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異世界列強日本国  作者: ゼロミックス
ベナウム王国編
34/53

26話 『ユーラナンス自由王国』残党撃退

《注意》


この小説はあらゆる民族・国家・戦争・宗教・主義・思想を陥れる意図はありません。

非難するような事があると思いますが、全てストーリーに関するものなので、広い心で見てくれたら幸いです。


この小説は皆様の協力の元成り立っております。小説作りはまだニワカですが、これからも見て頂けると幸いです。

26話 『ユーラナンス自由王国』残党撃退



ベナウム王国が降伏して数週間後、日本はベナウム王国東部の『ユーサルドの森』と『チァ・ラナンス高地』を獲得し、『ユーラナンス自由王国』を建国。未だ首都も決まっておらず、君主として決まった『ルーラ・アルスハクトラス・シーデス女王陛下』さえも着いていない状態の最中想定外の事が発生、それはユーサルドの森に旧国派(旧ベナウム王国軍.親衛隊)が残党として大勢に逃げ込み、ユーラナンス国内の村や集落に多大な被害を出していてこれに対処しようと日本政府は自衛隊.特殊急襲部隊(とくしゅきゅうしゅうぶたい)(SAT).機動隊を動員、その中には零地達も含まれており治安維持にあたっていた。


そんなある日から現地の人は自衛隊の事を『日本隊(にほんたい)』と呼び、SATは『黒武隊(こくぶたい)』、機動隊は『機甲隊(きこうたい)』と呼ばれる様になっていた。


そして零地は今、首都候補の都市『貿易都市アンバラ』におり、街中を龍馬達(その部下も一緒)と一緒にパトロールをしていた……


零地 「残念だったな龍馬(笑)。ずっとひゅうがに引きこもれると思っていたか?(笑)」


龍馬 「いや…いずれ来る時と思っていたが……こんなすぐによ…(絶望)」


零地 「(ガチで落ち込んでる…)」


龍馬 「てかおかしいんだよ!!なんで異界調査合同科(ASJF)の俺らが治安維持を!!」


零地 「これから現地での活動が活発になるからここで慣れろって言われただろ?」


龍馬 「ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」


零地 「(こいつやべぇ…(汗))…まだ街の中の方がマシだぞ?森の中を1人で行ってみたいか?」


龍馬 「ぜっっっっっっっ対に断る。ドラゴンを相手にするなんて頭狂ってるとしか思えねぇ」


零地 「俺もいずれ頭狂ってる人枠に入るのか〜」


龍馬 「そうだ」

零地 「おいゴラァ」


?? 「おー!!零地!!元気そうだな!!」


突然後ろから大声で名前を呼ばれ、零地は後ろを振り迎えるとそこに立っていたのは肌が黒くふざけてばかりのモバンダであった


モバンダ陸曹 「久しぶりだな!!」


零地 「モバンダ!!お前…南スーダンに居たんじゃなかったのか!?」


モバンダ陸曹 「3ヶ月前?半年前…まぁどっちでも良い!!少し前に日本に帰って来てたんだ!そうしたらまぁまぁまぁ日本ポーンよ!」


零地 「もう会えねぇと思ってたんだがな」


モバンダ陸曹 「俺はしぶとい男だからな〜?…おう龍馬、1ヶ月ぶりだな」


龍馬 「だな。訓練の時以来だな」


零地 「龍馬お前もう会ってたのか?」


龍馬 「あぁもうとっくの前に」


零地 「なら言えよ〜」


龍馬 「すまん」


モバンダ陸曹 「でよ零地、お前は現地のあちこちに行ってたんだろ?どうだった?」


零地 「どうって…旅行じゃあるまいし楽しい訳ないだろ?」


モバンダ陸曹 「だよな〜。俺は鬼人達と会った時は楽しかったが(笑)」


零地 「…お前はお前で頑張ってるんだな」

龍馬 「鬼人か〜…会ってみてぇ〜なぁ〜」


モバンダ陸曹 「間違えてもナマハゲはするなよ?」


零地&龍馬 「するか」


そして零地は久しぶりに会ったモバンダ陸曹と一緒にパトロールを続行、ある程度パトロールし駐屯地に戻ると隊員の1人が零地達に任務があるからと連れて行かれ、任務の内容を伝えられた。その任務と言うのはユーサルドの森の中にある農村が旧国派により被害を受け、生存者を探し農村を襲撃した旧国軍をSATと共同で殲滅せよと言う任務だった。そして零地はエレー達を駐屯地に呼び、準備を始めるとダナトが…


ダナト 「…聞きたいんだけどさ、旧国軍は降伏しないの?もうとっくにベナウム王国は降伏してるのに?…親衛隊なら分かるけど……」


零地 「捕まりたくないか、降伏を認めてたくないんだろ?」


ダナト 「ほぇ〜」

エレー 「それでなんで私達も?」


零地 「上から頼まれたんだ。現地の人に集団接触する際は現地の協力者を連れていった方が警戒されにくいんだ」


エレー 「…そうですかね?」


零地 「信じられないか?俺らの元いた世界(地球)だと実績もあるんだぞ?」


マティナ 「……零地殿、私からも良いですか?」


零地 「なんだ?」


マティナ 「今回の被害はでかい方なのですか?なんだか他の日本隊の人達が騒がしいですが」


零地 「いい所ついたな。今回被害を受けた村はかなり酷いらしい。旧国軍の第一波と、盗賊達の第二波、そして最後にゴブリン達の第三波の襲撃を受けたと、生きていた村人が話してくれた」


マティナ 「なんと…」

エレー 「酷い…」

ダナト 「連続的かよ…」

ランデス 「考えたくない…」

ヴァルダ 「…」


零地 「…そう言えばマティナも俺らの事を日本隊って言うようにしたんだな」


マティナ 「はい。ジエイタイより言いやすいですから」


零地 「そうか。確かに日本隊の方が言いやすいしな」


すると龍馬がモバンダ陸曹を連れて零地の下に来て


龍馬 「零地、俺らもお前と一緒に行動する事になった。…別に良いよな?」


零地 「あぁ別に歓迎だ。人手が欲しい」


龍馬 「クーガーで出るんなら一安心だし良かったわ」


零地 「…安心仕切るなよ?」


龍馬 「分かってる」


っと零地と龍馬が話してるのと同時にエレー達の方はモバンダ陸曹と自己紹介をしていた


モバンダ陸曹 「おう!お前達が零地と活動を同行している奴らだな!俺は宗久(むねひさ)・モバンダだ!皆からはモバンダの方で呼ばれてる!」


エレー 「(声が大きい人だな〜)……あっ…え…エレーです(汗)」

マティナ 「(体でかいな〜)…マティナ・エレグと言います」

ダナト 「(身長高い…)…ダナトです……」

ランデス 「(また変な人が増えた)…ランデスです」

ヴァルダ 「…」


エレー 「…こっちはヴァルダです。あの…モバンダさんは零地さんの知り合いなんですか?」


モバンダ陸曹 「あぁその通り!親友さぁ〜」


エレー 「そ…そう……ですか…」



零地 「モバンダ、準備は出来てるか?」


モバンダ陸曹 「あぁ!!見ての通り準備万端メンだ!」


零地 「万端メン?……じゃ…じゃあモバンダは機銃についてくれ。龍馬、お前俺より運転得意だろ?頼んだ」


モバンダ陸曹 「了解デスマッチ!」

龍馬 「へいへい…」


そして全員準備が終わるとクーガーに乗り込み、今回の任務に出る他の隊員やSAT達の車列に入り現地へ出発。ユーサルドの森に入り数時間掛けて目的地の村に近付くと車両から隊員達が降り、全隊ゆっくりと車列を囲いながら移動を開始した

(車両編成)(クーガーJ×1 軽機動装甲車×1 高機動車×3 自衛隊用トラック×1 (SAT)銃器対策警備車(特別外見使用)×2)


エレー 「……あの零地さん。村はもうすぐですよね?なのにどうしてこんなゆっくり何ですか?」


零地 「なぜ?そうだな…ゆっくりの方が攻撃された時素早く反撃が出来るからだ」

モバンダ陸曹 「あぁだから来るならドンッと来い!!この機銃で粉砕してやる!」


エレー 「………本当にゆっくりで良いんですか?」


零地 「………個人的には早く行きたい」

龍馬 「同じく…っと言うか敵さんは出てきて欲しくはないな」


モバンダ陸曹 「てかよ〜、なんでSATも一緒なんだ?おかしくないか?」


龍馬 「知るか!上の命令だ!」

零地 「多分SATにも実戦経験をして欲しくて一緒に来るように言われたんだろ?」


龍馬 「そうか?そうとは思わんが?」


エレー 「…零地さん。あそこじゃないですか?」


零地 「…あそこだな」

龍馬 「ひ…ひでぇ…」

モバンダ陸曹 「なんだこりゃぁ…」


ダナト 「えぇ…」

ランデス 「う…うわぁ…」

マティナ 「エレー様ここって…」

エレー 「……やっぱり…1度来たことのある村だ…」

ヴァルダ 「…」


零地達が見たものは村が完全に焼け焦げ紫色の煙が立ち混んでおり、体がぐちゃぐちゃになった死体があちらこちらに転がっているっと言った悲惨な状況の村だった。そんな悲惨な村の真ん中で駐車し、各隊員やSAT達が村の生存者がいないかの捜索を開始した


三等陸佐(連隊長) 「…悲惨だったろうな」

隊員① 「酷いとしか言えません…」


SAT① 「おーい手伝ってくれ!!誰かいるぞ!!」


SAT①が発見した人を引き上げ意識があるか確認すると


隊員② 「………死んでる…」


SAT① 「クソ!!」


零地達の方も生存者を探しており、瓦礫となった家々を捜索していた


零地 「……そっちは?」


龍馬 「ダメだ…いない」

モバンダ陸曹 「こっちもだ…あの助けを求めて来た人だけだったんじゃないのか?助かったのは?」


零地 「…かもな」


マティナ 「…零地殿。こちらも探しましたが……誰も…」

ダナト 「……酷い死体だけだよ…綺麗な死体も合ったがそれは……………ヤられてた…」


龍馬 「嘘だろおい…」

モバンダ陸曹 「(首をちょっと振りながら)………こうゆう状態の女の宿命的な奴だな…」


零地 「…………クソが!!」


零地はボロボロになった家の壁を思いっきり叩きつけ、食い縛った


零地 「…その女性は誰に()られたか分からんが、苦しみながら死んだのは確かだ!!」


龍馬 「…」

モバンダ陸曹 「…」

マティナ 「…」

ダナト 「…」


エレー 「……零地さん…」

ランデス 「……」


零地 「……無理に言わなくても良いぞエレー…」


エレー 「は……はい………」

ランデス 「………ヴッ!!」


するとランデスが口を手で抑え皆から離れ、続いてエレーも同じように口を手で抑えランデスと一緒の所に行き、吐いてしまってマティナと零地が慌ててエレーとランデスの下に行き宥め、しばらくするとエレーとランデスは落ち着き、クーガーJに戻らせ零地達はまだ確認していない場所の捜索を始めた


龍馬 「…エレー達大丈夫だったか?」


零地 「あぁひとまずは。…純粋なエレーとランデスにはこの光景は刺激が強すぎたみたいだな」

龍馬 「だな」


零地 「…マティナとダナトは無事なのか?」


マティナ 「私はどうにか」

ダナト 「俺もまぁまぁ」


零地 「なら良かった」


マティナ 「では私はエレー様達に付き添ってますね」


零地 「分かった」


モバンダ陸曹 「……けどな〜…良くこんな酷い事出来るもんだな。村を襲った奴らは全員サイコにしか思えん」


零地 「この世界じゃこれは良くある事みたいらしいが」


龍馬 「嘘だろ…」

モバンダ陸曹 「…………もう言葉も出ねぇよ…」


ヴァルダ 「…」(地面を見ている)


零地 「……どうしたヴァルダ?何か見つけたか?」


ヴァルダ 「…足跡……」


零地 「えっ?」


ヴァルダが見ていた地面を見ると馬の足跡らしき(あと)があり、その足跡は村の外まで続いていて途中からその足跡は複数の足跡になっていた


零地 「……おい龍馬!!この足跡どう思う!?」


龍馬 「足跡?どれだ?」


零地 「これだ」


龍馬 「……………多分ビンゴだな。これは逃げ出した村人じゃなさそうだ」


零地 「だな…ヴァルダ良くやった。連隊長に報告しよう」


そして零地は連隊長にその事を報告し、連隊長はその足跡を追う事にして更に奥へと行く事にして出発。車列を隊員が囲いながら零地達が乗るクーガーJを先頭にゆっくりと進み、何キロか進んだ


零地 「…大丈夫かエレー?それにランデス?」


エレー 「もう落ち着きました…」

ランデス 「はい…」


零地 「なら安心した」

龍馬 「無理なら来なくて良いんだぞ?」

モバンダ陸曹 「無茶は身を滅ぼすぞ?」


ランデス 「はぃ…」

エレー 「そうします…」


すると足跡を見ていた隊員がストップを掛け、数人の隊員達が各車両事に報告をしだした


隊員③ 「足跡はここで消えてる!ここからは道沿いに進んだ方が良いかもしれん!」


零地 「了解」


そうして道沿いに移動していると、後ろにいる軽機動装甲車の機銃についている隊員が人影を見たと無線で連絡が入り、警戒しながら進んだ


零地 「…偵察されてるな」

龍馬 「だな…」

ダナト 「…攻めて来ないな〜」

ヴァルダ 「…」


エレー 「旧国軍が…」


マティナ 「エレー様とランデスははここにいた方が良いでしょ」


エレー 「分かった…」

ランデス 「はい…」


モバンダ陸曹 「さぁ…ドンッと来い。犠牲になった村人の報いを晴らしてやる…」


そしてカーブしている一本道を進み、曲がると旧国軍がこちらに盾と槍を向け道を塞いでいた


龍馬 「ヤバいぞ!!道を塞がれている!!」

モバンダ陸曹 「おっしゃブッパなしてやる!!」


零地 「待て待て!!こっちから攻撃するな!!」


モバンダ陸曹 「おいどうしてだよ!?殺らなきゃ殺られるぞ!!」


零地 「俺の経験上味方だった場合がある。あっちから攻撃してきたら反撃しろ!」


モバンダ陸曹 「…分かったよ……」


(無線)

隊員④ 「こちら3号車、前方止まってるぞ?何かあったのか?」


(無線)

零地「あぁ旧国軍が盾を構えて道を塞いでる。しかし攻撃してくる様子はなさそうだ」


(無線)

隊員④ 「えっ!?…連隊長に連絡をしておく!」


(無線)

零地 「頼む…」


龍馬 「………交渉してみるのか?」


零地 「…するか」


龍馬 「はぁ〜…モバンダは構えてろ。行くか零地…」


零地 「…だいぶ慣れたみたいじゃねーか(笑)」


そして(クーガー)を降り、旧国軍へと近付き


零地 「…こちらは日本国自衛隊。我々に攻撃する意識が無いのなら武器を下ろせ」


しかし武器を下ろさない


零地 「……もう一度言う。我々に攻撃する意識が…」

旧国軍指揮官 「すまないすまない。…全兵武器を下ろせ!!」


突然前に出てきた旧国軍司令官が旧国軍兵士達に命令し武器を下げ、それと同時に零地の後ろに隊員とSATが武器を構えやって来て、旧国軍司令官が零地と龍馬に


旧国軍指揮官 「すまないな、ここから先は我々の管理下でね。どんな者が来ても警戒する様に命令しているんだ」


零地 「ここから?じゃあ後方の奥地にある村を襲撃した連中はお前達ではないのか?」


旧国軍指揮官 「あの村か?」


零地 「そうだ。それ以外にない」


旧国軍指揮官 「…あの村を襲ったのは『再建派軍閥(さいけんはぐんばつ)』だ。我々はやってない」


龍馬 「軍閥!?」

零地 「…じゃあこの道にあったあの馬の足跡はなんだ?」


指揮官 「足跡?…足跡って?」

旧国兵① 「偵察に行った時はそんなのはありませんでしたが…」


すると連隊長がやって来て、龍馬に翻訳を頼み質問をした


三等陸佐(連隊長) 「一通り聞きましたよ。ひとまずは貴方方がやった訳ではないですし、通してもらえませんか?」


旧国軍指揮官 「……構わない。通そう」


旧国軍兵② 「良いんですか指揮官!!そんな事したら協定を破る事に!!」


旧国軍指揮官 「構わん。それに再建派の方が先に破ってるんだぞ?ならもう協定なんて無いような物だ」


(日本語)

龍馬 「協定?こんな短時間の間に協定を結んでいたのか…」

三等陸佐(連隊長) 「こっちも武器を下ろせ。だが警戒は怠るな」


旧国軍指揮官 「では私が案内しよう。聞きたい事もあるだろ?」


そして零地達は旧国軍指揮官に案内され、着いた場所はちょっと大きめの人里で、恐らく避難してきた人達が大勢おり、隊員達やSATは待機する事になり連隊長と小隊長と龍馬は旧国軍司令官に会い、質問を開始した


小隊長 「…あの村にいる人達は?」


旧国軍司令官 「避難民です。我々が面倒を見ている」


小隊長 「そうですか…では本題に入りたいのですが、貴方方ベナウムはもうとっくに降伏している。なのに何故まだここにいてベナウム王国の国旗を掲げているのですか?」


旧国軍司令官 「…その事ですか……確かにベナウム王国はニホンとアルディアに敗れ、降伏しました。それに私達がベナウム国旗を掲げている理由は周囲にいる他の旧国軍達からの攻撃を受けない様にする為だ」


小隊長 「味方同士で殺り合うんですか!?」


旧国軍司令官 「十分に有り得る…だから我々はこの人里から離れる事は出来ないのです」


小隊長 「国王からの指示でもですか?」


旧国軍司令官 「えぇ…我々がここを去れば民達が盗賊などの野蛮な連中から脅威に脅かされる。だから我々はここに残った」


小隊長 「ならなぜ未だにベナウム王国の国旗を?」


旧国軍司令官 「……貴方方ニホン隊は分からないのか?この周りは残党になったベナウム王国軍と親衛隊でいっぱいだ。その残党が何をしているか知ってるか?」


小隊長 「…あの村の様な事をするのですか?」


旧国軍司令官 「その通りだ…」


三等陸佐(連隊長) 「では私からなのですが、旧ベナウム王国軍や親衛隊は残党になり軍閥に別れたと伺ったのですが、その軍閥の事について教えてもらえませんか?」


旧国軍司令官 「ニホン隊は分からないのか…おい、言ってやれ」


旧国軍指揮官 「ハッ!…我々旧ベナウム王国軍は4つの軍閥に別れました。まず貴方方ニホン隊が見てきたあの村を襲撃したのは『再建派軍閥(さいけんはぐんばつ)』と言う1部領土を手に入れベナウム王国を独立させようとする軍閥。2つ目の軍閥は『復刻派革命軍閥(ふっこはかくめいぐんばつ)』と言うアルディアム・ベルナーム王国とユーラナンス自由王国を倒し再びベナウム王国を復活させようとする軍閥。3つ目は『独立派軍閥(どくりつはぐんばつ)』と言いまして、ベナウム王国に侵略された亡国を蘇らせようとする軍閥。そして4つ目は『中道派軍閥(ちゅうどうはぐんばつ)』で、我々はこの4つ目に当ります」


三等陸佐(連隊長) 「その4つですか…中道派軍閥(ちゅうどうはぐんばつ)は他にいるのですか?」


旧国軍指揮官 「多くはないですが…しばしばと」


三等陸佐(連隊長) 「では独立派軍閥(どくりつはぐんばつ)とは何ですか?」


旧国軍指揮官 「独立派軍閥(どくりつはぐんばつ)は人間外種の異種族達の兵士達だ」


三等陸佐(連隊長) 「そうか…なら彼らとも接触する必要がありそうだな…」


龍馬 「私からも大丈夫ですか?」


旧国軍指揮官 「良いぞ」


龍馬 「先程協定がなんたらって言ってましたがどんな協定だったんですか?」


旧国軍指揮官 「その事かぁ…あの協定は各軍閥がお互いに争わない為の協定だ。その協定ですか我々中道派軍閥は民への攻撃をしないっと言う条件を入れたんだが見事に破られた」


龍馬 「そうでしたか…ありがとうございます」


小隊長 「話を戻しまして貴方方は我々の()()って事で良いんですね?」


旧国軍司令官 「あぁその通りだ。…なんなら今夜ここで過ごしても構わない」


三等陸佐(連隊長) 「今夜?我々は今から一時撤退する」


旧国軍指揮官 「やめておいた方が良い。ここら辺は日が落ち始めると魔獣が姿を表す。いくらニホン隊でも魔獣の強さと数には構わん」


三等陸佐(連隊長) 「…零地を呼べ」


零地が呼ばれ、三等陸佐(連隊長)の下に来て


零地 「なんのようです?」


三等陸佐(連隊長) 「これから一時撤退を仕様と思っているのだが、君は賛成か?」


零地 「…やめときましょう。まだ魔獣には会ったことがないですが、とても危険とは良く聞きます。しかもこの辺りは魔獣の生息地、ドラゴンが沢山いるようなものです」


三等陸佐(連隊長) 「……そうか、なら今夜はお世話になるぞ」


旧国軍司令官 「その方が良い。君らニホン隊の為だ…」


そしてその夜、調査隊は中道派軍閥が管理する村で1晩越す事になった。今回の任務は壊滅した村を確認し戦闘もなく、協力的な中道派軍閥を発見してこの日は終わった。しかしこの任務の本当(地獄)はここからだ、調査隊は次の日に更に奥地へと進みそこで好戦的な旧国軍との激しい戦闘を強いられる事になる。そしてその苦しい戦闘の最中、零地達はある()魔術師に命を救われ、同行する事になるのだった……

そしてこの日、場所と時間は変わり北海道札幌市のある喫茶店にて零地の母『神正 華世(かよ)』と、零地の父(外務大臣)『神正 竹春(たけはる)』、零地の祖父(防衛大臣)『神正 三郎(さぶろう)』が面会をしていた…


華世(かよ)(零地母) 「…今日は忙しい中来て頂きありがとうございます。今日を逃したらもうしばらくは会えないと思いましたので及びさせて頂きました」


竹春(たけはる)外務大臣 「…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…」


華世(かよ)(零地母) 「………約束を破りましたね?」


竹春(たけはる)外務大臣 「……すまない…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…」


華世(かよ)(零地母) 「すまない?ただそれだけですか??…」


竹春(たけはる)外務大臣 「…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「……私だってやりたくはなかった…」


華世(かよ)(零地母) 「なら何故()()零地を自衛隊にさせたんですか!!やっと過去から抜け出せるって所に!?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「……これしか方法がなかった…」

竹春(たけはる)外務大臣 「罪を忘れたとは言わない。けどどうしても零地が必要だったんだ!」


華世(かよ)(零地母) 「これしか方法がない??必要だった!?私が竹春(たけはる)さんと離婚する時どんな条件を決めたかちゃんと思えてるんですか!?その政治家の得意な()で言ってみて下さい!!」


竹春(たけはる)外務大臣 「それは……養育費を払わない代わりに『火賀奈津(ひがなつ)』家側の神正家には一切の接触は許さない。火賀奈津(ひがなつ)家側の神正家何かあった場合その責任を負う。そして……零地を自衛隊.政府関係には戻さない…………零地が法を無視する事があれば責任を負う。この条件を守らない場合は……それに応じた責任を出す…」


華世(かよ)(零地母) 「……覚悟はできてますよね?…三郎(さぶろう)さん。この条件は貴方も含まれる事は分かってますよね?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「分かってる…けどこっちの話も聞いてくれないか?」


華世(かよ)(零地母) 「いくらでもどうぞ。()()()理由が有るんですか?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…零地を自衛隊に復帰させたのはただ事ではない事が発生したからだ。…華世(かよ)さん、今いるこの世界は私達が元いた地球ではないんですよ?ここは異世界です。日本が消えてしまうかもしれない。そうなったら華世(かよ)さん達の今の生活が出来なくなるんですよ?そうなったらどうするんですか?」


華世(かよ)(零地母) 「構いません。もしそうなったら零地達の責任は全部()がもちます!」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…」

竹春(たけはる)外務大臣 「…」


華世(かよ)(零地母) 「零地を自衛隊に戻さないって条件を入れた。それなのに竹春(たけはる)さん方は零地を自衛隊に戻し、戦場に送った。しかも帰って来れるか分からない場所に…」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…」

竹春(たけはる)外務大臣 「…」


黙り込んでいると華世(かよ)(零地母)の隣にある人が座ってきた。その男は加藤 誠一郎(せいいちろう)だった


加藤社長 「話は進んでますかな?」


華世(かよ)(零地母) 「加藤さん!?」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「加藤さん!?」

竹春(たけはる)外務大臣 「じいさん!?」


加藤社長 「零地の事で揉めてたんだろ?」


華世(かよ)(零地母) 「そうです。離婚条件を破ったんです」


竹春(たけはる)外務大臣 「…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「仕方ないだろ…」


加藤社長 「華世(かよ)ちゃん…君の離婚条件は知ってる。条件を変えたり止めたりしたりはしない。けどな華世(かよ)ちゃん、これだけは分かってくれ…零地は三郎(さぶろう)竹春(たけはる)に強制的に自衛隊に戻った訳じゃない」


華世(かよ)(零地母) 「…じゃあ何だって言うんです?零地が自分から自衛隊に戻ったって事ですか?」


加藤社長 「結果的にはそうなるが…私だよ。零地君にそう勧めたのは」


華世(かよ)(零地母) 「えっ!?!?か…加藤さん……零地がこの人達に何をされたのかご存知ですよね?!」


加藤社長 「全部知ってる。…だけどな、私は前の輝いてた零地君に戻って欲しかっただけだよ。それに…今この世界は異世界だ。零地君はここ(日本)よりも見ず知らずの地の方が生きやすいだろう」


華世(かよ)(零地母) 「…確かに零地は加藤さんの会社の用事でパレスチナやイエメン、ラオスにカンボジアに行って、帰って来た時は意気揚々としていましたが、異世界は…」


加藤社長 「…零地君は1回異世界の地から帰って来ている。その時の零地君も意気揚々としていなかったか?」


華世(かよ)(零地母) 「………確かに意気揚々としていました…」


加藤社長 「…零地君は事務の仕事なんかより、ああ言う仕事の方が似合うんだよ。だから私は自衛隊に戻るよう言ったんだ」


華世(かよ)(零地母) 「…」


加藤社長 「…けどもし仮に零地に何かあった時は私もその責任を負おう。三郎(さぶろう)竹春(たけはる)もその気だね?」


竹春(たけはる)外務大臣 「はい…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「えぇ…」


華世(かよ)(零地母) 「……では零地の身に何かあった時に覚えていてください」


竹春(たけはる)外務大臣 「はい…」

神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…」


そして解散仕様とすると神正 三郎(さぶろう)防衛大臣が華世(かよ)(零地母)と加藤社長に


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「……そう言えば、零地が現地から人を連れてきた」


加藤社長 「……日本に入れたのか?それは異世界干渉制限法(いせかいかんしょうせいげんほう)に引っかかるんじゃないのか?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「そうです…ですが少しだけの人数だけならOK何です。1部だけの人達に日本の凄さを見せ、それをあちこちに拡散してもらう…それが今の我々の戦略です」


加藤社長 「…政治話はあまりしない様にしよう。三郎(さぶろう)、話したい事は別にあるな?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…はい。その零地が連れてきた1人が女性でして、その女性と良い感じでして…」


華世(かよ)(零地母) 「……そうなんですか?」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「えぇ…」


華世(かよ)(零地母) 「なら次零地が帰って来る時に私の家に連れてきて下さい。面倒は私がとりますので」


神正 三郎(さぶろう)防衛大臣 「…分かりました。手配して起きましょう……」


華世(かよ)(零地母) 「ありがとうございます」


竹春(たけはる)外務大臣 「では…これで……」








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