表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
烙印を背負う少女を『救』うたった一つの方法  作者: 劇団がお~ん 座長:さむえのたいがー
序章 さよなら! 『理不尽』な仲間たち!
10/50

第十話 鉱山の町はグランドモンスターを討伐できる人を『求』めてます!

 ジェードロッジを発って早3日。


 僕らは精霊の導き通り、トパゾタウンへ訪れた。


「ようやく着いたぁ! ここまで長かったぜぇ、これでウィンのマズイ飯としばらくおさらばだな」


「マズくて悪かったね!」


「そうかな。全部すごくおいしかったと思うけど?」


「……ここ三日でよくわかったぜ、フィル、お前の舌、バカになってるぞ?」


「ひどい言われようだね。それをいうならアニキの方が肥えすぎなんだよ」


「いやいや、あんな酸っぱくもねぇ、苦くもねぇ、痛てぇ料理を、うまそうに食うやつ初めて見たぞ?」


「う~ん、そうかなぁ? そんなことないと思うけど?」


「クィーン! クィーン!」


「ほら、キキもそうだって」


 レヴィンのアニキが言っていること、何一つわからないんだけど?


 どういうことなんだろう?


「ウィン、フィルのこと手放しちゃだめよ」


「わかってる」


 なんだ。さ、寒気かな?


 なんだか急に背中がぞわっと。


「と、とにかくさ、酒場に行ってみようよ!」


 うん! こ、ここはさっさと話題を変えておこう!


「例の〈古き偉大なる獣〉、多分あれって〈グランドモンスター〉のことを言うんだと思うんだ。なにか情報があるかもしれないよ?」


 グランドモンスターっていうのはいわば、遺跡なんかにいる〈主〉を超える強力なモンスターで、いつ現れるかもわからない。


 いままで何人もの賞金稼ぎ(バウンティ―ハンター)を返り討ちにしてきた。


 そりゃぁもう、バカ高い賞金がかけられているさ。


 討伐すればとんでもない名声を手に入る。


「ねぇフィル、この町なんなんだろう? カンカンうるさいし、なんかそれに変なにおいするし、岩に囲まれているし……」


「自分も来るのははじめてだけど、ここは鉱山の町で『サーマメタル』が採れるんだ。変なにおいは多分精錬(せいれん)のにおいだと思う」


「へぇ~そうなんだぁ。ほんとフィルっていろんなこと知っているよね」


「いやぁ~まぁ……ね」


 前のチームでいろいろあったからそのせいなんだけど……ね。


「でも前々から不思議に思っていたけど、なんで酒場で依頼(クエスト)の掲示板が貼ってあるんだろうね?」


「それはたしか酒場サルーン組合が、賞金稼ぎ(バウンティーハンター)協会の窓口を引き受けているって話だよ」


「へぇ……」


 よし! 気を取り直して、酒場に入ると鉱夫でいっぱい。


 ただ、みんな下向いて、にぎわっているっていうわけじゃなさそう。


「なんだか空気がなんだかどよんでいるわね。なにかあったのかしら?」


「まさか仕事しねぇで、昼間っから飲んだくれてるなんてな」


 ギロッとみんなの視線が集まってくる。やばい……。


「ちょっと、レヴィン兄!」


 ほんとやめてほしい。


 ひ、ひとまず僕らはカウンターへ。


「おたくら賞金稼ぎ(バウンティ―ハンター)かい?」


「ええ……何かあったんですか?」


「ああ、まぁな。アテが外れたな。ここにはロクな仕事なんてねぇぜ、坑道に〈グランドモンスター〉が出ちまったんだからな。だから出せる金なんか――」


「「「なんだって!」」」


 アテが外れたどころか、的中なんだけど!?


 精霊の導きを信じてきて正解だった。


「おいおい、どうしたんだおたくら」


「実はその〈グランドモンスター〉を討伐しにここまで来たんです」


「……まさか、おたくらが? プッ!」


 HA! HAHAHAHAHHAHAHAHAHAHAHAHAHAHAHA!


 さっきまでみんな下向いていたのにどっと笑い出して。


 なんだろう? なんかちょっとイラっとする。


「なに!? なにがおかしいの!? アンタたち!?」


「ウィン、ちょっと落ち着いて」


「フィル! アンタ! 笑われてくやしくないの!?」


「そりゃぁくやしくないかって言われたら、訳も分からず笑われたら腹立つよ」


「おいおい、おたくら新聞よんでねぇのか? ほらよ! その3ページ目の記事よんでみな」


 投げわたされた新聞を囲んで、僕らはマスターの言うその記事を読んだ。


 そこにはこう大きく見出しが書かれていて――。


『A級賞金稼ぎ(バウンティーハンター)チーム、ウォラック興産! しっぽ巻いて逃げ出す!? 恐怖のグリードウォーム!』


 え――?


「……ウォラックってたしか」


「フィルくんの前いたところよね?」


「マスターいったい何があったんだ? ちっと教えてくれよ。なんか飲んでいくからよぉ」


 Tock――。


 マスターは磨いていたグラスをカウンターに置き、ため息一つ。


「……ったく、しょうがねぇ。すこし長くなるぞ?」


 さかのぼること3日前。


 僕らがちょうどジェードロッジを出たころにそれは起こったらしい。

ここまで読んで頂いた読者の皆様、読んでくださって誠にありがとうございます(人''▽`)




さらに☆☆☆☆☆やブックマークもいただけると本当に嬉しいです!(^^)!




また【新作】の供養投稿をはじめました!




「暗殺少女を『護』るたった一つの方法」


https://ncode.syosetu.com/n9106hy/


「あのヒマワリの境界で、君と交わした『契約ゆびきり』はまだ有効ですか?


https://ncode.syosetu.com/n9125hy/


ご評価いただけると執筆のモチベになります! ぜひよろしくお願いいたします!




「面白かった!」って感想一文いただけるだけでも、すごくうれしいです!






何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>




【追伸】

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
↑にある☆☆☆☆☆から、作品への応援をお願いいたします!
執筆の励みになります!
「面白い!」「続きが読みたい」と思ったら星5つ、つまらなかったら星ゼロでも1つでも大丈夫です! 
正直に感じた気持ちでもちろん大丈夫です! 何卒よろしくお願いいたします<(_ _)>








cont_access.php?citi_cont_id=985483668&s ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ