久々の本気
どうも皆さんこんばんは最近朝の七時近くに寝始める夜桜デビルです。今回は静夜さんの能力が分かりますよ~ そして今回は少し文がおかしくなっていると思われますので見つけた方は感想またはメッセージお願いします
「…見た目によらず馬鹿デカい霊力だな」
「ふふ、貴方も同じじゃないないかしら?それもまだ本気の半分くらい~」
「…見かけによらず感知能力もあると付け加えておく…」
「ありがとうでいいのかしら?」
ニコニコと微笑む西行寺だが身体から放出されている霊力の量は大妖怪並。もちろん俺からもそれ相応の霊力は放出しているが俺の場合は体に纏わせているの方が言葉的には良いかもしれない。
「…そろそろ行くぞ?」
「あらあらそんなに慌てなくてもいいじゃない」
未だ口元を扇子で隠しながら微笑んでいる西行寺に軽く口を緩ませて笑ってやる。
「悪いがさっさとお前を倒して俺は寝たいんだ…【禁忌】黒血の五月雨」
一枚のスペルを宣言する。すると真っ暗な冥界に風を切る音が次々と鳴り響き木霊し始め瞬間頭上から無数の弾幕が西行寺目掛けて降り注ぐ。
「ふふ、それじゃあ私も…【亡郷】亡我郷 -自尽-」
西行寺は口元を隠していた扇子を下ろすと同時に一枚のスペルを宣言する。直後俺の弾幕がレーザーによって消された。
「っ!?」
レーザーに気を取られこちらに向かってきていた弾幕の一つに被弾するが後ろに大きく下がり追撃は免れた。
「(レーザーで邪魔な弾幕を消しつつ大量の弾幕で攻撃する。俺とは大分相性が悪い…)」
西行寺と何故相性が悪いのか、それは、俺が補助型だからだ。強力な攻撃スペルよりも相手に隙を作るものや黒血の五月雨のように相手の注意を逸らすものがスペルの主になっているが、だからと言って強力な攻撃スペルがない訳でもないのだが、今回は俺の能力を使おう…久々に少し本気を出す
「【禁忌】フォーオブアカインド、【禁忌】レーヴァテイン」
弾幕を躱しつつ発動しているスペルを解き、新たなスペルを二枚宣言。直後狂夜そっくりの分身が三人と禍々しい黒の炎を纏った大剣が出現する。気付いたかもしれないがこの二枚のスペルは狂夜が戦ったフランドール・スカーレットのスペルカード。俺が何故使えるか?それは俺の能力【ありとあらゆるものをコピーする程度の能力】によるもの。だがこの能力には欠点が二つある。まず一つ目は、一度見たことがあるものに限る事。記憶が曖昧な場合や俺が見たことがないものはコピーすることができない。今回は狂夜の体を借りている為、狂夜の記憶にあったフランドールのスペルをコピーできたという訳だ。そして二つ目は、コピーできるものは二つまでと言う事だ。今は【フランドールスカーレットのスペル】をコピーしている。もちろん【【禁忌】レーヴァテイン】とスペル単体だけでもコピー可能だがそれもコピー一回分になる為ほとんど使うことはない。ま、俺の能力についてはこれくらいだ。
「あら、数が増えちゃったわ」
「…ただ数が増えただけじゃない…」
分身と共に大量の弾幕をレーヴァテインで切り裂きつつクスクスと笑っている西行寺の後ろに分身の一人が回り込ませレーヴァテインで斬りかかるが…
「はぁ…はぁ…遅れて申し訳ありません…幽々子様」
「お帰りなさい…妖夢」
西行寺に振るったレーヴァテインは西行寺には届かず分身と西行寺の間に入った-魂魄妖夢によって阻まれていた。
「…魂魄か…今のお前じゃ俺には勝てない」
「…幽々子様は私の命に代えても御護りする…それが私の役目だ!」
ギリギリとレーヴァテインと刀が擦れ合う。しかし魂魄の顔には焦りが見える
「…その腹の傷…ナイフを無理矢理引き抜いたみたいだな」
チラリと魂魄の腹部に目を遣ると真新しい腹部の傷が見える。その傷は白玉楼に入る前、斬りかかってきた魂魄を蹴り飛ばしたあとこちらにこれないようにと投げたナイフの刺し傷である。無理矢理抜いたようで今もまだ止めどなく血が滴り落ちている。
「…戦うのには少々邪魔だったので抜かせていただきました」
「…そうか…」
「うっ…」
魂魄が刀に力を入れれば入れる程刺し傷からは大量の血が溢れ、魂魄の服を赤黒く染めていく。
「…お前の主は殺しはしない。だから…眠ってろ」
競り合いに気を取られていた為か後ろから近づいていたもう一人の分身に魂魄は気づくことはなく、簡単に衝撃を背中に当てる事が出来た。不意打ちだった為か、はたまた体に負担が掛かり過ぎていたのか簡単に気絶、このままでは地面に落下してしまう為倒れる前に抱き留める。
「…霧雨こいつも頼む」
「ちょ、私は刀持ってるって!!」
刀を持ちながら上に上がってきた霧雨に向かって気を失った魂魄を放り投げる。刀が重い為か霧雨は何もできず慌てているだけだ。
「魔理沙を弄り過ぎよ?静夜」
「…ナイスキャッチ」
霧雨にぶつかるという所で十六夜が間合いに入り魂魄を受け止める。
「た、助かったぜ。ありがとうだぜ咲夜ってうわぁ!!」
「アンタはいかなくていいの?」
「今はな。分身でも事足りると思うが…やるからには完膚なきまで叩き潰すのが俺のスタイルだからな…」
後ろに待機していた分身二人を前に行かせ入れ替わるようにして霊夢たちのところまで下がる。十六夜が魂魄を受け止めてくれたことに安堵して力が抜けた霧雨が地面へと落下していったがそんなことは気にした様子もなく博麗が話しかけてくる。今の状態を説明すると圧倒的に優勢、妖夢に衝撃を当てた分身も加わり今は三対一、俺も合わせると四対一だな。
「…そろそろ終わらせる…【禁忌】カゴメカゴメ」
「【禁忌】カゴメカゴメ」
「【禁忌】カゴメカゴメ」
「【禁忌】カゴメカゴメ」
持っていたレーヴァテインを消しスペル宣言。一枚でも厄介(狂夜の記憶では)なカゴメカゴメを四枚同時に宣言した為か目の前の光景は凄いことになった。
「…エグいわね」
「…首謀者が可哀想に思えてきたわ」
「…さっきも言っただろ…俺は完膚なきまでが俺のスタイルだと」
西行寺を囲むようにして張られていく弾幕は四重に重なり逃げ場がない。これは弾幕ごっことして許されるのか?と疑いたくなる程に回避不可能なモノになってしまい十六夜はもちろんあの博麗でさえ苦笑いしかできない程だ。
「えっと…これってルール的にアウトじゃないの?避けれないし、逃げ出せないし」
「…フランドールが実際に使ってるんだからいいんだろ」
「…異変首謀者にスペルを否定する権利はない」
「…後悔後に立たずってことだ」
若干涙目で訴えてくる西行寺だが分身たちは聞く耳を持たず、弾幕の壁はどんどんと迫っている。
「ちょっとま…」
何か言おうとした西行寺だが言い終わる前に弾幕に飲み込まれた。非殺傷の弾幕にしておいたので死ぬことはないだろう。取り敢えず弾幕が消えるのを待つとしよう。
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「静夜、弾幕が消えてきたぜ」
「…今行く」
近くに生えていた桜の木に腰かけ煙管を吹かしていると弾幕の方を見ていた霧雨が声をかけてくる。吸い終わった灰を落としながら立ち上がり霧雨の元に向かう。
「あれだけやったんだから死んじゃってるんじゃない?」
「…非殺傷にはしておいた。当たり所さえ悪くなければ死ぬことはない」
「非殺傷だからってあれは酷いと思うわよ?」
「…異変解決時は殺傷能力のある弾幕を使ってもよい。八雲が入れた情報にはそうある」
霧雨の元に行くと博麗と十六夜が文句を言ってきた。異変首謀者を倒したのに感謝はされても文句を言われる筋合いはない。
「…少し西行寺の元に行ってくる。魂魄の事は任せる」
「「「分かったわ(ぜ)」」」
博麗たちに魂魄の事を任せ俺は未だ煙が立ち上る中へと向かった。
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「…やり過ぎたか?」
地面に降りると酷い光景が目に入る。地面は抉れ、近くにあった木々は無残にも圧し折れている。後で狂夜に直してもらおう。
「やり過ぎたってレベルじゃないわよ…」
「…生かしてやっただけありがたいと思ってほしいんだが?」
声が聞こえた方を見ると桜の木に背を預けた西行寺が恨めしそうにこちらを見ていた。来ている着物は所々破れているが目立った外傷は見られない。
「あ、あれは反則よ!あんなのどうやって「…弾幕が迫ってくる前に一転に向けて高威力のレーザーをぶつけ、弾幕が消えた所に全力で突っ込む」…」
「…今言った方法は成功している。試したのは俺じゃないが」
もちろん試したのはフランドールと実際に戦った狂夜だ。
「うぅ…それでも反則は反則!罰として私を妖夢の所まで連れて行って頂戴。これくらいならいいでしょ?」
「…あぁ。どっちにしてもお前は連れていく」
「きゃ!」
座っている西行寺に近づき抱き上げる。もちろんお姫様抱っこで。いきなりの事で吃驚したのか西行寺が声を上げ俺の胸倉辺りをぎゅっと握る。
「…驚くことでもないだろ…」
「い、いきなりだったからよ!それに恥ずかしい!」
「…分かったから暴れるな落とすぞ?」
「…」
わぁわぁ言いながら腕の中で暴れ始めたので軽く脅すと素直に大人しくなる。顔まで赤くしてそこまで恥ずかしいのだろうか?取り敢えず博麗たちの元へ戻ることにした。
カゴメカゴメが四重…き、鬼畜過ぎてワロエないですね… さて、そんなことは置いておくとして…次回のお話をしましょうか… 一応今回で妖々夢は終わりなのですがまだ西行妖が残っていることに皆様お気づきでしょうか?w まぁ、書くか書かないかはまだ未定ですけどね~
それでは皆さんまた次回宜しくお願いします!




