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第105夜 栄子ちゃんあまりの感激でのぼせ上がって倒れた

4月8日 土曜日 早朝0400 アラームで起きる大円

あれ栄子ちゃんが居ない キッチンに行くと既に朝食準備中


「今日は英雄ひでおさんが鈴鹿に見えるの 速く行かないと」

るんるんで朝食準備完了

クリスチャンを叩き起して朝食を食べて ギア一式をデリカに放り込む

0450 春奈がFC-ガーディアの車で到着する 明奈は来ない

妹からは 電話があって クリスチャンさん頑張れ と


「クリスチャンと仲良く話をして親交を深めてね」と行って

デリカで出発していく


春奈ちゃん クリスチャンが鈴鹿本コースを走っていないと理解して

袋井の話にしてくれるが

「袋井の最終コーナー 200オーバーで立ち上がって ストレートの下り

 アレは怖いですよね タワーが見てるから下りで120までの減速も怖い」


それ3班以上の特典 一応120までがお約束のライディングスクールと

深谷さんに聞いている 6班では120までで抑えられると言うか出せない

春奈ちゃん 普通に話してるし 3班なら普通だ 助けようがない


「スプーンを抜けたらS字 フラットなS字 鈴鹿よりRが緩くてハイスピードで

 切り返しで抜けるのも怖い」


そこも3班と6班では速度域が違って 見える景色が違う

ドンドンとクリスチャンへ凹んでいく

大円は 話を変えてくれ と祈るしかない


「そう言えばストレートエンドにあったブラックマーク 何でも英雄ひでおさんが

 YZR500で300からのフルブレーキのブラックマークだとか

 そこのエンドだと奥過ぎるので 少し手前でブレーキを終えて ターンインして

 下りながらのスプーンに向けての アクセルの開け直し 最初はビビりますよね」


通じたかと思われた大円の祈りは 全く通じていなく狙撃が続いていく


「あの下りからのスプーン 鈴鹿にそっくりで でも鈴鹿ほど広さがなくて」


「コンビニでタバコ買うわ」と 会話をぶち切って

 車をコンビニに止めて春奈ちゃんと密談


「春奈ちゃん 2班挑戦の春奈ちゃんと6班脱落のクリスチャン

 話が噛み合わない 速度域が違うから当然噛み合わない」


「そこまで違うのですか 3班と6班で」


「それはね 一回 6班に行ってみるといい たるくてしょうがないと思うよ

 6班で脱落してるんでしょ 袋井でレースやってるガチ自転車勢のほうが速い」


「ガチ自転車 そんな自転車では」


「俺もクリスチャンを送り出した後で 袋井についてヤマハに色々訊いた

 逆走だけど 袋井で自転車のレースもやる ガチ勢がロードレーサーに乗って

 集団でスリップストリーム作ってかなり速いらしい 鈴鹿だと順走で廻る」


「でもクリスチャンさんはタイムを聞くまでは能書きは立派だった」


「そこなんよ 

 ミストラルが怖い ってあいつ歩いただけ 俺とサロンさんの会話のパクリだ

 欧州でデートはすっぽかすわ 能書きだけでタイムがない

 そこを呑み込んで クリスチャンの面倒を見てね」


「うーん どっちか タイムを出すか 能書きを辞めるかですけど

 能書きは垂れてしまった後 そうなるとタイムが欲しいですね」


「やっぱりそうなるか 春奈ちゃんの真っ当な意見だ 希望タイムは」


「私より速いこと タイムがないとお付き合いできません」きっぱり言い切る春奈


此の娘も明奈の姉だけあって斜め上に 諦めて鈴鹿に向かう


駐車券は貰っているのでパドックに停めると

ゴロワーズ ソノート ヤマハ デー とデカイ看板

ピットに行くと サロンにゴロワーズチームが揃っていて

「今日はうちのチームのイベントだ 楽しんでいってくれ」と言われて

英雄ひでおさん も特別参加で居る あれ真っ青さんもひろしさん居る


栄子ちゃん絶叫「真っ青さんが居る」

まず英雄ひでおさんに 俺の嫁と紹介をして

英雄ひでおに真っ青さん達に紹介をして貰う

物凄くフランクに握手からスタートする真っ青さんとひろしさん

「今晩の夕食会も楽しみしてます」 と言って貰うと

栄子ちゃんあまりの感激でのぼせ上がって倒れた


ゴロワーズチームのチームドクターが出てきて 確認をしてベンチチェアに寝かして

英雄ひでおさん 真っ青さん ひろしさんと大円で会話スタート

途中で春奈ちゃんも入ってきて 2′54″の持ちタイムで 頑張ってる 盛り上がる


栄子ちゃん 寝てる暇はないのにと思うが 思いっきり寝てるしどうしようもない

クリスチャンはデリカから降りてこないし こっちもどうしようもない


ゴロワーズヤマハYZR500でデモランの時間になると サロンと英雄ひでおさんが

大円も走れと言ってきて 3台のYZR500でデモラン 2′10″で周回していく

真っ青さんとひろしさんが感激して 握手してくる 反対だろ


「YZR500で鈴鹿本コースで2′10′′のデモラン お兄様の愛人がいいです」春奈


「ゴメンな 愛人は嫁より年下」とお断りをすると 真っ青さん達が爆笑

この爆笑で 栄子ちゃんが起きて やっぱり真っ青さんが居る 本当に居ると

世迷い言を垂れる


「居るよ 夕食のご招待もある 午後のミーティングも行くからよろしく」

真っ青さんとひろしさん チームのミーティングも来る気だ


お昼は 皆で涼風で カツカレーを頂く 真っ青さん達にカツカレーの謂れを

説明させられる内村さん 来て早々に涼風 訳も何も話されず 押し付けられる


でも 真っ青さんとひろしさんの二人が深く納得していく

流石内村さんとなり 内村さんの鼻が高くなると

栄子ちゃんの内村さんを見る目が 尊敬に変わる 


「栄子ちゃん それって真っ青さんが 認めたから内村さんの評価が上がったの」


「そうです 真っ青さんの評価 内村さんの評価瀑上げです」全然褒めてない


「それなら 俺のYZR500でのデモランで真っ青さんとひろしさんの

 握手から始まる 感激の超絶高評価は どうなるの」


「意識を飛ばしていて 見てないので」


「見てあげて 凄かったんだよ」ひろしさん

「凄いご主人 また来たいし 呑みたいわ」真っ青さん


「鏡智 そこまで ずるい」とまた倒れる栄子ちゃん


そんなこんなで午後の サーキットホテルのパンケットで始まるミーティング


西谷さんが前に立って データ解析の報告

全日本組のがダメパターン 耐久では勝てないと西谷さんバッサリ

ノービスの2台が 耐久の勝ちパターン


燃費も大円さんのガス欠までの走行もあって決めれた

この辺のライダーチェンジのタイムスケジュールも

内村さん工藤さんと通訳のクラリスを入れてのジャックの三人で決められる


ゴロワーズの監督もデータを見て このパターンでないと24hは勝てない

ジャックの教え鍛え 熟してきているし 24hを想定して頑張れ

8耐はスプリントスペシャルな耐久 24hと違う と断言


栄子ちゃんの両側に座ってる 真っ青さんとひろしさん そうなんだと納得しまくり

栄子ちゃんは真っ青さんとひろしさんの間で ボーとして倒れてないだけで意識なし


西谷さんが 大円さんの専有というアドバンテージ 資金力の違い

もう2回は プラクティスで4時間 やりましょう 予定も組んでます

うちもFZR仕上げるので 68と38と73で勝ちにいける と宣言


TZのデータ的には地区戦ではなく 全日本のLap コケなければ勝てる

並びは38−68−73 ここで無理して競るのは得策ではない

今年からクラッチスタート 大きく変わるポイントだ

先週も練習した 外すなと 西谷さん

ゴロワーズの監督もサロンは押し掛けが下手 勢力図が変わると言ってくる


明日は地区戦の初戦 全日本の初戦より怖い

全日本なら ある程度の腕があるが 予選とかどんなのが居るか判らない

決勝は予選で絞られるが それでも整備不良とかでの転倒もある

巻き込まれないように 


内村&工藤のチームボスからの注意事項


明日の初戦のワンデイ 頑張ろう で〆られる


夕食会に突入していく レース前日なのでアルコールはなし

栄子ちゃん ボーとしまくりで意識ない

「栄子ちゃん せっかく真っ青さんが来てくれたんだから話をしないと」


「そんなこと言われても真っ青さんに英雄ひでおさんにひろしさん

 映画の世界 おいそれとは 鏡智みたいに鈍感ではないのです」


「映画の世界って こないだのSEL5台とナビゲーターにセンチュリーで

 車列創って妹迎えに行ったのも映画の世界 あれは普通にやったよね」


真っ青さんが「なにそれ」と食いつく

カクカクシカジカと説明すると 真っ青さんとひろしさんで爆笑

横で聞いていた 春奈も爆笑 クリスチャンは沈黙のまま どうしようもない


クリスチャンに「飯だけは食え」と食わせていると シモンが来た

シモンとの密談開始

「どうにも 仏全土に 能書きは立派だがヘボ との噂が広がって」シモン

「はい??」

「リカール家も困り果ててまして」シモン

「それで?」


「なんとか噂が広まっていない 日本でお相手を見つけて連れて帰ってこい 

 クラリスとジャックにも協力はお願いしたと と」

「シモン達 大使館とか情報部が頑張るんだ 大変だな」他人事感が全開になる大円

「それが リカール家としては 大円さんのメガネに叶った女性でとの厳命で」

「はい?? 俺が探すの?」降りかかる厄介事

「お願いできれば 大使館としても楽が出来るので」思いっきり正直な回答のシモン


「そうは言ってもなぁ リカール家の嫡男 それなりの家じゃないと」

「そこは気にしないそうです リカール家まで行けば多少のマナー違反はゴリ押しで

 仏語さえ話せればなんとでもなると執事さんが言ってくれてます

 マイ・フェア・レディほどキツくはないとも」


「それって 俺に投げる口実じゃないだろうな」

「そこの真意は知りませんが 大使館としては問題ないと」他人事にしてくるシモン

「こうしよう 半年頑張る 彼女を探す クリスチャンをヘボから助け出す

 両面で半年頑張る コケても 人の噂も75日 半年もすれば本国の噂も消える」

「本国にそう伝えます いやぁ 助かった」完全に他人事になったシモン


頼まれちゃって、どうしようと悩んでいると 68と38が来て


「大円さん 俺達も鈴鹿に来る前は 50のレースをして経験を積んでます」38


「ミニサーキットで原付きレース RZ50で走ってました 河川敷で3hの耐久も」68


73も来て

「金が無いのもありましたが まず50から

 50でミニサーキットで練習 俺も68も38も原点ですよ

 クリスチャンさん 先週のジムカーナ サンマのパワーに振り回されてました

 おっかなびっくり 50のパワーなら扱える」


50のレース ミニサーキット 確かにそこをスタートにだわ


今宵も深けたようで

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