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第114夜 鈴鹿には来ていない 約は違えていない

5月4日 風雨がキツイ

それでも アリスは20kmのトレッキングに向かう

習志野がフォローに付いているし なぜか残ってるチュシャ猫のアベル隊長も


これ以上のフォローはない


風雨の中 テントの中で 陸自のレーションを食べて最終日に向かう純金8人

こっちも習志野の8人にTDRFの5人 フォローは完璧だ


ガブリエル隊長が

「大円 お前が行くとスベって迷惑 大人しく俺達と呑め」

こう言われると 黙って呑むしか無い


あれ?


帰ったはずの隊長達や来てた傭兵部隊の気配がする

それも五竜の山全体に散らばっている


「隊長 なんか思いっきりの 部隊展開してないですか」


「そりゃ 大円が嫁に逃げられて 次に来てくれた娘のガード 全力だ」


「その もう一回訊きたいのですが 俺が嫁に逃げられた は確定事項なんですか」


「確定事項です」由美さん


「だそうだ 俺の嫁が言うのだ 間違いない」


「これは ジャバウォックの名に掛けてゲーム・チェンジしないと がんばります」


「それは 頑張れとも言えない 嫁の意見を聞け」と物凄く気の毒な子目で見る隊長


「いけません よりを戻そうと無理をして明奈さんにも離れられ 孤独になられると

 私では どうしようなく うちのガブリエルも無理 昨日見えた薬師様も無理と

 人の心は その人しか動かせませんが 忠告は出来ます」由美さん


もう ボディブローにチンにテンプルを喰らう 立ち直れない


不動さん達9人が化現してきて


「大円くん まだスベっていない このまま程々に頑張るのが正解だ

 スベられて 滑落に巻き込まれるのは困るが 今の大円くんならスベる程度

 滑落はしない 矢田さんの太鼓判だ」不動明王


残りの8人もうなずく


あれ? 「帝釈天さんは?」


「あいつは裏切って 64さんの元へ逃亡した」多聞天


「え 多聞天さんが 帝釈天を アイツ呼び? 上司でしょ」


「裏切り者は仕方ない」広目天


「して 矢田の太鼓判って 化現して話をしたの?」


「矢田さんは ビクともせず 化現した我々と相対して 我々に教えをして頂いた

 現し世にも つわものが居ると 認識した 大日様の言われる通りだ」持国天


「矢田もかぁ もう諦めて 明奈ちゃんだな」


「それはダメです 嫁をキープしないと 愛人は去ります」由美


由美さんと隊長以外 不動さん達は 「はい??」となる


「そんなの 嫁から奪うのが良いのであって 嫁がいなくなれば飽きる」隊長


仏人のラマン説を思いっきり 説教してくる


「さっきと 話が違う 俺 バカだから 理解できない」


「良いのです バカで 嫁の栄子さんは放置で 信濃流本家預かりでいい

 浮かれポンチが収まれば 帰ってきます その圧力があれば

 それまでは明奈さんは 付いてきてくれます 紙を変えるは ダメ」由美


「じゃぁ 紙の婚姻関係はこのまま 栄子ちゃんは由美子さんのトコに預けて

 明奈と一緒に住むのが 良いの?」


「それが 最適解 大円さん的にも 明奈さん的にも 日本のお茶の道界的にも

 栄子さんにも由美子さんにも」由美さん


「由美子さんだと裏がありまくりだけど 由美さんも同じ意見だし

 帰って矢田とか池田とかに聞いて 決めるわ」大円


由美さん

「四人をここへ」と叫ぶと 四天王が消えて 戻ると

由美子さん 矢田 池田 涼子さん が連れてこられてる


「由美さん 四天王に指令が出来るとか凄いね」


「いま 帝釈天様が 四天王を使えと 下知を」


「由美さんの意見に従うと 矢田の意見にも従うことになる 

 信濃流も繋がる 栄子なら任せれる 挙句大円との子

 伸していけるしな それより浮かれポンチ 今現在 大円くんが悪者だ

 これを解消しようにも 鏡智は友達で話をして だ どうしようもない」

由美子さん


「それな由美子さんが相談に来た 話を聞けば聞くだけ 大円は頑張った 

 配慮をしたのも理解る 写真でも確認した 挙句 大円が悪者だ

 頑張った分だけ滑落してる なんともならん」矢田


「聞いてないけど 大円は頑張ってスベった 毎度の話だな

 こんなん 放置一択 大円 今の娘で大人しくしとけ」池田


「大円くん 週刊金予備 の 来てくれた〇〇くんカップル あれ大円くん?

 真っ青さんと英雄さんがキーなの 皆 車とバイク好きの集まり

 直近で あのメンバーを集めれる持ちタイムの男は大円くんなのよね」涼子さん


「そっか ひろ子ちゃん達からの情報が涼子さんに伝わる

 当然だよね 鈴鹿のピットに二人共いた 名刺配って電話番号とか訊きまくってた

 なら 中華の推定は出来るもんな」


「はい?」由美子さん


「そこで中華とか言うなよ バレるだろ つまらなくなる」池田


「ごめん しょぼいことをした」凹む大円


由美子さん激怒「大円くん 次回『来る時には』呼んでくれる との約は」


「『来ていない』 俺達が『呼ばれて』東京に行った 約は違えていない」大円


「その通り 場所は東京『鈴鹿には来ていない』約は違えていない 大円らしいわ

 店もそうそう空けれない 四天王さん 帰るわ」矢田


「大円くんトラップ 夕食の準備の最中 帰ります 送って」涼子さん


矢田は前に見てるが涼子さんは初見の四天王なぞ気にせず扱き使い帰っていく


四天王と明王さん達 呆然

現し世にこれほどの肝 四天王を扱き使う 現し世の人

大円の『約は違えていない』も凄いが 矢田”さん”達は その通りとサラッと流した

大円の廻りは そんなのばかりか

そこに池田が 不動さんの後ろに立ち 指で背中をトン ビビる不動さん


「あのさぁ 俺達が何年も大円のド滑りに付き合って 今でも友達でいられるのか

 矢田の友達の大円 あいつと付き合うコツは矢田から聞いているのだろ

 それを聞いてて なお 大円を扱えないのは しょぼい 帰るよ 送って」池田


「帰る 送れ」由美子さん 例の食事会 悔しくてたまらないので言葉が荒くなる


送られていく池田と由美子さん


ここでも四天王を相手に命令形 従うしかない四天王


天界に戻る不動さんたちと四天王

「幾ら帝釈天の下知でも あの 送れ とか圧倒的な 圧 人ではない」四天王


「人だよ ただ大円の扱いを 熟す人だ」不動さん


「それは もう人ではない 天界の我々が根をあげた大円 その扱いを熟す」


四天王の愚痴に成りかけると


「そこを呑んで 肚に収めないと 四天王の名が泣きますよ」帝釈天


「逃げたくせに」と怒る8人 対称的な不動さん


「どうだった 本気の大円を相手に教え鍛えたをやった獄卒さんは」


「まあ ええだけ 宮毘羅さんたちとヤル時に 俺達が鍛えたとか

 思い上がりもいいとこだった 労災も鬱に偽装してるが働く先が無くなる程の

 レベルアップで体を慣らしてる 64さんに捻られてきた」帝釈天


「やはり 大円を本当に鍛えたのは

 滑りに耐えて 大円と共に成長した獄卒さんたちか 俺達は評価用の試験紙

 そこを見てこいとの大日様の下知 頑張るしかないな 鍛え直しだ」不動さん


「スベるの対策も聞いたしな 本人を拉致って 相手をして貰おう

 と思ったが 獄卒さん達も滑るんだよ 大円の滑りに感染してる

 鬱偽装の一番の目的は 彼らも滑り滑落する これの隔離だ

 我々に矢田さん達レベルの肝 まずこれが必要だ 頑張ろう」帝釈天


「うふふ 頑張りなさい」大日様の声


『そうは言っても あの滑りはキツイ』帝釈天も含めての10人の思い


夕方 トレッキング訓練を終えた 9人が戻ってくる

習志野はお礼も言うまもなく ヘリのリフトで撤収していった

五竜全体に展開していた部隊の気配も消え 神様もやしろに戻り

一見 何も変わらない 静寂のままの 五竜の山に夕日が落ちていく


荷物を置かせて 3軒隣の女将さんの旅館の大浴場に行ってこいと大円

明奈だけは大円と個室のお風呂へ

お風呂上がりでホカホカで一息ついてる8人と何処かへ電話している妹


「あれだけゴツい人が 一緒に居るってだけで物凄い安心感」由美香


「だよね雨が振ってきて テントの廻りの側溝堀の指導とか」美久


「どこの人だろうね 習志野 って地名だし 隠語なのかな」優香


「矢田さんの奥さんに 奥さんのお兄さん陸自で詳しいから訊いてきた」妹


「そういう伝もあるんだ」ねね


「習志野 第1空挺団 市ヶ谷は自衛隊の隠れ本部 まぁええだけの人たちだよ」妹


「安心だったろ 鯵沢さんの手配できてくれた9人だ」大円


「これ お返ししますって」1個のバッチの徽章を渡す美久


「クソ懐かしい デザインが超不評で誰もハメなかったTDRFの徽章 どうしたの」


「9人がいつの間にか 背中に付けられていたと」美久


「これにしたんだ まぁ習志野もいい勉強になったな 返さなくていいのに」


「いえ 一人の方に2個付いて計10個 全員お土産に持って帰られました」美久


「鯵沢さんのリクエストの削るの代わりに これを付けていったんだ」


「なんでも 他にも多種の20個以上を背中に付けられて

 『勘弁して欲しい』だそうで」美久


「各部隊の隊長達もイタズラに行ったんだ 警備で部隊展開したんだし 暇だしね」


「兄貴 それって第1空挺団が直接の指導 その後ろには自衛隊最強の第1空挺団の

 背中を取れる部隊が展開して 警備をしていたってこと?」妹


「そうだよ 嫁に逃げられて凹んでいる俺の処に来てくれた明奈が居るから

 見に行ってくるって部隊を展開をして お忍びだけど 鯵沢さんに挨拶なしも

 第一空挺師団にだんまりも バツが悪い それで徽章を背中に付けたんだろうな」


「なんでそんな 部隊が兄貴の処にくるの?」


「矢田もお前も 俺の美味しいものは認めてるよな

 お忍びで隊長クラスが 美味しいものを食べに来てた


 来たのは 留学中や放浪中に お世話になった国の軍の特殊部隊

 外国に行くとな 剣道とか柔道とか日本武道は抜群の歓待を受ける

 木刀を一本持っていって 金属バットや丸太を切ったりの演武をカマスと

 コーヒーが出てきて 3日も教えると先生に成れる


 メイン州で米軍の海軍と海兵隊でやったら まぁ海軍に海兵隊 横の繋がり抜群で

 どこへ行っても海軍の歓待 んで陸軍の特殊部隊も見に来て

 演武して 教えをしてで先生 飯も宿も軍の宿舎でタダ お小遣いまで 楽勝

 何回かは軍の飛行機や艦船で次の国に送って貰った F14にも乗ったぞ」

思いっ切りの口からでまかせを言う 大円


「木刀で金属バットや丸太を切断する を演武と言って良いのかは不明だけど

 確かに外国の人から見ればアメージングな世界だから 先生だわ」流す妹


「そうなんだ 鏡智は嫁に逃げられた なの」明奈


「俺的には 嫁が居るのに浮気して若い娘に行った と責められる予定で

 一晩寝ずに ネタを考えて 準備してたんだ

 だけど だけどさぁ

 皆んなだよ みんな 嫁に逃げられた でも次の娘が来てよかった だよ

 もうそこら中の大使館からも 気を落とすな と慰められる

 仏大使至っては わざわざ来て『今の彼女と これを』とだけで 置いていった」


『あの不貞腐れだし 浮気を責められた時用ネタを考えるのも間違ってる

 相手は芸能人で浮かれポンチではあるけど逃げられたのは事実だし 

 若い娘『に』行った も 明菜『が』行ってが事実で 認識がスベってる』

としか思えない純金達 ねねと由美香が 突っ込もうとするのを止める優香 


「明奈 膝枕で寝かしておいて」と 優香が皆を連れて 個室に向かう

 

「ティーニュでの経験と 追いかけた時の情報共に お兄さんはスベる 

 スベった時にツッコむと巻き込まれて一緒に滑落してダメージを受ける 

 ニホンカワウソは お兄さんに質問はしても 回答に絶対にツッコまない

 演武の金属バットの件も スベってると認識しながらもサラッと流した

 距離をとってからツッコむ だよねニホンカワウソ」優香


「よく見てるわね 私が距離を取ってからツッコむのは自衛行為

 ちなみに矢田さんも 池田さん達も同じよ 兄貴と付き合うコツ」妹


今宵も深けたようで

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