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第112夜 隊長 惚気カウンターを放つ

遠見には 各隊長の7名とマッコイさんの8名と俺

堂本夫妻と岩月夫妻 とガブリエル隊長の嫁の由美さん

14名がリビンングで集まっている


「なんでもいいけど 来るなら事前に 美味しいものがないとか

 此の時期はハズレとか 展開できる 日本はいつも美味しいわけじゃない

 漬物にだって季節はあるし ヘボの甘辛や蝗も保存用の加工品だ

 この時期だと 美味しいのは 東北とか九州とかだ 四国も行けるか

 琵琶湖で稚鮎もある 季節と場所だ」


「其の通りだ 由美との鈍行の旅 先月なら 夏なら 冬なら 山ほど喰らってる

 由美がメモして美味しい季節に行こうと でも まず行ってみないと理解らない

 美味しいもの探しは 本当に地元の人との繋がりだ」ガブリエル隊長


残りの7人の隊長とマッコイさんが そんなにか と問い返す


「一回廻ってみろ 養殖の適当のならいつでもどこでもある

 日本の本物は天然だ もっと言うと 養殖でも季節がある

 鯛だって大円言った通りだし 鯉だって産卵がある いまだとアケビが美味い」

ガブリエル隊長の渾身のアピール


「となると 日本を周遊してる ガブリエルに連絡を取って決めるのが正解なのか」


「でもなぁガブリエルには頼りたくない」4人の隊長


「じゃぁ そっちの頼る うさぎとグリフォンと帽子屋は隊長と俺と一緒に

 頼らない 四チームは 自力で頑張れで」切り捨てる大円


ガブリエルとは同格だから頭を下げたくないけど、美味しいものは元部下の大円

美味しいものに関しては、大円は貪欲に食ってハズレも食って探し出す能力が凄い

その大円はガブリエルとつるんでいる 色々考えがグルグル廻るが


ユニコーンのユニ隊長とマッコイさんが 速攻でガブリエルに頼る と方針転換

雪崩を撃って 残り三チームもガブリエル隊長の軍門に下る


「旅を続け 夏なら とか 冬なら とのかの先の情報を得たら 流す

 由美さん 今時点の情報を」隊長


由美さん日本地図の地図帳をだして 説明するが日本語 通じない


「ガブリエルの集合で それで 集まろう」6大チームの隊長達


「五月 鮃の時期では」とアベル隊長


「これだから素人は 今の鮃は東北の太平洋側で 順に千葉沖へ南下して太る

 長野は日本海側だ」

もの凄い上から目線のガブリエル隊長


「鮃はとかの白身はな 釣ってスグ血抜きをしてな 柵にして寝かすんだよ

 3日とか4日とか お腹を壊すのを承知で5日 旨味が凄くなる」

去年 38が言ったことをさも自分の言葉の様に言ってくる でも覚えてるのは立派


「鯛モカ」シャルル


「五月の鯛は産卵期 産卵後の抜けた鯛など旨くない 2ヶ月は待ちだ

 そして旨い時期の鯛をコブで包んでの コブ〆の3〜4日目 更に旨い」隊長


「青物は」かなり勉強してる ハンプティダンプティのシャルル隊長


「ハマチは8月からだ 其の日が次の日だし 醤油に漬けて2日め3日めも美味い

 五島列島に行って カンパチとかヒラマサなら 今でも行ける」隊長


どこかでコケると踏んで 離れてみてみよう ツッコむのを狙っていたが コケない

キッチリ季節や地区を切り分けてきて 美味しいのを推してくる


あれ?


よく見てると これは由美さんの内助の功だ 時々由美さんが助言を入れている


「隊長 いい嫁が居ると 魚も野菜も美味しいようで」ジャブをカマスと


「嫁に逃げられた大円には悪いが いい嫁だ有り難い ホントに由美はいい女だ」


隊長、仏人独特の嫁を持ち上げる惚気カウンター放つ

他の部隊の隊長達も巻き添えでカウンターをマトモに喰らい

三人ほど ダウンするが ガブリエル隊長が凄いのではなく

由美さんが立派なのがバレて 非難を喰らうガブリエル隊長


「その立派な嫁を貰った俺がすごいんだよ 8割は大円のおかげだが

 その大円は逃げられた 世の中 色々ある」

思いっきりの開き直りの能書きを垂れる


最後には

「La maîtrise du japonais est un avantage considérable.

 Je remercie Daien et Domoto pour leur aide.

 C'est grâce à eux que j'ai pu épouser Yumi.」


 日本語が話せるアドバンテージは巨大だ とカマし

 由美さんと結婚できたのは大円と堂本のおかげ

 とも言って部屋に向かう隊長


「そうだよな ガブリエル48 もう諦めてた それが20も下の由美さん

 しかも美味しいものもお茶もないい女」シャルル


「大円の日本語を覚えろ こんな処に アドバンテージが

 日本に来ればいつも美味しいものと思っていた」アベル


「築地に行けば 日本全国から集まってくるらしいが それではツマラナイ

 今更だが大円は正しかった 其の証拠がガブリエル 認めるしか無い」マッコイ


「それでも 吉牛にサイゼリヤにCoCo壱もある 美味しい

 CoCo壱 米軍の海兵隊の基地の前の店なら英語が通じるしな」クリス


「それらも美味しい 間違いない ただここは長野だ

 秋の長野の幸を食う前なら あれを基準にすると」ドミニク


「しかたがない ガブリエルに従おう」ユニ


かなり落ち込んだ 現存する世界の傭兵 6大チームの隊長達が 項垂れて解散する


同時刻 信濃流 家元邸 居住区

週刊金予備 を見る二人


「こんなお食事会に誘われたら 倒れますよね」栄子ちゃん


「屋形さんも強平さんも ひげのおじさんも居る

 映画にドラマの世界だ もう有頂天に登るな」由美子さん


「真っ青さんとのコンビを演じた ひげのおじさまの

  『来てくれた〇〇くんカップルとの 歓談がメインだ』

 とか 羨ましすぎます」栄子ちゃん


「上を見れば切がない 真っ青さんにひろしさんの二人が栄子に挨拶してきたんだろ

 そしてミーティングでは両脇だし 真っ青さんと二人で並んでチェアにも座った」


「そうなんですけど のぼせ上がって余り記憶がなくて サインも貰えてないんです

 写真ではピットで並んでもありました けど 話せてないので」


写真のアルバムの束をだして 開いて見て また浮かれポンチになる栄子ちゃん


「それは 浮かれポンチの栄子が悪いのであって 大円くんは悪くないぞ

 大円くんは真っ青さんとひろしさんをキチンと呼んだ これに嘘偽りはない」


「でも」


「そんな話だと この食事会に呼ばれても またのぼせ上がって食事もせずで

 浮かれポンチだな 大円くんでも助けようがない」


「でも 真っ青さんが目の前なんですよ ひろしさんも眼の前 倒れませんか」


「それは 倒れるかもしれない」弱気になる由美子さん


「鏡智は鈍感なので ひろしさんと普通に顔つき合せて密談してて

 サインも貰わず 普通に友達になってて もうバカ鏡智」


「それって どっちから話しかけてたんだ」由美子さん


「ひろしさんから 大円くんって鏡智の腕掴んで そこに真っ青さんも加わって

 映画のワンシーンみたいで もうバカ鏡智のバカ 鈍感鏡智

 真っ青さんとひろしさんに挟まれ 普通に話をして 鈍感」


「うん? 大円くんは 英雄さんのマシンのセットアップをした

 これは どっちから頼んだんだ」


「鏡智が三河バイクさんに合宿やるぞと コース押さえたら 英雄さんが勝手に来て

 そこで仲良くなって 英雄さんは真っ青さんの映画の影武者

 英雄さんの伝で真っ青さん来ると のぼせ上がってもう 何も手がつかずに」


「そんなの 大円くん 全然悪くないじゃないか 親切心の塊 慈愛の心

 英雄ひでおさんのマシンも三河バイクのマシンも 皆んな面倒を見て頑張った

 其の結果で真っ青さん達が 人気者に会いたいと 呼ばれてきたじゃないのか」


「ここでも人気者 ずるい

 もう私が話も出来ずに居るのに 真っ青さんから話しかけられて普通に話をして」


「そりゃ イケメンの俳優さん達の人気者とは質が違う 

 大円くんは見かけではなく実力のみで人気者だ 人が集まる スキーと同じだ

 河合くんだって 誰もヤらなかったパンチにしての座り込みをやりきり 人気者だ

 栄子は大円くんや河合くんの人気者に嫉妬してるのだな 乗り越えないとな」


「どうしたら人気者に」


「まず 浮かれポンチを直す 

 次に 赤子だ 赤子は居るだけで人気者だ」


「そんな事 真っ青さんが眼の前に居たのですよ 浮かれポンチと言われても」


「しかたないか 早寝早起き しっかり食べて散歩して 腹の中の赤子を育てる

 今日はもう寝よう」


部屋に戻る栄子ちゃん


『浮かれポンチ 策ではなくて本気で大円くんと剥がさないと大円くんが気の毒 

 明日 矢田の店にいって 相談しよう 他に相談先がないかも相談だ』


五竜のゲレンデの深夜

「どうしような 攫うのも ダウンさせるのもありだが 女性たちの警備中だ

 これは最優先事項だ 俺達のお遊びとは違う」


「これを 背中に貼ってきてくれとの鯵沢のオーダーだ」

と分隊長の二人が出してくる 大破したザクのシール


「いいのがあるけど これ俺が欲しい」と三人 揉めだす


「初代のザグだろ いいやつだ 鯵沢は物の価値を知らない

 これを俺の国に持っていくと 自慢が出来る」ガンオタのパレ


「そんなにか?」と分隊長二人


「そんなにだ これ放送初期の プラモが最初の会社の時の奴

 売る場所を選べば新車が買えるが 売らない」こっちもガンオタのジン


「ジンとパレが言うんだ 文化財クラス これは」と第2分隊長が出す昔の徽章


「腕に貼り付けるタイプのじゃなくて 胸のピンバッチ TDRF の奴 

 不評でお蔵入りしてたのが10個ある これを付けてこよう」


「行ってくる パレとジンは 今使い物にならん」 二人を置いて向かう分隊長達


パレとジン 月明かりでシールに見惚れていると


「妹さん達と 今現在の彼女さんには 悪さはしないんだ」と声を掛けられる


「悪さをする意味がない 間に合ってるし あの娘達はいい娘達だ

 俺達もバカじゃないし 7 Forces 全部を敵に廻す事はしない

 なにより仲間のジャバウォックの彼女だ 守る対象だ」ジン


「仲間のジャバウォックの彼女 それが大事と 正直でいいね

 もう少しで雨を降らすよ 耐える教えだよ 見ててあげてね」消える声


「ジン 今のは 気配もまるで無く声だけ 隊長やストーミーでも無理な」パレ


「俺のコードネーム ジン Les esprits 精霊って意味だ アラビア語圏だと精霊使い

 今のは遥か上の神様クラス まぁびっくりする間もなかった

 『雨を降らす』そうだ 準備をしよう」


戻ってきた分隊長達に

「俺達は神様クラスに見張られている

 もう少しで『雨を降らす』そうだ 準備をしよう

 お嬢さんたちと習志野がやらかしたら 救助に向かう 方針転換だ」ジン


「ジンの言霊は信用できる鯵沢の依頼より目標を切り替える いいな」第2分隊長


朝 雨の中テントを撤収して 次のキャンプ地 と言っても同じとこだが

18kmの移動はある 風雨の中 耐えて行軍していく純金8名


雨の中 乾いた服でレインウエアを着込んだアリスも出発していく


今宵も深けたようでも

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