面倒臭いもの程面白いものはない
どうも皆様こんばんは夜桜デビルです。前回出来るだけ早くといったものの余裕で一月超えちゃいましたね…ホント申し訳ない。小説サイト暁様に投稿している艦これの制作に手間取ってましてね東方のほうが疎かになってしまいがちになってしまってるんです。と言っても東方の方はすっごくスラスラと書けるんですよねなんででしょう?
さ、そんなことは置いておいて今回は少し前に書かなかった妖々夢にでてくる西行妖のお話!宴会パートばかりじゃ飽きが来ますから少し気晴らしに書いてみました。気になる内容は本編の方でご確認してみて下さい!
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「…貴方や狂助、静夜には感謝してるわ」
「唐突ですね。私はお礼を言われるようなことは何もしていない筈ですが?」
幽々子の横で口直しに煙草を吹かしていると唐突に幽々子が口にしたお礼に何のことかを考えるが思い当たる節は一つも思いつかない。一体何に対してのお礼だろうか?
「…妖夢と…私を助けてくれた事よ」
「助けた?いつ私が貴女と妖夢さんを助けたのです?申し訳ないですがそんな記憶はありませんが」
俺が妖夢と幽々子を助けた?幽々子と妖夢にあったのは長く見積もっても一日と少し前のことだ。前に助けた覚えもないしそもそも幻想郷に来たのは一週間程くらいだ。そんな短期間で姿や声も変わる筈ないから少し前に合ったのが初対面の筈だ
「そう。ねぇ、あの大きな木見えるかしら?」
「えぇ、あんな大きな木生まれてきてくれて初めて見ましたけどね」
膝上にお猪口を置き不意に幽々子が指を指す。その方向に視線を動かすと大きな木が映る。それは他の桜の木よりも巨大で花をつければそれはそれは綺麗なことだろう。しかしその木は花をつけていないうえに葉すらつけていない。少し離れている為見え辛いが枯れているようにも見える
「あの木は西行妖。見た目はただの木に見えるけどあの木には呪いがかかっているのよ」
「そうみたいですね。ここにいても黒々とした嫌な気を感じますよ。(ん?あれは…)」
あの木について説明してくれる幽々子だが呪いがかかっているのは見た瞬間にわかった。上部しか見えていないが木に黒々とした煙のようなものが纏わり付くように漂ってるし。しかし呪いとはいうがただ怨念が集まっているだけ霊夢辺りにお祓いでもしてもらえば一瞬で消し飛ぶだろう。そう結論付け視線を下げると何か異様なものが見える。
「…幽々子さん少し質問してもいいですか?」
「えぇ、私が答えられることならいいわよ」
「…あの木の下に誰か埋められてますか?」
「…えぇ」
一度唾を飲み込み幽々子に質問する。俺が見たもの、それはあの木-西行妖の下に誰か人の姿が見えるのだ。もちろん見ているのは気の為見えるのはシルエットのような白い人影の影のようなもの。しかし気というのは生きたものにしかないのだ。なら、あの地面の下に見える人影は生きた人間ということになる
「それは誰か教えてもらっても?」
「…私よ。正確に言えば私の身体ね」
「それじゃあ」
「前に教えた筈よ?私は死人だって忘れてしまったの?」
「いえ、覚えてますよ」
幽々子の答えに少し考えてみる。確かに幽々子から自身は死人だと聞いたがそれではどうも可笑しい。あのシルエットから感じ取れる気は幽々子と全く同じものなのだ。
「(だが、紫から情報だと幽々子は数百年前に死んでいる筈だ。死体に気が宿る筈もない。だとすると…)…わかった」
「わかったって何を?」
「いえ、気にしないでください。もう少し質問をしてもいいですか?」
「えぇ、構わないけどいきなりね」
「まだ考えていることに不十分なことがありますのでその仮定を証明したいんですよ」
俺の考えが正しければまた厄介ごとに巻き込まれること間違いなしだがまだ仮定だ。もう少し情報が欲しい。
「まず、何故幽々子さんの身体があの木の下にあるのですか?」
「そうね…簡単に言ってしまえば私の身体を使って西行妖の呪いを封印したからかしら。もう少し複雑なものらしいんだけど詳しくわからないわね」
「…次にその封印は生きていた幽々子さんの身体を使ったんですか?それとも死体を使ったんですか?」
「少し記憶が飛んでるけど確か生きたままだった筈よ。その方が封印が強くなるって紫が言ってたから」
「…答えて頂いてありがとうございます…(これで確定か)」
今の二つの質問で仮定が確信に変わった。まさかとは思ったが思った以上にあの西行妖と言うのは恐ろしいものみたいだ。全く…また面倒事が増えた
『…なんて顔してる。そんなにヤバイ相手でもないだろ?』
「(狂夜か。あんまり出てくると狂助が怒るよ?)」
確信してしまった問題に苦笑いしていると頭に声が届く。こいつと話すのも久々だな。声をかけてきたのは俺の狂夜。何で狂夜が出てきているのかと言うと俺には人格が二つあるからだ。一つは小路優夜の人格もう一つは小路狂夜の人格。要は二重人格だ。しかし一般の二重人格とは幾つか違う点がある。まず、人格が本当に二つあることだ。一般の二重人格は本当に人格が別れているわけではなくあたかも他人ではないかと錯覚する行動を起こす事や表情態度が変わる事だが俺と狂夜は自身の人格をそれぞれ持っている。狂夜は俺と狂夜を半分ずつくっつけた存在だということだ。簡単に言え俺の人格と狂助の人格が混ざり合った存在。では何故狂夜は狂助たちの様に外に出ないのか?それは簡単だ狂夜は俺と狂助の融合した人格だけの存在の為体がないのだ。ここで勘違いしてもらいたくないのは無理矢理人格を入れ替えることはできないということ。前に狂助と中身を入れ替えたことがあったがあれは俺自身が人格を入れ換えてもいいと体に了承した為だ。もちろん身体を乗っ取れないことも無いがそれは長くなるからまた今度話すことにしよう。
『確かに驚くことではあるが幻想郷はどこかわかってるだろ?』
「(常識に囚われない楽園-幻想郷でしょ??わかってはいるけどこんな不可思議で馬鹿げた事なんて見たのも初めてだったし)」
『確かにそれはあるよね。だけど現に起きてる訳だし受け入れるしかないよ』
「(それもそうだね…。それより喋り方統一してくれないと喋りづらいんだけど?)」
『それは仕方ない。俺はお前と狂助の融合体、混ざるのは仕方ないでしょ?』
いい加減コロコロ変わる喋り方にイライラしてきたので注意してみるがニッコリと笑い流される。まぁ、確かに俺と狂助は喋り方も口調も全く違うがそれまで混ざらなくてもいいと思うんだが
『まぁ、今更だろ。取り敢えずその西行妖だっけ?それをどうするか考えようよ』
「(そうだな。といって)遅いと思うけどね」
「きゃ」
「おっと」
そう呟くと同時に突如地面が大きく揺れ始めた。突然の事にゆゆ子がバランスを崩したのに気づき背に手を回し倒れるのを防ぐ。
「大丈夫ですか?」
「えぇ、ありがとう。でもいきなりどうしたのかしら?地震…ってわけでもなさそうよね?」
「えぇ、ただ少し面倒なことになったのには間違いないですよ。ほら」
「?…な…何で…」
何故いきなり揺れたのかを考え始めた幽々子にある方向を指指してやるといつも笑顔だった顔に驚愕の表情を浮かべた。それもそうだろう俺が指で指したのは方向には西行妖。しかし先程まで葉すらつけていなかった枝には桃色の花びらがつき始めているのだ
「…私の考えていた通りです。幽々子さんここに集まっている人達を早く避難させてください」
「わ、わかったわ。皆早くここから離れて頂戴」
「(さて、久々だけど行くしかないよね)」
俺の言葉に駆け足で喧騒の中に向かう幽々子を尻目に喧騒とは真逆の方へ歩き出す。もちろんあの化物桜を止める為だよ。俺もまだ死にたくないからね
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「うわぁ…近くで見るとほんと馬鹿でかいね」
白玉楼の門を潜り少し歩くと先程遠くで見た時よりも倍巨大な木が姿を現した。しかも何かから力を取り込んでいるようでどんどんと葉がつき、花びらを開花させている。多分全部開花したら更に面倒くさい事になりかねないよね
「取り敢えずこれで様子見しようか【霊砲】アトミックバースト」
西行妖の正面に立ち一枚スペルを宣言する。狂力がない分威力は落ちるけどまぁ、様子見だからいいよね?西行妖は避ける様子もなくまともに食らった。さぁ、どうだ?
「うわぁ…まさかのほぼ無傷だ…」
数秒レーザーを放ち巻き起こった煙が晴れるとそこには表面に少しだけ傷が入った西行妖の姿が現れる。狂力とチャージなしとはいえ上級妖怪ですら負傷するだけの威力はある筈なんだけどな…
「おうおう、面白そうなことやってんな狂夜」
「あ、狂助。ちょっと聞いてよ」
「見てたからわかってるっての。どうやら相当堅いみたいだな」
足音が聞こえ振り向くと煙管を加えながら狂助が歩いてきていた。今の攻撃を見ていたようで生半可な攻撃では西行妖には効かないということには確認できたみたいだ
「相当ってより大妖怪なんかより余裕で硬いと思うよ…」
「んなこと言っても堅ぇもんは堅ぇんだから仕方ねぇだろ?【狂気】ダークバースト」
煙管を一旦口から離し左手を突き出すと同時に狂助がスペルを宣言した。瞬間アトミックバーストと同じような黒いレーザーが西行妖に向けて放たれた。
「…こんだけかよ」
「だから堅いって言ったじゃない」
再度立ち篭める煙が晴れるとまたしても少しだけ表面に少しだけ傷が入った状態の西行妖が姿を現す。これはまた面倒くさい奴が相手だね。それに
「再生までしてるしこれホントに面倒臭いことになるよね?」
「ほんとそれな。ちょいと本気でやってみっか【狂気】ダークバースト!」
俺が付けた傷は既に綺麗さっぱり消えており狂助が付けた傷も既に見えない程まで消えかけている。狂助も流石に面倒くさいことに気付き三割程の狂気を開放し先程より倍近い大きさのダークバーストを放つ。さて今度はどうだろうか?
「…これでもか」
「あは~これは堅過ぎるよね」
ダークバーストを当てた箇所は多少抉れてはいるが本当に表面を軽く削った程度のもの。三割増でこれだと全力で撃っても四分の一削れるか怪しいところだ。
「正直ほんとに面倒臭いなこいつ…」
「伊達に大きくないってことでしょ。それじゃあ僕ちょっと本気で…【霊砲】アトミックバースト」
最大チャージ7秒のアトミックバーストをチャージ3秒で再度放つ。これでも多分狂助と同じくらいしか削れないと思うけど
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「おふぁ…一応十割開放してんだけどな…」
「やっぱり四分の一も削れないね」
少しずつ力を上げ攻撃してみたが僕も狂助も四分の一以下しか削ることが出来なかった。これでも上級妖怪を一撃で瀕死まで持っていけるだけの威力はある筈なんだよ?
「…うるさいぞお前ら」
「お、静夜じゃねぇか寝起きか?」
「…そんなところだ。それでこの化物はなんだ?」
「ん〜呪いを持つ巨大な桜の木…かな?」
阿呆みたいに堅い西行妖に呆れていると再度足音が聞こえ振り向くと欠伸を漏らしながら今度は静夜が歩いてきた。不機嫌そうなのは寝起きだからだろうね。静夜結構寝起き悪いし
「…なんだその曖昧な表現は」
「付け加えるとクソ堅ぇってってことだな」
「それは言えてる。耐久型の妖怪なんて紙クズみたいに思えるくらい堅いよ」
「…堅いと言うのはわかった」
俺達の方を一度見て今度は西行妖の方に視線を向け、静夜が得た情報で出た答えを口にする。多分狂助が開放している狂気を確認し、その攻撃でどれだけダメージを与えたのかを確認したのだろう。
「それで何でこんなに長引かせてる?」
「いや、ちょっと威力確認して遊んでたんだ」
「スペルの威力も確認できるしいい的だと思わない?」
「確かに全開放した狂助のスペルを耐える奴はそうそういないからな。…俺も少しいいか?」
「うん、全然いいよ。多分本気でやっても折れないと思うし」
「…【禁忌】フォーオブアカインド【禁忌】レーヴァテイン」
少し面白みを感じたのか少しだけ口を吊り上げる静夜はフランからコピーしたスペルを宣言し四人に増えた静夜がレーヴァテインを一斉にレーヴァテインをぶん投げたが
「…ほら、堅いでしょ?」
「…成程訂正する。馬鹿みたいに堅いな」
「火まで消すとかやっぱ化物だな」
わかってはいたが木は四分の一程削れてはいるが折れることは無かった。しかもご丁寧な事に内部に貯められているであろう水分でレーヴァテインの火まで鎮火。更には今削った箇所は半分程再生している始末だ。ほんと堅いし再生するしで面倒臭い木だね…
「それじゃ今度はスペルのレベル上げてみようか。【光符】シャイニングアーツ形状はドリル」
「久々に見たな狂夜の芸術魔法」
「そうだな。本当に久しぶりだ」
なんだか二人が懐かしがってるけどこれのスペルを出す前に戦ってる子達が倒れちゃうから見せるに見せれなかったんだもん。【光符】シャイニングアーツ-意味は光の芸術達。簡単に言えば描いたものを出現させる光魔法かな?描ければ殆ど何でも出せるけど例外はある。まず生命があるもの、存在しないもの、そして規模の大き過ぎるものこの三つはどう頑張っても出せない。まず、生命があるものは生き物全てを現す。例えば人間や動物だね。これらを出そうとすると何でか描いた絵のぬいぐるみが出てくる。次に存在しないものを描いた場合は何も出ないか描いたものに近いものが出てくる。例えば水を斬る刀を描けば水に濡れた剣が出てきたり、炎に包まれた剣を描けばまだ熱の抜けきっていない赤々とした未完成の剣が出てきたりする。最後に規模が大きいもの。前に1度にどれくらい大きいものまでなら出せるのか試してみると面積約二百㎡くらいの正方形が一つまでなら出せることを確認した。それにその範囲までならいくらでも出せるからいくらでも応用した使い方ができるスペルだよね
「さ、どれくらい削れるかな?」
「うっわぁ…ありゃエグいだろ」
「あれで少しレベルアップしただけだとな」
「さぁ、どれだけ耐えるか見せて」
またふたりが何か言っているが無視する。取り敢えず制限内に描けるだけのドリルを描いて空中に浮かべてある。さ、行くよ!
「…う~ん確かにさっきよりは削れた…かな?」
「やっぱ化物だなあの木」
「あれだけやって削れたのがあれだけだとな」
巨大な十数機のドリルが西行妖を襲う。しかし削れたのは半分程しかも既に削れた部分が再生している始末だ。そろそろ本気で潰そうかな?
「…ねぇ、何かさっきより大きくなってない?」
「確かにでかくなってるな」
「…花弁の数もさっきの倍くらい増えてるな」
削った部分しか見ていなかった為気づかなかったが改めて全体を見てみると先程より巨大になっているのに気がついた。
「まさかとは思うけどこいつ」
「…間違いなく攻撃に使用した力を吸収してるな」
「超再生に超耐久、加えて力まで吸収するなんてますますめんどくせぇなこの木は…」
三人揃って溜息をつく。まだ全力ではないにせよ、ここまで耐えられると面倒くさく事この上ない。
「ま、そんな事言ってても拉致があかないし…今度は結構本気で行くよ…」
もう一度溜息を吐き少しだけ前に出る。あんまり本気出すとお姉さんに目をつけられそうだからやなんだけどそんな事言ってる場合じゃないしね
えっとまず、一言…西行妖堅過ぎだよね?絶対あのドラ⚫エに出てくるキ⚫グメ⚫ルスラ⚫ムなんて比べものにならないほど堅いよね?有効打の⚫タル切りなんて掠り傷にもならないんじゃないかな?ス⚫イム切りとかもはや論外だよね。ま、まぁ、偶には超耐久の敵に対してイライラする狂夜さんたちを書いてみるのもいんじゃないかと書いてみたんですが流石に堅過ぎた感が否めない。まぁ書いてしまったからには仕方ない…ここから繋げるしかないね!
さ、そんな事は置いておくとして次回について少し、いきなりですが多分いつもよりも遅くなるんじゃないかと思います。まずCOD BO3に時間を割くことになることは必然ですし、バイトもこれからどんどん忙しくなる時期になりつつありますし…見てくださっている方には本当に申し訳ありませんご了承お願いします。もしかしたらCODでボコボコにやられて気分転換に書くということも充分ありますので遅くなると決まった訳ではないですから
さて、ダラダラと話していて長々と書き綴ってしまいますのでそろそろ〆たいと思います。
それでは次回もよろしくお願いします




