の言ったとおり 鈴鹿40分✕7枠を軽く熟す女」典子
「能書きではなく実績で 40分✕7枠を軽く言える 別次元の女」ジャンヌ
戻る三人
「そうは言われても あまりにもヘボな兄 どなたかのコーチングが必要
幽霊の方にお願いするのは」ジャンヌ
「お願いされてもYAMAHAのユーザじゃない 止められている」出る藤田の幽霊
「うちトゥルーズ家もクルトネー家もMOTULのユーザ その胸のロゴのユーザです
お願いできませんか」ジャンヌ
「大円さんに相談してくる」藤田の幽霊
「あ、藤田のジャケットのロゴのユーザさんかぁ 引退後に世話になった会社だし
マシンにもデカイスッテカーが張ってあったな あれでヘボでは返ってマイナス
恩返しで しっかりと教え鍛え でも最低半年は掛かるコースだそ」大円
日本に連れて帰って 鈴鹿で銀の四輪と組まれるより欧州に置いていくを選択
戻ってきた藤田の幽霊
「MOTULのユーザ この胸のロゴに誓って コーチングのお手伝いは致します
大円さんの見立てでは 半年コースと それでもヘボであれば 方向転換を」
ホッとするジャンヌ
「裕太たちは?」
「レオン家はHONDAのマシンにelfのオイルに燃料 どうにもならない」ジャンヌ
「仕方なし 裕太と心太は自力で頑張れ」血の繋がった弟には冷たい姉の典子
「じゃあ 酒宴に戻り 明日はUVが厳しくなる前にアドリア海のビーチへ
その後はフルカバーで観光へ」明奈
「それで行こう」典子と三穂
「Fantôme de M. Fujita のコーチングで頑張ります」ジャンヌ
酒宴に戻りワインを注いで廻るジャンヌ達 呑めないから注ぐしか無い
宴も終わり ハウスで就寝していく
翌朝
タイムの出ないトレーニングを見て複雑な思いをするより 幽霊に任して
タイムを出したライダーやトライアラーと 一緒に喋りながらの観光がいいと
一緒について来てしまうお貴族様達 二人っきりの予定が台無しだが
「73 スポンサー様とその候補だ しっかり接待をして来年のスポンサードに
繋げる様に頑張ろう 三穂さん達もご協力を 一団で観光です」38
そんな事を言われてしまっては 協力するしか無いので諦めて ビーチと観光へ
サンタモニカのピットでは藤田の幽霊が再度 コース案内をするので四人には
「聞き漏らさす 理解らなければ 質問を」と開始していく
「俺らハバなんだけど」裕太
「藤田さんの幽霊 YAMAHAかMOTULのユーザしかコーチングできないと
旗色は鮮明にと昨夜決まった HONDAとelfユーザは自力で頑張って」ジャンヌ
「Montjuichもelfなんだ」マルコ
「頑張る 姉ちゃんも俺達を見捨てて観光だ 血の繋がりほど厳しい物はない」裕太
裕太と心太 前後を入れ替えて お互いのライディングを指摘し合いながら1500
49″8 裕太 50″0 心太 3″のジャンプだが ヘロヘロで6枠目に行けずに座り込む
レーモンさんもユーグさんも2′を切れずにコケて病院へ検査に行った
ジャンヌだけが47″4までタイムを詰めているが5枠を熟してヘロヘロで蹲っている
戻ってきた観光をしてた一団
「そんなにタイムの出ないマシンを あのカッコよくは持ってこないだろ
チェックしてみよう 38と73も乗って味噌」と勝手に三台のマシンを触る
ギアに着替えて 38−ZX 73ーGSX 大円−VFR でコースイン
タイヤを温めサクッとトライでタイムを叩き出してピットに返ってくる
「GSX-R 乗りやすくていいマシン」73 43″5
「だな Kawasakiもいいマシンだ」38 43″4
「ホンダのフルパワー いいな」大円 42″6
心太と裕太は下を向くが ジャンヌはやっぱり73はいい男と機雷になる
気がつく38
「ゴメン 俺が気が付かないと行けない 73にSuzuki GSX-R ダメだわ
ジャンヌの目が 73に惚れてる」貴子さんに土下座の38
意味が理解らない大円と73
皆に説明されて やらかしたぁ となるが後の祭り
リカバリを38と真美ちゃんに任してと全ブリの話をしてると
レーモンとユーグが病院から帰ってきて骨には異常なし 一安心と報告してくる
「クリスチャンは視力も筋力もダメダメだった レーモン君とユーグ君も視力検査と
フィジカルチェックからスタートで」心配になり注意事項を伝える大円
「あ、視力検査 拓也さんの件で日本語でも滑った 再来」明奈と三穂
「視力は1.5」とジャンヌとジル 続けて「1500mは7′台の筋力」
「フィジカルに問題はない クリスチャンさんより事態は深刻」とジャンヌとジル
「仕方なし ヘボはチームオーナーで戦う お貴族様の御曹司だ 混走は無理
ロレンツォなんか自転車でも引いた 嫁の三穂も単独走行のトライアラーだ
チームが創れなければ 73達のゴロワーズの応援をしてくれ」大円
一斉にウンウンを首を縦に降る 父親たち 無理を諌めれていなかった
このフレーズで自分の立ち位置を理解して 諦めろ と誘導していく
「私はもう少し 頑張って」ジャンヌ
「あのマシンで藤田さんの教え鍛えを受けて1回だけの46″7 他は47″台
俺の3″落ちの46″5を安定して出せればノービスで戦えたのですが
フィジカル面で絶対的に不利 楽しむレースに転向を」引導を渡す73
「楽しむ走行でも 今のヘボ具合では 楽しむ前にコケて危険だ
藤田に半年コースで教え鍛えを任した 幽霊の出るコースになるが
プライベートコースでしっかりと練習して楽しめるように」大円
「マシンのMOTULのステッカーに相応しいライディングが出来る 教え鍛え
宝生さんと上司の方が こちらの神様と交渉してくれて 許可がでました
ただ 四人のでき次第では マシンのステッカーを剥がして帰ります」藤田の幽霊
73達に引導を渡され でも半年コースのトレーニング 望外の提案だ
レーモン君とユーグ君も 安全に走れればいいし ダメなら
ステッカーが剥がされれば降りるだろうし どちらも 安全第一
「先生は幽霊だけど 大円さんチームの一員には違いない
タイムはないけど 教え鍛えには、程よい距離感」ジャンヌ
「そうです 鈴鹿 13′′台とか サンマリノで40′′を切るとか速すぎる
現役のトップの立つトライアラーにライダーより 幽霊でも先生に」ジル
お貴族様の父達も一安心で みな安心して 藤田の幽霊を 許容していく
「兄貴様 幽霊が完全にうちらの一員として認識されて任されてますが」三穂
「だってさ おれが教え鍛えをしては YAMAHAに申し訳が立たないし
藤田ならMOTULの関係で 申開きも出来るし それよりもな
宝生さんの上司 と素性を隠しているが 後ろにもう一人の仏様がいる
三穂 苦情を入れてこい」
「誰に苦情を入れろと」
「そんなん 担当の宝生さんは放り投げてきてる
俺の左腕の曼荼羅の中心 一番偉い責任者の大日如来様だ
No1トラッパーだし 俺では無理」
「それって 不動さんや帝釈天さんとは桁違いに 偉い仏様?」三穂
「そうです」四天王
「なんでまた そんなに偉い仏様が」三穂
「おもしろい だそうです」広目天
「うふふ 面白くて」と聞こえる 兄貴様がひれ伏した
諦めて流すを選択する 三穂
「今夜はうちの主催で酒宴を 今朝からこっちへ運んでいる」
トゥルーズ家とクルトネー家の当主が叫ぶ
みな うんうん 丸く収まった 後は帰るだけ と油断していた
そして酒宴 昨日はイタリアン 今日はドカンのフレンチ 美味しく頂く
みなでワインを呑んでハウスで就寝していく
翌日
典子とルイは奥様に挨拶をしにレオン家のある海洋都市へ向かう
大円と明奈と38と真美ちゃんは日本への帰途に就く
三穂もフィレンツェに顔を出してからと思ったけどご当主も執事の人もこっち
皆と一緒に帰国でヨシ!と帰国を選ぶ
ケンタも大円が帰るなら と一緒の便で帰国
山の上のお嬢様大学 9月2週目から後期が始まる
皆帰らないとマズイので帰る 根拠のある言い訳だ
帰国して20日の日曜日 68も休みなので来てる
純金も集めて パーク大円の焼き鳥屋で生中で乾杯して
「ねね リサ ベアリングはやっぱりいい 私も典子も続いた
典子はお相手のレオン家のある海洋都市のブレストに挨拶に向かった」三穂
「それは良かった」ねねとリサ
「三穂はすんごいお貴族様耐性で」明奈
「兄貴様の妹を21年ですから 典子もお貴族様耐性がついて良かった
後は 私の伊語 明奈レベルまで行かないと 特訓の開始だよ」三穂
「典子は そこそこ行けるし 仏に嫁ぐから 仏語がメインでいい」明奈
「仏語で押し通そうな 世界一美しい言葉byサロンさん ゴロワーズも仏語
拠点はリカール家だけど 後の三家も来て貰わないとらしい」バイクチーム
「ケンタのチョンボも ケンタスペシャル包丁で相殺で 伊仏のお貴族様も納得
荒事にもならずで良かった 後期から明奈を送っていくのは駅までにする」大円
「はい 駅までで 三穂は正門に車置いてから駅に行ってからの廻り道で」明奈
「はい」TANITAの数字とグラフを前にしては 他に回答は無い三穂
「仏語とお貴族様耐性は理解る 駅までの送迎とは」と訪欧しなかった三人の純金
「カクカクシカジカ ロレンツォさんは『ぽっちゃり』がお好みだけど
三穂は今がその状態 油断すると一線を超えていく」明奈
「焼き鳥は美味しい 食べた後は動けばいい」若く運動量が豊富な73と貴子さん
「向こうでも 俺達四人は、一緒に基礎トレはやってたからな」68達の四人
夏休み 山の上の大学にも行かず 食べる量はそのままな 優香に美久に由美香
ねねとリサは春奈に付き合わされて基礎トレをやって体重のグラフを書いている
「更に トラップ」 TANITAは悪魔の数字を叩き出すと目眩な三人
爆笑の風神と雷神
「いいけどさ キアラが来日してるんだが」大円
「はい?」欧州帰国組
「何処かであったら よろしくね」大円
とりあえず 自分には火の粉は掛からないと 流す欧州帰国組
「でもさ ジャンヌが突発で日本に来て73 とか言ったら
俺ではどうしようもないから スーパーイケメンの68に捌いて貰うしか」38
「頑張ってね」ひろ子ちゃん
「68に任した」とその他全員 他人事にしていく
「それはいいが 9月頭からの地区戦の後半戦 コカサないようにな
譲るけどショボいとカマスぞ」68
「その緊張感がいいな 突っつかない程度で後ろからプレッシャーを」大円
「まぁ逃げるから」38
「頑張る」73
「おつかれさん」と解散していく
今宵も深けたようで