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烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法  作者: 劇団がお~ん 座長:さむえのたいがー
第三章 『星獣』との出会い! たどり着く彼女を『救』うたった一つの方法! そして【新天地】へ! 
43/50

第四十三話 魔族が選んだあの男がついに本格『始動』! この恨み! 全部、ヤツにぶつけてやる!

本日は20:00頃から後二話投稿します<(_ _)>

――クリーヴィ廃坑 隠れ家――


「どうですかな。調子は?」


「ああ、悪くねぇ……ククク」


 力がみなぎる!


 だれにも負ける気がしねぇ!


「それはよかった。たしか……あなたは助けてくれたらなんでもするといいましたね?」


「ああ、男に二言はねぇ。あんたは命の恩人だ。なんでもしてやる。なにが望みだ?」


「ふふ、最近私の手と足となる部下が欲しいと思っていましてね。それも優れた。そうあなたのような、ね」


「ククク……そこまでオレを買ってくれるたぁ、ありがてぇ! ああ! いいぜ! あんたには一生かけてもはらえねぇ借りがあるからな。で? 何をすればいい?」


 このアルカージィとかいう老人には感謝してもしきれねぇ。


 なんだってやってやる。


 オレの【烙印(スティグマ)】を消してくれるどころか、さらにそれ以上の【力】をくれたんだからな!


「よろしい。ではエリオットさん。あなたに看守(ジェイラー)としての初仕事です」


「おう! なんでも言ってくれ!」


「ふふ、実はこの大陸を出ようとしている者がいるのです。この意味あなたはもうお分かりですね?」


「ああ、さんざん説明されたからな……確かにそいつはふてぇやつだ」


「でしょう? あなたにはその者たちを殺してほしいのです」


 ククク、初仕事にはちょうどいい。


 思う存分、この力を試せる!


「わかったぜ! お望み通り、なぶり殺してやる!」


「いい心意気です。では……情報によれば、その者たち列車で【カルサイトリコ】から【サードニクスヘヴン】へ向かったようです」


「【サードニクスヘヴン】行きの列車だな。わかった。今すぐ行ってやる」


 オレは背中に力をこめる!


 MEKI! BAKI!


 KURRRRRRRRRRR!


「どうだ! このつばさ! これならひとっとびだぜ!」


「すばらしい。うまく力を使いこなしているようでなによりです」


「ぅんいや、まだまだだ、悪いがそいつらには実験台になってもらう予定だ」


「そうですか、実験台……では、ついでといってはなんですが、あなたに一ついいものをあげましょう」


「いいものだと?」


 アルカージィの後ろからぞろぞろと何か出てきやがった。


「あなたに手ゴマです。あなただけの命令を忠実に実行し、決して裏切らない手ゴマを」


「ククク、そいつは何かと便利そうじゃねぇか?」


「でしょう? にしても、ふむふむ、たしかに色々とちょうどいいですね」


 なんだ?


 アルカージィのやつ。


 意味深なこと口にしやがって。


「あぁ? そいつはどういう意味だ?」


「いえ、あなたのことをいろいろ調べさせてもらいましてね。それで、その【サードニクスヘヴン】にむかった者というのが――」


 なんだって?


 ククク……。


 そいつはいい!


「ははははっ! そいつはほんとにちょうどいいじゃねぇか!? もとはといえばあいつが全部悪いんだ!」


 そうだ!


 この怒り!


 このうらみ!


 全部、ヤツにぶつけてやる!


「このオレを死に際にまで追いこんだ罪! 晴らしてやるぜ! 首洗ってまっていやがれ! フィル=ブリンナー!!」






――サードニクスヘヴン行き ソリッド・ソリューション・ライナー 二等客室――



 Chugga……Chugga……Chugga……Chugga――。


 Choo Choo Choo Choo……。



『空を飛ぶ人型モンスター、フライングヒューマノイド現る!』


 なんだこりゃ?


 新聞を広げた瞬間、変なゴシップ記事が飛びこんできた。


「最近多いなぁ~こういうの」


「え? どうしたのフィル? なになに……え、なにこれ?」


「わかんない」


 意味不明としか言いようがない。


「そういば最近、前の仲間の人、とりざたされなくなったるね」


「そーだね。うん」


「ホロロ……?」


「え? なに? キキ……いや、べつに気にしているわけじゃないんだけどね」


 まぁ、あれだけさわがれていたら。


 少しはどうなったかなぁ~ぐらいには思う。


「この前の話じゃ、にげたっていう話じゃねぇか? フィル?」


「うん、そうみたい」


「んじゃ、どっかでおっちんじまったんじゃねぇか?」


「やめなさいよ。またそういうの、フィルくんだってあまりいい気はしてないんじゃない?」


「そうかぁ? オレは別に気にする必要なぇと思うけどな! オレの弟をさんざんこき使いやがったんだぜ!」


「確かにそうだけど……」


「ああ~……二人とも気にしないで、もう関係ない話だから」


 ほんとにそうなんだ。


 生きていようといまいと。


 もう道がちがう。


 それこそ海の向こうを見ているのと同じ。


 どうすることも。


 何もすることもできない話。


「それもそうね」


「そりゃそうだ」


 そう、この話はこれでおしまい。


「そうだ! ねぇフィル! いっしょに展望車いってみたい!」


「あ、うん、いいね! そうだキキ――」


「ク~ンク~ン」


 ちょっと用があるから二人で行ってこいって?


 というか、なにその不敵な笑み。


「そっか、行こうか。ウィン、二人で」


「うん! 行こ!」


 もう、なんとなくわかったよね?


 二人っきりにしてあげたいというウィンのはからいだって。


 ちょうど自分も少し外の景色見たかったし。


 でもよかったよ。


 二等客室なんて上等なところ取れて。


 おまけにベッドもシャワーもついている!


 だって【サードニクスヘヴン】まで三泊四日かかるんだ。


 さすがに一等客室なんて手が届かなかったけどね。

ここまで読んで頂いた読者の皆様、読んでくださって誠にありがとうございます(人''▽`)




さらに☆☆☆☆☆やブックマークもいただけると本当に嬉しいです!(^^)!




また【新作】の供養投稿をはじめました!




「暗殺少女を『護』るたった一つの方法」


https://ncode.syosetu.com/n9106hy/


「あのヒマワリの境界で、君と交わした『契約ゆびきり』はまだ有効ですか?


https://ncode.syosetu.com/n9125hy/


ご評価いただけると執筆のモチベになります! ぜひよろしくお願いいたします!




「面白かった!」って感想一文いただけるだけでも、すごくうれしいです!






何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>




【追伸】

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