表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幻想残酷記(休載中)  作者: 夜桜デビル
第二章 怨念が巣食う冥界‐白玉楼
24/56

異変準備 妖々夢編

どうも皆さんより良い職場を目指しテスト勉強に勤しむ変態、夜桜デビルです。

一週間以上投稿遅れてほんとすみません…

さて、今回は異変準備です。面白い所はあまりないです…


※10000PV3000ユニークを超えました!見てくださっている皆様本当にありがとうございます!これからも頑張ります!!


今回は霊夢視点です。それではどうぞ!!

「さて、話はこの辺にしてそろそろ帰りなさい魔理沙」


「ん?まだ、夜の九時だぜ?」


「明日の為に私も準備したいしお札も用意したいのよ」


博麗神社ここに魔理沙達が来てから数時間、ダラダラしながら話していると既に夜の九時を少し回っていることに気がつく。いつもは夜遅くまで話しているところだが明日は異変解決がある。異変ではお札を何枚使うか分からない為多めに用意しておきたいしお払い棒の手入れもしておきたいと思い早に切り上げることにした。


「そうか。それで明日は何時に冥界へ向かうんだ?」


「そうね…今日来た時間くらいでいいわ。準備はしっかりした方がいいし


私の使っているお札は霊力を込めた物だがそれをすぐに作り出すのは不可能だ。完全に霊力をお札に定着させるには約一日程、早くても数時間の時間が掛かる。その為明日の夜までは異変解決は愚か妖怪退治にも使えない。


「了解したぜ。狂夜にも明日はよろしくって伝えておいて欲しいぜ」


「分かったわ」


律儀に湯呑に残ったお茶を飲み干すと傍らに置いてあった箒を持ち居間から出ていった。


「さて、さっさとお札を書いちゃいましょうか…よっこいしょっと」


重い体を持ち上げ立ち上がる。今年寄りとか思った奴表に出なさい!って誰に行ってるのかしら私…疲れてるのかしら?などと思いながらお札の置いてある自室へ重い足取りで向かった。





------幻想郷の巫女移動中------





「はぁ…何で狂夜が寝てるのよ…」


居間と向かいの自室の襖を開けると布団に倒れるようにしてうつ伏せで寝ている狂夜の姿が視界に入る。自室から霊力を感じていた為驚きはしなかった。確かに空いている部屋を使ってくれとは言ったがまさか私の部屋で寝るとは思わなかった。一つ溜息を漏らし、起こすため狂夜へと近づく。


「はぁ…はぁ…」


近づくと荒い息が聞こえる。起きていると思ったがぐっすりと眠っているみたいだ。顔を覗き込む様にして見てみると顔には大粒の汗が浮かび、枕や服にも汗が染み込み濡れているのが見える。


「(ちょ!?ちょっと!)」


すぐさま自分の額と狂夜の額両方に手を置き熱を測る。しかしほんの少し狂夜の方が熱いがあまり変わらない平熱と言っていいだろう。なら何故こんなにも汗を…

そんな考え事をしていると狂夜の額に当てていた手に何かヒンヤリとしたものが触れる。


「…霊夢さん。手が汚れちゃいますよ…」


「別に汗位気にしないわよ。それで貴方大丈夫なの?」


「…うん。ちょっと無理して動いただけだから…それとゴメンね。この布団霊夢さんが使ってるものだって今気づいたんだよ」


「それも気にしてないわ。布団ならまだ沢山あるし、それよりもお風呂に入ってきなさい。風邪引くわよ?」


「大丈夫だよ。すぐ乾くから」


どういう事?っと聞こうとした瞬間、汗で濡れていた筈の狂夜の服は干したての服のように乾いていた。更に顔に浮かんでいた汗も枕を濡らしていた汗の跡さえも綺麗さっぱりと消えてしまっている。


「狂夜貴方何をしたの!?」


「ふふ、僕の能力とだけ言っておくよ。それじゃ、僕は少し散歩してくるね」


驚く私に笑顔を向け部屋を出ていく狂夜。目の前で起こったことに驚いていた私は狂夜が向けた笑顔の不自然さに気付かなかった。



side change-狂夜


「(まさか霊夢さんの部屋だったなんてね。まぁ、気付いたとしても動けなかったんだけど)」


いつもの定位置である屋根の上で煙草を吹かしつつ先程の事を思い出し苦笑いが漏れる。それに気にしないと霊夢は言ったが布団を汗まみれにしてしまったのは本当に申し訳ないと思う。


「霊夢の布団の寝心地はどうだったかしら?」


「シャンプーのいい香りがしてすぐ眠れましたよ。あ、お水貰えますか?」


「そう、それは良かったわ。…お酒だけどいいかしら?」


「大丈夫です。それと…お姉さん、あの部屋が霊夢さんの部屋だって知ってましたよね?」


「何の事かしら?」


恍けた顔をするお姉さんに内心苦笑いをしつつ、スッと差し出された一升瓶を受け取り一気に傾ける。口内に冷たい液体が流れ込みそれを飲み込む。喉を通過する度体が段々と熱くなっていく。


「…度数高いような気がするんですが、まぁいいです。それよりも今回の異変…お姉さんの友人-西行寺幽々子さんが起こしたと聞いたのですが?」


「…えぇ。今回の異変は昔咲かせたいと言っていた桜を咲かせる為に起こしたいと幽々子が言っていたものよ。それにこの異変の話をしていた時の幽々子の顔は真剣だったわ…今まで見た事も無いほどね…」


「情報でも幻想郷ここで上位に立つ人みたいですから今回の異変は大変そうですね?」


クイッと一升瓶を傾け酒を煽る。情報によると幻想郷ではお姉さんと同等かそれ以上の力を持っているみたいだ。更に持っている能力が死を操る程度の能力という鬼畜過ぎるものだったりと幻想郷ここで上位と言うのにも肯けるものだ。まぁ、僕には効かないけど。


「えぇ、それに能力が能力だけあって私でも油断したら殺されかねないわ」


「ふふ、心配はいらないですよ。僕は強いですから、幻想郷ここにいる誰よりも」


不安そうな顔でこちらを見てくるお姉さんに※作り笑い※を浮かべ軽口を漏らす。そう、僕に勝てる者なんていない…例え狂気である狂助であっても。


「でも、霊夢達は貴方みたいに強くないわ。そのハンデがあっても勝てるかしら?」


「いざとなったら切り捨てますよ。自分の身位は自分で守ってもらわないと…それに霊夢さん達は僕にとって友人でも親しい仲でもありません。切り捨てても僕には全く支障はありませ」


言い終わる前に何かが僕に向かって振られる。体を逸らしてそれを避けるが持っていた一升瓶に当たり割れる。割れた拍子に中身が飛び散ち僕に降り注ぐ。うわぁ〜お酒臭くなっちゃったよ…


「はぁ…何てことしてくれるんです?服濡れちゃったじゃないですか…」


「切り捨ててもいい?貴方自分が何を言ったのか分かってるの!」


僕に向かって振られたのはお姉さんの右腕だった。爪は鋭利な刃物のように鋭く尖り先端からはお酒が雫となりポタポタと屋根の上に落ちている。しかしそんなことは気にしていないのか猛獣のように息を荒げ、こちらを射殺す様な目で睨んでいる。


「…言葉の綾ですよ。自分の身すら守れない程弱いなら連れていかなくていいんじゃないですか?それに霊夢さんは幽々子さんの能力を無効に出来ますが魔理沙さんは別、幽々子さんから見たら恰好の的です」


割れた一升瓶を能力で直し再び口へと流し込む。


「言葉の綾だとしても言葉を選びなさい…それにあの子達には強くなってもらわないといけないのよ」


「それはお姉さんの我儘わがままじゃないですか?」


一度深く深呼吸をし落ち着きを取り戻すお姉さん。しかしその言葉に僕は違和感を覚えた。


「我儘なんて「自分の為に霊夢達を危険に晒し、僕に霊夢達と言う重荷を背負わせながら戦うことを要求する…これでも我儘じゃないんですか?」」


「……」


「自覚はあったみたいですね。まぁ、いいですよ?見方を変えれば自分の欲求に忠実、それに霊夢達を強くしなればいけない理由があるみたいですしね」


お酒を一気に飲み干しニッコリと※作り笑い※をお姉さんに向ける。僕の予想では幻想郷を守り、何者に対しても平等に接する幻想郷の巫女は幻想郷に住む誰よりも強くなくてはならない。魔理沙は霊夢の補助役として同様に強くなくてはならないのだろう。


「…そうね、どう考えてもこれは私の我儘ね。異変解決には私が着いて「誰も行かないなんて言ってませんよ?」え?」


「誰も行かないなんて言ってません。僕はただお姉さんの我儘だとしか言ってません」


「そ、それじゃあ」


「えぇ、約束はできませんが出来るだけ守ります。あくまでも出来るだけですけどね」


「出来るだけでもいいわ。霊夢達のことお願いね」


それだけ言い残しお姉さんはスキマへ消えていった。本当はただ西行寺幽々子という人物がどんな人物なのか、どれ程強いのかを知りたいだけなのだが


「ふぅ…何だかお姉さんの術中にハマったような…」


飲み干した一升瓶を適当に投げ捨て、煙草を吹かしつつ苦笑いを漏らした。

さてさて、紫さんの術中に見事ハマってしまった狂夜君。そして別行動をしている狂助君は何をしているのか?


次回もよろしくお願います!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ