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第15夜 鯉を沢山 滝登りさせたね

「矢田も俺達と一緒に戸隠で式あげてハネムーンはイタリアで夏スキー どうだ」


矢田 速攻 「断る そんな地雷原には行けん」

「???」な千佳さん


「伊仏の情報部と警備部の護衛付きだ 地雷は除去してくれると大使館が約束した」


「それが既に地雷 その2部署と大使館が地雷 千佳さん 一般市民の式場で

 俺には こんなリングは無理だけど そこは我慢してね」

栄子ちゃんのリング見せる冷静な矢田


千佳さん 宝飾店勤務 見て 大使館が絡むのはネタでは無いと理解して

「矢田さんが 正解です」と答える


「矢田 かなりベタのシャンパンだが グッと行け」

二人のグラスが カチンと当たり 呑み始める


「渡ってもいいぞ ゲストルーム 完全防音 一部屋開いてる」


二人でゲストルームを見に行く矢田と千佳さん

「すごいな 聞いてたけど実物見ると 趣味でやってるのが丸わかり

 ドアや壁の厚み 30cmはあるだろ 確かに防音だわ」矢田


「ひょっとして床も天井もですか」千佳さん


「あいつの趣味でやってる 完全に要塞レベル 漏れないわ」矢田 


戻ってきて 腰を据えて呑み始める二人


「大円とさ 付きあうと地雷ばかり 本堂を燃やしつ尽くす ヤバイ金融とは五分

 バイク行こうぜがGP250の中部地区戦だったし 間瀬は遠かった

 ダート車は横乗りでゲロ吐いたし スキーは異次元

 お返しがこれか ツケはチャラでいい 千佳さん渡ったら 添い寝で」


「はい」


カウンターは幸せオーラで満たされた


「渡辺先輩のお母さんには よく飯を食わして貰った お礼がてら

 菓子折り持って 決まったそうでと しれっと明日行って外堀を埋めてくる」


「大円さん それをやってくれると」


「そんなん 俺も決まったんだ 栄子ちゃんと挨拶に行かないと」


安堵する 恵子ちゃん 幸せオーラが出る


「大円 親戚付き合いは 全然ダメだけど先輩後輩の付き合いはしっかりいてる

 おれんトコは来なくて良いぞ お前 うちだと遊び人だからな」


「でもさ その遊びでの 藤田と頑張った GP250 中部地区  

 年間のシリーズ6位の賞状を見せたら 親父さん ひれ伏してたやん


 なによりもマムシやヘボの売り場を貸してくれたし」


そうだった こいつ そう言う実績がある奴だった


「イスラエルでセキュリティの勉強もした

 カード持って おめでとうを言いに行くわ ヘブライ語で読めないけど」


22ヶ月コースを1週間で完了して 追い出されそになって コブラの操縦訓練

3ヶ月やらせて貰って ヘブライ語とアラビア語を習ってシリアに行ったんだよな


うちの親父 前のMFJの賞状でも大円の評価が 鯉が10匹は滝を登った

今度は 外国の資格 と思う矢田


「矢田の親父さんも 渡辺先輩を知ってる そこからもヘブライ語のカードの

 後光で恵子さんを推して貰えばいいよね」

 

「なあ 大円 それって どんな人が受けるんだ」


「正規軍だとシャルダグ Unit 5101の訓練 むりくり割り込んだ」


「それって 英国だとSAS 独だとGSG-9 日本だと特殊作戦群か空挺部隊

 イスラエルのが最強でその中でも実戦実績多数 日本人では無理なのでは」


兄25が自衛隊で習志野は諦めて、部隊集合教育で頑張ってレンジャー徽章を

着用出来ると喜んでいる

兄25に会うたびに、毎回ミリオタの説明を受けていて覚えていた千佳チャン


「日本人で三人目だよ 憧れのお局様に会いに行くのに 要るって言われて

 お願いして受講したら1週間めに これやるから出てけと追い出さそうになった

 酷くね」


「酷くね って言われても 資格は取ったんだろ」矢田 


「持ってるよ 何時仕手戦で負けて文無しになってもいいように準備はした

 当局の介入とかで 局面が簡単にひっくり返るからね 資格は大事だよ」


12人 千佳に後で訊くにしても 日本人で三人目 普通は受講すら出来ない資格

それを平然と持ってるよ

恵美さん 逃した魚は ニホンカワウソではなく実在するモンスターだと思う


矢田が「千佳さんとゲストルームへ」というので 

「ちょっとまて」とチーズやクラッカーに燻製などを持たせて

鍵の掛かったワインセラーへ案内して 赤は面倒 白にしとけと 二本もたせて

ゲストルームのロックの仕方などを教えて 外に戻る


マッシモ達も連れて屋外のソファーに


「いやぁ 矢田が片付いてよかった 心配してたんだ」とデカイ声


「それはいいことです 矢田さん 気の毒 事件の多過ぎで」マッシモ


栄子ちゃんと恵子ちゃん 12人はどうするの その目の前で と目眩


しかし 賢い12人 裏切り者のユダを糾弾しても碌な事にならない

今は、このモンスターを味方につけて

前に進むのが一番と理解して 話が始まる


「まずは 渡辺さんと恵子がまとまる これを一番にするのですか」知らない娘


「それしか無いだろう 涼子さん一派の汚名を着てるんだ 渡辺先輩は漏らさない

 でも吉田先輩がボロっと 冨美さんに溢して そこからもある」


全員が いい感じで出来上がったカップルなのにワインに目が眩んで渡った

この事実は知っている これが漏れたら 余波でええだけの被害が見える


「明日 冨美さんの処 署にも行ってくる 口止めとお世話おばさんの状況を

 確認だな 栄子ちゃん 一緒に行こうね」

 

「そんな 地雷原 嫌です」


「んな事言ったて やらないと こっちも結婚報告だ

 あとはマッシモのイタ公の陽気とジョルジェットと仏の気品で」


「拙者の妖気で任せな」 「気品も大丈夫」

なんかマッシモの字が違う気がするが スルー


翌日 菓子折りを沢山買って ナカノさんが運転する青いナンバーのバスで

皆で署に行く 署の受付で立ち話を始めるが 外の車は青いナンバーのイタ車


署長室に案内されてしまう

三人で菓子折りを出して

「冨美さん 婿取りが決まったそうで おめでとうございます

 俺らも こっちのワールドカッパーも 式の目処がたった

 祝儀は 相殺で お祝いの書状だけで握りませんか」

冨美さんには お祝い 署長には お礼の菓子折りを渡す


「お互いに口をだすなと 渡辺の件も推す でいい?」


「それと 吉田・渡辺の両先輩でやらかした綺麗で優しいお局様 噂を訊きたい」


全員に緊張が走り 署長が 署長室の前の廊下を封鎖した

冨美さん 私の前で お局様 をノータイムで言い切る目の前の男

なにかおかしいと感じて 問い詰めるのは今ではないと判断


署長が

「その美人 ヤバイそうだ 釣書も写真も抜群 でも呑んで渡ってグダる

 見合いで推せないと うちの奥さん情報

 仲間内のお世話おばさんの中では酒癖でバツの三連敗 

 もう一人の美人もどうせ同じ酒癖 とヤバイ その他の店の娘も見定め中」


「渡辺先輩の相手の娘 まだ20 今 呑み方を教えれば 修正可能です 

 渡辺先輩なら出来ますし 25までなら再教育でなんとかなります

 昨夜もワインも呑まず ペリエでしたし

 デカイスーパーには 涼子さん一派以外の まともな娘も居ます」


もうここは美沙さんも切って 25以下を助けるが優先と決断を下す


「そうか その情報は 奥さんに流しておく 留袖をまた買って着たいらしい

 一度 其の子達と席を頼めるか 弾の見定めだ

 これは俺の事情だ 大変なんだよ 留袖買っても着る場所がない もう大変」

 

あれ 署長の愚痴になった

  

「そうは言っても 見合い写真も 釣書もないのですが」


「そんなの うちの奥さんの着付け指導で 振り袖来て 撮るんだよ

 釣書も 同じ 話をして日程と場所調整 な」


この署長には 見逃して貰った恩もあるし 味方につければ肩書が署長 強い

「場所は 漏れない うちのリビングで 30人は入れます

 俺は使わないけど 茶室も有ります 個別の話は 茶室 で」


「すぐ奥さんに連絡して調整に入る 逃したらデカイ魚になって帰ってきた」


「それでは 失礼して 渡辺先輩のお母さんに 挨拶に向かいます

 それと 恵子ちゃん 渡辺先輩の彼女ですが 署長を仲人にと推しときます」


「そうか 飯食わして貰ってたな 菓子折り これ持ってけ」署長


かなり機嫌がいい と 言うか 速く追い出したい

その昔 吉田達が挙げた時に 署に入れなくて正解だった ホッとする署長


「大丈夫 山ほどの菓子折り 車に有ります 失礼します」


出ていったのを確認して

「あのノータイムのお局様 私の時もノータイム 何かあるわね

 でも あれ連発されたら 激怒の娘も」考え込む冨美さん


渡辺先輩の家に向かい マッシモ達と四人で入っていく


「あら外人さんも どうしたの」


「むかし腹減って ご飯を頂いたので 俺達の結婚報告に

 こっちの二人と戸隠神社に式上げに行きます

 警備の都合上 ご招待が出来なので、ご挨拶に」


渡辺母 元婦警 警備の都合上 にピクンとして 外人はVIPと判断


「そして」と三人で菓子折りを出して

「渡辺先輩 婚約の内定 おめでとうございます」と口上を述べる


俺のは普通に 祝 渡辺先輩 婚約内定 大円鏡智と栄子

マッシモのが    伊国 日本大使名義

ジョルジェットのは 仏国 日本大使名義


使えるものは何でも使う 文章がおかしいが先輩後輩の仲 

家としての付き合いではないし 先輩のお祝いだ 押し切る


大使名義の菓子折り 先程のVIP判断に間違いなし

姉がグズグズ言ってたけど、これはねじ伏せて押し切るしか無い


「大円クン ありがとう うちも落ち着く 式 大変でしょうけど頑張って」


お礼を言って、渡辺家をでる 一行四人

見送る 渡辺母 

「警備上の都合ね 確かに大使館名義じゃなくて大使名義の菓子折り出されたら

 うちも秋刀が帰ってきたら 話を進めないと 忙しくなるわ」

 

「よし好感触 どっかで飯くおう クリスチャン 何食べたい?」

「ラーメンと餃子 と言ってる」ジョルジェット ついでに説明を始めた


本屋に寄ってこの辺のラーメン屋のガイドブックを買って渡すと

クリスチャンもキアラも種類が多すぎて パニック


「そう言うときは 何処も美味い こうやって 目を瞑って 開く

 あとは 近いトコで 選ぶ それで 無問題だ」マッシモ達が通訳して


キアラが引いて 豚骨醤油に決まる

ナカノさんは知ってるみたいでサクッと店に向かう


「鏡智 良かったわ 地雷は踏んだけど スルーして貰えた」栄子ちゃん


「そうでもない 涼子さんは自業自得だが 美沙さんを見捨てた」


「え、美沙さんも同罪よ 同じレベルの酒癖 矢田さん止めに入っては正座

 あそこで美沙さんを救おうとすると 一派どころか あの店舗の女の娘

 全員 道連れよ」冷徹な判断の栄子ちゃん


「帰ったら 明日からの戸隠 準備ね マッシモ達も」栄子ちゃん 強い


お昼を食べて 矢田の実家の本店に行く


「お久しぶりです 俺の結婚の報告に来ました」と矢田の父母に挨拶

「これも 受かったので 報告」とヘブライ語のライセンスカード


矢田母「大円くん 遊んでばかりだけど ちゃんと勉強もしてるのね」

矢田父「これは どういった資格だ」


「ヘブライ語だと אם תעבור את זה, יכבדו אותך בישראל

 仏語で言うと Si tu obtiens ça, tu seras respecté en Israël.

 日本語だと これ受かると イスラエルでは尊敬される」


「はい??」


「この 三言語とアラビア語の日常会話は、海外放浪で覚えました」


MFJの地区戦シリーズ6位以上の矢田父の評価 鯉が次々に滝を登り始める


よし登った すかさずマッシモ達を呼んで

「ニ組で式なんだ 警備の都合上 招待できない 申し訳ないです

 それと 矢田も 千佳さんと 決まったみたいだし これ」と菓子折りを出す


マッシモ 伊人 ジョルジェット 仏人 外人二人組

差し出す 菓子折り 渡辺母と同じく 大使名義が二つ

矢田父 資格とか権威に弱い 弱点を確実に撃ち抜いて


「渡辺先輩 覚えてますでしょ 署の警察官の 内定だそうですから

 ここに来る前に 渡辺母に お祝いの菓子折り渡してきました

 矢田の親父さんも 知ってる仲 お祝いをしてくださいね

 もう祝儀袋要りまくりになりますよ」


商売をやってる 矢田家 そう言う筋 付き合い には重きをおく


「そうか 早めに行ってくる」矢田父


「大円くん また ご飯食べに来なさいね

 今度は渡辺くん夫妻や 大円くんの奥さんも連れてね」 矢田母


「デカイスーパーの女の娘の全体に

 呑んで渡ってクダるダメ女疑惑が掛かっていますが

 ダメ女は二人だけなので それも矢田の親父さんから

 そうでは無いよと 修正をお願いできませんか」


「その二人の特定は出来てるのか?」


「出来てます 優しい憧れのお局様 なんですけど・・・・」


「解った 大円くんが元まで追跡した その様に商店街も対応する」


との回答を引きずり出す


矢田の親父さん 会長とかは降りているが この商店街の顔役

今は、デカイスーパーが出来たりで かなり陰りは見える商店街だが

その昔は、市民ホールの建設で 金も説得も奮闘した過去を持つ


地区の市民なら 成人式で一度は行く

それなりの年の人なら、それを知っていて発言力は絶大なのだ

でも全然自慢しない 自分からは話さない 説得は常に0から


俺の尊敬する人の一人なのだ

それは、地区の40代以上も同じ

そんな 矢田の親父さんを こっちに廻した よし


また来ます と お暇する

見送ってくれる 矢田父母 青いナンバーの車のリヤシートに乗り込む一行

また 鯉が10匹は 滝を登る


「鏡智 鯉を沢山 滝登りさせたね」栄子ちゃん


「登った 次は 吉田先輩のとこ」


渡辺先輩のトコと同じく 吉田母に挨拶をして 結婚報告

菓子折りを出して 渡辺先輩も と押していく


「あの お腹空かして、ご飯を食べてた子が 菓子折り持って挨拶

 立派になったわね 渡辺くんのトコも押しておくけど

 うちの長男の嫁の着てがねぇ 

 三男はサクッと学生結婚して他所に就職 次男は婿に行く

 跡取りの長男がね うちの会社は男性過多 いないのね」吉田母


すっと下がって 黙る大円


「大円鏡智の嫁 栄子と申します デカイスーパー 涼子さん一派も

 それ以外の女性も 女あまりの職場です 渡辺さんに相談されるのが良いかと

 署の署長と奥様が 渡辺さんの仲人 留袖をまた作って着る機会をと その縁も」


「そうね その手があるか」


「それと矢田さんも婚約内定 挨拶ついでに相談が 良いかと」栄子ちゃん全力


大円を絡ませるとトラップになる 絶対に絡ませず スルーさせる気迫の提言

吉田母も 「その三人に 挨拶がてら行ってくるわ」と動く


失礼して 車に乗って

「出来ることはやった この先で俺が動くと 滑って迷惑になる

 菓子折りなら 和菓子屋に任せれば きちんした折を用意してくれた

 栄子ちゃん この先のお祝いとかは 任せた」


やっぱり、吉田母の愚痴から先で黙ったのは 滑るのを警戒して黙ったんだ

気迫で押して正解だった


「私も経験がないので 一派のOGとか 常識の塊と評判の店舗の先輩26に訊きます

 先日 みえた銀行のお姉さま30も かなりの常識人 頼りになりそうです」


「そうなん 俺は怖いから 会いたくないわ」


「それは 鏡智に常識がないから 私も一派に居て テーブルがおかしいと

 気を付けなさいと ご指導頂きました」


「そうなん 頼れる人は 頼ろう 栄子ちゃんに任せた」


そうしてマンションに帰っていく



今宵も深けたようで


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