Relode:終わりは始まりの弾詰め
まずそこの読者に一言訊きたい。あなたはキマイラという幻獣をご存じだろうか。あのRPGとかでよくでてきそうな獅子だの蛇だのをごちゃ混ぜにしたアレだ。と言っても普通の状況でそんなことを訊くのは常識外れだろう。そう、「普通の状況」なら。
今現在、俺、榊秋一はそれと真反対の異常な状況にあった。
数分前、部活が終わって忘れ物をとりに自分の教室である1-Cに入った時だった。教室の一番後ろの奥の窓際で「ソレ」はあった。否、居た。
「あ~ダメだダメだ。どうせ幻覚だろ。ささ、帰って寝よ!」
そう自分に言い聞かせ、ついでに置き弁もして立ち去ろうとして視線を机から外し顔をあげると、ソイツは目の前にいた。狼の頭に熊の身体、そしてワニかそこらへんのような尻尾。まさにキマイラもどきだった。
それを確認したときには、俺は教室の一番後ろに寝っ転がっていた。掌底で吹き飛ばされたようだ。張本人の体制がそれを物語っている。
こんな動物まがいが近接格闘術とか反則だろ!ロッカーに叩き付けられた衝撃でもがき苦しむ。そのとき見つけたものを見て俺の怖気は一気に立ち上がった。そいつはうちのクラスメイトの霧島じゃねぇか!?あのキマイラもどきに殺されたんだろう。喉は完全に喰いちぎられ今でもスプリンクラーのように鮮血をまき散らしており、おかげで1m弱しか離れてない俺は盛大に顔と学ランを濡らしていた。セーラー服の白い布地は真っ赤に染まっており、牙のようなもので抉られた腹からは腸が出でいて、まるで「狼に喰われた」ようだった。
そうしているうちにも、キマイラもどきはこっちに近づいてきている。それに比例するようにアドレナリンがじゃんじゃん湧いてるのを実感する。
掌底を喰らったせいで呼吸すらままならねぇ。回復する頃にはもう霧島の仲間入りだろうな。
、、、詰んだな。
おい、、嘘だろ?おれは、、死ヌノカ、、?コンナトコロデ、、、
キマイラもどきが目の前で右腕を振り上げたときには、俺には絶望しか残ってなかった。だが俺は思いもしなかった。「ヤツ」との出会いを。ましてやそれが吉とでるか凶とでるかなんて考えてもなかった。
「ミスリルの聖斧 vote&calling!!」
どこからか甘ったるいアニメ声で恐ろしそうな言葉が飛んできて、時間差で俺の目の前に馬鹿でかい斧が飛んできてキマイラもどきの右腕を切り落とし、本日二度目(1回でも十分異常だが)の鮮血シャワーを浴びる羽目になった。 、、もう帰りてえよぅ
全く状況がつかめないまま、そいつは・・・現れた。現れたのだが、、
「・・・・っ!?!?」
俺のそいつ、いやその娘に対する第一印象は、 ロリだった。どうみてもロリだった。
それに服装も服装で、黒をベースにして、フリルだのレースだのがついた、俗に言うゴスロリを身に纏っていた。そして先程横切った斧に視線を移す。
あんなか弱い少女があの数十キロもありそうな斧を投げれるか?いや、それはないな。多分あのロリのほうがおかしいんだろ。ったくおかしなヨノナカニナッタモンd、、、
とても呼吸がしづらく、ここらへんが限界のようだ。視界がだんだんと暗くなり。強引な睡魔が俺を縛り上げた、、
To Begin Shooting,,
あとがき
どうも初めまして。熱湯水割りであります。
この小説は、僕のデビュー作で、最初はミリタリー系のバトルコメディをもとに書いてたのですが、展開を持っていくのが難しく、今回は序章あたりしか書けなかったうえに、少しグロクなっちゃったのであります orz
近々次を書くので、頑張るから、見捨てないで~~~~!!!
キャラ設定
榊秋一 さかきしゅういち (男・16歳)
身長153cm 体重38kg 胸:75 腹:62 腰:67
所属:県立舞薗高校 1-c 好物:うなぎ、もなか
趣味:サバイバルゲーム 嫌物:カキフライ
誕生日:5月21日
その他:本作の主人公。超ショタ顔。根はお人好しな性格で、本格的に困ってる人は放っておけない質。