怨念vs鬱少年
どうも皆さん夜桜デビルです。最近忙しくなり、小説にかける時間が少なくなってきております…。しかし、隙間時間を活用し何とか書き上げました~え?ストーリーが訳分からなくなってる?それは私が何も考えず書いているからです!(`・ω・´) 更新不定期になりつつあるこんな小説ですが今後とも宜しくお願いします!
それでは今回も狂夜さん視点でどうぞ!!
「残念ながら貴方が言った人間はいますよ」
「…なら、その人間は誰だってんだよ!」
次々と襲い掛かってくる怨霊達は先程襲い掛かってきた怨霊と同じように僕の体を通り抜け壁へと激突し消滅を繰り返している。しかし諦めが悪い化け物は先程からずっと怨霊を放ち続けている。
「目の前に居る僕がその人間です。証拠は貴方が放ち続けている怨霊が当たっても通り抜けてしまうと言う事ですかね?貴方の放っている怨霊は相手の正の感情を喰らい負の感情を増幅させるもの…しかし僕は正の感情を持っていない…即ち幾ら怨霊達が正の感情を喰らおうと襲い掛かって来た所でその喰らう感情が存在していない僕には無意味なんですよ!」
「くっ!」
怨霊が通り抜けるのを無視しナイフで斬りかかる。しかし、化け物はバク転で後ろに下がり躱される。
「甘いですよ!」
ナイフを振るった勢いで体を回転させ後ろに下がった化物へ追撃の攻撃を仕掛ける。
「くっ! 【怨念】ゴーストロック!」
振るったナイフは化物の右脇腹を切り裂く。しかし、切り裂かれた痛みを堪え化物はスペルを宣言する。すると何処からとも無く鎖の様なものが僕へと襲いかかって来る。
「捕縛スペルですか…しかし、捕まえられなければ意味が無いですよ?【剣術】霊力式乱舞!」
姿勢を低くし胸の辺りでナイフを交差させる様に構える。体全体に薄く霊力を纏い鎖の様なものへナイフを振るう。パキンと軽い音と共に僕に襲いかかって来た鎖が砕ける。
「自身に纏った霊力を鎖に纏わせ脆くした所を纏わせた霊力ごと切り裂くスペルか。しかも全ての鎖をあの一瞬で…はははおもしれぇどこまで持つか試してやらぁ!」
「残念ですがそれはできませんよ?」
「何を言って…」
化物が言い終わる前に僕に襲いかかって来るはずの鎖が全てバラバラに切り裂かれる。
「攻撃する為の鎖がなければ試す事何て出来ませんから、それとそろそろ終わりにしましょう…博麗の巫女(普通の魔法使い)を守ると約束をしてしまったので」
「てめぇの約束なんざ俺には関係「【武術】霊拳爆滅消!」うぐぉ!」
また化物が言い終わる前にスペルを宣言し化け物を吹き飛ばす。霊拳爆滅消…スペル名の通り相手を消滅させる程の量霊力を拳に纏わせ攻撃するスペル。破壊力や移動速度は速いが随時霊力を腕に纏わせなければならない為長時間の使用ができない、そして膨大な量の霊力を一箇所に留めるということはその箇所には多大な負担を掛ける事になる訳で…
「やれやれ…右肩が外れてしまいましたね」
右腕全体に纏わせていた霊力を消すと右の手に持っていたナイフが地面へ落ちてしまった。右肩はズキズキと痛むものの痛みには抵抗がある為あまり気にはならない。
「さて、あの化物は死にましたか「誰が死んだって?」…」
右肩を無理矢理はめ込み肩を回しているといきなり後ろから声と共に怨念で作り出したであろう刀が振るわれる。チラリと半見で後ろを見て刀の軌道を確認し地面に這いつくばるように体を伏せる。
「足元がお留守ですよ?」
「おわ!?」
化物が次の動作に入る一瞬の隙に足払いを仕掛ける。足元に注意がいっていなかったのか呆気なくバランスを崩し倒れ込む化物目掛け左手に構えたナイフを振り落とす。
「チッ【呪怨】呪われた男の末路!」
「うっ…眩しい!」
ナイフを振り落とす際化物は一枚のスペルを宣言、化物の体から激しい光が放たれ咄嗟に空いている右腕で目を覆い隠し、左手に構えたナイフはそのまま振り落とす。
「…あの状態でよく抜け出せましたね」
「危なかった事には代わりがねぇが…まさかラストスペルまで使う事になるとは思わなかったぜ…」
放たれた光が消えたことを確認、目を覆っていた右腕を退かし振り降ろしたナイフに目をやる。しかしその先には化物の姿はなく、辺りを見渡すと少し離れた所に化物の姿が見えるが…
「怨霊でも纏ったような姿…しかも怨念も倍近くに膨れ上がってますね」
「俺もこの姿はあんま好きじゃねぇがお前を殺さなきゃいけねぇから仕方なくな」
ドス黒いオーラを身に纏いながら呆れる化物。しかし、その表情も一瞬のもので今は既に僕を殺す、それだけを考えている顔になってしまっている。さて、そろそろ本当に終わらせましょう。
「【憑依】夜を統べる吸血鬼」
「な!?霊力が…急激に増えやがった!」
「隙が出来てますよ?」
「はや…」
一瞬にして化物へと接近し顔面に一撃を喰らわせる。まだまだ行きます。化物の後ろへと移動し蹴りを放つ。
「おっと、そんな何度も喰らってやる程俺も優しくねぇぞ!!」
「流石に見かけだけではないようですね」
パシッと乾いた音と共に僕の蹴りを軽々と受け止める化物。ふむ、速さに瞬発力、力も大幅に上がっているみたいで掴まれた足は振り解けそうにない。流石に※僕自身だけでは完璧に力を発揮できない※みたいだ。
「お前も気配が変わったみたいだが…力を発揮できていないみたいだな!」
「くっ!」
掴まれていた足が離されたかと思うと腹部に激痛が走り後ろへと吹き飛ばされる。ヤバい今の攻撃全く見えなかった…
「そら、まだまだ行くぜ?」
「うぐっ! がはぁ!」
化物の声が聞こえたかと思うと背中に何かが触れる。しかしその感覚は一瞬で気がつけば今度は前方へ吹き飛ばされており、既に僕の正面に移動していた化物の蹴りにより床に叩きつけられた。
「はぁ…はぁ…いきなり強くなりましたね…」
「お前は逆にいきなり弱くなったな〜」
叩きつけられ、体全体から来る痛みに耐えながら立ち上がる。痛みや傷は霊力があれば何とかなるけど…霊力もどこまで持つか…。未だ高らかに笑う化物に気を取られ、※アイツ※が眠りから覚めたことに気づいていなかった。
さてさて、そろそろ狂助さんが話していた※アイツ※が出てきそうですねぇ~ ま、スペルで殆どネタばらししてしまっていますがね(^_^;
さて、今回はこの辺にして次回も頑張りたいと思います。
それでは次回もよろしくおねがいします!!




