第154夜 ECUの介入を全カット
大円 神様達の無茶振りの次の日 ケンタに輪ゴムの処理と隠し口座の処理を頼むと
「引き取りに行くついでに相談」と言われる
「大円 隠し口座の送金口座に45億くらい入ってる 元口座が11口座だ
流石にこの金額 一回顔出さんとまずい この輪ゴムは妹さんの口座でいいか」
「どのみち妹が伊に行っている 仏からの予定が ケンタのトリノツアーの件で
トリノが収まりが付かない 純金も誘ってケンタの美味しい物ツアーに行こう
ケンタこれ全部をCIAの工作資金で 王道もここにある分は全部いい
ケンタの失地回復と美味しい物ツアー」大円
しかし ケンタもヌケサクなりに考える
「その裏は?」
「愛人と二人で行ったらマズイだろ もう一人来るはずだが 最初は明奈と二人だ
ケンタの案内は大義名分だ 口封じの金額だ ケンタのポイントも稼がないとな
妹関連でお貴族様の相手もある 大元はケンタのトリノ美味しいものツアーだ
ケンタ きっと美味しいものツアー VerUPしてくるだろうし」
「それで スーツケース20個に王道は500位はあるな 受けた 上も説得出来る
それとな 愛人の明奈ちゃんにも それなりの金額で口座を作ってやれ
どこまで行っても愛人だ 法的保護はない 下世話な話だが
金額の裏書きでの安定 大事だ ダンスケ銀行なら国税も躱せる
もう一個 少し俺が抜いてもいいか 調子こいて誂を頼んだら
結構な金額になってな ポケットマネーだと辛い」ケンタ
「その辺は ケンタの提案でいくわ 俺だと滑るし」
ケンタの中身を言わない 誂 前なら断ったが次郎マスターのケンタ
毛皮も佐賀産の良いのを紹介してくれたし これは楽しみに任したほうが良いな
きっといいネタが期待できると 了承する大円
応援を貰って スーツケースと王道を運び出して 一旦帰っていくケンタ
次の日 明奈も動けるようになり 三人で民間航空で 一路ローザンヌへ向かう
ジュネーブ空港から在スイス米国大使館の車列でローザンヌのダンスケ銀行へ
「イミグレは別ルートだし 三穂の車列で慣れたつもりだけど
こうも本気の車列だとビビる それで何処に行くの
パスポートと3日分の着替え持って鯉だけで」明奈
「観光地だけど 日本語で日本人女性に言いにくい 湖の畔だよ」大円
「観光地で湖の湖畔 でも日本人女性は言いにくい場所?」明奈
「妹さんは 湖を見つめて 気がついて ご飯にと切り替えた」ケンタ
「はい? 三穂が行った場所?」明奈
「着きましたよ」超重厚で歴史の有りそうな建物の前で降ろされる明奈
外には看板はなく入ると 物凄く仕立ていい服の 担当者がお出迎え
担当者が二人出来てきて大円とケンタとで相談
「大円の愛人の明奈の口座を作って15億入れてくれない」ど直球のケンタ
「仕方なし お待ちを」ともう一人呼んでくる
「ちょっと割り振りを こちらで考えます 残金は大円さんでいいですか
15あればうちも新規口座の言い訳が出来ます
それか、明奈さんは大円さんの口座のアメックスの子カードで済ますか」
「そっちの都合のいいのは?」大円
「15以上が助かります
ショボい新興貴族が1とかで口座作りたいがありまして 裏書きなしは最低15と
蹴りましたので 言ったことは守らないと」担当者
「それなら そっちで適当に妹と明奈でイーブンになるように
明奈もアメックス発行してね」大円
計算しだす担当者
「助かります 明奈さんを16 にして新規口座の要件クリア
妹さんを31にして裏書き不要要件の30をクリアに
大円さんに余りの8を入れて 100の大台に乗せて
明奈さんは大円さんの口座で裏書き
愛人の件は ケンタさんの裏書きでいいですか」担当者
「いいぞ 大円のペントハウスの鍵も持ってる」ケンタ
「理解りました ケンタさんの裏書き
お顔も拝見しましたカードを作りますので 紅茶を飲んで お待ちを」担当者
「はい? 鏡智と三穂が口座持ってるスイスの銀行?
いま私は ダンスケ銀行の面通しをしたの? 口座が出来るの?
住所どころか 名前も名乗っていないのに?」明奈
「俺の愛人だ このクラスになると独自の情報網を持ってるし 明奈の場合は
その裏書きを在日本米国大使館の米国政府代表部のケンタがやってくれた
愛人なら銀行口座位持たせろ 連れて行け、案内すると手配してくれたのもケンタ
美味しいものと、この手の事はケンタに任しておけば確実だ 俺だと滑る
紅茶を飲んで待とう」大円
明奈 はい?ケンタさん 在日本米国大使館の米政府代表部の人?
またエライとこが愛人の裏書きだわね DoDにヘキサグラムが動いたし
追いかけてブロックされるのは、当然の人脈だわ
案内のケンタさんと話し始めて 携帯電話を貰い話し始める
「よう 何処に居る?」 日本語?
「トリノのサヴォイア家よ テスタロッサでタイムが出なくて
こっちのメカ呼んで貰って セット出し中だけど伊語が辛い
テスタロッサは手間の掛かる車だし
足はそこそこだけどエンジンが不調で延長戦に入るかも メカがショボい
熊山さんと後藤さんと藤原さんを呼びたい
次がミラノのスフォルツァ家
その次ジェノバ エステ家 アルベルトご当主様とご子息のグエルフォとボルコ
その次はモデナで本社見学
サン・マリノのサーキット ここは大商家様 未だ不明
〆でフィレンツェのメディチ家何だけど 遅れが出そう
ルイとポールは今居るけどここが済んだら 伊空軍と交代だって」
「こっちは今ローザンヌだ トリノに向かうわ 夕方までに付くと思う」
「兄貴様も付き合ってくれるの 伊語がヤバイんなのよ助かる」
「典子ちゃんはまだ付いてないのか 伊語の勉強しとけと言ったろうが
ちなみに俺 今日本語だから」電話を切る大円
「なにその 日本語だからって 狙ってるの」明奈
「スフォルツァ家 若夫婦 二人共日本語がバリ 奥さん リカール家 仏語OK
基本 日本語か仏語で済むんだよ」大円
「はい? トラップ」明奈
「でも嫁に行ったら使用人とかとは伊語だ 時間はあるから 今焦らなくていい
ちなみにメディチ家 キアラ 日本語バリ 何度も日本に来てて
俺のペントハウスに キアラの部屋があるレベルで日本語バリ
そのキアラの兄 ロレンツォ・デ・メディチが一番会いたがってるんだよな
ケンタは何時まで付き合えるんだっけ」大円
「2週間で延長あり 大円が暴れないようにお目付け役名目だ」ケンタ
「CIAはだれが一番有力と見てる? 性格の組み合わせまで含めて」大円
「フランスは耐久の民 耐久を制したライダー二人に熱狂中だ
73が行ってないのが、不安要因 どこかで我儘が炸裂すると踏んでる
ショートコースのトライアラーの三穂さんに興味がない イタリアに偏る
メディチ家のロレンツォ だと読んでる 実直だし キアラが日本語行けるし
イケメン過ぎないし 嫁を大事にしそうだし ただ」ケンタ
「ただ?」と声には出したが『CIA? 政府代表部って、その筋なの』と思う明奈
「車はヘボい 自転車で毎日90分は走ってる自転車が大好き 屋敷のコースで走る
デ・ローザの3台を大事乗ってる まぁ脳筋系だな でも仕事は真面目」ケンタ
「下手に 車に乗ると 三穂に潰される 自転車に乗ってたほうがいい
そうか 畑違いのほうが 成婚を目指せるのか いい情報だ
今日はまずトリノへ テスタロッサに乗ってみたい」
「任せな カードが出来たら即移動しよう ジュネーブから飛ぶより
トリノまで車で移動の方が速い」ケンタ
トリノに移動してしてサヴォイア家を訪ねると 異様な雰囲気
敷地内の300m✕500mはある アスファルトの広場に並ぶパイロン
紅いテスタ 走って振り回してる が みようなステア
三穂 思いっきりの濃尾方言✕城南方言✕熊山方言
通訳の人 困り果ててるし メカもショボい上に言葉が通じていない
「よう 苦労してるな パワーが出てない リアステアにはパワーが足りない
ニュートラルステアで やって味噌」大円
「それだと 本番のあっちのコースでタイムが出ない
一応市販車のレコードは叩き出したけど 納得がいってない」三穂
「乗せて」変わる大円
乗ってみてロールバーは入ってるが バードゲージではないし 補強もないだろうな
挙句に途中でECUの介入がありパワーダウンしてるオンザレール仕様
TRCが介入してる ABSも介入してる ヨーセンサーからの介入もある
戻ってくる大円 メカの人に
「ECUの介入を全カット TRCもABSもヨー制御も全部カット」
「うちでは今現在 断る案件 カットしたら素人には危ないし 責任が持てない
レース仕様対応で無いと受けれない こんな美人が怪我したら辛い」真っ当な返し
「三穂 スーツとかメットとかのギアは」
「ある パワーが出たら着ようかと 着替えてくる」と母屋にスクーターで向かう
コースではスクーターが最強の足 どこでも変わらない
「流石 イタリア男性 ガチの回答にも こんな美人 って入れてくる」明奈
「それに気が付けないほどガチで走ってて ECUの介入 気の毒で」大円
「Mi chiamo Miho Daien dal Giappone e il mio miglior tempo a Suzuka è
240RS, 500ps, 2′13″. Supporto alla gara, per favore.
(日本から来たMiho Daienだ 鈴鹿のベストは、240RSの500馬力で、2′13″
(レース仕様の対応で頼む)」大円
「Che cos'è questa garanzia?(その保証は?)」メカ
「Cosa stavi guardando? È un record del corso, vero?」
(何見てた! コースレコードなんだろ。)」大円
メカがラップクラッシュを繋ぎ 介入全カットのフルパワー仕様へ移行
大円 パイロンコースを1時間ほど 振り回して挙動を確認していく
足は煮詰まっている
三穂に明け渡すと乗り込み パイロンを綺麗なステアで廻りだす
そして屋敷内の峠のコースへ 3本ほど軽く流して 4本目で踏んでいく
五本目 アタック 続けて走ったので最後ブレーキが加熱してヌルい
戻ってきて
「さすが兄貴様 素人の安全の為のパワーダウンとか考えもしなかった
確かに言われればそうかも でも私は熊山組のフルパワーで」三穂
スクーターで走ってくる サヴォイア家の次男の カルロス君
「È il record del percorso in tutte le categorie. Incredibile.」カルロス君
(全カテゴリーでコースレコードだ 凄い)
「Domani fai un po' di pratica e sarai a posto. Poi ti metterò a fare il navigatore.」
三穂 (もう少し練習したら、大丈夫だよ。そうしたらナビに乗せるわね)
「Cena. Con il consulente e il meccanico.」カルロス君
(晩御飯に行こう そちらのコンサルの方も メカも一緒に)
三穂と明奈とケンタと四人で散歩がてら母屋まで歩いていく
「三穂 あの車 ノーマルじゃない ええだけのNAのメカチューンだ したら
危ない 乗せれない とメカが判断してECUの大改造で最新の制御入れまくりの
シャシダイの軸出力で400馬力だけど介入で抑えまくり仕様」大円
「ちょっとエンジンが後ろ過ぎて 乗りにくい お釣りが来たらデカイ」三穂
「乗りにくい車で無理する必要はない コースレコードは叩き出した
詰める必要もない 68みたいに正座になるぞ」大円
「68さんって無理して無くて 狙って 正座からキスまで狙って だよね」明奈
「38の正座を見て あれは美味しいと思ったのだろうな カメラマン凄かったし
アナウンサーと一緒にオーロラビジョンに映ったし」大円
「皆が必死になっての走行中に そんな事考えて 流石 兄貴様の教え鍛え
そのままの勢いで8耐も勝つには それくらいの肚が必要と 裕太くん凹んでた
私は大人しくレコードで」三穂
ポールが来て
「大円さん 相談が」日本語?
「どうした?」
「まず確認
①73さんは昇格要件で GP250で1勝する必要がある 9月頭の鈴鹿
10月の間瀬 12月の鈴鹿 この三戦で1勝 これでIB昇格
②来年新年早々に 貴子さんとの結婚式 披露宴 貴子さん準備中 万全
③来年からはゴロワーズチームでEWCを戦う契約をヤマハと交わしている」
「やっぱり ケンタの予想通りだ
①通常ならその通り でも8耐で勝ってる GP250 でも 2位✕3
MFJに確認したら 昇格要件コンプリート だそうだ
②その通り
③その通り その裏のスポンサードとかリカール家が動いたんだろ
サロンも動いてたし 新人の給料では無かったし」
「大円さん ①のコンプリートの件は 極秘にお願いします
もううちの親父が なんで連れてこなかった リカール家はヌケサクと」
「そんなの ご当主様が 休む時間が必要判断して置いてきた 俺らもその通りと
68や38みたいに決めて来ようと狙ったのは別で いきなりの訪仏はない」大円
「ですよね そう言っても訊かずで そこで相談なんです
俺頑張って肚決めて 親父ド叱るんで 後ろに居てくれません」
「了解 親父さん 何処にいるんだ」
「マルセイユに」ポール
「俺の顔を見にこっちに来いって言って味噌 明後日の朝まで居る予定」大円
「それは?」ポール
「どこまで情報を掴んでいるかお試しだ FZRやYZFの開発にガッツリ加わってる
4耐と8耐のW優勝の三河バイクWith軍団&信濃流のキャブセッターだ
足運んで顔見に来てもいいだろ リカール家の叔母には見せてる
三河バイクWith軍団&信濃流のキャブセッターとだけで呼べな」大円
「滑りそうな 狙ってますね」ポール
「来なかったらヌケサクと呼び倒せばいいし 来たら73の事はチャラ
リカール家にバレないようにな 特に叔母経由で漏れないように
色々ぶっちして一緒に飛んで来られたら 執事さんが気の毒だ」大円
「乗っかります」ポール
今宵も深けたようでも
ラップクラッシュ
PCの事です ノートPC登場以前に ラップトップとの謳い文句で
80286とプラズマディスプレイを積んで登場してきましたが
あまりの重さで膝に乗せると膝が壊れる→ラップクラッシュと呼ばれていました
江戸期の石抱の拷問の石の代わりに ラップクラッシュの浮世絵が描かれ
先輩のラップクラッシュを1時間乗せたら 本気で石抱かと思いました
持ち運べてHDD内臓でディスプレイと一体式で 当時としては画期的でした
ただT3100のネームで 後にターミネーターのT3000との混同も有りました