鴉の契り
鳥籠の中の小鳥は、
大空を飛ぶ鳥に向けていう。
「自由でいいな」
大空を飛ぶ鳥は
鳥籠の中にいる小鳥に向けてこういう。
「楽に生きれていいな」
鳥籠の中の小鳥は、
大空を飛ぶ鳥に恋をする。
大空を飛ぶ鳥は、
鳥籠の中の鳥に恋をする。
共通点のない2羽。
だからこそ惹かれ合う。
お互いが自分に持っていないものを持っているから。
鳥籠の小鳥は『自由』を。
大空を飛ぶ鳥は『安定』を。
小鳥の大空への憧れは次第に大きくなる。
ある時、小鳥は大空に逃げる決意をした。
自由になりたいから。
あの鳥のように空を飛びたいから。
知らない世界に恐怖はなく、
希望と夢に溢れていた。
外に出たその小鳥を、
無常にも憧れ、恋焦がれた鳥はついばむ。
それがこの世界のルールだから。
大空のルールだから。
『鴉の契り』
裏社会と表の社会をかごの鳥と、カラスにたとえました。
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