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番外編 ひとりがたり~人生を振り返る~
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いまでも・・・、
すれ違う、通り過ぎていく少女たちを見ると、うらやましく思うことがある。
笑いながら楽しそうに歩いて行く制服姿の少女たちに、十五歳だった自分を重ねる。
卒業できなかった高校は、隣の市の海のそばで、電車から降りると潮の匂いがした。
のんびりとした風潮が気に入って選んだのだが、それでも自分にカラをつくっていたわたしにはどこかなじめなかった。
クラスメートとは当たり障りのないつきあいで、上手に対応できていたと思う。
自主的な退学を選んだ時には、心配してくれた子もいた。
特異な能力を持つ自分を知られたくなくて、わたしにしてみれば表面上のつきあいだった。
なのに彼女たちは心配してくれて、力になれることはないかと言ってくれたのだ。
わたしは改めて申し訳なさと感謝の気持ちがわきあがった。
遅すぎたけれど「ありがとう」と言いたい。
わたしは空を見あげた。
きれいな青い空。
風が吹いた。
届かない思いは、神様に託して、風に乗せよう。
ありがとう。
わたしの短かった高校生活を一緒に送ってくれた皆様に━━━━━




