狂気に溺れた少女
どうもこんばんは夜桜デビルです。
今回はフラン戦前半となります。え?前後半何て聞いてないって?それはそうです言ってませんからw
文が長くなってしまったのでそこは御了承下さい
それではどうぞ!!
フランの力を追っていると図書館についた。図書館の地下に幽閉されていると僕は思い本棚と本棚の間を歩いていく。見た感じ広いと思っていたこの図書館だが可笑しな点が一つ。もう数分は歩いているというのに一向にフランのもとへ進むことができていないみたいなのだ。え?デジャブ?僕も今そう思ってたところだよ。
「咲夜さん止めてもらえませんか?貴女の仕業だというのはもうわかってます。本当に首の骨折っちゃいますよ?」
「……貴方を妹様に会わせる訳にはいきません。お嬢様を悲しませた貴方を」
何の拍子もなく咲夜は僕の目の前に現れナイフを構える。
「はぁ…そんな体で何ができるんですか?首の骨は生物の動きに関わる神経が数多く通っている部分です。これだけ言えばわかりますよね?」
「…流石にわかっちゃうかしら…」
咲夜は構えていたナイフを地面へと落とした。いや、※落としてしまった※
「えぇ、立っているだけで辛いということもわかります。動きに関する神経を少し刺激しましたから自由に動くことすらできないということも」
「はぁ…そこまでわかっているのね。少しは手加減して欲しかったわ」
「それを言うなら咲夜さんもですよ」
訳が分らない人に説明するとレミリアの部屋に来る前に咲夜の首に攻撃を入れたのは知っていると思う、その際首の骨と共に首に通る神経を数カ所麻痺させたんだ。その神経を麻痺させたことにより咲夜の右左の腕足が麻痺しナイフは愚か立つことさえ困難になっているという訳。以上説明終わり
「今は貴女と戦うつもりはありません。そこの本棚にでも持たれててください」
ニッコリといつもの※作り笑い※を浮かべ咲夜の横を通り過ぎようとしたとき何かに腕を掴まれた。
「はぁ…いい加減にしてください。今の貴女じゃ僕には勝つどころか時間を稼ぐこともできませんよ?」
「それでも…私はこの手を離さない!」
横を見ると咲夜が僕の腕を掴んでいた。腕が麻痺しているということもあり全く力は入っておらずすぐに振り解けるだろう。
「なら、強行手段を取らせてもらいますね?」
「え…?」
呟いた刹那咲夜が本棚へと激突した。もちろん僕が吹き飛ばしただけだけど。
「そこで大人しくしていて下さいね?咲夜さん?」
「くっ!ま、待ちなさい!」
何とか立ち上がろうとする咲夜だが一向に立つ気配はない。それはそうだ、麻痺している体に鞭を打って動いていたのに更に体にダメージが入れば体が動かなくなるのは明白だろう。
「それではゆっくりと休んでいて下さいね」
咲夜の停止も聞かず僕は歩みを進める。後ろでまだ何か言っていたみたいだけど聞こえなかったということで
---------------------
「あそこかな?」
フランの力を目指し歩くこと数秒地下へと通じる階段を見つけた。短くても二百年くらい前からあるのだろう金属の階段は所々錆びている。一部埃が落ちていないのを見ると食事はしっかりと与えているみたいだ。
「(狂助準備できてる?)」
『あぁ、できてる。好きな時に俺の力を使ってくれていい。もしもの時は俺も戦ってやるよ』
「(うん、その時はよろしく)」
そんな会話をしながら階段を下りていく。さて、どんなこなんだろうか。
------欝少年地下へ移動中------
「(ふぅ、思ったより長かったね…)」
カンッカンッと金属の階段を降りること数分やっと部屋らしき場所に到着した。その部屋の中央あたりに結界を張った大きな牢獄がある
『俺は降りてないからわからんが、あそこの牢獄から狂気を感じるぞ』
「(それはそうだけどさ…まぁ、如何にも何か幽閉してますよ的な雰囲気あるしね)」
コツコツと音を立てながら牢獄へと近付く。近付くにつれ禍々しい狂気が強くなっていく。
------------------------
「君がフランちゃんかな?」
「貴方はだぁれ?」
牢獄へと到着し中を覗き込む。その中には金髪や服を所々赤く染めた少女と血だらけで倒れ込んでいる人間が数人いた。
「(うわぁ、エグいなぁ…)僕は小路狂夜。偶々地下から珍しい力を感じたから来てみたんだよ」
「あはは、貴方って変わってるね。それならフランと遊びましょ?」
いきなりフランの目が赤から紅に変わり右手を軽く握る動作をした瞬間牢獄の一部が破壊された。
「ちょっといきなり過ぎじゃない?フランちゃん?」
「アハハハ、壊れちゃ嫌だよ?狂夜」
『こっちの話を聞こうともしてないというよりも聞けないみたいだな。狂気が完全に体を支配してやがる』
「僕みたいにしっかり抑えておかなきゃダメだよねっと」
爆風をバックステップでかわすが追撃とばかりに弾幕が襲ってきたので右へ飛び込む。
「ふぅ、随分と思いっきりやるんだね」
「アハハハ、凄いよ狂夜。絶対当たったと思ったのに避けるなんて」
「アレくらい余裕だよ。さて、次はこっちから行くよ?【異変】狂気の芽生え」
言葉を発した瞬間僕の体からドス黒い煙の様なモノが出現する。それは次第に僕の体を覆う様に纏まり始める。
「っ!?私と同じ狂気?」
「やっぱり気付くみたいだね。そ、僕もフランちゃんと同じ体に狂気がいるんだよ」
「私と同じ人なんていない!!皆壊れちゃえばいいんだ!」
右腕を僕の前に突き出し手首を動かす。まるで※何かを手繰り寄せる※ように…しかしその右手は何も掴む事はない。
「フランちゃんの能力は知ってるよ。僕の※目※を探してるようだけどフランちゃんには見つけられないよ」
「そんな訳ない!そんなこと言って潰されないようにしたって無駄だよ!!」
また、右手で僕の目を探り始めたフラン。残念ながら本当にないんだよね…
「あったかい?フランちゃん?」
「ど、どうして…なんでないの…可笑しい…生きている者なら誰だってある筈なのに」
「ふふ、戦闘中に考え事ばっかりしてちゃだめだよ?フランちゃん」
「え!?うぐっ!」
自分の能力が効かないことばかりに気を取られすぎていたフランは隙だらけで、絶好の攻撃チャンスだった。狂力を纏わせた右腕で鳩尾へと拳を叩き込み吹き飛ばす。吹き飛ばした方向には牢獄があり鉄格子に背中を打ち付けズルズルと床へ落ちる。ちょっと力入れすぎちゃったかな?
「(狂力って二割でもこんなに強かったの?)」
『いや、二割じゃこんなに力は出ない。多分辺りに狂気が充満しているせいだと思うが…』
「(成程ね。辺りの狂力まで自分の力にしちゃったわけね僕。
この感じだと三割出してるのと同じくらいかな?)」
『あぁ、そんな事よりお嬢ちゃんが何か仕掛けてくるみたいだぞ?』
狂助が言った言葉に反応しフランを吹き飛ばした方をみる。そこには傷一つないフランの手にはスペルカードが握られていた。
「【禁忌】レーヴァテイン!!」
スペルカードを宣言しながらこちらへと飛んでくるフランの手には紅く燃え上がる大剣が出現しそれを僕目掛けて振り降ろしてくる。突然大剣が現れた為反応が遅れ避ける事ができなかったので仕方なくナイフホルダーから短刀を二本取り出し受け止める。
「炎でできた大剣か…これは厄介だね」
ギリギリと刀と剣が擦り合う音が木霊する中僕は一旦バク宙で後ろへと下がる。
「これは酷いね…」
短刀を見てみると赤く光を放ちながらドロドロと溶けておりもう既に半分近くが溶けた鉄へと変化を遂げていた。
「(まさかの使用一回目で二本とも使えなくなるなんてね…)」
しかし使えなくなったものは仕方が無い、再びナイフホルダーに手を伸ばし小型ナイフを取り出し構える。今度は霊力で纏って溶けないようにしておく。
「(さぁ、まだまだ楽しませてね?フランちゃん?」
口元を少し歪めながら僕は思った。
さて、両者ともに狂気を纏い戦いを始めました。
そして、まだ一回しか使われていなかった夜雪刀と秋葉刀…まぁ、フランちゃんが相手ですから仕方ないですねw
それでは次回も宜しくお願いします




