無愛想な吸血鬼
どうも皆さんこんばんは夜桜デビルです。いやぁ〜二回同じものを書くのは大変でした…もう、何もやりたくなくなり三日程小説を書くことができませんでした…
まぁ、そんなことは置いておくとして今回は一回消えたものを無理矢理再現したモノになっていますので若干可笑しなところがあるかもしれませんがスルーでお願いします。
それではどうぞ!!
「はぁ…はぁ…流石に狂助の支援なしはキツイかな」
背中の痛みを無視して息を荒げながらゆっくりと立ち上がり化物を見る。見た目的には僕よりも年上の美青年なのだがそれは見た目の話。その証拠に彼の周りにはドス黒い気配‐怨念が辺りを満たしている。そして彼と戦った事により分かったことは…彼は生きた人間ではなく、死んだ人間。呪いで死んだから死人で合ってるって?ふふ、なら彼は何で僕の目の前に居る?ってことになるよね?つまりはそういう事。まぁ、そのことは薄々分かってはいた。まず、怨念とは生きる者の死んだ者の強い怨み。そしてその人間の怨みを生きた人間が身体に取り込むことは殆ど不可能に近い。運良く出来たとしても発狂することは確実。しかし死んだ人間ならどうだろう?しかも呪いによって殺され、怨みが所狭しと巣食う中にいた死人なら… 可能性は生きた人間よりは高いはずだ。まぁ、生きたまま狂気を取り込んだ僕が言える立場じゃないんだけど…
[見てるだけじゃ何にも起きねぇぞ!]
「…もう少し待ってくれてもいいのにね…」
化物は怨念で作り出したと思われる刀を振りかざし僕に向かって斬り掛かってくる。
「っ…重い…ゲホッ!!」
刀の軌道に合わせナイフを割り込ませるが力が足りずナイフはどこかへ飛ばされ僕は壁へ吹き飛ばされ激突。背中を強く打った為か口から血が噴き出す。うぇ…鉄の味がする…
『…狂夜』
口に残った血を吐き出していると不意に声が掛かる。どこか不機嫌で眠たげな声この声は…
「(ようやく起きてくれたみたいだね…静夜。突然だけど少し力を貸してくれないかな?)」
彼の名前は闇夜 静夜、種族は珍し悪魔と吸血鬼のハーフ半悪半吸鬼。性別は勿論男なのだが長い髪を後ろで三編みにしていたり、母親に似てしまった為か初めて見る者は女性だと認識してしまう程の美少女顔だ。髪の色は赤黒い暗い色、目は吊り目のオッドアイで右目が暗い赤色で左目が明るい赤色。先程の会話からも分かる通り静夜はあまり人と喋ることを好まないが名前の通り夜のように静かな所は凄く好む。因みにゆったりした人や年上が好みだったりする。
『…狂助にでも頼め。俺は眠い』
ふわぁと欠伸を漏らしながらこちらを睨む静夜。やっぱり無理矢理起こされたの怒ってるのかな?
「(生憎狂助が居なくてね)」
『お前が何者なのか?だったな…まぁいい。偶には外の空気が吸いたくなった。それと…』
シュボッと言う音と共にフワフワと煙が舞い上がる。静夜が煙管に火を着けたみたいだ。
『…偶には運動しないと体が鈍る』
「(煙管なんて吸ってるからじゃないかな?)」
『…寝てたからだ…』
「(ふふ、そう言う事にしといてあげる。それじゃあ、存分に楽しんできてね?静夜【逆転】心体逆転!)」
ニッコリと※作り笑い※を浮かべ能力を発動した。
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「…お前が狂夜が言ってた化物か?」
狂夜と体の所有権を入れ替え意識を戻す。目の前には禍々しいというよりも鬱陶しい気配を放った狂夜が言っていたと思われる化物と半人半霊の女の理性が見える。
「(雰囲気が変わった…)化物とは心外だな…」
「…化物に化物と言って何が悪い?それともただの人間が怨念や怨霊を操ることができると思っているのか?」
「…どいつもこいつも化物化物うるせぇんだよ!」
こちらを見ていた目がキッ細められると同時に化物が猛スピードで斬りかかってくる。眠い目を細く開けながら腰に納めてある長刀の柄を握った刹那赤い血が飛び散った。
「うっ…」
「遅いな…それでも化物か?」
呻く様な声と共にゴトリと何かが地面に落ちる。それは先程まで化物の身体に付いていた右腕。簡単な話だ。俺が長刀で切り落とした。ただそれだけの話。
「調子に乗るなよ!」
しかしすぐさま化物は残った左手に再度刀を作り出し振り下ろしてくる。
「……」
ザシュっと言う鈍い音と共に俺の頬に血が飛び散る。目の前には目を見開く化物、その額には俺の持っていた長刀が突き刺さっている。こちらに倒れてこようとする化物の亡骸、血で服を汚すのは嫌なので長刀の柄を軽く押し後ろへと倒れるように仕向ける。
「(…狂夜)」
『どうかした静夜?』
「(…お前がこんな化物に負けるとは思えないんだが?)」
『ふふ、僕は援護兼偵察型だから戦闘は苦手なんだよ』
ニコニコと※作り笑い※を浮かべる狂夜。戦闘が苦手と言いつつも大妖怪並の強さは確実にある。
『それよりも久し振りに戦ってどうだった?』
「(…少し感覚が鈍ってたが相手が弱すぎる…外には強い奴はいるか?)」
『強い奴ねぇ…あぁ、今回異変を起こした西行寺幽々子って人は中々強いってお姉さんが言ってたよ?。どうする?このまま僕の体を貸してもいいけど?』
「(借りる。このまま感覚が鈍ったままは流石に困る)」
『わかったよ。それじゃ、僕は休むことにするよ』
その言葉を最後に狂夜の声が聞こえなくなった。ふぅと息を吐き化物の額から長刀を引き抜きチラリと半人半霊の女の理性を見る。先程まで巻き付いていた鎖はまるで初めから無かったかのように無くなっていた。それを確認し意識を理性の中から引き戻した
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意識を戻した所は白玉楼目の前の上空。巨大な桜の木‐西行妖は今尚春の欠片を吸収し続けており更に巨大になって行っている。そして西行妖の巨大化と共に西行妖の呪いにより殺された人間の怨念の気配もどんどんと濃いモノになってきている。ここの主はそのことに気付いているのか?
辺りを見渡していると脇腹辺りを真っ赤に染め荒い息でこちらを睨んでいる女が目に入った。コイツは確か半人半霊の女だったか?
「たあぁぁ!!」
何を思ったのかいきなりこちらへと斬りかかってくる女。狂夜に斬られた傷が痛むのだろう若干スピードが遅い。あのまま睨むだけ済ませておけばいいものを…
「…悪いがお前には構っている時間はない…さっさと消えろ」
振り下ろされた刀を女の懐へ入ることで回避しその勢いのまま膝で顎を蹴り上げる。ぶはぁっと女は声を漏らし口から血を吹き出す。もちろんこれで終わらない。ガラ空きになった腹部へと蹴りを放ち地面へ向かって蹴り飛ばす。ズドォン!っと凄まじい音が聞こえたのを確認し狂夜が使っていたナイフを砂煙がもうもうと立ち上る中に落とす。
「弱すぎる…後はここの主-西行寺幽々子に期待するか」
はぁ…っと一つ溜息を漏らし満開の桜が囲む白玉楼内へと向かった。
静夜さん強過ぎたかな?w最後の妖夢が可哀想な…まぁ、私的には興奮しますけど… 大丈夫です!妖夢は半分死んでますから死にはしません多分!!
さて、そろそろ白玉楼の主である幽々子様が登場しますよ~
それでは次回もよろしくおねがいします!!




