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第118夜 ゲロは盲点だったけど

タクシーで明奈と帰宅中に ケンタから電話で

「ひろしさんが 大円のマンションに行きたいとのリクエストで向かってる」


あちゃぁ 聞いちゃった

しかたなく 由美子さんに

「今 ひろしさんが俺のマンションに向かってるって

 ただ オフのひろしさん 会うかどうかはひろしさん次第 俺に責任はない

 これだけは 覚えておいてね マンションの入口で ロックもありえる」


由美子さん 行って会いたい と オフに迷惑は掛けれない 天秤が折れる


大円に電話して

「ひろしさんが会ってくれるか 聞いてくれないか」 お願いになる


「約は鈴鹿に来るを連絡 鈴鹿ならオープンピット 来れば由美子さんも仲間

 でも今回は俺のマンションのペントハウスに来るまでを連絡している

 既にオプションの領域 この先は 我儘」


『そんな イケメンに会いたい とか ブサメンには嫌味でしか無い

 それにイケメンが会ってくれるかどうかなんて知ったこっちゃない 

 イケメンなんて モテるから 会える女のほうが少ない

 訊いてダメとか俺は言いたくないわ』


思ったつもりが 「鏡智 声に出てるわよ 電話繋がってるし」明奈


グーの根も出ない 由美子さん 

「悪かった」と切れる電話


マンションにつき 明奈にもキーを渡し ペントハウスへ

10分もしないうちにケンタ御一行 到着で 明奈が迎えに行く


「ホントなんだ 嫁に逃げられたって でもいい娘が来てくれて良かったな」ケンタ


迎えに来る キーを持っている 意味を理解するケンタ

皆でテラスのBarカウンターへ 


「ケンタも復帰祝で少し呑んでけよ」大円


明奈 綺麗なショットを切って アルマニャックを勧める


「大円くんは呑まないんだ あすの朝が早いって 意味深だし」ひげのおじさん


「ジムカーナのデモランの押し付けがあるかもなので」大円


「ジムカーナ 見たい」三人


「朝 0600出発なので 0500朝食スタートで ゲストルームはあります

 スクランブルエッグとかの適当パンチですが」大円


「任せろ 独身の長い俺が 朝食を作る 材料は」ひげのおじさんと冷蔵庫へ


「楽勝 0530 朝食スタートで 俺が用意する」ひげのおじさん


「それなら 寝ますか ゲストルームへどうぞ」

改装してお貴族様対応の6畳間の畳部屋へ案内する


「なんでまた この仕様?」と訊かれ


「カクカクシカジカで 伊仏のお貴族様がこれがいいと 通りの向こうの昭和の宿を

 こっちの部屋で再現してます エアコンは切れませんが TVは60分で切れます

 蓋に鍵はないので開ければ100円玉は出せますし 置いてある針金でも映ります

 これが無いと雰囲気が出ないと大クレームを喰らい 探しました」


爆笑して六畳間を選択して 布団を引いていく三人 就寝していく


「俺は戻るわ」と帰っていくケンタ

『あのゲストルーム 普段豪華なお貴族様向け スベらずだ』


朝ゴハンは ホントにひげのおじさんが 作ってくれて 0520朝食スタート

0550 駐車場へ 大円は明奈とNAにのるが 2名乗車

デリカかセンチュリー 向の駐車場にある5台のSELとかセドクロにクラウン

ひげのおじさんが SEL三台で車列をやろうといい出して乗っかる二人


NAフルオープンと三台のSELで車列を作って 椎木の城南へ

先についていた妹 SELの車列 悪夢の再現で目眩がして しゃがみ込むが

激怒が勝利して大円に


「兄貴 嫌がらせにも」


文句を言い掛かるが 降りてきたのが

真っ青さん はい? ひろしさん はい? え!え!え!ひげのおじさん!!


「三穂 今日のお前の走りを見たいと来た三人だ 自己紹介くらいしとけ」


「大円三穂です ひげのおじさまの 大ファンです 真っ青さんもひろしさんも

 今日はよろしくお願いします」いきなりヘタれる妹


すっと寄ってきて

「兄貴 ありがとう」と言ってまた三人とこへ行きニコニコ顔の妹


「すっごい掌返てのひらかえし」笑いを堪えるの必死な明奈 

「あいつ手首にNSKのベアリング入ってるな」大円


「え、大円くんの妹さんが デモランのドライバー めっちゃ楽しみだ

 よろしくね」と妹と 握手を交わしていく三人


「しかも椎木の城南のデモラン 椎木の城南なんて伝説のニホンカワウソさんの拠点

 ニホンカワウソさんのドライブも見たかった」ひろしさん


ジョージさんが来て

「お三方よろしく ニホンカワウソが来れなくて 代打の三穂ちゃん お楽しみに」


「はい? ニホンカワウソさんの代打 それは凄い お昼は一緒にね」ひろしさん


岡崎の田舎の山の中に 皆で移動して行く ここなら オープン

由美子さんにダッシュで鯉 ここならオープンピット と言うだけ行って電話を切る


パイロンが設置され計時の光電管がOKとなるとジョージさんから指示が出る

「基本昨日のコース インスペの時間はない 三穂ちゃん 3回ほど 廻ってきて」


妹 四駆でラインに付けて光電管の前を通過してスタートを切っていく

一本目 グリップ走行で軽く廻る 2′04″2

ニ本目 そこそこのアクセルで廻っていく 1′57′′6

三本目 全開でクラッチミート 振り回しを最小限にタイムを狙う 1′47″2


大円も行きたくなってNAでラインに付ける

全開でクラッチミート 最小限のリアステアでタイムを狙うが1′51″8


後ろに妹 四本目 全開のクラッチミートからの振り回しで廻っていく

おいおいな振り回し ターマックの四駆なのに半分横向けて振りっぱで1′50″8


デモランは修了です 競技にはいります インスペは20分です

アナウンスで初心者向け競技会がスタートしていく


エントラントは2分を切るどころか 2′30″が最速レベル 酷いのは3′以上掛かってる


「まぁ車も違うし 三穂ちゃんだし」ジョージさん


「乗って走ってみたいのですが」三人 女子大生が乗れる車だしと言い出す


「止めたほうが あの二台は碌でもない車 普通の人には乗れない」ジョージさん


「いいじゃん 俺のNAと三穂の四駆 三人に乗って貰って 車じゃない 乗手と

 エントラントの皆さんに 納得して貰うのもありだしね」大円


お昼休みに ゲスト紹介で 三人が紹介され 四駆とNAで2本づつ走るとアナウンス

芸能人だし 盛り上がる


三人共NAの一本目で アンダーの嵐でパイロンを素通りしたり 踏みすぎてスピン

タイム計測どころか 完走できずに戻ってくる

NAはもういいとなり 四駆に乗ってパワーはあって素直なんだけど

二本目走って 三人とも 車を曲げれなく 一番早いおじさんで 2′35″が精一杯

凹んで三穂を囲んでお昼のお弁当を食べてながら反省点の指摘を妹に受けてる三人


「2台共 荷重移動と踏んでいって曲げていく車ですから

 踏めないと曲げれませんよ」妹

「いや あのパワーで踏んだらどっかへ行っちゃう」ひろしさん

「三穂ちゃん すっごい」ひげのおじさんと真っ青さん


由美子さん登場してくる

でも凹んでるので相手をしたくない三人 妹に「三穂先生」とか言ってるし


会場からのリクエストで 三穂と大円と 車を入れ替えてのデモラン

「三穂 ひげのおじさんを ナビにどうだ

 俺の横は 真っ青さんとひろしさんでじゃんけんで負けたほう」


三穂 憧れのひげのおじさんをナビに乗せての いきなりの13B ターボのNA

   少し振りましての車の挙動とパワーチェック

   光電管に付けると精密機械並みにキッチリ乗りこなして 1′50′′2 負けた

大円 横にひろしさん 四駆で頑張るが 1′50″0 とこれも負ける


そして ナビに座った二人共ゲロっピ 水を飲ませて 落ち着かせる

三穂 必死で介抱してる

「由美子さん ひろしさんの介抱」と怒鳴ると 水を飲ませて背中を擦る


10分後 落ち着いた三人に

「え、四駆は昨日受け取った 1時間の練習だけ NAは初めて乗ったの」

思いっきりびっくりされながら 話をしている妹 


「そんなのニホンカワウソ先輩とジョージさんの教え鍛え 熟せれば

 これくらいは出来ないと 椎木の城南横須賀のメンバーの名折れです」

キッチリとニホンカワウソ先輩に言われたとおりの能書きを垂れる


『それ お前だから言った能書きだよ 俺は扱き倒されて 下手クソと言われた

 大体このコースで サイドも引かずに廻るのはお前とニホンカワウソ先輩位だ』

思ったつもりがまた声に出てて

「鏡智 声に出てるわよ もう 昨日から漏れっぱなし」と明奈に言われる


三人にも聞こえていたようで

「そういや三穂ちゃん サイド引いていない」ひげのおじさん

「え!! それで360もクルんと廻った 異次元」真っ青さんとひろしさん


「いい車で パワーがあるから、それで曲げていけます」妹


「そうなんだ」と曲げれなかった三人は言うしか無い


放り出された由美子さんと

「由美子さん 今日は仕方が無い 三穂が人気者だ タイムが一番の競技

 それに振り回していく 腕 両方持ってて 能書きを垂れていない

 クリスチャンと真反対だ 孤独に耐えれる個人がスターになる場だよ

 鈴鹿のピットはこことは違い ピット内に一体感があるから栄子ちゃんも

 仲間で皆が気を使う」


「でっっもな 私の今現在みたいに弾き飛ばされるは無かったか」

でもな が でっっもな になってる由美子さん


「ない 断言できる 真っ青さんも物凄く気を使ってくれた 鈴鹿のピットは一体だ

 三穂は実力で 今の状況を作ってるけどね」


14時過ぎに東京に戻る三人 SEL三台で車列で帰るのはどう?と押して見るが

断られて 一旦マンションに行くとNAに四駆とSELと由美子さんのクラウンで

車列を作って帰る

SELを仕舞って タクシーで新幹線向かう三人


「兄貴 クソ兄貴だと思ってた 今日認識を改めた クソいい兄貴様だ

 明奈が行ったのも今日なら理解る 明奈 いい男を捕まえた 逃がすな」


ひげのおじさんが ゲームチェンジャーだな


「どうした 飯とアウトドア以外は クソ兄貴なんだろ」


「その通りだけど ジムカーナもそもそも兄貴の引っ張り 私の方が速いけど

 でも ひげのおじさんを 引っ張ってくる事は出来ない もう感激だよ

 三人と携帯番号の交換をして東京で集まる時は呼ぶからとか 有頂天に登ったし

 兄貴様の評価 鯉が百匹は滝を登った」


それを聞いて 携帯番号の交換をしていない由美子さんが凹む


「栄子ちゃんも そう言われたけど 覚えていない どうしようもない」大円


「三穂 ひげのおじさん 結構料理は巧い 今朝の朝食のおかずはひげのおじさんだ

 明奈と皆で喰った どうだ 羨ましいか」


「その意地悪なトコは カチンだけど キッチリ紹介してくれて 

 私のいい処を出させてくれた後だし 言い返せない

 ひげのおじさんをナビに載せてくれたのなんか満点以上 ゲロは盲点だったけど

 由美子さんはしょぼいことになってるし この辺で切り上げて帰る

 家で思い出して ニヤけて寝る またね」帰っていく妹


「流石ニホンカワウソ リサが言ってたらしいのだけど俯瞰して最適解を探しに行く

 今だと 家元の由美子さん凹んでいる 逃げるが正解」


「リサちゃんもメシマズの経験ありの純金だね よく見てるね」


「どうします 家元 しょぼいことになってますが」明奈


「そりゃ 今日はダメだわ 三穂のデビュー戦だ 濃尾地区ジムカーナに行かす

 その前振りだし 注目は三穂に集まる ジョージさんもそのつもりだし

 城南横須賀とガレージ熊山カラーで 俺が影のスポンサーで戦う女子大生

 PDが飛びつく それに あの辺のおじさんたちが応援に行く 盛り上がる」


「そんな計画が」明奈


「今思いついた 熊山さんトコ行こう 話しをしとかないと」大円


由美子さんは放置され 改造屋さんのガレージ熊山に行く 大円と明奈


「俺の車は一旦中止して 三穂の濃尾地区ジムカーナのD車を」


「なんでまた 三穂ちゃんが速いのは知ってるけど」


「カクカクシカジカで あいつを濃尾地区へ するとひげのおじさんが応援に

 盛り上がるし ヤらないなら公認とってナンバー付けて俺の車に

 資金は200万CHF(スイスフラン)足りなければ 追加あり 」


「そんなの三穂ちゃん ひげのおじさんの大ファン 応援して貰えるなら走る

 車考えるわ 三穂ちゃんの好みもあるし 任せな」熊山さん


「じゃこれ三穂の携帯の番号 よろしく」帰っていく大円と明奈


「集合 濃尾地区ジムカーナ D車 行くぞ ドライバーは三穂ちゃん」熊山さん


「本気っすか やるんならうちのガレージ全力 大円くんの車は」藤原さん


「大円くんのは全停止 OKは貰ってるし D車の資金も事実上無限大だ

 最低で200万CHF(スイスフラン)がスタートだ

 明日にでも三穂ちゃんを呼びだして 車の選定だが 藤原 後藤

 考えて提案してくれ 俺も考える」


「了解っす 三穂ちゃんの車か 楽しみだ」後藤&藤原


そんな事は一切知らず ひげのおじさんに握手を求められたとニヤけてる

ナビに乗せたを思い出すとゲロを吐かせた女 凹む 妹


ひろしさんに無視されて 大円のマンションの前で呆然としてる由美子さん


熊山さんのところから戻ってきた大円 立ち尽くす由美子さんを見て凍る

向かいの食品スーパーの駐車場に停めて 考えるが

涼子さんも美沙さんもご懐妊で動けない 他のシェフ組は遠方に行った

流派の幹部には見せれない 銀行のお局様も良縁を結んで居ない


この近所に友軍はいない 援軍は求めれない


放置するわけにも行かず 諦めて 由美子さんをリビングに連れて行く

肚を決めて 宝生さんに後ろについて貰い 話し始める大円


「由美子さん いい よく聞いて

 明奈の姉の春奈はタイミングを逃したけど

 それでも袋井にSMSCで頑張ってるから 68も女友達と認定した


 鈴鹿での栄子ちゃんは俺の嫁 という強力な立場があった

 三穂は俺の妹と言うより 自力でタイムと技で 三人と仲良くなった


 由美子さんは今日のあの場では なにも持っていない ただのおばさん だよね」


 『ただのおばさん』強烈に怖いのだけど 宝生さんのGoサインがある 行く


「でね 由美子さんが持ってるものって何?」


「そんな車もバイク持っていない」しょぼくれる由美子さん


「浮かれポンチ 仕方がない 凹むもある 考えて考えて悩んで下さい

 由美子さんの縄張りで 戦いましょう」大円


「浮かれポンチ 其の物だった 帰って茶を点て落ち着かせる」


「あのパンチの宝生さんの椀がいいよ」大円


帰っていく由美子さん


今宵も深けたようで

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