内政編1 各島々
やっぱりたまには投稿しないと…
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〘スェレント朝〙
フレトマ島、日本の元延長大陸棚内に位置する鬼人達の島。
この世界を生き抜くため日本国の保護区となり、『スェレント特別自治区』と命名された。
元の人口は僅か95人と非常に少なかったが、アルデール大陸中に散らばった同胞達や、主に鬼人の難民が入ってきており、現時点で人口540人以上に達している。
そして今の鬼人達は日本の文化を取り入れ、種族特有の馬鹿力と日本の技術により村規模だが急速に発展中である。
急激な人口増加と発展により『スェレント評議会』と『日本国及びスェレント協議会』が設置され、日本とスェレントで協議されていた
(『スェレント評議会』はスェレントの行政機関の役割をしている。
『日本国及びスェレント協議会』は日本とスェレントが連携して協議するための議会)
日本国及びスェレント協議会中…
スェレント担当 改革党議員
『谷原総一郎』
谷原議員「日本政府の意向としては、大陸中のスェレント民と鬼人難民の受け入れは構いませんが、経済の活性化を優先して頂いたいのです」
スェレントの姫君
『ルミア・メラード』
ルミア「そう言われましても…かなり時間がかかります。自分達分の漁業しか…」
谷原議員「ですがこちらと致しましても、資金援助は出来ません。もう少し最低でも2年は待ってもらうことになります」
ルミア「……分かりました。それまで自力でどうにか致します」
谷原議員「申し訳ありません。こちらも精一杯なんです。…ですが1つ、資金援助をしてもらえる方法があります。あなた方が更に人手を増やしてもらえるのであれば、我々日本としてもスェレント側としてもメリットになります」
ルミア「人手を…ですか??」
谷原議員「まずこれを」
ルミア様に資料を渡す
谷原議員「知っての通り我々日本政府は新島開発に力を入れています。その新島開発に労働力としてスェレントの鬼人方が働いており、我々は鬼人方の特出する超力にこの上なく評価しています」
ルミア「それは…えっと…」(話が長くて理解出来ていない)
谷原議員「…つまり、種族的に力持ちのあなた方鬼人に良い印象を持っているっという意味です」
ルミア「あ〜あ。そうでしたか。それで助かっているみたいで良かったです」
谷原議員「分かって頂いたところで本題に入ります。まずこちらの資料に目を通して下さい」
ルミア様に別の資料を渡す
ルミア「………『無人島入植及び開発プロジェクト』…とはなんです??」
谷原議員「このプロジェクトは、フェールゲルグとの和平協定で得た島々を開拓するプロジェクトです。そしてその開発…開拓の方が分かりやすいですかね? 開拓に協力して欲しいのです」
ルミア「開拓の協力…ですか」
谷原議員「もし協力してもらえるのであれば、政府から資金援助が送られますし、労働者からの資金も入ります。それに開拓の知識を持った労働者がスェレントを開拓してくれると思います。たくさんの恩恵が受けられます」
ルミア「う〜ん…」
ルミア様は考え、了承する
ルミア「構いません」
谷原議員「ありがとうございます。準備でき次第こちらからご連絡致します」
イスから立ち、協議室から出ようとすると、ルミア様が
ルミア「すみませんもう1つよろしいでしょうか?」
谷原議員「なんですか?」
ルミア「私達といたオール人は大丈夫でしょうか? 日本の方々に任せてから何も聞かないのですが…」
谷原議員「彼らですか? 安心して下さい。彼らは我が国の病院で治療を受けております」
ルミア様はそっと胸を撫で下ろす
谷原議員「本来すぐにご報告をしなくてはならないのですが、こちらも忙しく後回しにしていました」
ルミア「良いのです! 日本の方々が忙しくのは知っていますし、やることが追いついていないってことも…!」
谷原議員「…ご理解ありがとう。ですが彼ら(オール人)はあなた方のご友人。次からきちんとご報告させて頂きます。では…」
ルミア「…ありがとうございます」
協議が終わったあとは互いに開拓(島開発)に向けて準備を開始した
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〘オーオム列島〙
オーオム列島、日本から離れて南西方面に位置し、2つの列島、381の島からなり、うち1つの島が有人島である。
フェールゲルグに流刑地として使われていた島である。
日本外務省はこの島で地域経済力や生活水準などを調べるため、職員を派遣し、護衛(自衛隊)をつけて調べていた
(オーオム列島最大の町『ユヲロ』で調査)
若手のエリート。オーオム列島&メセカス列島担当。外務省専門職員(女性)
『秋元 柳』
柳専門職員「これは…酷い…」
外務省職員「えぇ、確かにこれは酷い…」
柳職員達が見た光景は酷いものであった。
スラム街がびっしりと広がっており、人はすしずめ状態。なぜか子供の姿が多い。
それに道端にはゴミなどが散乱し、ガリガリにやせ細った多種多様の種族が地面横たわっているのだ
柳専門職員「フェールゲルグの政府はこれを見て見ぬふりをしてたってことね」
外務省職員「これではまるで無法地帯です」
柳専門職員「"まるで"じゃなくて"完全"ね」
そして歩きながらオーオム列島の状態を聞く
外務省職員「まず島の生活水準は見てのとおり最低。就職率も最低全て壊滅状態です」
柳専門職員「出産率や出生率や種族の種類は??」
外務省職員「出産率ともに出生率は非常に高いです。島の成人した女性(現地基準の15歳以上)の半分以上が出産しています」
柳専門職員「やけに子供が多いのはそれが理由ね」
外務省職員「それと種族ですが、ほぼ全ての種族がいるみたいです。特に人間以外が大多数です」
柳専門職員「それも見て分かるわね」
海沿いの魚市場(闇市)へやってくる
柳専門職員「島の経済状態は??」
外務省職員「島の経済は主に漁業、農業、性産業などです」
柳専門職員「経済は辛うじて生きてるみたいね」
外務省職員「市場は機能してるみたいですが…」(汗)
柳専門職員「物々交換の市場が?」(笑)
外務省職員「えぇそうです」(笑)
そして魚市場に並ぶ採れたての魚を見て
柳専門職員「・・・立派な魚ね。魚素人の私にも分かるわ」
外務省職員「見たことない異世界の魚ですが…確かに立派ですね」
柳専門職員「これなら日本でも売れるわね」
異世界の魚を見ていると、ふと武装した数人の男達が横切っていく
柳専門職員「…今の彼らは??」
外務省職員「今の男性達は主に南ユヲロを中心に島の北西部を支配する『エルネナルト自警団』です」
柳専門職員「支配? そもそも彼らは信用できる自警団なの?」
外務省職員「それは正直分かりません。悪い噂も聞きます」
柳専門職員「…何となくは分かるわ。…そういえば、この島にはエルネナルト自警団以外の勢力もあるの??」
外務省職員「あります。1つづつ説明いたします」
オーオム列島の勢力構成は主に5つである
南ユヲロを中心に島の北西部を支配し、5つの組織で最も巨大な勢力の『エルネナルト自警団』
東ユヲロを中心に島の東部全体を支配し、独裁的で2番目に巨大な勢力を持つ『プオネト・アフォーラ』
イェレスと言う町を中心に東南部を支配し、宗教的な『ベッソ・アフォーラ』
オーマと言う町を中心に南西部の農村や農園を支配し、最も安定して治安の良い『デェレクス共同体』
ローハウと言う島を丸々支配し、全体主義的な『ヌヴラサ自警団』
全部で5つの組織が島の各地を支配し、事実上の行政権を持っている。
柳専門職員「(フムフム)…縄張り争いはあるの?」
外務省職員「度々あるそうです」
柳専門職員「それは厄介そうね…。それと『アフォーラ』はどういう意味なの?」
外務省職員「『アフォーラ』は我々で言うところのギャングやマフィアの意味になります」
柳専門職員「…まるでメキシコね。けどある程度の秩序はあるみたいね」
外務省職員「無秩序の中にも秩序あり、ですね」
柳専門職員「全くその通りね」
この後、オーオム列島の細々したところまで調べ、次のメセカス列島へ向かった
アレフォン地区
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〘メセカス列島〙
メセカス列島、オーオム列島のすぐ側に位置し、3つの列島、115の島からなり、うち5つの島が有人島。
流刑地オーオムの監視島として使われていた。
元々は多くの貴族や軍人が住んでいたが、メセカス列島が日本国へ編入されると本国へと戻っていってしまった。
今残されているのは貴族が住んでいた建物と軍事施設、労働者や奴隷達だけである。
柳専門職員「…この島はオーオム列島よりかは安定してるわね。人はあまりいないけど…」
外務省職員「今ここにいる人達は本国(フェールゲルグ)から連れてこられた労働者や奴隷達です」
柳専門職員「強制労働者と奴隷ね。残ってる貴族はいるの?」
外務省職員「えぇ、数人程度ほどがいます」
柳専門職員「数人? それで自治を任せてくれっていうのは無理な話ね」
そして農地を眺めながら
柳専門職員「この島にも何かしらの勢力はいるの?」
外務省職員「いえ、特にオーオム列島のような勢力は確認されていません」
柳専門職員「そう。それなら経済は?」
外務省職員「島の経済はオーオムより安定しています。主に砂糖などの農業が主産業などです」
柳専門職員「つまり砂糖 資源は多少確保できたってことね」
外務省職員「微々たる量しかありませんが…?」
柳専門職員「全く無いよりは良いでしょ? 話を続けて」
外務省職員「は、はい。…インフラも現地としては整っており、港も整備されていることから、この島を中心にオーオムなども開発をすべきかと思います」
柳専門職員「それもそうね。この島が拠点となるでしょう」
すると柳職員が気になることを聞く
柳専門職員「そういえばこの島には石造りの要塞がたくさんあるみたいね?」
外務省職員「えぇその通りです。以前にフェールゲルグがこの島に海賊対策とオーオムから流れてくる不法民の対策として建てたからです。貴族を守るために」
柳専門職員「海賊と不法民対策ねぇ。けど私達はここの要塞は使わないでしょ?」
外務省職員「えぇ。必要ないですからね?」
柳専門職員「けど取り壊すにはもったいないわよね? つまりこの島は観光地に向いてるわ」
外務省職員「なるほど…それは名案ですね」
柳専門職員「でしょ? 今後の方針が決まったことだし、すぐに帰るわよ」
こうしてオーオム列島とメセカス列島の方針が決まり、早速開発がスタートした。
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〘大羅賀島&李瀬島〙
フェールゲルグとの和平協定後、日本国はアルデールに最も近い島『ローヴァテリェバー島』(その周辺島も含む)を獲得。
日本名として『大羅賀島』と命名された。
そして日本政府はすぐに大羅賀島を調査。
海上自衛隊の哨戒機からの上空調査、陸上自衛隊による大羅賀島上陸の調査で、"確実"に無人島であることが確認される。
資源調査も行われ、情報通り以上の膨大な量の金が発見された。
金が発見されるやいなや日本政府は新島開発で得た知識で、募集で集まった開拓者や海自やその他職員と共に送り込んでいた
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島の何とな〜くなイメージ図
大羅賀島の4分の1の南側が平原、北側の4分の3がちょっと高めな高地の密林(ジャングル)。
南北の境に15m程の崖がある。
崖の上が密林、崖の下が平原。
開拓者が開拓するのは平原側である。
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海岸で…
開拓者「どっこらしょっと…荷物はまだ送られてくるのか?」
開拓者「まだたくさん送られて来るみたいだ」
開拓者「マジかよ」
ショベルカーを船から降ろ中
開拓者「良いぞー! そのままだー!」
(バック音)
ピーッ…ピーッ…ピーッ…ピーッ…
開拓者「ストーップ! ゆっくりとだー!」
テントを貼っている
海自隊員「引っ張れ!」
海自隊員(数人)「おう!」
テントを貼る
海自隊員「機材をテントに運べー!」
各自作業に没頭する中、各リーダー達は集まり
開拓者リーダー「こちらは船から荷物を積み下ろさせていますが、やはりこのペースだと数日は掛かりますね」
海自三佐「それは予想通りです。積み下ろしを優先してすぐに終わらせましょう」
国交省職員リーダー「なら私達は重機を担当します」
そして総動員で作業は行われ、どうにかその日のうちに終わらせることができ、テントを貼りその日は終わった。
しかしそんな様子を遠くから隠れて監視する羽人の部族達がいた…
部族①「…」(監視中)
部族②「…どうだ?」
部族①「…荷を全て降ろしたようだ」
部族②「…気付かれたか?」
部族①「…いや」
部族②「…報告する。続けろ」
大羅賀島北部、部族達の議会的な場所で報告する
長「…ガーヴァンディ(日本人)は定住しに来たか…」
上部族①「…前に入ってきたガーヴァンディ(日本人)は偵察(調査隊)だったか」
上部族②「…下調べか」
上部族③「…兵と共にやってきた。戦の準備はするべきだ」
上部族④「…バレてはない。隠れ続けることもできる。…が、あの鉄竜(ショベルカーや重機)はなんだ?? 何が目的か…」
上部族⑤「…ガーヴァンディ(日本人)は金を目当てに来たのかも知れない。あの鉄竜を使い金を取り出そうとしているのかもしれない」
上部族②「…それしか考えられん。…ガーヴァンディ(日本人)は金を求め、金を吸いに来たのだろう」
上部族③「…彼らは金を得るために我らを邪魔者にし、追い出しにかかるだろう」
上部族④「…ファルべス(フェールゲルグ)やバレン(大アレバジア帝国)のようにか??」
上部族⑤「…なら戦しかあるまい」
上部族①「……金は争いしかうまない」
上部族③「…女子供を大陸の同胞に任せよう」
上部族④「…今からやるしかない」
長「………皆おさまれ。『べレーヴァ様』だ」
すると地面から気が生えてきてドライアドが現れ、部族達は一同に頭を下げる
『べレーヴァ・パラリオル・デェエト』
島君主べレーヴァ「話は聞いていました。彼ら(日本人)の近くで調べましたが、皆さんが言う通りあの者達は金を目的にきています」
上部族⑤「……やはり…」(小声)
長「…べレーヴァ様自らお調べになられたのですか??」
島君主べレーヴァ「心配をおかけし申し訳ありません。ですが気になりまして…」
長「…いえ、ご無事で何よりです。…では、ご命じて下さい」
島君主べレーヴァ「…ローヴァテリェバーヌィスパリャーバウィン(部族達の大羅賀島の呼び方)に住まう『ダーガ族』の戦士に命ず。彼らガーヴァンディ(日本人)は古代文書に書かれし『選民シュレン』である!」
この島大羅賀島に住まう部族、それはヴァルダと同じ『ダーガ族』であった。
彼らダーガ族は昔からこの島に住む、言わば先住民である。
なぜ彼らが日本の調査に見つからなかったのは不明である。
そして『選民シュレン』っと言う言葉が出たことにその場のダーガ族達は驚き、べレーヴァは続ける
島君主べレーヴァ「彼ら(日本人)を受け入れ、共存による調和を目指すのです!」
長「…ハッ」
命じられ、長は立ち、他のダーガ族へ向けて
長「…命は決まった。神と教えに基づき、実行せよ」
ダーガ族一同「…ハッ」
その後、大羅賀島に上陸した開拓者達の前に現れたのは、ごく最近のことであった…
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