第111夜 隊長クラスのガチの格闘とか
5月2日
朝 0900 ペンション遠見前に整列する フル装備の9人
アリスだけは日帰りだが 残りの8人は2泊のテント生活 食料も背負っている
前に教官が9人 習志野から来てる とだけ告げられる
出発していく9人と教官9人
実は更に 影に隠れた 元TDFRのメンバーが5人 こっちは習志野を削る役
堂本さんと美里さんも 五竜に来て 春の高原を楽しむとか言っているが
「おれも 元いた習志野の部隊を削りに行っていい?」
「貴方が行くなら 私も行きたい」
夫婦で我儘を言い出す
「引っ越しも完了してるなら 長野の家具を買いに行かないと
三宮さんご夫妻が長野市内で待ってるよ」
「そっちが大事だ」消えていく二人
「岩月さん達も お願いはしてあります」
「ありがとう」の声だけして消えていく
脇坂オーナーの お弁当を持って 消えていく大円 見に行く
「お弁当の匂いで気がつくかな 気がついた後どうするか楽しみだ
でしょ シン第2分隊長とコウザ第3分隊長 ニカにパレにジン」
「見破られてるか 大円がやるのか」ニカ
「俺はヤらんよ ウケた5人が居るし邪魔しちゃ悪い 彼女の顔を見に来た」
シン第2分隊長が
「綺麗な娘だ 逃げられても次がいてよかった 落ち込んだ大円は扱いに困る」
「それはなぁ仕方ない 次が来てくれて良かったな ジャバウォック」
5人全員の認識が 俺が栄子ちゃんに逃げられて運良く次が来た事になってる
あれ??
嫁が居るのに 浮気して若い娘に行って と責められる予定が完全に外れてる
おかしい
「その情報は何処から?」
「スマイリー」 「ストーミー」 「マック」 「ダニ」 「ニコル」
「バンコ」 「鯵沢」 「署の署長」 「長野県警の本部長」 「沢井」
次から次へ 出てくる出てくるソース元
そこら中の情報部に 警察関係者
「これだけのソース元からのエビデンスだ 間違いない」
力強く言い切るコウザ第3分隊長
5人で「大円 次が来てくれてよかった」と慰さめてくれる
浮気で責められての ネタは寝ずに考えたが ネタを出す前にスベってる
ネタもなく どうこう言っても 気の毒な子 にしかならない
と言うか 今時点で既に 気の毒な子 扱いだ 撤退が正解だ
ここで無理をして滑落 過去何度もやらかした 学習した
「後は任した ペンションで待つ」消える
ペンションの食堂でお弁当を食べてると伊の大使から電話
「大丈夫だ 今の娘を大事に」とだけで切れる
仏大使に至っては わざわざ遠見まで来て
「今の彼女と これを」とアルマニャックを渡すだけ渡して帰っていく
言葉を交わすことさえしなく いいお酒を置いていくだけで帰った
完全に 逃げられて 運良く次が居る 栄子ちゃんの件は触れない を徹底してる
「お茶の道界の策略も凄いわよ」
隊長と一緒に入ってくる元長野県警本部 次席お局様の由美さん
「私 本家の助教授を頂いてるけど 色々聞こえてきてる
信濃流の本家に 子を宿した栄子ちゃんがずっと居る
うちの本家なんで しょぼいのしか居ないから 羨ましいの連発
信濃流の最大の課題 跡目問題が解決した 対応しないとね」
「そっちからもかぁ それは由美子さんが流したネタ?」
「違うわよ 純金とは言え入門もしてない女子大生を家元が直接指導
何かあると 探りに行ったら 栄子ちゃんがずっと居るって理解って
そっから 必死こいて 人を貼り付けてソーシャルクラックも掛けて
大円くんが逃げられた だとすると 信濃流の跡目の目がバリバリに」
「そっか 本家もデカイし金あるし 調べるわな
ちょっかいさえ掛けなければ いいけど よく言っておいてね」
「出さないわよ お茶の道界の期待の若き天才が表舞台へ現れるのよ
その娘が 信濃流を継ぐ可能性大 一大イベントで ニュースになって
少しでも入門者の増加に繋がってくれれば 濃尾地区は信濃流が押さえてる
でも関西は本家が押さえていて信濃流とは相互不可侵
なら 栄子ちゃんの表舞台へ 由美子さんの策略に乗っかって流した」
「逃げられたのは事実だし仕方がない 運良く次が来てる
その邪魔をするのがいて ジャバウォックがDIAの徽章をつければ
付いていくが」隊長
「此の件は大円鏡智で でも曼荼羅の徽章も出ない もう少し待ちだ」
答えて居るが 隊長だと『逃げられたのは事実』と更に酷い言い様で酷いと思う
その時間で 習志野に連れられて アリスがヘロヘロで戻ってくる
「すぐシャワー浴びて ご飯を食べて 寝るのが正解」
習志野に言われて 其の様にしていくアリス
「習志野に任せればいいか」と見ていた皆
「じゃ 呑もう ここの肴は美味いと訊いた 由美がポン酒を貰ってきた
ウジとバッタは食ってみたい 始めよう」隊長
「始めますか 隊長 乾杯の音頭を」大円
始まっていく宴会 ヘボにイナゴの炊いたのからスタートしていく
隊長と呑み始めると 人が増えてくる 中東やアフリカやアジアのメンバーが
また集まってくる マッコイさんが此の箱に参加料を入れていけ 俺の手数料だ
とか巫山戯たことを言っているが ガブリエル隊長が 仕方ない と流すので流す
なんだかんだで35人ほど集まる ポン酒が足りないと危機感を抱くと
堂本夫妻と岩月夫妻が 山ほどのポン酒に肴を抱えて座っている
「呑むぞ 食うぞ 堂本夫妻は警備な 呑むなよ」と指令を出して再突入していく
「やっぱ長野はいいなぁ」 「そうだな」 「マッコイ 次回も長野でやろう」
「参加料払ったから 長野の次回は マッコイが仕切れよ」
とマッコイさんが追い詰められていく
「しかたない マッコイ 半年は長野に居て 準備だ」ユニコーンのボス
「よし決まった 長野県警に負けるなよ」声が揃うが
「それは無理だ 幾らマッコイさんが調達・調整の天才でも無理 山の幸
地元の応援が居る 今回はお願いする筋がない
俺が長野県警に土下座でお願いするしかない だれか付き合え」大円
「それなら 俺が大円の右後ろに」ガブリエル隊長
「ガブリエル隊長の横に俺が」ユニコーンのユニ隊長
「金は任せろ 俺が払う」と言った瞬間
思いっきりボコられる 捕まれ動きを止められ 多数の撃 避けきれない
最後に見えたのは 高雄さんのパンチ と美香さんの蹴り 意識を飛ばした
活を入れられ 正座させられ 説教を喰らう
「そもそも 前回も全部お前が持った 俺達のメンツはどうなるんだと」
隊長クラスに叱られる 思いっきり叱られる どうに出来ないほど叱られる
「大円はいま 嫁に逃げられ なんとか次の彼女が来た状態 こんな不憫なヤツに
払わせる おかしいよな 俺達が奢るしか無い そうだろ」ユニ隊長
「同意しか無い」と隊長クラス
あれ? ここでも俺が栄子ちゃんに逃げられた事になってる
「其の件は余り触れてヤルな うちの美香もやらかして凹んだ」高雄さん
「ストーミーとサイレントチータの意見だ 反論はあるか」マッコイさん
「気の毒だ 触れてはいけない」スマイリー
「決まった 触れるな」ガブリエル隊長
世界の傭兵の中でも 俺 ジャバウォックは嫁に逃げられた気の毒な人になった
もうやけになって警備は居るしと呑んで寝てしまう
朝起きると
ガンガンに拡散されて世界中の情報部に広まり アフリカの小国の大統領府から
「大円 そう言うことはある 気を落とさすに 次の彼女が来てよかった」との
公式声明が日本国の外務省に届き 外務省の人が 書簡が届いたと電話してくる
あの国は ゲームチェンジャーのジャバウォックに助けられたし となっていく
朝ご飯を皆で食べながら
「由美さん 本家の乗っかった策略大成功だよ アフリカの大統領府まで反応した」
「そこまでは 考えてませんでしたが 成功ですね」由美さん
爆笑される大円
「いいけどさ ここ45人マックス 今45人 9人帰ってくるし5人も居る
どうしよう」大円
「皆で呑む分には 広さはある 泊まる部屋だな 気にするな 其の辺で野宿」隊長
「いや 野宿組はいいんだけど それを見た観光協会が困る
隊長クラスで相談に行こう」大円
「そうか パリの真ん中で野宿されては困るしな ユニとドミニクとアベル
一緒に行こう」と言ったガブリエル隊長
あれ????
「クリス隊長もジロ隊長もシャルル隊長も居るけど」大円
ガブリエル隊長が拘束されて ケリを食らってる
隊長クラスのガチの格闘とかめったに見られないので皆見てる
TDRFのガブリエル隊長が沈黙した後 三隊の隊長が
「Capitaine Gabriel, la sanction pour avoir traîné est sévère.」
ガブリエル隊長の抜け駆けって 隊長 日本鈍行の旅の最中だよ
「Si vous êtes frustré, vous pouvez vous aussi manger de la bonne et de la mauvaise
nourriture sur le site Japan Blunt Travels.」ガブリエル隊長
其の通りだ 日本語の話せる隊長は 鈍行の旅で 当たりもハズレも食べてる
「C'est une victoire pour le TDFR, qui a étudié le japonais".」大円
(日本語を勉強したTDRFの勝利だよ)
「C'est vrai, le capitaine a beaucoup étudié.」元陸自
(其の通り 隊長は 頑張って勉強した)
「どうでもいいけど 世界の7大傭兵部隊の隊長揃って長野に集まって
美味い飯を食わせろと 残念ながら此の時期に長野は不利だ
五月 富山湾の幸だが 山で海の幸ばかりではな
鯉は産卵 渓流魚もキツイ キノコは秋だし
飛騨牛と高原野菜 これは行けるが ほかがなぁ」大円
厨房から脇坂オーナーが声を掛けてくれる
「ホタルイカは旬 白えびが不漁 ベニスワイはギリ ボタンは終わったって」
「ホタルイカだけとか そんなにキツイのか」日本語の通じるTDRFのメンバー
「養殖の適当なので良ければなんでもある でも去年やお正月の68の寿司
お前ら食ってるよな あれを基準に置くと難しい」と言ったら
TDRFのメンバーが蹴りを入れられてた
「いっそのこと高山に行って 朝市でお漬物 当たりハズレは本人の責任
夜は飛騨牛とかで 平湯の温泉と露天風呂で」由美さん
投げる そうか 皆の責任にして投げる お漬物を買うのは皆で
一気に お漬物の 朝市でメンバーが傾く
マッコイさんが人数を数えたらTDRFの30人に隊長クラスの15人に
なんだかんだで50オーバー 五月の連休中 高山も平湯も宿が無理
ダッシュで隊長クラスを引き連れて 観光協会へ
「雪があれば」との予約で埋まっていたが雪がなくキャンセルの部屋を探して
なんとか 10軒程の宿に分散して40名分の宿とか食事を 確保していく
「女将さん 突発で大迷惑で申し訳ないと」隊長達と謝ってると
走り廻っていてくれた会長が来てくれる
「良かった 大円くんの要望は確保できた
宿もキャンセル料も取れないキャンセルの部屋が埋まった 損害を減らせた
俺も協会長として 鼻が高くなった 走り廻った甲斐がある
五竜にもいい漬物もある 高山からも取り寄せで赤帽を走らせた 期待してね」
「こっちは無茶なお願いでも 協会長ともなると それを良いことにひっくり返す
協会の隊長だ ゲームチェンジャー」と翻訳して 一安心して遠見に戻る
「隊長クラスが揃うとか いい大人が連絡もせずに こっちが困る」と愚痴る
静かになっていく隊長達
なんだかんだでホテルでも旅館でも 飛騨牛とか 旬の高原野菜で 夜食
大浴場もあって 日本式で 楽しめる
朝は多種の漬物が並び NTKG を勧められる隊長達 どうしていいか解らす
宿の人に訊いておっかなびっくりで食べて 美味しい顔になる
昼は正月に来た TDRFの案内で ランチで収まりがつき
世界7大傭兵部隊の隊長達の我儘は熟していく
今宵も深けたようで