1-7 反省と無駄遣い
「はぁっ……、はぁっ……!」
乱れた息を吐き出しながら、森から町へと帰還していく。
あれからホーンラビットは無事、倒し切ることに成功していた。
もう1度斬り付けに向かい、そして反撃を喰らい、再びもう1回斬り付けて終わり。
計3回の攻撃。そして私は大ダメージ状態、再び。
成果としては、使ったのは銀貨1枚のポーション。
獲れたのは銅貨1/2のホーンラビット1匹のみ。
赤字である。
あれだけ苦労して行った戦闘は、結果がマイナス銀貨半分という悲惨なものだった。
しかも現在も激痛の苦しみに悩まされるというオマケ付き。
まあ、これは経験を身に付けたということで納得するべきだろう。
単に金額をケチるならば、最初の撤退時にポーションを使わずそのまま帰れば良かった。
それならば単にミスって大怪我をしたという結果だけで、買ったポーションはそのまま温存できた。
だけど持ってるポーションの回復効果の確認はしたかったし、それに戦闘の経験を積むのも必要だっただろう。
酷い戦闘ではあったが、私の手には初めてまともに仕留めたホーンラビットがある。
だからそれでいい……たまにはこういう赤字の日もいいだろう。
たかが銀貨半分ぐらい、また罠に掛かったホーンラビットを仕留めに向かえばいい。
そうだ、今日は食事も少し贅沢なものにしよう。
この傷付いた身体を癒すためには、いつもの貧相な食事では物足りない。
どうせ無駄遣いついでだ、仕留めた分も使ってしまえばいい。
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食事は大事である。
かつて人間という種族は、大剣を振り回し、跳躍しながらモンスターと戦うような芸当は到底出来なかったらしい。
それが何故今、人間はモンスターと戦えるぐらいにまで身体能力が伸びたのか。
それは理由の1つとして、魔物の肉を食べ始めたからと言われている。
良い肉を食べ続けてきた者と、貧相な食事を続けてきた者。
どちらが身体が頑丈になるかなんてのは比べるまでもない。
そして強いモンスターの肉は、その『良い肉』の上位にあたる。
たとえば強いモンスターの肉を食べたからといって、そのモンスターと同じパワーが出せるわけではない。
だけど強力な力を宿してた肉は、確かに人の身体をより強く頑丈に向上させる。
良い食事をするという事は、強い身体を作る上でとても大切だということだ。
だからこう、たまには贅沢な食事をするというのも必要事項だ。
特に身体が傷付いてしまって、回復の必要がある時などは。
まぁ贅沢といっても、貧相な食事から銀貨半分上乗せした程度ではあるんだが。
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傷付いた身体に薬草を浸して眠る。
ポーションとして錬成されたものは即時効果が現れるが、ただの薬草であっても傷口に当てれば徐々に痛みが引いていく。
そして薬草で処置をして一晩眠れば、翌日には身体も回復している。
そう、まるで──みたいな……




