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洞窟内での出来事

キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!


ゴブリンが寄生をあげて俺達に襲い掛かってくる。


「はああああああああああああああああああああああああああああああ!」


 ザシュッ!


 ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!


 俺は剣でゴブリンを撃退する。ゴブリンは奇声を上げながら果てた。


「「「キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」」」」


 数多のゴブリンが奇声をあげて俺達に襲い掛かってくる。


「へっ。やるな、アレクの兄ちゃん。こっちだ。こっちからきな臭い匂いがするぜ」


「はい!」


 ルーネス達と俺達は洞窟を進む。少し広い空間まで出た。


 すると。先行しているルーネスが表情を歪めた。


「こいつは兄ちゃん……見ない方がいいぜ」


「なんでですか? ……」


「説明しなきゃわからねぇのか?」


 想像がついた。恐らくそこにあるのは悍ましい光景だ。


「見せてください。怖いもの見たさじゃない。好奇心じゃないんです。俺は逃げたくない。この世の中の現実から」


「そうか……そうまでいうなら止めないけどよ」


 俺はその光景を目の当たりにする。


「うっ……これは」


 そこにあったのは悍ましい光景だった。全裸の女性たち。それからゴブリンの群れ。

 

 行われているのは凄惨な光景だ。凌辱。それから暴力。虐げ、踏みにじり、そして己の欲を満たすだけの行為。家畜に対して行うような所業。いや、家畜よりもひどい。食べるためだけに殺生をするのではない。


 こいつらは楽しんでやがる。


 俺は気がおかしくなる程の怒りを覚えた。


「うわあああああああああああああああああああああああああああ!」


「お、おい! アレクの兄ちゃん。気を確かに持て、ゴブリンに気づかれる」


「「「「キシャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」」」」


 ゴブリンの群れが俺に襲い掛かってくる。


炎魔法(フレイム)!」


 俺は火炎魔法でゴブリンの群れを焼き払った。これでMPが尽きた。俺の40あるMPはすっからかんだ。回復させれば別だが。あいにくと俺はエーテルを持っていない。精霊達が拾ってきてくれればいいのだが。


「「「「ギヤアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!」」」」


 断末魔を上げ、ゴブリンが果てる。連中は丸焼きになった。


 炎魔法で大半を焼き払ったがまだ残りがいた。それから俺はゴブリンを殺して回った。一匹残らず。


「はぁ……はぁ……はぁ」


 俺は肩で息をする。殺し終わった、一匹残らず。俺は近くにいた女性を抱き起す。無残な状態だ。


「大丈夫ですか……今、助けに」


「はぁ……はぁ……カレン……父さん……母さん」


 彼女はそう発した。


「もしかして、アンナさんですか?」


 俺は聞いた。


「どうして……私の名前を」


「村長の村娘――カレンから話を聞いたんです。結婚式の前の日に攫われたと」


「そう……そうだったのね。カレンは……カレンは無事なの?」


「ええ。無事です。村で元気にしています」


「そう……よかった。本当に、よかったわ……」


「し、しっかりしてください! 今治療します!」


 カレンの姉――アンナは事切れた。俺は精霊使いだ。万能ではない。蘇生魔法でも使えれば蘇生できたかもしれないが、聖女であるエミリアでもなければ蘇生させる事はできない。

 俺は自らの無力さを痛切する。


「くっ! くそっ!」


 俺は地面を拳で叩いた。


「し、しっかりしろ! アレクの兄ちゃん! これは別に兄ちゃんのせいじゃ。必要以上に自分を責めるなよ」


「わかってます……これ以上、こんな悲劇繰り返させない」


 俺は覚悟を決めた。


「倒します……きっとこの先にいるんです。ゴブリン達の親玉。ゴブリンキングが」


 俺はその先にいるであろうゴブリンキングを見据える。睨みつけた。


「へっ……良い面構えじゃねぇか。ビビってこっちが小便もらしちまいそうだぜ」


 俺達は向かう。更なる奥へと進んでいく。


 カイネ村の災い。ゴブリンによる問題に決着をつけるために。


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レベル0の最強剣士~レベルが上がらないスキルを持つ俺、裏ダンジョンに捨てられたが、裏技を発見し気が付いたら世界最強になっていた。レベル0でもステータスがカンストしているけどこれぐらい普通だよな?~


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