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幻想残酷記(休載中)  作者: 夜桜デビル
第二章 怨念が巣食う冥界‐白玉楼
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異変解決と新たな問題

どうも皆さんこんばんは最近体の調子が悪い夜桜デビルです。今回は異変解決後のお話になっていますがまたまた問題が起こってしまいます。災難ですね~


今回は静夜さん視点です。それではどうぞ!!

「ふぅ…これはどう言う状況だ…」


「すぅ~すぅ~」


煙を吐き出しながら脚の上を見る。そこには小さな寝息をたてながら眠る西行寺がいる。何故?と思うかもしれないが俺もそう思ってる。取り敢えずこの状況になる前の事を話すとしよう。西行寺を抱え博麗達と合流した後、体を休める為に白玉楼内にある屋敷へと向かった。屋敷に着き適当な部屋へと入ると博麗と霧雨が倒れた。


「…大丈夫か?」


「ちょっと気が緩んだらこのざまよ…」


「魔力を使いすぎたぜ…」


西行寺と俺の霊力に当てられた為か博麗の身体には少なからず負担が掛かっていたようだ。博麗の様に感が冴える奴は霊力を肌で感じやすい為負担を感じやすいのだろう。霧雨についてはまぁ自業自得だろう。魔法使いと言われている霧雨だが所詮は人間、あれだけ膨大な魔力のレーザーを何十発も打てば魔力の消費も身体への負担も大きくなるだろう。


「…西行寺達の手当ては俺がやっておく。お前らは寝てろ」


「えぇ、お願いするわね」


「お言葉に甘えるぜ」


フォーオブアカインドの分身の一人に十六夜と魂魄を別室に運ぶように指示しておく。さて、俺もこいつを運ばないとな… 腕の中で眠っている西行寺を抱え直し別室へと移動する。




-----静夜クールボーイ運び中-----




「…これでいいな。そっちは終わったか?」


「…外傷は殆どないが疲労が溜まっている。しっかり休ませれば大丈夫だろ」


「…分かった。西行寺の方も終わった」


別室へと西行寺達を運んでから数分手当ては終わった。西行寺に関しては傷が深いものが多くあった為霊力を少し流し込み自然治癒力を上げて寝かせておいた。そして問題だったのは十六夜と魂魄だ。魂魄は無理矢理引き抜いたナイフの刺し傷からの出血を止め、手当てすることはできたが流れ出た血液は戻す事は出来ず取り敢えずそのままの状態で寝かせることにした。そして一番重症なのは十六夜だ。外傷は掠り傷がチラホラと見える程度なのだが身体の疲労が深刻なものになってしまっている為これ以上無理をすれば最悪死亡する。仕方ないので狂夜の能力で身体の状態を逆転させ寝かせておいた。まぁ、俺は完全に狂夜の能力を使えない為、簡易的なものだが…。手当てを終えた分身たちを消し縁側に出て適当に胡坐を掻いて座り意識を理性こころへと向ける。


「(…おい狂夜、そっちはちゃんと動けてるか?)」


『…うん。もうすぐ紅魔館に着くよ。それにしてもよくこんなこと考え付いたね』


少しの合間があり狂夜の声が聞こえてくる。俺が狂夜の身体を借りているのに何故狂夜が紅魔館へと向かう事が出来ているのか、それはフォーオブアカインドの分身の一人に心体逆転を使わせて狂夜の意識と分身の意識を入れ替えたからだ。入れ替えた理由はフランドール・スカーレットが紅魔館で暴れ始めた為それを止めに行く為らしい。


「(…試しにやってみたらできただけだ。それにその状態だと身体能力も霊力も半分以下まで減少している…戦闘には全くと言って使えないがな)」


『移動できるだけいいよ。そのお蔭で僕もこうして紅魔館に行けるんだから』


ニッコリといつもの※作り笑い※を浮かべ笑う狂夜。何故身体能力や霊力が半分近くに減少してしまうのか、それは本体ではなく分身であるからだ。フォーオブアカインドで分身を出すとき俺は自身の霊力を四等分しそれぞれの分身に分け与える、つまり分身たちの霊力を身体に宿せる上限が俺の霊力の四分の一、完全に霊力が戻っていない狂夜でも今残っている霊力の半分程しか身体に宿すことができない。その為、今の狂夜の霊力は普段の八分の一程度の量しかない。


『そんなに心配しなくても大丈夫だよ。これでもそこら辺の奴に負けないから』


「(…そうか。それなら安心だな)」


『ふふ、やっぱりその笑顔の方がいいよ。それじゃまたあとでね』


そう言うといつもと若干雰囲気が違う笑みを浮かべながら消えた。理性こころから意識を戻したのだろう。俺も用事は終わったので意識を戻すことにしよう。




----------------------




とまぁ長ったらしい回想だったが簡単に纏めると意識を戻したら西行寺が脚に頭を置いて寝ていたと言う事だ。何故?と一瞬思ったが起きてから聞けばいいと思い直し新たな葉を煙管に詰め火を着けた。




side change‐狂夜


分身と意識を入れ替え白玉楼を出て数十分、目の前には紅い館‐紅魔館が見えている。しかしもう少しで到着と言う所で何者かの弾幕が目の前に広がるが焦ることなく地面に向かって急降下し回避、そのまま地面に降り弾幕が飛んできた方向に目を向ける。


「…いきなりだね…ルーミアちゃん」


「きょ、狂夜だったのか~」


目の前に現れたのはフラフラと今にも倒れそうな人食い妖怪のルーミアだった。取り敢えず話を聞いてみることにしよう。


「弾幕を撃ったことに関してはこの際どうでも良いとして、どうしてそんなにフラフラなのか教えてくれるかい?」





------欝少年人食い少女会話中------





「なるほどね…」


結論から言うとお腹が減ったのだそうだ。最近ルーミアが住んでいるという妖怪の森に人間が全く来なくなってしまったので態々(わざわざ)霧のここに来たがこちらにも人間は全く来ず、お腹が減ってうまく動けない中歩いていると空を飛んでいく人間が見えたので弾幕を撃ったらその人間は運悪く僕だったということだ。だけど空を飛んでいる時点で人間ではないと気付かなかったんだろうか?


「…よし、可愛いルーミアちゃんの為だ僕の片腕をあげるよ」


幽々子との戦闘でナイフを無くしてしまったので霊力でナイフを構成し右手に握る。その握ったナイフを左肩に当て躊躇なく一気に振り下ろす。ブシャ!っと勢いよく傷口から大量の血が噴き出すが能力【傷口が開いているを閉じているに逆転】【痛みがあるをないに逆転】を発動し痛みを無くし、止血する。流石にこの体だと出血多量で死にかねないからね。地面に落ちている俺の腕だったものを拾いルーミアに渡す。


「流石に全部はあげれないからこれで我慢してね」


「ありがとうなのだ~ でも、腕は大丈夫なのか?」


「心配しなくても大丈夫だよ。明日にはちゃんと付いてるから」


「よかったのだ~」


いつものようにニッコリと※作り笑い※を浮かべるとルーミアも安心したように笑う。その笑顔は僕のように偽りの笑みではなく子供が無意識に浮かべる純粋な笑顔…どうにも僕はこの笑顔には弱いみたいだ。


「…それじゃ、僕は紅魔館に向かわないといけないからもう行くね。あ、それと今度からは誰か確認してから弾幕を撃つんだよ?」


「分かったのだ~」


ポンポンと軽く頭を叩くと気持ちよさそうにルーミアは目を細め頬を緩ませる。飛び立つ前にわしゃわしゃと頭を撫でてやった。




-------------------------




「よし、到着」


ルーミアと別れて数分、紅魔館の門前へ到着。いつ見ても目に悪い色だ…


「あれ!もしかして狂夜さんですか!」


「?…あぁ美鈴さんでしたか。お身体の調子もいいようで何よりです」


門前で紅魔館の配色について考えていると門番である紅美鈴がこちらに向かって走ってきた。僕との戦闘から三日程度しか経っていないというのにここまで動ける者なのか?咲夜もそうだが紅魔館住人は怪我の回復速度が速いと感じる。


「そんな悠長ゆうちょうの事を言ってる場合じゃありませんよ!今も「フランちゃんが暴れているんですよね?」何故それを!?」


「異変中に小耳に挟んだだけです。僕もちょうど紅魔館に用事があったのでついでにフランちゃんを止めようと思いまして」


フランが暴れているという情報を教えてくれたのは勿論狂助だ。と言うか狂助が紅魔館に居るんだから僕いらないと思うんだよね。


「そ、そうですか…ですが今のフラン様は危険です」


「危険なのは承知の上ですよ。レミリアさんたちが戦っているみたいですし何とかなるかもしれませんよ」


「ち、ちょっと待ってください!」


美鈴の忠告を無視し門を飛び越える。


「(…この身体でも勝てるといいんだけどね…)」


ふぅと一つ溜息を漏らしながら紅魔館内へと向かった




そろsろ狂夜さんがチート紛いになってきていますが問題ありません。何故かというとまだ※序章※ですからw さて、次回は戦闘シーンになると思います。(多分)


それでは次回もよろしくお願います!!

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