スライムにも勝てない俺、あっさり負ける
あれ、ここどこだろう。
俺はうつむきながら歩いていたのできづいたら森に入ってしまった。
なんてベタな展開なんだ。
やばいどうしよう。早く戻らないと…
ガサガサ
やばい、何かいる。
絶対モンスターとかでるパターンじゃん。
ぽんとスライムが出てきた。
「なんだ、スライムかよ。驚かしやがって」
スライムくらいならさすがに俺でも倒せるだろう。
蹴っ飛ばすか?棒でぶん殴るか?
とりあえず…
「うおー、俺はスライムを蹴飛ばした」
ぼよんスライムはびくともしない。
「あれ、効いてない。うそだろ」
スライムは口を開けてあくびをしている。
てかいまあくびしたよな?
スライムのあくびとかみたことないんですけど
するとスライムは突進してきた。
ちょ、ちょ、ちょまてよ。
がら空きのボディに直撃しておれはふきとばされた。
そして悶え苦しむ。
「ぐぇぇぇぇ」
俺の胃の中のものが外に出ていく。
情けない、俺はスライムにも勝てないのか…
こんなはずじゃないのに
スライムはドロドロと形を変え始めた。
ちょっと俺の知ってるスライムと違うんですけど。
ああ、やばい、これは飲み込まれる。
夢だ、そうだ今までのは全部夢だったんだ。
ほらワタル起きて学校に行かないと。
ああ、暇な学校生活。
ろくに会話もしない両親。
でも、俺は妄想と野良猫と戯れるのが楽しみなんだ。
そうだあいつに餌をやらないと。
あれこれって走馬灯ってやつ?
ああ、死ぬのか。
結局何もなかったなぁ
そしてスライムは俺を呑み込んでいった。
あぁ、死んだ。
死に方も地味だ。
現実世界では派手に死んだのに。
いや、別に死にたくはないけど。
もしかしてここで死ねば元の世界に戻れたりして。
あ、それでも俺は死んでるのか?
いや、ワンチャン鉄骨が落ちてくる前に戻れるかも
よし、元の世界に戻れ!!
次第に意識が薄れていく…
お読みいただいてありがとうございます。ブックマークや、評価いただけるとうれしいです。