表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/36

学業を進んでやろうなんて奴は人間じゃない


「そういえばさ、一日中家にいるけど、なんで働いてないの? 私知ってるよ。そういうのニートっていうんでしょ?」

「まぁ、正確には大学生だから学生なんだけど、大学生っていうのは、大金をはたいて学生という大義名分を持ったニートみたいなもんだから、あながち間違いでもないのがな」


 大義名分を持ったフリーターもいるとは思うけど。


「ふーん。学校ってどんな感じだった?」


 ああ、そういえばこいつは学園生活も知らないのか。


「ドラマとか映画とか、学園ものも多いだろ。見なかったのか?」

「そりゃあ見たけど、実際にどんな感じかはわからないじゃん。授業が45分とか、大学は1時間超えてるとか、そういうのは知ってるけど。でも実際に受けてるところが垂れ流しになってるわけじゃないし」

「たしかにつまんなそうなところはカットしないと放送事故だもんな」

「やっぱつまんないんだ?」

「興味のないことだろうと受けなきゃいけないからな。人によっては拷問だろ。単純に授業をする先生自体が生理的に無理って場合もあったし」

「ふーん。めんどくさそうだね。いかなくてよかったや。ゲームの方が100倍楽しそうだ」


 そう言って、彼女は携帯ゲーム機を充電器から外した。まあ、こいつの場合は行けなかったが正しいのだろうけども。僕も授業なんて受けなくて良いなら受けたくなかったなあとは思う。


 ただ授業を受けずに済む対価として、彼女のような生活を送らなければならないなら、僕はたぶん学校に行くことを選んだと思うけど。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ