バブル・フラワー
大きな戦争の後、平和を願って、化学者たちは頭を悩ましバブルフラワーと呼ばれるシャボン玉を開発した。
使い方は簡単。
花の種が混ざった液体を、ただシャボン玉のように吹いて空に飛ばすだけだ。このバブルフラワーは簡単に割れず、何かものにぶつからない限り、何処までも遠くに飛んでいくことが出来る。
割れて種の混ざった液体が地面に落ちると、一週間で綺麗な花が咲く。
世界中の子供たちはこれを面白がり、バブルフラワーで遊ぶようになった。そして、多くの土地が花で埋め尽くされた。
大人たちは足元を埋め尽くさんばかりの花を見て、この花の数だけ、世界中に子供がいるのだと思い、武器を置いて、代わりに花を手に取るようになった。