ゴミはきちんと分別してPART2
今日はゴミの日。
いつも私は出し遅れて、近所の口うるさいオバ樣方に小言を言われている。
今回は絶対に遅れない。
何としても間に合ってみせる。
でないと、ゴミが腐ってしまうから。
そんなにいつまでも家に置いておけない。
私はそのために前日の夜はいつも見る深夜番組を録画で我慢し、早めに就寝した。
準備万端だ。絶対に大丈夫。心配要らない。
そして朝が来た。
余裕だ。余裕しゃくしゃくだ。
久しぶりの清々しい朝。
こんな気持ちのいい目覚めはいつ以来だろう?
私はゴミを持ち、玄関を出た。
集積所を見ると、まだ回収車は来ていない。
大丈夫だ。
私は軽くステップを踏みながら、一輪車でゴミを運んだ。
そして集積所にゴミを置き、カラスよけのネットを元に戻す。
完璧だ。思わず笑みがこぼれてしまう。
一輪車を押しながら家へと戻る。
するとその時、後ろから私を呼ぶ声がした。
自治会長のおば様だ。
何だろう? ゴミ袋は間違っていないし、ゴミの置き方も正しいはず。
何かミスをしたのだろうか?
私は愛想笑いをして、振り返った。
するとおば様は私を睨みつけて大声で言った。
「アナタ、何度言えばわかるの? グウタラ亭主は粗大ゴミの日に出すのよ!」