はじまり
朝、教室に来ると、君はいる。
教室の窓側の席に、君は座っている。
そして、その隣が僕の席だ。
いつでも君は、輝いている。
君の視線に入りたいけれど、それは叶わない。
いつも君は、なにを見ているのだろう。
いつも君は、なぜそんなにも輝いて見えるのだろう。
君は、謎だらけだ。
でも、そんな所に僕は、惹かれてしまったんだ。
何気ない日常、いつもとなんら変わらない平凡な生活。僕には、全てが真っ白に見えた。憂鬱だ。
憂鬱すぎて、つまらない。本当にこの世界は、つまらなすぎる。あぁ、どこかに、つまらないこの世界を彩ってくれるものはないだろうか。そう、日々思っていた。
だけど、いつの日か、そんな思いは消えていた。
ある日の朝、学校に来ると、やけに先生が教室にいなかった。いつも一番早くに来ているのに。
その理由は、先生からのお話にあった。
どうやら、転校生が来たらしい。
まぁ、僕には関係ないから、興味はない。
そう思っていた。先生に呼ばれて、転校生が入ってきた。瞬間、僕の真っ白な世界は、カラフルに染められていった。たぶん、一目惚れというやつだと思う。
いたんだ、この世界に。
僕の世界を彩ってくれる人は。
その人は、東京から来たらしい。
名前は、如月 蓮。
如月の席は、僕の隣だった。でも、如月はクールというか、あんまりしゃべらない感じのやつで、僕が「よろしく。」と言ったら、彼はなにも言わず、軽く頷くだけだった。でも、彼と同じ席になれて、嬉しい気持ちでいっぱいだ。それ以上は望まない。
それから、彼と僕の物語がはじまった。




