もう一人の自分
どうもこんばんは夜桜デビルです。
今回は初バトルではなく繋ぎ回になりました。もう一人の狂夜くんとは一体なんなのか私も上手く書けてればいいのですが…
それではどうぞ!!
「ふぅ…」
時刻は深夜二時、何本目かになる煙草を吹かしている。膝の上に頭を置いている霊夢は起きる気配は全くなくぐっすりと眠っている。
『暇そうだな』
突然声が聞こえるが驚きはしない。この声を僕は知っているから。
「あんまり出てきて欲しくないんだけど…言っても聞かないか」
『当たり前だ。俺とお前は一心同体、許可なんていらないだろ?』
すぅーと僕の隣に黒いズボンに包まれた足が現れる。はぁ、全く…
「まぁ、霊夢さんが寝てるからいいけど…それで何の用?」
「冷たいな…まぁ、別にいいが」
僕の隣に腰を下ろす少年。黒いパーカーに黒いニッカー現世ではぱっと見ヤンキーに見える。
「自分の狂気に優しくする必要なんてないと思うけど?」
「そんなこと言うなよ。偶には談笑くらい俺でもしたくなる」
僕の隣に座り煙草を吹かし始める狂気-小路狂助。名前が無かったから僕が適当に決めた。取り敢えず、僕と狂助のことを話すことにしよう。
まず、狂助は僕の負の心から生まれたらしい。怒り、恨み、妬み、悲しみ、憎しみ、嫉妬、殺意、など様々な負の心。その心が具現化し人間の形を型どった姿が狂助だ。何故そうなったかは説明できない。思い出したくないからだ。
そして何故狂助が僕の前に現れるようになったか、それは狂助がさっき言ったように一心同体だから。僕の負の心から生まれたと言うことは必然的に僕の体の一部ということになる。それに利点もある。まず、狂力という霊力とは別の力が手に入る。別の力が手に入ると言うことは僕自身の身体能力や弾幕等の威力が上がる。しかしその逆欠点もある。
まず、生き物を狂わせる程の力を下等生物である人間が扱える訳が無い。その為狂力を全開に使えば意識が失われ暴走状態になる。そしてその暴走が終わったとき体の一部が破壊され使い物にならなくなってしまう。更に下手をするとその場で灰となり消え去ってしまう。僕の力では最大で五割、無理をすれば六割の狂力を扱うことができるが次の日は丸一日寝込むことになってしまう。現世にいる時から使えガラの悪い人達に絡まれた時によく使っていた。大体一割使う前に全員倒れちゃったけどね…
説明はこれくらいもっと詳しい話はまた今度話すことにするよ。
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「それでホントは何の用で出てきたの?」
「はは、流石にバレるか。狂夜は吸血鬼って知ってるか?」
「一般的な吸血鬼は知ってるけど、それがどうしたの?」
「いや、この辺りに吸血鬼の住む館ー紅魔館って屋敷があるらしいんだ。一升瓶を買いに人里に行っただろ?その時に通行人が言ってたんだ」
成程だから人里に行ったとき狂助の気配を感じたのか。出てこないでって言ってあるはずなんだけど…紅魔館ねぇ〜
「場所はどの辺なの?」
「この近くに湖があるだろ?その近くってのは聞いたが詳しい位置は分からん」
「なら、明日霊夢さんにでも聞いて行ってみようか」
「お、流石狂夜。俺の思いが通じたみたいだな、俺も行ってみたかったんだ」
「別に狂助のためじゃないから。幻想郷にいる人たちはワケアリの人が多いらしいからその吸血鬼さんがどんな理由で幻想郷に来たか気になっただけだよ」
本当に興味本位だ。僕みたいに何かを失い幻想郷に来たのか、それとも現世で忘れられて来たのか、はたまた力が強すぎて連れて来られたのかそれが気になっただけだ。
「俺達みたいなのはホント希だと思うが可能性がないわけじゃねぇしな…確かめるに越したことはねぇな」
「狂助がここまで嬉しそうにするなんて何年ぶりかな?」
「覚えてねぇな…俺の狂気の力で殆ど不老不死見たくなってるからな…狂夜は何歳か覚えてるか?」
「確か…狂気の中にいたから1500歳くらいかな?現世での半年が狂気の中だと三百年くらいだから」
「そんなに年食ってたか?まぁ、あの時は俺が暇だったから狂夜を俺の中に招いたからな正直申し訳ねぇや」
「暇だったから連れ込むのはどうかと思ったけど、僕の体が学校行ってたからいいよ。心ここに在らず状態の人形みたいだったけど力は増えたし」
よくわからない人に説明。心ここに在らずということは肉体と心が別々になっている様な状態だ。僕の場合は本当に心と体が別々に別れ行動していた。簡単に言うと狂気の中に心、現世には体があったわけで、中学二年生の初めから高校卒業まで心がない僕が学校に行っていて体がない僕は狂助に狂気の中にいるという説明やその力を使うための修行、体を鍛える修行なんかをしていた訳だ。
そして、専門学校に入学する直前に僕の心は体に戻った。それでも今と変わらない人と絡まない学校生活だったけど。
「納得してるならいいんだ。俺が出てきた理由はお前にこのことを謝る為でもあったんだ」
「そんなこと気にしなくていいのに。許してないならこんな風に話すらしないよ」
「そりゃ、言えてる。けど、謝らないと後味が悪かったからな」
「狂助でもそんな風に思うことあるんだねぇ…」
「俺だってそれくらい思うわ。ま、明日戦う事になったら遠慮なく俺の力使ってくれて構わねぇからな」
それだけ言い残して狂助は姿を消した。ホントに自由な奴だ。
「さて、見てるんでしょ?お姉さん?」
「あら、バレちゃったわね」
僕のすぐ近くのスキマが開き中からお姉さんが出てくる。スキマの中は相変わらず目がそこら中に開いている。
「前も言ったけど突然聞こえていた音が止まるとバレちゃうよ?お姉さんが隙間で移動すると空気の流れが若干ブレて風の音とか強さが変わっちゃうから気をつけた方がいいよ?」
「そこまでわかるの!?アナタ普通の人間じゃないわね?」
「普通の人間だよ…よく山の中にいたから風の流れとか音とかに敏感なだけの普通の人間」
風が木に当たったら音が変わるように何もない空中で風の音が変われば誰でも気づくし、そんな事が出来るのはお姉さんだけだしね。
「それでおねえさんは僕に何か用ですか?」
「あの隣にいた少年誰かしら?」
「あれ?話聞いていたんじゃないんですか?」
「声は全く聞こえなかったわ。その代わり何か強い力を感じたけど」
何か狂気が辺りに出てると思ったら狂助が出してたんだね。
「それがお姉さんが言ってた力の正体だよ。まだ教えてあげれないけどね」
「具現化というか擬人化することができるの!?それは興味深いわね…」
「それよりこの辺りの湖の近くに紅魔館って屋敷があるって聞いたんだけど本当なの?」
「えぇ、すぐ近くよ。でも用心した方がいいわよ?仮にも住んでるのは吸血鬼、人間のアナタじゃ危険よ?」
「大丈夫だよ僕には特別な力があるから。人間ではない人間ー人外とも言える力がね」
「それでも気をつけなさい…それより一緒に一杯どうかしら?その場からは動けないみたいだし」
「一人煙草を吹かしてるより楽しそうだしありがたくその誘いに乗らしてもらうよ」
スキマから一升瓶やら数種類のお酒を取り出すお姉さん。明日の朝まで正気でいられるか心配だ…
「はい、どうぞ」
「ありがとうお姉さん」
既にお酒を継いだコップを渡してくるお姉さんにお礼を言い少し口に含む。うわぁ強いなぁ…
そんなことを思いつつお姉さんと談笑しながら夜が開けるまでお酒を飲み続けた。
さて、自分の中にいる狂気の狂助くんが登場してきました。紅魔館へ行くということで赤霧異変ではなく妖々夢へと飛んで異変を書いていきたいと思います。紅魔館での狂夜くんの活躍?に期待していてください。
それては次回も宜しくお願いします。




