表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
68/186

第64話:決着そして、王都に鳴り響く警鐘!

「──これで決まりだ!」


──ガイルの剣が閃く。

──レインの双剣が残像を描く。


次の瞬間──


ズバァァッ!


観客席の誰もが息を呑んだ。


『勝者は……!!!』

『勝者は……王都騎士団所属──ガイル・ヴォルフハルト!!!』


実況役のギルド職員が勝者の名前を叫ぶと、観客席は大歓声に包まれた。


「「「「おおおおおお!!!」」」」


フィルミナ、リヴィア、カインも息を呑んでその瞬間を見届ける。


「やっぱり王国の騎士団は強い……!」


リヴィアが感嘆の声を漏らす。


「うん……でも、ギルド側もすごく善戦してた」


フィルミナも、倒れたレイン・アーディスの姿を見つめながら呟いた。


王都騎士団が誇る精鋭が優勝を飾り、大会は盛況のうちに幕を閉じる──。


だが、その直後。


──ゴォォォン! ゴォォォン!


王都全域に鳴り響く、緊急事態を告げる警鐘!


「緊急事態発生! 各ギルド、直ちに対応願います!」


ギルドの連絡員が駆け込んできた。

冒険者ギルド、魔道士ギルド、鍛冶屋ギルド、そして王都騎士団の関係者たちに一斉に連絡が入る。


「内容は?」


オルグが即座に尋ねる。


「王都の外れで"異常な魔物"の発生が確認されました! 王都騎士団の部隊が対応しましたが、未確認の魔力反応により撤退を余儀なくされました!」


「未確認の魔力反応……?」


ゼルヴォードが静かに呟く。


「さらに……通常の魔物とは異なる"魔力汚染"の兆候が確認されています!」


その言葉に、魔道士ギルドの関係者が顔色を変えた。


「魔力汚染だと……?」


フィルミナも不安そうにゼルヴォードを見た。


「魔力汚染って……魔法が暴走する現象のこと?」


リヴィアが心配そうに言うと、カインが冷静に頷いた。


「それもあるが、魔物が異常進化を遂げることもある。"通常の手段では倒せない"ような存在になる可能性もあるんだ」


観客席の熱狂が一瞬で不安と緊張に変わる。


ギルドマスターや騎士団の指揮官たちは、それぞれ部隊を編成し、王都郊外へ向かう準備を始める。


だが、ゼルヴォードは腕を組みながら、静かに思考を巡らせていた。


(……何かがおかしい)


通常の魔物の発生なら、騎士団が対処できるはず。

だが、"未確認の魔力反応"と"魔力汚染"というワードが気にかかる。


「……オルグ」


「ん?」


「俺はギルドとは別に動く。こいつはただの魔物騒ぎじゃねぇ」


オルグは驚いた表情を見せたが、すぐに納得したように笑った。


「わかった。お前の"勘"は当たるからな……好きに動け」


ゼルヴォードは軽く頷くと、独自のルートで調査を開始するため、その場を後にした。

本日も予約入れていきます。

時間はランダムで概ね1時間近辺です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ