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幻想残酷記(休載中)  作者: 夜桜デビル
第二.五章 暴れだす狂気
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寂しさを紛らわす為の暇つぶし?

どうも今晩は夜桜デビルです。幾度となく襲い掛かる困難バグを乗り越え何とか投稿できました。今回は春雪異変解決時の宴会への繋ぎ回?みたいなものの予定です。繋ぎ回は後…三四話くらい続くと思います。今回の反省ということで今週の休日に一話ずつ書いていきます!


※20000PV、5000ユニーク超えました!見てくださっている方にはいつもいつも感謝が絶えません。これからも見てくださると嬉しいです!


今回は狂夜さん視点からです。それではどうぞ!!

「…思ってたより大分きついんだけど…」


「生身の身体じゃねぇから余計に負担が掛かるんだろ。それにまだレミリアが感じ取れる程の狂力は送ってねぇから単純に今の二倍くらい送ってから五秒間で送れるだけ送る感じでいいんだろ?」


「うんそんな感じ。でも、送ってもらった狂力をちゃんとコントロールできるか心配だよ」


狂助に狂力を送ってもらい始めて数秒既に身体に負担が掛かり始めた。狂力は霊力や魔力と違い負の感情も一緒に流れてしまう。負の感情といっても狂助本人のモノではなくモノ全ての負の感情、狂力は辺りの負の感情すらも集めてしまい力を使う者に集まった負の感情を流してしまう。


「気力で何とかしろ。負の感情に呑まれればどうなるかはお前がよく分かってんだろ」


「狂気を宿してるんだから知ってるよ。壊したいという衝動に駆られ暴れ回り最後には身も心もボロボロになって死ぬでしょ?」


「大当たりだ。まぁ、お前が暴れ回ったら幻想郷ここの奴らの八割は死ぬだろうからしっかりしろよ幻想郷が壊滅しないように」


他人事のように笑い出す狂助。流石に嘘だとばれたみたいだ




「狂夜スペルを宣言しろ」


「りょうかーい【超砲】ファイナルバースト」


狂力を送っもらい始めて更に数秒後狂助から指示が出た為スペルを宣言し残っている左腕を前に突き出す。すると突き出した左の掌をおおう様に黒と白が入り混じる光が現れる。ファイナルバースト‐体内にある霊力などの力を限界まで掌に集めレーザー状に放出するスペル。単純なスペルだが集めた霊力の量によって威力があがるが使用者の身体に掛かる負担もあがる。先程言っていた五秒とはチャージ時間、十秒とは放出し続けられる時間のこと、今の状態だとこれが限界でスペルが解除されると同時に分身自体も消えてしまう為終わる直前で分身から抜け出し誰かの理性(こころ)に移動しなくてはならない。もし、タイミングが遅れれば分身と共に僕の魂は消えてしまい映姫様の元へ送られてしまう。



side change‐レミリア


「(…始まったみたいね)」


フランの放つ弾幕を回避しつつ後ろから放たれる禍々しい気配を感じ取る。昔フランが漂わせていた気配‐狂気。フランもその気配に気が付いたのかスペルを使い四人に分身した。


「あはは!!この狂気…狂助もいる」


「貴方の相手は私よフラン!!」


狂ったように笑っているフランに接近し右手に握っているグングニルを薙ぎ払うように振るう。


「お姉さまが相手ぇ?あははは、いいよ先にお姉さまをころしてあげる!」


振るったグングニルはフランの腹部を糞分ほど切り裂くが何事もないように笑いながら再び右手にレーヴァテインを出現させる。ヤバいと思い一旦距離を置く。


「レミリア!こっちに二匹来てるぞ!!」


「っ!?」


狂助の声と共に振り返ると分身二対が狂夜達に向かって接近しているのが分かる。残り時間三秒、このまま追っても間に合わないし到着する前に狂夜の技が発動するとも思えない…なら!


「これでも喰らえぇ!!」


空いている左手にグングニルを作り出し両手に握っているグングニルを投げ飛ばす。


「あぐぅ…」


「あがぁ…」


投げた二本のグングニルは二対の分身に命中、命中した分身は跡形もなく消え去った。


「あはは、後ろががら空きだよお姉様ぁ!!」


「しまった!?」


叫び声のような声に後ろを振り向くとレーヴァテインを振り上げ私を切り裂こうと接近する二人のフランの姿が視界に映る。この距離はグングニルを作り出すのは不可能と判断し残っている霊力を腕に纏い顔の前で交差する。


「【狂気】ツイン・デスサイズ」


まさにレーヴァテインが腕に当たる寸前私の横から見覚えのある大鎌が視界に映る。その大鎌はレーヴァテンが届く前に二人のフランを後方へと吹き飛ばした。




side change‐狂夜


「狂夜!!」


「OK 【狂砲】ファイナルバースト」


狂助がフランを吹き飛ばした辺りにレーザーを放つ。しかしここで予想外の事が起きた


「ぐっ…片手じゃ辛いね…」


そう片手では支えられないということだ。ダークストームを凌駕する程の大きさに加え破壊力さえも倍近く跳ね上がっている為本来は両手で支え両腕で反動を抑えるのだが今回は片手だ。左腕には多大な負担が掛かっているのか既に感覚が無くなっている。残り時間はあと七秒…何とか持つか?




-------------------




「狂夜!時間だ!早く理性こころに移動しろ!」


「わかった!」


ファイナルバーストを放ち始めて約七秒、レミリアを抱えながらこちらに向かってくる狂助の声に答え、すぐさま狂気を感じる方へと意識を飛ばした。




「…何とか助かったみたいだけど、ここは…」


意識を取り戻し辺りを見渡すが見覚えのない場所だった。雰囲気的には理性こころの中、しかしここは狂助の理性こころの中ではない…フランの理性こころの中だ。


「(両方共狂気だったり、狂気を持ってたりだから間違えちゃったのかな?取り敢えず理性に居る筈の狂子ちゃんを探そうか)」





「…誰?」


「始めまして…ではないね僕は小路狂夜。多分狂助から聞いてると思うし、一回会った事もある筈だよ?覚えてるか分からないけど」


狂気が発する禍々しい気を頼りに歩いていくと長い黒髪の女性を見つけた。多分狂子だろう。こちらの気配を感じたのか振り向いた女性は狂助が言っていたように闇のように真っ黒で綺麗な双眼でこちらを睨んできた。


「…あぁ…思い出したわ。あの時は好き放題やってくれた男…名前はフランから聞いてるわ」


「好き放題って…。それよりもフランちゃんはどこにいるか分かる?」


「フランなら「狂夜~!」」


「うふぁ!?」


狂子が指を指そうとした瞬間大声と共に腹部へと衝撃が加わり尻餅をついてしまう。何か最近デジャブが多いような気がする…


「そこに居るわよ」


「もう少し早く教えてほしかったよ…」


「狂夜~」


苦笑いを浮かべながら僕に覆い被さる様にしてすりすりと胸に顔を擦り付けているフランの頭を撫でる。


「…それでどうして狂気が暴走したように見せて暴れていたのか教えてくれるかい?」


「狂夜が全然帰ってこないから暇つぶしにと思っただけ~」


「暇つぶしって…まぁ、弾幕も非殺傷だし、力を抑えていたみたいだからいいけどね。帰ってこれなかったのは異変解決に行ってたからだよ」


「異変解決?」


異変解決という言葉に疑問を思ったのかフランは擦り付けていた顔を上げて首を傾げる。


「そうだよ。今はもう春なのに冬のように寒かったよね?今回の異変は春を奪うものだったんだよ。本当は行くつもりはなかったんだけどお姉さんのスキマで強制的に博麗神社に送られちゃってあとはトントン拍子で異変解決して紅魔館ここに来たんだよ」


紅魔館ここに来たってことは何か用事があったってこと?」


「うん。異変解決後には宴会があるらしいからそれを伝えにね。異変首謀者の幽々子さんと妖夢さん、異変解決者の霊夢さんと魔理沙さん、咲夜さんは今は白玉楼で就寝中だから宴会は明日になるかな?それと狂助からフランちゃんが寂しがってるって連絡が入ったから来たんだよ」


「寂しがってるじゃなくて寂しかっただよ~」


上げていた顔を再び僕の胸に埋めすりすりと擦り付け始める。


「(寂しい思いをさせたのは僕だしもう少しこのままにさせてあげようかな)」


すりすりと顔を擦り付けているフランの頭をまた撫で始めた。



今回の投稿バグは本当に精神ダメージが大きかったです。さらにパソコンが止まり強制終了した際コピーしていた履歴までも消えてしまっており書き直すのに予想以上に時間がかかってしまいました。次回は土曜日辺りになります。


それでは次回もよろしくお願いします!!

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