紅魔館の主ーレミリアスカーレット
どうもこんにちは夜桜デビルです。
今回は紅魔館の主であるレミリア・スカーレット(おぜうさま)のもとへ向かいます。繋ぎ回じゃなくなってしまったけどそこは大目に見てくれw
それではどうぞ!!
「さ、ついたわよ」
図書館を出て数十分、長い廊下を歩くと図書館の扉よりも大きな扉が僕の目に写った。
「ここに主さんがいるんですか…まぁ、それなりの霊力を感じますけど」
「何か不満なのですか?」
腑に落ちていない僕の顔を見てか不思議そうに小悪魔が顔を見上げてくる。
「不満というか…僕の侵入を知りながらも警戒すらしない。それに普通なら脅し程度に少なからず霊力を纏うと思うんだよ」
「成程、レミィが貴方の事を全く警戒していないのが可笑しいと言いたい訳ね。それには何か理由があるんじゃないかしら?」
「理由ですか…その理由が気になりますし入りましょうか」
何故ここの主は僕の事を警戒していないのかという疑問を解決するために大きな扉を僕は開けた。
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「あら、案外早かったのね」
「君がここの主さん?」
扉を開け中に入ると小さな女の子が椅子に体を預け紅茶を飲んでいた。白を基調とした服にスカート、同じく白を基調とした帽子を被っている。体がまだ小さい為か胸も小さく背も低い、そして一番の気になった漆黒のように真っ黒な小さな翼だ。
「えぇ、紅魔館の主であるレミリア・スカーレットよ。貴方の名前は?」
「レミリアさんですか。僕は小路狂夜といいます。」
「そう、狂夜ね。それで、狂夜は紅魔館に何をしに来たのかしら?」
「暇つぶしだそうよ?レミィ」
「あらパチェもいたのね。それと小悪魔は何やってるのよ…」
「私が聞きたいですよ〜!!」
僕の少し後ろにいたパチュリーがここに来た理由を説明してくれた。そして未だに僕に抱きかかえられている小悪魔は顔を赤く染めながらバタバタと腕の中で暴れる。おっと落とさないように気を付けないとね。
「そんな訳でここに来たわけです。そう言えば美鈴さんと咲夜さんは大丈夫でしたか?」
「えぇ、そこまで酷く無かったは美鈴も右腕が折れたくらいだし咲夜に至っては軽く首の骨にヒビが入ったくらいよ」
「そうですか。それなら安心ですね」
「えぇ!?腕が折れたり首の骨にヒビが入ったりしているのに安心できるんですか!?」
「普段はそう思わないけど今回は殺すつもりでやったから。それでこんな軽傷だとは思わなかったんだよ」
「そこらに居る奴らと一緒にしないで頂戴。ここにいる全ての者は私が選んだ者達なんだから」
「はは、これは失礼。こぁちゃんさっき言ったこと少し訂正するよ。ここにいる者は少しは出来る奴らだとね」
ニッコリと※作り笑い※を浮かべ空いている椅子へと下ろした小悪魔に訂正を述べる。実際美鈴は全身の骨を折る位の力でやった筈だし咲夜に関しては殆んど砕く勢いでやった筈なんだけど…まぁ、美鈴に関しては治療をしたってのがあるから今頃は死んでた筈なんだけどね。
「少しは余計です。それよりも弾幕ごっこじゃなかったんですか?」
「弾幕というより美鈴さんは肉弾戦、咲夜さんはナイフの投げ合いだったから弾幕はあまり使ってないね」
「それもそれで一応は遊びでしょうに…殺し合いなんて物騒なことしないでくれるかしら?」
「ふふ、美鈴さんも咲夜さんも僕を殺すつもりで戦ってましたから僕もやったまでですよ?パチュリーさん」
ニコニコと※偽物の笑み※を浮かべながらパチュリーに笑いかける。それを見てパチュリーは、はぁ、と溜め息を漏らして口を閉じた。
「それで、紅魔館の主ーレミリア・スカーレットにあった感想はどうかしら?」
「まずはまだこんな小さな子、それも女の子が主をやってるのは驚きましたね。それにその背中にある翼…吸血鬼のものだと思うのですがあってますかね?」
「えぇ、あってるわ。小さな女の子と言うけどこれでも五百歳くらいなのよ?私。それよりもよく私が吸血鬼と分かったわね」
「知り合いに吸血鬼がいますから。五百歳ですか…あと五百年くらいですか…」
「あと五百年くらいって五百年後に何かあるの?」
「吸血鬼は大体千歳で大人なのでレミリアさんが大人になるにはあと五百年くらいということです」
「へぇ、あと五百年くらいか〜長いわね。」
「もう少し生きると五百年なんてあっという間ですよ」
「あら、いかにも五百年以上生きてるみたいなことを言うのね。、貴方外来人なんでしょ?」
「えぇ、外来人ではありますが今年で千五百一歳になります」
「千五百…歳?」
僕の歳を答えた瞬間レミリアは唖然としていた。まぁ、外来人が千五百歳以上で驚かない人はいないだろう。
「はい、千五百歳です。僕の知り合いの吸血鬼は千二百歳くらいだったと思いますけど?」
「貴方嘘をつくならもう少し真面な嘘をつきなさいよ。見た目的にも霊夢と同い歳くらいなのに千五百歳ってそんな訳無いじゃない」
「そんなことを言われましても…幻想郷では見た目が幼くても歳はわからないみたいですし仕方ないかと。現にレミリアさんも十歳くらいの女の子に見えますけど実際は五百歳の吸血鬼ですよね?」
「それを言われては何も言い様がないですけどね」
パチュリーはまだ少し疑いの目を向けていたが小悪魔が確定させた為その後は何も言わなかった。
「そう言えば先程から気づいていたのですが地下に誰かいませんか?」
「っ!?何故それを」
僕の質問に一瞬身体をビクリと震わせるレミリア。地下に何かあるのだろうか?
「いえ、ちょっと強い力を感じましたので。それで誰がいるんですか?」
「……私の妹※フランドール・スカーレット※がいるわ」
「妹さんですか。レミリアさんも可愛いとあって妹さんも可愛いのでしょうね」
「か、可愛いって!?…えぇ、フランは誰にも負けないくらい可愛いは私の妹だもの」
「それでは何故そんな可愛い可愛い妹さんを地下へと幽閉していらっしゃるのですか?」
「っ!?」
ニッコリと作り笑いを浮かべながら確信をつく僕をレミリアは恨むような目で睨んでくる。
「先程から感じている力が一向に動かないのですよ。何かに囚われているかのように。それだけではありません、気づきませんか?彼女に纏わり付く※狂気の力※に」
「そこまでわかっているのね…えぇ、今はフランを幽閉しているわ。貴方の言った通りね」
狂気を纏うレミリア・スカーレットの妹ーフランドール・スカーレットその存在こそが紅魔館が幻想郷へと連れてこられたワケありの理由。
「それは可愛そうですね…まだ大人にもなれていない小さな吸血鬼の子供が一人孤独に地下へと幽閉され退屈な日々を送っているにも関わらず紅魔館の主は優雅に紅茶を楽しみ、笑顔で笑い会い、住人たちと楽しく話しをする。不公平ですよね?レミリアさん?」
話し終わると同時に僕の体は壁へと叩き付けられ押さえつけられていた。
「お前に何がわかる!!私の気持ちも!!フランの気持ちも!!他人であるお前に何がわかる!!」
怒りで赤い目が更に濃い紅色へと変わっている。僕の首を押さえつけている右腕も若干震えているのがわかる。
「わかりませんよ?僕は覚妖怪ではありませんからレミリアさんとフランちゃんの気持ちなんてわかりません。それはレミリアさんも同じです。レミリアさんにはフランちゃんの気持ちがわかるのですか?」
「………」
「答えられないという事は分からないということですね?幽閉する際フランちゃんの気持ちに耳を傾けることもできた、幽閉してからも少し話をしてあげる事くらいはできたでしょうに…本当歳だけとって頭は見た目と同じみたいですね…」
「………」
「反応なしですか…」
下を向いたままのレミリアの腕を首から外し右手で摩る。若干痛い。
「それでは少しフランちゃんとお話してきます。レミリアさんは少し考えてみてください。もし自分がフランちゃんの立場だったらどう思うかを」
ゆっくりとフランの力を感じる地下への入口へと歩いていく。パチュリーと小悪魔もレミリアと同じように目を伏せながら立っている。
「(自分達がした罪の重みをもう一度考えて欲しいな)」
そんなことを思いながら僕は歩みを進めた
何か今回シリアス感があるような…
多分気のせいですね。え?気のせいじゃないって?またまた、冗談きついですねw
さて、次回はフランドール戦になると思います。
それでは次回も宜しくお願いします。




