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平行世界のif√  作者: 紫音 優夢
始まる世界
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1-1

初めまして今回作品を投稿させていただきました紫音優夢です。

自分は小学生の時からライトノベルを読むのが好きで、数年前からライトノベル作家になることを目標に話を作っていたのですが、環境がなくずっと思いついた話をノートに書いたりしている程度のものでした。最近になって環境が整ってきたので今までサイトを通して作品を作ることはなかったので今回が初めての投稿になります。人と話すのが苦手なのも相まって色々と感性がずれていたり、文がおかしかったり話の区切り方が下手だったりと色々とおかしなところはありますが温かい目で見てやってください。今回は話の始まりと言いますかプロローグのようなもので文も短く初投稿とは言えないかもしれませんがよろしくお願いします。

物語はいつだって突然に始まる俺はいつもそう思っていた


どんな物語だって主人公の誕生から語り始める本なんてないし説明は後回しの緊急事態で何が起こったのかわかるのは物語が進んでからそれが普通。

だからこれから俺が語る現実味の無い話も俺が高校に入って1年と数か月が経った半端な時期から始まる。


でもこの物語の始りは俺の思う始まりであって、本当はもうずっと前から始まっていたのかもしれない。

しかしそうだったとしても気付くのは結局物語に巻き込まれてから、そしてこの物語に傍観者でもなく、読者としてでもなく登場人物として参加しているということだけど、俺が主人公だと言う気もない。

そんな禅問答のようなことをいくら続けても仕方がない。


短い前置きだが始めよう俺が巻き込み、巻き込まれた少し不思議な物語




放課後の学校...


下校中の生徒たちはそれぞれ友達と他愛もない会話を紡ぎ、部活に励む生徒はそれぞれがそれぞれの舞台で結果を出すべく練習に励むそんなどこの学校でも当たり前の風景。


結友(ゆう)君は部活はいらないの?」


そんないつも見ている光景を見て思い出したように一人の女子生徒が少し年下に見える男子生徒へ話しかけた。


真夜姉(まやねえ)前も言った気がするけど俺は運動苦手だから運動部は嫌だし、好きなことないから文化部には入らないの。それより真夜姉進学でしょ?俺はまだ1年あるけど真夜姉はもう今年受験なんだし受験勉強とか色々あるんだから」


結友君と呼ばれた少年が何度目になるかわからない問いに何度目かわからない言葉を返して少年が問い返した。


「私は多分地元の公立で推薦もらえるし大丈夫だよ。それより結友君こそ成績大丈夫なの留年したりしちゃだめだよ?」


「真夜姉ほど良くはないけど留年するほどじゃないよ」


結友が真夜姉と呼ぶこの生徒は昨年ぎりぎりの成績で留年を免れた結友とは違い、毎回テストの成績は学年上位10以内に入る秀才で面倒見もよく色々な人から尊敬されるという二次元にしか存在しないような人物なのだ。そんな人物の隣で仲の良く歩いてる結友はたまたま家が近所で幼いころからよく遊んでいたいわゆる幼馴染というもので、いまでも一緒に登下校したりテスト前には勉強を見てもらったりと結友にとっては近くにいながら憧れている、姉のような存在だった。そんな真夜に結友が心配されるのはいつものことだったが結友はそれが子供扱いされているようであまり好きではなかった。


「それに結友君小学校の時剣道やってなかったっけ?部活動は成績にも影響するし、結友君剣道得意だったじゃない。」


「真夜姉何度も言ってるけど俺はもう剣道はしないの。勉強だって真夜姉に教えてもらってるんだし...」


「これからは私あんまり教えてあげられないんだし、そんなんじゃ私と同じ大学行けないよ?」


そんな結友の気持ちを知っているわけはなく相変わらずの真夜に関心すら覚える結友だったがここで少し会話に違和感を覚えた。


「いや、俺まだ進路決めてないし」


これは結友の嘘で真夜の言う通り同じ大学に進みたいとおもっていたが、入学するときに真夜を驚かそうと黙っていたはずなのだが...


「え、結友君同じとこ来てくれるんだと思ってたのに...」


なんだ勘か...と安心した結友だったが、お姉さんのような真夜が本当に残念そうにしているのを見ると驚かせようと思っていただけなのになんだかものすごく罪悪感を感じる。


「で、でも地元には残るつもりだし真夜姉とはまだ遊べるし、まだあと半年勉強教えてもらわなくちゃいけないし...」


まだ教えたくないという気持ちとごまかさなければいけない気持ちもあり、嘘にならない程度に適当にごまかす。


「そうだよね、まだ半年あるし結友君ともまだ遊べるよね。でも、私も勉強しなくちゃなんだから少しは自分でも勉強しなくちゃだめだよ?」


なぜだろう嘘もかろうじてついてないし真夜への言い訳もできたはずなのだが罪悪感が抜けない...


「そうだ、途中でどっかよらない?いつもの勉強の御礼もかねてなにかおごるから」


「結友君昨日夜出歩いたのお母さんに怒られて早く帰って来いって言われてなかった?」


謎の罪悪感から逃れるためというのもあり日頃のお返しのつもりで誘ったのだが昨日親に怒られていたのがばれていたらしくあっさりと返されてしまったどうしようかと結友が頭を悩ませていると


「でも勉強なら何も言われないだろうし少しだけ寄り道しよっか?」と真夜が笑顔で助け舟を出した。


「そうだね、真夜姉と一緒ならなにもいわないだろうし」


一度断られたにも関わらずあっさりと誘いに乗ってしまい少し自分のプライドの無さにがっかりする結友だったが真夜が誘ってくれるのは素直に嬉しいことだし断る理由もないことで仕方無いと結友は自分で無理やり納得させて少しだけ軽くなった足取りで歩いていく。


他愛のない話をしながらいつも勉強を教えてもらっているコーヒーショップへ向かっていると突然真夜が話題を変えて話し出した。


「そういえば結友君最近夜出歩いたりしてるみたいだけどあの噂知らないの?」


「噂?」


噂なんて腐るほどあるのにあの噂で分かるはずもないのだがとりあえず反射的に繰り返してしまった。


「うん、なんでも最近夜になると自分と全く同じ顔の人が歩いたりしてるんだって」


「なんだその曖昧なうえに現実味の無い話は」と思ったが真夜のいうことはいつも根拠と言えるほどのものでなくても気になる程度の理由がある。


「真夜姉がそういう話するなんて珍しいね」


とりあえず聞いてみたつもりだったのだが思ったことをそのまま言ってしまった。


「そういえばそうかもね、でも最近学校に来てない人たちいっぱいいるでしょ?

その人たちはさっき言った同じ顔の人たちに襲われてこなくなったとかって噂になってるの。」


「でも噂でしょ?」


いくら結友の尊敬する真夜が言うことでも流石に信じられなかった。それにそういう話は聞いたことがある確かドッペルゲンガーとかいうやつだ。似たような話で世界には自分と同じ顔の人が三人いて全員に会うと死んでしまうとかいうのも聞いたことがある。


「言われたらそうなんだけどねでもそういう噂があって夜中に出回る生徒が減ったって聞いたから結友君は知らないのかなーって」


「まあ噂だし知ったところ俺がでやることは変わらないと思うけどなー」


「そうだよね...でも...」


割と当たり前のことを言ったつもりだったのだが真夜はまだなにか気になることがあるようでなにか言いたそうだったが話しているうちに店についてしまった。


ゆっくりと店のドアを開けるといつものように入店時の鈴が店内に響き渡り、結友と真夜はゆっくりと店の中へと入って行った。



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