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僕の好きな女の子は? 幽霊のレノさん。

作者: 七瀬






僕は、子供の頃からの幼馴染だった。

隣の家の“レノちゃん”の事が好きだった。

僕とレノちゃんは? いつも一緒で、近所でも有名な

【可愛いカップル】だったのに、、、。

レノちゃんがある日、交通事故に巻き込まれて亡くなった。

トラックがいきなりレノちゃんが後ろにいるのに、バックをしてきて

そのままトラックに轢かれてしまう。

トラックからは、レノちゃんは死角に入っていたのかもしれない。

トラックの運転手は知らかったとはいえ、レノちゃんを轢き殺したのだ。





・・・その時。

僕もレノちゃんと一緒に遊んでいたのだけど?

レノちゃんを一人置いて、僕は自分の家に帰りママからお菓子を

貰ってレノちゃんの元に戻るつもりだった。

一瞬の出来事で、僕もママもレノちゃんのママも何も出来なかった。

ただただ、その場で泣きつくしていた。

レノちゃんのママは泣き叫び、その場に崩れ落ちてしまう。

相当、ショックだったと思う。

ひたすら? レノちゃんのママはレノちゃんの名前を何度も呼んで

いたのを今でも僕は憶えている。

警察が直ぐに来て、救急車でレノちゃんを運んだ。

トラックの運転手は? 警察にいろいろ聞かれていて。

僕の家の周りは、急に騒がしくなった。

野次馬もたくさん集まってきて、警察官が野次馬を中に入れないよう

に立って関係者以外の人間は入れないようにしてくれた。





僕は、罪悪感からか?

3ヶ月間は、部屋から出る事が出来なかった。

そんな時、レノちゃんの幽霊が僕の部屋に現れる。



『ゆんちゃん? どうして泣いているの? レノはココに居るよ!』

『レ、レノちゃんなの? どうして生きてるの?』

『えぇ!? わたし? 死んだの?』

『ううん、トラックに轢かれて死んじゃったよ。』

『やっぱり、あの時! わたし、死んじゃったんだね。』

『・・・うん。』

『あの時ね? ゆんちゃんもいなくて! 一人で死んじゃったから

凄く痛くて寂しかったんだよ。』

『僕も! レノちゃんが居なくなって寂しいよ。』

『でも、今日からずっとゆんちゃんと一緒だね。』

『えぇ!?』

『もう私、居なくなったりしないからね!』

『ううん。』







・・・ココから。

僕と幽霊になったレノちゃんとは、いつも一緒に居るよ。

僕は、幽霊になったレノちゃんを見た事をママに直ぐに

伝えたら? ママにこう言われたんだ。


『ゆん! レノちゃんは死んだのよ! もう、居ないの! 

そんな事をレノちゃんのママに絶対に言わないで! 分かった?

それでなくても、レノちゃんのママは、レノちゃんが亡くなって

落ち込んでいるのだから...。』

『・・・ううん! 分かったよ、ママ!』

『ゆんは、いい子ね! ゆんは私の傍から居なくならないでね!』

『うん!』






レノちゃんが亡くなって随分と経ってしまった。

相変わらず、僕の傍には? 幽霊のレノちゃんが居る。

幽霊になったレノちゃんは? 歳を取らないんだ。

あの頃のまま、5歳で亡くなったレノちゃんだよ。



・・・僕はというと?

あれから20年過ぎて、僕は25歳になった。

周りからも仲がいい友達からも、“変わり者”として見られている。

僕は25歳というのに、、、。

女性ひとに興味がなく、付き合った事もない男だからだ。

好きな女の子は? 【子供の頃からの幼馴染のレノちゃんだよ!】

と必ず言うように、幽霊のレノちゃんに言われている。




・・・僕が高校2年生の時に、僕の今でも仲がいい男友達が

僕に彼女を作らせようと思ってくれたのか?

いきなり同じ年の女の子と二人きりにさせられて。

僕があたふたしていると? 彼女からキスをされる。

僕のファーストキスは? 既に“レノちゃん”としているが。

幽霊になったレノちゃんが、それを見て! 僕に怒ってしまい

その女の子に、取り憑いてその女の子は? 二度と僕と会わないと

凄く怒ってしまった。

何日も眠れないぐらい女の子を苦しめて! 夢の中でレノちゃんが

現れ、【僕に近づくな!】と呪いのように言われれば、、、。 

誰でも僕から離れて行ってしまうのだろう。






こうして!

僕は今も! 幽霊になったレノちゃんと一緒に居るよ。

僕は、レノちゃん以外の女性ひとを好きにならないし。

僕は決めたんだ! 幽霊になったレノちゃんの事をこれからも

好きで居続けると! 既にレノちゃんは死んでいるけど、、、?

僕が、そっちに逝くまでは? 幽霊になったレノちゃんを愛し続

けると誓った! そんな恋愛があってもいいよね。





最後までお読みいただきありがとうございます。

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