表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法  作者: 劇団がお~ん 座長:さむえのたいがー
第一章 『無能』のレッテルを貼られた僕がいかにして英雄と呼ばれるようになったか?
20/50

第二十話 バイオレンスを『チャンス』に変える!? 鬼気迫る一言っ!?

――モルガバレー 町長宅、モルガシャトー前――


「うわぁ、すっごい高い門扉だね、ね? ウィン?」


「ソウダネ」


 SWIFF!


 話しかけるとものすんごい距離をとられる。


 ハァ……。


 この間からずっとこんな感じによそよそいいんだ。


 まぁ、悪いのは自分なんだけど。


 ウィンに自分のキモチを聞かれてしまった。


 それも余計なひと言を付け加えられたカタチで……。


 とりあえずウィンのことは後で考えよう。


「お待ちしておりました。ワタクシは当家の執事、セヴァスチャンと申します。どうぞ中へお入り下さい」


 ゴリゴリのおカタそうな執事が出てきた。


 立派な口ひげ。


 けっこうガタイがいい。


 あれかな? 用心棒をかねているのかな?


「すっごいお屋敷……見て! 庭に噴水がある!」


「おいおい! そんなのよりこっち見てみろよ! ライオン! ライオンがあるぜ!」


「バ、バカ! なんてこと! 乗ってんじゃないわよ! 壊したらどうすんの!? おとなしくしてなさい!」


 ハァ……アニキ……。


 上に乗るかフツー。


「クーン……」


「ありがとう。キキ、なぐさめてくれて……」


 ともかく、僕はセヴァスチャンさんに少し聞いてみた。


「ところで、なぜ腕の立つ、それも女性の賞金稼ぎ(バウンティ―ハンター)を探していらっしゃるんです? 酒場の主人からは特に何もうかがっていないもので」


「そうでしたか、それはこの後、主人の方からご説明があります。では、ここ、中で主人がお待ちです。どうぞ中へ――」


 重々しい扉を開かれ――。


「美しい……どうか、わたくしめと結婚してください」


 リリー姉さんの目の前でひざまずいている美形の男が――。


 SWING―――GONK!


「ぶふぁぁぁ――っ!!」


 PLIRR!!


 窓ガラスを突き破って外に消えました。


「フ、フレディさまぁぁぁぁぁ-----------------っ!!」


 セヴァスチャンさんが飛び出していく。


「あ! つい、体が勝手に――」


「リリー姉ぇのフルスイング、久しぶりに見た。けっこう飛んだねぇ」


「今となってはなつかしいぜ。数か月前までオレもかっとばされていたからなぁ」


「遠い目をしてるんじゃないわよ! もとはといえばあれはレヴィンが――」


 なんだなんだ?


 こういうバイオレンスなこと、初めてじゃないの?


 なんなんだこの一家。





 改めて。


「私は、この町で町長をしております、この家の当主フレディ=ヴァン=モルガンと申します。いやぁ、聞きしに勝る強さだ。これなら任せてもいいと思わないか? セヴァスチャン?」


「まったくもってその通りでございます」


 な、なんでこの人、目と歯が光るんだ?


「あっそ、んなことどうでもいいからよ。さっさと要件にうつれよ」


 なんだかアニキ、機嫌悪そう。


 まぁ、わからんでもないけど。


「そうですね。お気づきでしょうか? この町、若い女性がいらっしゃらないことを」


「それはまぁ……」


「最近、町の女性が忽然(こつぜん)と姿を消すという事件が立て続けに起こっていましてね。実はそれを解決していただきたいのです」


 はぁーん、なるほど読めたぞ。


 女性で強い賞金稼ぎ(バウンティ―ハンター)ならオトリと戦いの両方できるって思ったんだ。


「実は当家のメイドもさらわれてしまいまして、謝礼ならこれだけ用意できます」


 すっとテーブルに置かれた小切手。


 そこに書かれていた金額はなんと!


「い、1万ノル!?」


 す、ごい大金!


 え? 大した額じゃないって?


 考えてみて、僕らの泊まっている宿、1日2ノル5ネントなんだよ!


 4000日泊まれるってことだよ!?


 でも、あれ?


 そういえばあの宿屋の女の子ミシェルは無事だったけどなんでだ?


 まぁ、たまたまってこともあるか。


 たださぁ~。


「どうでしょうか? 引き受けてくださいますか?」


「リリー姉ぇ、受けようこの仕事! だって1万ノルだよ! 1万!」


「ええ、そうね! 少し危険だけど」


「ちょっとまってよ二人とも。僕は二人が危険にさらされるような仕事はあんまりしたくないんだけど。ねぇアニキ、アニキはどう思う?」


「……オレもあんまやりたくねぇな」


「どうしてよ? というか、レヴィン、さっきから変よ? なにへそ曲げてるのよ」


「別にへそ曲げてなんか……ああ、もうわかった! 好きにしろよ!」


 えぇ……。


 まぁ、こんな大金が得られるチャンスめったにないけどさ。


 でも、どうしちゃったんだろうアニキ。


「フィル、後で話したいことがあるからちょっといいか?」


「え? あ、うん、別にいいけど」


「なに? 男同士で変な感じ」


「うるせぇな、ほっておけ」


「ところで――」


 さらっとミスターモルガンのブロンドの髪が風もないのになびく。


 どうも最近の自然法則はサボリ気味らしいね。


「さっきの返事聞かせてもらえないかな?」


 ダメだ、この人、ぜんぜんこりてない。


「んふ……また、ぶっ飛ばされたいですか?」


 うわぁ……。


 すっごい満面の笑み。

ここまで読んで頂いた読者の皆様、読んでくださって誠にありがとうございます(人''▽`)




さらに☆☆☆☆☆やブックマークもいただけると本当に嬉しいです!(^^)!




また【新作】の供養投稿をはじめました!




「暗殺少女を『護』るたった一つの方法」


https://ncode.syosetu.com/n9106hy/


「あのヒマワリの境界で、君と交わした『契約ゆびきり』はまだ有効ですか?


https://ncode.syosetu.com/n9125hy/


ご評価いただけると執筆のモチベになります! ぜひよろしくお願いいたします!




「面白かった!」って感想一文いただけるだけでも、すごくうれしいです!






何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>




【追伸】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑にある☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします!
執筆の励みになります!
「面白い!」「続きが読みたい」と思ったら星5つ、つまらなかったら星ゼロでも1つでも大丈夫です! 
正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です! 何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>








cont_access.php?citi_cont_id=985483668&s ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ