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第155夜 シャシとか 壊れても見逃しやすい

明日は葉月の朔日 奇数日ですが連投になりますので

葉月も奇数日の投稿にしたく 次回 三日1200 投稿予定です

サヴォイア家の夕食会

ご当主 生でのレコードの走行を見損ねて ちょっとご機嫌ななめだけど

コースレコードの更新で 招待した甲斐はある と納得してくる

息子二人は 制御全カットの剥き出しの400馬力のテスタを踏み切る女性

離れすぎてるとご辞退の様だ


「兄貴様 ここでもご辞退とか」凹む妹


「まぁ 明日の朝 俺もトライするから ご当主にいい男を紹介して貰え

 空軍も来るし あいつら音速の世界だ」大円


それを聞いたご当主

「1000から外せない用事がある その前にお願いしたい」


「それでは 空気の冷えてる 0600付近でスタートで」大円


「早起きしよう 大円殿はワインとかグラッパとか呑まれないのか」勧めるご当主


「明日の朝イチトライ 今現在 呑む暇はないですね トライはミスれないですしね

 明日昼からケンタの案内の店で呑みますので ご安心を」拒否の大円


ご当主 そう言えばタイムが出るまで三穂さんも一滴も呑んでいなかった

レコードを叩き出した この夕食からサヴォイア家自慢のワインを呑んでみえる

トライアラー そう言う人種なんだ うちの息子では 釣り合いが取れない

でも繋がりは欲しい 何名か同じ大学のご友人がみえると聞いている そこだな


夕食後 部屋に通されれ 明奈の膝枕の大円


「すっごいよな これを 8耐の暫定の上位三台のマシンが並ぶグリッドの

 一番前で ウィナーとして 二位三位を従えて 16万人の観客と国内外プレス

 10社以上 TV局も来てて日本と欧州だと生放送中にやったんだぞ

 貴子さん ええ度胸だわ」大円


「そうやって状況説明と数字を並べられると また違った感想が出ますね

 38さんの大技おおわざを喰らったからキスはナシも 表彰台の方々の蹴りも

 え、貴子さんがええ度胸??」明奈


「あれ 73が優勝とのアナウンスで崩れ落ちて その先回りをして膝を用意した

 貴子さん主導の膝枕 ちなみに68の4耐の正座後のキス ひろ子ちゃん主導」大円


「ええ度胸の女が揃って 昨年のラス前も ラスも そうなんですか」明奈


「そりゃ グリッドでキスだそ ひろ子ちゃん達 主導じゃないと出来ない

 RQの口へのキスの口直しと煽ったらさぁ グリッドのど真ん中に走り込んで

 やっちゃうんだもん びっくりした それ以降は煽らないようにしている」大円


「はぁ 寝ますか」 「寝ましょう」と就寝する二人


翌朝 0600 テスタロッサを暖気する大円


「Carlos, indossa il casco e sali sul navigatore.」大円

 (カルロス ヘルメット被ってナビに乗れ)


「"Si può trovare un tempo di esecuzione senza 'ispezione'?」三穂

(インスペクション無しで タイムは出るの)


「Penso di poter trovare un orario che piaccia a Carlos.

 (そこそこは カルロス君に楽しんで貰えるタイムは出ると思う)

 Penso che questo angolo sarà il più spettacolare. Ecco dove lo vedrete.」大円 

(ここのコーナーが一番派手になると思う 見るならここ)


指示されたコーナーへ ダッシュを掛ける ご一家


「兄貴様 ひょっとしてレッキも無しのコース図を見ただけで走るの」三穂 日本語


「ビンゴ 着いたみたいだ 出るよ」 光電管の7m前にテスタロッサをつける


全開でクラッチミート 登っていく大円 入口で思いっきり振って出口で舵角少し

でも 読めないコーナー 振り過ぎもあってタイムはロスしていく 折返しの180

下り ばぁぁ と振って入っていく 横向けて減速 ブレーキは加熱してない

最後2000m フルブレーキを使いタイムを稼いでいく


「はぁ 三穂には勝てなかったか」大円


カルロス君ダッシュでタイムの紙を取りに行きたいが ゲロッピでしゃがみ込む

打ち出されたタイムの紙を持ってくる 妹


「私の昨日の5本目 10′32″9 このコースのオーバーオールのを6″更新のレコード

 兄貴様 10′33″4 インスペもレッキもなし やっぱ限定を外すと勝てない」三穂


「お前 能書き垂れてないで カルロス君のゲロッピ なんとかしてやれよ」大円


「はい やらせて頂きます」カルロス君のゲロッピの面倒をみに行く三穂 


サヴォイア家のご当主様やら皆 降りてきて 大興奮 

テスタロッサを真横に向けてコーナーに飛び込んでいくとか想定外

山程カメラを仕込んでて テスタロッサも車載カメラ付き


「Tenere a disposizione un sacchetto per il vomito quando si guardano

  i filmati delle telecamere di bordo.」大円

(車載カメラの動画を見る時には ゲロッピ袋を用意してね)

 

「Non c'è bisogno di sacchetti per il vomito in casa Savoia.」

 (我がサヴォイア家には、ゲロッピ袋は不要)


大きな事を言う ご当主様 大円達が 朝ご飯を食べていると

典子からトリノ空港に到着の連絡 ピックアップして 四人でトリノ市内の

ケンタの美味しいものツアースタート


「ケンタ 流石だ 美味しいものツアーinトリノ 完璧だよ」大円

「おっっしゃれっな店も いいです」明奈

「いきなりのディープトリノでの歓待 いいお兄様」典子も手首にミネベア

「まず1勝 そこの茶店のエスプレッソが旨い ジモティご推薦だ」ケンタ


舌鼓を打っている頃に しっかりゲロッピ袋を握りしめて 動画を観てるご一家


まず 三穂の5本 車載カメラの映像 編集無しで1時間ほど

やっぱり ラストの本気のアタック ゲロッピ袋は必要だったが 1枚で済んだ


二人共 車外からの映像は 編集中 編集の係の人もゲロッピ袋は準備


大円ドライブの車載カメラの動画のテープに変わる


動画を見ていた三穂 兄貴様 ブレーキは荷重移動だけにしか使っていない

横向けての抵抗で減速してる だから最後にブレーキが残っていた

私は最後にブレーキが苦しくて 踏み切れなかった こんなに差がある


光電管通過後に停まって居る車内に響く 兄貴様の声 日本語だ

「三穂 おそらくクラッチとミッションは終わった ブレーキとタイヤは確実

 足回りもRrとか 曲がってると思う Rr廻りのサブフレームとかよく見といて

 テスタロッサ Rrタイヤは太いわ ほぼRRで 流しにくいわ 後始末よろしく」


まぁ逝くでしょ アタオカの走りだ しかたない 仏語→伊語の通訳さんを通して

ご当主様一同とメカの人に 兄貴様のやらかしを謝罪をするが 聞いていないご一家

ゲロッピ袋に朝ご飯も胃液もゲロッピしてる

しばらく待つしか無くゲロッピが終わるの待って 車が終わったことを再び謝罪


「まぁ 兄貴様 エンジンパワーにモノを言わせて ターマックでグラベロの走り

 壊れて当然だけど タイムを出してるから 車がヘボい と言われたら仕方ない

 私も酷使したし ミッション・クラッチ そしてシャシの点検もお願いします」

自分の分の謝罪をすます


「なんで壊れるんだ それもシャシまで」ご当主様


「壊れるから 壊れないように補強をする しても速度が上がると負荷がかかる

 E=mv^2  速度は二乗で効いてくる 速度が30%上がればエネルギーは1.7倍

 ピッチ・ロール・ヨー 加減速 総てのGのエネルギーが1.7倍になる

 市販車の状態では持たない 補強をしても弱い所からシワやクラックが入る

 応力は弱い処に集中して掛かる 補強を見直して見直して車両の開発をしていく


 その上で軽量化も必要 軽くないと加速できない ただ 10%軽量化しても

 エネルギーは10%の減にしかならず 軽くなれば加速はして速度は上がる

 都合エネルギーは大きく それを減速させて廻る イタチごっこの世界だ」


「そうなんだ メカの人 整備は不要 ばらして損傷状態が理解るように

 分解保存で展示室に展示しよう レコード2発の車両だ」ご当主様


エンジン改造のみの市販車で フルパワーで全力で走れば 何処か壊れる

シャシとか 壊れても見逃しやすい あの状態のままこのサヴォイア家に

置いていくと 壊れたままだ 兄貴様 ドロ被って尻拭いもしてくれたんだ

普段 熊山組にお世話になりっぱなし お任せしっぱなしでは見えてこない

コースのタイムでは勝てても 総合力では勝てないかぁ


日本語で思ったつもりの三穂 全部日本語で口に出ていたが 日本語と油断してて

兄貴様の動画が終わった後に到着した 伊空軍パイロットのボルソ・デステが

日伊語が両方いけるとも 気が付かず全部通訳されて


「俺らパイロットも整備士だより 仲間だね」


と日本語で言われ 「はい?」となっていた三穂 


通訳登場で 長男と次男のアルフレード25とカルロス19に横に乗せて走りたいが

乗せる車が無くて とボルソさんの通訳で話をしている三穂 


アルフレードが ガレージに案内してくれて「これは」と勧めるアリタリアカラー

フェンダーにフライングフィンのダブル国旗 ドアにRallye Sanremoのゼッケン付


「この037はテスタロッサと同じ フライングフィンが使い切ってる

 フィニッシュで使い切るまで軽量化してて 終わった車だからここにある

 しかも 軽くするためにロールゲージがダンボールだし 危ない

 とてもあなた達を乗せて走れる車ではないわよ 飾っておく車」三穂


「そうなんだ」簡単に諦める兄弟


カルロスは兄貴様のアタオカドライブに乗ってゲロッピなので大人しいのは理解る

アルフレードが大人しいのは?と考えると 動画だけでゲロッピ 大人しい訳だ


三人+伊仏空軍四人+案内2人で トリノ市内 美味しいものツアーに歩いて

出かけていくが せめて母屋から門までは乗せてきて貰うべきだった

と反省しながら腹ぺこでトリノ市内に向かう一行


今宵も深けたようで

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