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魔法を出せない俺、出しちゃいけないものがでる

次の日から魔法の授業が始まった。


まずは先生曰く初歩的な魔法を出すことからだと。


「よし、みんなまずはファイアボールを出す練習だ」


「そんなのもうできるよ」

誰かがそう言う。

余計なこと言うなバカやろう。


「まぁまぁ、まだ魔法を使えないやつもいるんだからみんなちゃんと付き合ってくれ」


この体育教師のような爽やか教師は悪気はないのだが、俺の心にぐさりとささる。わざとか?ねぇわざとなのか?


そもそもどうやって魔法を出すんだよ。

そうだ!!


「おい、アニー。お前どうやって魔法を覚えたんだ」

俺はヒソヒソとアニーに質問をする。


「パパが教えてくれたの」


なんだと!!

う、うちの両親は何にも教えてくれなかったぞ。


「そ、それでさ。どうやって魔法を出すんだ」

俺はまたこそこそと話す。


「うーん、頭の中でイメージして。やあって出す」

アニーはいたって真面目に俺に伝えてくる。


ダメだ、参考にならねぇ。


でもものは試しだ。


俺は瞑想をしながら頭のなかで魔法をイメージする。

炎の魔法、炎の魔法。

ぶつぶつと俺は独り言を言っていた。


そのせいで俺にクラスメイトが注目している。

しかし瞑想をしている俺は気づかなかった。

よし、イメージはできた。

今こそ俺の力を発揮するときだ!!


俺は力んでみせた。


「今だぁ!!」


俺は強力な火の玉を出してクラスのみんなを驚かせる。

ライバルキャラも俺に負けて悔しそうにしている。

そう、そうなるはずだったんだ。

しかし、現実は…


ぷすー


出ではいけない音がお尻から聞こえた。


クラスメイトは大笑いして俺を笑った。


「放屁の魔法ですか?」


「くせぇ、逃げろ」


「こらこらワタルは真剣なんだからあまり笑うんじゃないぞ。ほどほどにな」

いや止めろよ。このくそ教師。


翌日から俺が不登校になったのは言うまでもない。


地味どころの話ではなくなってきたな。




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