16話 軍港街からの脱出
《注意》
この小説はあらゆる民族・国家・戦争・宗教・主義・思想を陥れる意図はありません。
非難するような事があると思いますが、全てストーリーに関するものなので、広い心で見てくれたら幸いです。
この小説は皆様の協力の元成り立っております。小説作りはまだニワカですが、これからも見て頂けると幸いです。
16話 軍港街からの脱出
零地 「………」(空を見ている)
環奈 「(ソローリ…)・・・シャラープッ!!!」
零地 「うぉああああああああぁぁぁ!!!……ビックリしたぁー…何?!突然!!」
環奈 「いやずっとボケ〜〜〜ってしてたから驚かせたくなって(ニコ)…見事に驚いてくれたね!いい反応だったよ!(笑)」
零地 「やめて!心臓に悪いから!!」
環奈 「へっへ〜(ワル感)…それよりも今こうしてみると私と初めて会った時よりも笑う様になったじゃん!」
零地 「えっ!?…そ…そう?……」
環奈 「うんうん!!前よりも断然良くなってるよ!!これで服装を変えれば…そうだ!!私が零地くんの事イメチェンしてあげる?!イメチェンした方がかっこよくなれるし、色んな人にモテるよ?」
零地 「ぇえ!!いいよそんなの!!こんな頼りがいも無い男に勿体ないよ!?」
環奈 「な〜に怖がってるの?いつも言ってるでしょ?自分を否定しない!…それじゃあ行くよ!!」
零地「えっ!?ちょ!!環奈手が!!」
環奈 「手握られる位で恥ずかしがらない!それじゃあしゅっぱーつ!!」
零地 「ウォ!!は…早い!!ちょっとまって行くから!!一緒に行くから!!もう少しゆっくり走って!!じゃないと転ぶ!!転ぶ!!!転ぶからア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ア゛ッ!!!!」
零地 「……………………ん?………なんだ…夢見てたのか…最近見なくなってたのにな……」
頭を抑え、寝ているエレーを見て
零地 「………モテてるとゆうか…『モテ』遊ばれてる…だな…」
そしてエレーが起きるまで待ち、エレーがやっと起きる
エレー 「…………ンッッッふぁぁぁ………あっ!零地さんもう起きてたんですか!?」
零地 「あぁもうとっくに」
エレー 「あぁ…私ったら監視役なのに全然出来てない………ハッ!……れ…零地さん?わ…私に何もしていないですよね?…」
零地 「ハァ……だったら『後』で『自分』で確認してみろ」
零地が「またか」っと思っているとドアが開き
ユラ 「あの……起きましたか?…」
零地 「俺はとっくに」
エレー 「私はちょうど今です」
ユラ 「そうですか……あの…朝ご飯持ってきたので…どうぞ…」
零地 「Thank you」
ユラ 「せ……セキュー?…」
エレー 「……零地さん…日本で使われている言葉で喋らないで下さい」
零地 「スマンスマン…それで食べ終わったら昨日言ってた場所に連れてってくれるのか?」
ユラ 「はい…」
零地 「そうか、なら早く食べちまうか」
エレー 「そうですね」
朝食をもらい、食べていると零地がユラに…
零地 「…なぁユラ……」
ユラ 「はい?…」
零地 「実は言うと俺はな……軍…に似た自衛隊って言う所の1人なんだ」
ユラ 「…え?そうだったんですか?…全然そう見えませんでした…」
エレー 「零地さん…全然兵士らしさがないですからねぇ〜」
零地 「まぁ…だな(笑)」
ユラ 「…何処の国の方なんですか?……」
零地 「日本って言う国だ」
エレー 「異世界からきた国なんですよ」
ユラ 「い…異世界?なんで異世界から?」
零地 「さぁ?理由は分かっていない。まぁそれを調べるのも俺の役目だからな」
ユラ 「…そうですか……その…ニホンの人がこの街に何しに来たのですか?」
零地 「俺はアルデール大陸の調査で派遣されてここにいるんだ。それで今やってる任務が拠点探しで…それで聞いたんだ」
ユラ 「…?」
エレー 「つまり、自分が教える場所が軍事的に使われるってこと」
零地 「それでも良いか?…」
ユラ 「……良いですよ、あなた方は良さそうな人達そうですし…それに恩もありますし…」
零地 「……もう1つ質問させて欲しいんだが、失礼だと思うがユラって娼婦の感じがしないんだ。その…慣れてないって言うか……似合わないってゆうか……そんな感じなんだ」
エレー 「それ私も思いました!ユラさんってどっちかと言うと音楽家とか芸術家って感じがしますよ!」
ユラ 「………やっぱりそうですか……実は私…娼婦なのにまだ誰とも相手した事ないんですよ……ラディーさんや他の人達からも同じ事を良く言われるんです…」
零地&エレー 「やっぱり…」
零地 「皆から言われてるのに何故辞めないんだ?」
ユラ 「それは……仕事が見つからないからです…だから娼婦を……」
零地 「そうか…仕事が……何処にでもいるんだなそうゆうの…」
エレー 「けどこのまま娼婦を続けていたら体に悪いですよ?、それにもし好きな人が出来たらその時絶対後悔しますよ?」
ユラ 「……実は…いるんです……愛しい人が…」
零地&エレー 「えっ!!??」
零地 「おいおい好きな人がいるのになんで俺なんかに買ってもらおうとしたんだ?悪い事は言わない、娼婦を辞めた方が良い…その人の為だ」
エレー 「その方が良いですよ!」
ユラ 「けど…仕事が……」
エレー 「仕事…」
零地 「……1つ方法がある…」
エレー&ユラ 「えっ!?あるんですか?!」
零地 「その為にはまず拠点を見つけないとな」
零地がそう言うと朝食をすぐ終わらせ、ユラに案内してもらい、早速その建物まで行くと、3階建でオンボロの建物だったが、そんな事は気にしず中に入ってみると外よりも更にオンボロで、床は抜けてて壁はボロボロ…仕舞いには1階から屋根裏まで大きな穴が開いていた…さすがにこれは零地も…
零地 「ゥオ…こりゃあひでぇな…人が寄り付かない訳だ」
エレー 「えぇ…そうですね……」
零地 「ここ元々宿だったみたいだな」
ユラ 「……あの…さっきの教えてくれませんか?……」
零地 「それは…後々分かる」
ユラ 「えぇ…」
エレー 「…それでユラさんはどうしてこんな場所知ってたんですか?」
ユラ 「えっ!?……そ…その……あの…」
エレー 「あっ!…無理に言わなくてもいいよ?」
ユラ 「は…はい……」
そして零地は今にも床が抜けそうな階段を上がって行き、3階に着くと窓を開け外を見ると港がハッキリと見えていた
零地 「……港がハッキリと見えるな…船も全部見える」
エレー 「すごーい!!海がきれーい!!」
ユラ 「そうですよね…私、ここの風景が1番好きなんです……1人の時はいつもここに居ますよ」
零地 「…えっ?待てよ、そうなるとここはユラの大事な…場所じゃないのか?」
ユラ 「えぇまぁ……そう…ですね…オンボロな建物ですけど私からしてみれば大事な思い出の場所です」
零地 「えっ!?そんな大事な場所なのになんで教えてくれたんだ?!」
エレー 「確かに、思い出がある場所なのにどうして?…」
ユラ 「それは……このまま誰にも使われず、更にボロボロになっていくよりかは誰かに使われて綺麗になった方が嬉しいです…」
エレー 「…大事な場所だからこそ誰かに使って欲しい……その気持ちは凄く分かります」
ユラ 「はい……ですので使って下さい…」
零地 「じゃあありがたく使わせてもらうよ、それじゃ俺の仲間に連絡を取らねーと。宿に戻るぞ」
そして裏路地を通りギルドの宿に行くと、そこには武装した兵士や親衛隊が宿を検査しており、とても入れた状況じゃなく建物の影に隠れてうかがっていた
ユラ 「……人…いっぱいですね…」
零地 「クッソ…やっぱり奴らも感ずいたか……」
エレー 「マティナ達は大丈夫かなぁ…」
エレーが皆を心配していると後ろから
?? 「エレー達ここで何してるんだ?」
エレー 「うわぁぁ!!」
ユラ 「あぁぁ!!」←(つられて驚いた)
零地 「やめろ!!」
零地がとっさにエレーとユラの口を塞ぎ、そして声をかけてきた人を見るとその人はダナトだった
零地 「なんだ…お前か……」
エレー 「ビックリさせないでよ〜」
ユラ 「……私はエレーさんに驚きましたよ…」
ダナト 「ビックリさせる気はなかったんだけど…それよりなんでこんな所に隠れてるんだ?」
零地 「色々なってな…それよりダナト、俺の部屋から通信機を持ってきてくれないか?出来るだけ急いでくれ」
ダナト 「ツウシンキ?ってあの四角い鉄の箱の事だよな?取ってくるよ」
エレー 「ダナト、マティナ達は大丈夫?」
ダナト 「マティナ達は大丈夫だよ、兵士達に追い出されて別の所にいる」
エレー 「良かった…」
ダナト 「…なぁ後その人誰?パッと見娼婦っぽいけど…」
零地 「彼女はユラだ、色々あって助けてくれた人だ。こっちはダナト、俺の仲間だ」
ダナト 「よろしく」
ユラ 「よ…よろしく……です…」
ダナト 「じゃ、取りに行ってくる」
零地 「気をつけろよ?…」
ダナトは兵士や親衛隊がウヨウヨいる宿へ入り、零地の居た部屋に行くとテーブルに置かれている通信機を見つけ、すぐ布の袋に入れ廊下に出るとそこには顔に殴られた跡がある親衛隊と目が合ってしまい
親衛隊 「おい小僧、なんだその袋は?妙にでかい袋だなぁ、何が入っている!?」
ダナト 「えっ!?…こ……これですか?」
親衛隊 「それしかないだろ!?その袋に入っているのはなんだと言っているんだ!!」
ダナト 「こ…これは………言うのが恥ずかしいからあまり言いたくないんだけど……弁当だよ、…こ…恋人と一緒に食べようと思って、今持っていこうとしてた所なんだよ…」
親衛隊 「べ…弁当だと?じゃあ何故そんなにデカくて四角いんだ?そんなでかい弁当は見た事ないぞ?」
ダナト 「ぇ……お…俺の恋人大食いなんだよ…だからその文大きいんだよ」
親衛隊 「ほ…ほーぉ………行け」
ダナト 「は…はい……」
親衛隊 「…」
親衛隊の横を去り、ダナトはそそくさと外へ向かい零地の所へと戻り
ダナト 「ア゛ア゛ーーー……怖かった〜」
エレー&ユラ 「(声ひっく!!)」(ア゛ア゛ーーーの所)
零地 「よくやったなダナト、これで仲間と連絡が取れる」
ダナト 「そ…そうか?じゃあ早く呼んで」
通信機を持ち零地はすぐさま古びた宿へ戻り、屋根裏から無線で護衛艦ひゅうがへと無線を繋げ、通信を受けた龍馬が出ると
(無線会話は日本語)
龍馬 「今日はどうした?こんな昼間に…」
零地 「やっと拠点を見つけたぞ!!すぐに隊員をこっちに送ってくれ!!」
龍馬 「やっとか!!今すぐそっちに隊員を送る!」
零地 「あぁ…それがよ、その隊員なんだが…精神力の強い隊員を送ってきてくれないか?」
龍馬 「どうしてだ?」
零地 「実わよ…現地協力者が娼婦なんだ、だから娼婦相手でも大丈夫な奴をよこしてくれ」
龍馬 「……なんで現地協力者が娼婦なのかは聞かないでおくが、そっちに送る隊員は『S』だぞ?『S』なら大丈夫だろ」
零地 「そうか忘れてた、送られてくるのは『S』だったな、それなら大丈夫か」
龍馬 「んじゃま後は合流して拠点を教えておいてくれ、オーバー」
零地 「オーバー」
(無線終了)
ユラ 「…もしかして…今のがニホンの言語ですか?」
零地 「あぁそうだ、覚えるのには大変だぞ?」
エレー 「零地さんその…マティナ達はどうするんですか?まさかこのまま…」
零地 「なわけないだろ?俺の仲間を迎えに行くのは夜中だ、それにさっきダナトをここに連れて来るように言っといたから」
エレー 「えっ?あれ!?さっきまでここにダナトが居たのに居なくなってる!!」
零地 「それじゃ、俺らの仕事は『待つ』だからゆっくりとしていますか〜」
(小声)
ユラ 「……この人…本当に軍人ですか?」
エレー 「まぁ…一様……」
ユラ 「……本当に軍人らしさが無いですね…」
エレー 「えぇまぁ…そう……ね………」
数十分後…
ダナト 「連れて来たぞ」
マティナ 「 エ レ ー さ ま ? 〜…また1人でうろつくなんて…反省出来ていないみたいですね〜…」←ゆっくり喋っている(キレ気味)
エレー 「ご…ごめんなさい……」(涙目)
ランデス 「まぁまぁエレーさんが無事だったんですし良かったじゃないですか〜、それに零地さんも一緒だったんですし〜」
マティナ 「ムッ確かに…」
エレー 「(この子凄くいい子!!)」
零地 「…説教は終わったか?」
マティナ 「もう終わっている」
エレー 「(良かった〜…)」
ダナト 「(…やべぇー顔してたな)」
零地 「そうか(笑)、なら全員聞いてくれ、この後俺は送られてくる仲間を迎えに行かないといけない、その間皆はここで待っていてくれ」
マティナ 「他にすることは?」
零地 「時間がくるまで待つ!!…それとエレー、ユラの紹介でもしててくれ」
エレー 「…めんどくさがってません?」
零地 「ソンナコトナイヨ〜」
そして深夜になり、零地はヘリの着陸起点で待機して待っていると、ヘリが着陸し6名の隊員と合流、拠点へと連れてくると
分隊長 「こ…これは……」
隊員① 「思ってたよりも酷いですね…」
零地 「けど情報は満たしてるぞ?」
分隊長 「ワガママは言わん」
零地 「当たり前だ、言われたら送り返してた。…それじゃランデス、翻訳魔法を頼む」
ランデス 「はい!」
ランデスが隊員達に翻訳魔法をかけた後、隊員達は窓を開けカメラを起き、いろんな機械を設置し始め、それを見ていたユラが
ユラ 「あの…皆さん何をやってるんですか?」
零地 「機材を設置しているんだ。必要だからな」
ユラ 「…壊したり……しませんよね?」
零地 「その事なら大丈夫だ、別に壊したりはしない」
ユラ 「良かった……あの…朝に言っていた事をそろそろ教えてもらえませんか?…」
エレー 「そうですよ!もうそろそろ教えてあげたらいいじゃないですか!!」
零地 「そうだな、無事に隊員達を連れて来れたんだし教えるよ、実はな上の方で決まった事なんだが、この現地で運営をすることになったんだ」
ユラ 「運営…ですか……」
エレー 「あっ!もしかして、そこでユラさんを雇ってあげるんですか!?」
零地 「そうだ、そうすればユラは娼婦をしなくてもすむって事だ」
エレー 「良かったじゃないですかユラさん!」
ユラ 「そ…その……嬉しいんですが、迷惑だったりしませんか?…」
零地 「あぁ大丈夫だ…なっ?分隊長?…」
分隊長 「えっ!?ま…まぁ……我々は構わんが…良いのか?表は普通の店だが、裏じゃ我々の拠点だぞ?」
零地 「ユラ、それでも良いか?」
ユラ 「働けるんですね!?お願いします!!」
零地 「おっ…おう、じゃあ分隊長、この子を雇っておいてくれ」
分隊長 「分かりました」
零地 「それじゃ全員準備をするぞ、ここを出発…」
すると外を見張っていた隊員が無線で少し焦った感じに
(無線)
隊員② 「隊員に報告、数百人の兵士が拠点に向かって歩いています…それも2手からです…」
(無線)
分隊長 「何!?付けられたか?!全員戦闘準備!!」
零地 「分隊長どうした?何があった?」
分隊長 「兵士が2手でこちらにに向かっているとの報告があった。すぐさま準備を!」
ダナト 「す!!数百!?」
ランデス 「ど!!どうしよう!?」
エレー 「落ち着いて!!零地さんの言う通りに皆荷物をまとめて、ここを出る準備をするよ!」
マティナ 「エレー様もご準備を!!」
全員が慌てているとヴァルダが窓から入ってきて
ヴァルダ 「大量の兵士が向かってる」
マティナ 「もう知ってる!!」
零地 「やはり…来たか……」
分隊長 「心辺りがあるのか?」
零地 「実は…マティナ達を連れてきた後この拠点の周りに複数人の人影があったんだ、もしかしてっと思ったが…予感は的中した」
ダナト 「…もしかして俺かもしれない、あの親衛隊に目を付けられたんだ……」
零地 「いや、ダナトは悪くない。上手く隠せなかった俺の責任だ」
分隊長 「それなら何か作を考えてくれるんですよね?」
零地 「もちろんだ、まず小隊は何もするな」
分隊長 「何も?分かりました」
エレー 「……危ない事をする気ですよね?」
零地 「もちろんだ(笑)」
エレー 「(なんでこの人こんな状況で危険な事しようとしてるのになんで笑顔でいられるの!?)」
零地 「そして…ヴァルダ!!無線機の使い方は分かるな?やって欲しい事がある」
ヴァルダ 「…」
そして零地はヴァルダ達や隊員達に作戦を伝え、すぐに作戦を開始した
親衛隊① 「兵共!!ここら一帯の建物を片っ端から調べるんだ!!ほら早くしろ!!」
(小声)
兵士① 「クソガ…いったい何様のつもりだ?俺らを好きなように使いやがって…」
兵士① 「おい黙れ…聞かれるとまずいぞ…」
親衛隊① 「おいそこ!!何ブツブツ言ってる!?さっさと動かんか!!」
すると道の向こうから2回の破裂音が聞こえ、兵士達がその破裂音のした方へと向かうと聞いた事もない言葉を叫んでいる男がおり、その男を見た瞬間親衛隊が
親衛隊① 「おいあいつだ!!あの男を捕まえろー!!」
(日本語)
零地 「おい来やがれ!!このありきたりな兵士姿をしたのコスプレ共!!!」
零地がそう叫ぶと親衛隊①に向かい発砲し、親衛隊①の膝に当たり倒れ、零地は撃ってすぐ別の道へ逃げると兵士達は慌てながらも逃げた零地を追っかけ、またしても街全体での鬼ごっこが始まり、零地は走りながら
零地 「えーと…次を右だな」
右を曲がり…
零地 「次も右」
また右を曲がり…
零地 「次は左!!」
左を曲がり…
零地 「このまま真っ直ぐ!」
2つの曲がり角をその真っ直ぐ行き…
零地 「今度は壁を越える!!」
行き止まりの壁を素早く乗り越えそのまま走る…
零地 「右!!……ドォアーー!!」
兵士 「ん?…おい奴だ!!」
兵士 「何!?捕まえろ!!」
零地はとっさに高く積み上げられていた木箱を勢いよく倒して元の道に戻り、真っ直ぐ走りながら無線機を手に取り
零地「ヴァルダ!!敵がいるなら居るって言ってくれよ!?方向だけ言われちゃ分からないだろ?!」
ヴァルダ 「…言われた通りにしている……」
零地 「そうゆう事じゃないんだがな…それで、次はどこを曲がったら良い?」
ヴァルダ 「…真っ直ぐ……赤い建物を左……」
零地 「赤い建物だな!」
ヴァルダ 「…曲がったら真っ直ぐ……」
零地 「おし分かった!!」
そう、零地はエレーを助けた時のようにヴァルダに無線機を持たせ空から指示してもうやり方で、街から逃げようという作戦だったのだ。しかし零地はただ逃げているだけじゃなく、エレー達が車に着くまで劣りになる必要もあった、その為遠回りしているのである。そして零地は街中を逃げ回っていると大通りに出てしまい、そこには敵が道を塞いで待ち構えていた
親衛隊② 「ハハハ!!引っかかったな!?空に飛んでいるお前の仲間を我らが気付かないとでも思っていたか?!どうやって指示していたのかは分からんが、これで追っかけっこは終わりだ!!観念しろ!!」
(無線)
零地 「…おいヴァルダ、見つかってるぞ」
(無線)
ヴァルダ 「…知っている……」
(無線)
零地 「なら言えよ…」
(無線)
ヴァルダ 「…言われた通りにしている……」
(無線)
零地 「あぁ…そうか……」
親衛隊② 「おい何1人でブツブツ言ってる!!きさま自分の置かれている状況を理解していないのか!?」
(無線)
ヴァルダ 「……魔法で見なくなってる…」
(無線)
零地 「マジか……魔法って便利だな」
兵士⑴ 「なんだ奴は?頭イカレちまったのか?」
兵士⑵ 「意外と精神が弱いみたいだな(笑)」
兵士⑶ 「けどよ…あの男誰かと話してるみたいだぞ?」
兵士⑷ 「あれか?有名な魔道技師が作ったって言う噂の魔道具…」
兵士⑸ 「『遠会具』って奴だろ?けどあれは棚みたいにでかいぞ?あんな物(無線機のこと)で…出来る訳ないだろ(笑)」
親衛隊② 「なにお前らまで話し始めてる!!おいお前!!今降参すれば『命』は助けてやろう!!もし変な事…おい聞いているのか!!」
(無線)
自衛隊員 「零地二尉…協力者達はクーガーへと到着……我々は配置に着きました…」
零地 「了解…」
零地がそっとゴーグルを付け
零地 「聞こえてる聞こえてる!!、降参しろって言ってんだろ?スマンが…まずこいつを食らってくれ!」
すると零地が足元近くに閃光弾2つを落とし落ちた瞬間破裂し、目が潰れる程の眩しさに兵士達は両手で目を押さえ地面へ倒れ込んだ。その隙に零地はクーガーへと向かって猛ダッシュすると後ろから駆けつけてきた大量の兵士達が追っかけてきた。それはまるでゾンビが群れをなして生存者を追っかけて来るようなワンシーンのようで零地は
零地 「ぬォーーーーーーーーーーー!!!!なんだあいつら!?どんだけ俺を捕まえたいんだよ!!てかこの街どんだけ兵士が居るんだよ!?居すぎなんだよ!!!」
捕まったらヤバい!!っと思った零地は必死に走り、すると街の外へと出れる門を閉めようとしている兵士に走りながら拳銃を撃って止めると、次は門の上に弓を持った兵士達が現れ零地に向かって弓を放とうとするとその兵士達の頭や体から血が吹き出し、居なくなった。それは仲間からの狙撃支援で、そのおかげで門を越える事ができ、隊員が双眼鏡で零地が門を越えたタイミングで仕掛けておいた爆弾を起爆させ通れなくし、零地はそのままクーガーの所へと行きエレー達とヴァルダに合流した
エレー 「零地さん…大丈夫ですか?」
零地 「ハァハァ……もう慣れた…それじゃエレー、クーガーに乗っててくれ、すぐに出発する」
エレー 「分かりました」
分隊長 「…零地二尉、ご無事で何より」
零地 「あぁ…後は俺らが注意を引いて逃げればあんたら小隊がいる事も気付かないだろう」
分隊長 「事態を騒がしくしたので警備が強まりますがすぐに解けるでしょう、後の事はこちらで任せといて下さい……それにあの娘の事も」
零地 「ユラの事を頼みます、あの子には娼婦は似合わない、良い人生にしてくれ」
分隊長 「分かりました…では、健闘を祈ります」(敬礼)
零地 「そっちこそ…」(敬礼)
零地がクーガーに乗ろうとしたが足を止め分隊長に
零地 「分隊長!!、ユラこう伝えておいてくれ!!」
分隊長 「なんです?」
零地 「愛する人の為に生きろとな!!」
分隊長 「…えぇそう伝えておきます!」
分隊長はその場を去り、零地はクーガーに乗り車内で
エレー 「…昨日から逃げてばかりですね」
零地 「あぁ確かにそうだな、無心でやってたからとくに気にしてなかった(笑)」
ダナト 「昨日からって…お疲れ様だな(笑)」
ランデス 「けど今度は私達も一緒ですよ?」
マティナ 「確かに、エレー様が勝手に行かなくて安心ですよ」
エレー 「…本当にごめん……」
ヴァルダ 「…」(助手席でシートベルトを付けている)
零地 「…話は終わったか?それじゃ始めるぞ!」
一方門が破壊された兵士達の方は瓦礫を越え辺りを捜索していた
親衛隊③ 「何そこでチンたらしている!?さっさと探せ!!」
(小声)
兵士① 「本当に生意気な野郎共め…」
ブォーーーーーーーーーーーーーン
兵士② 「なんだ!!この唸り声は!!」
兵士③ 「何処から聞こえる!?」
兵士④ 「森から聞こえるぞ!?」
すると突然森から凄いスピードで飛び出して来たのはクーガーで、ライトを照らしクラックションを鳴らしながら兵士達の近くを走りビビらせ注意を引くと少し離れるれ一旦停車し、機銃がある上部ハッチから零地上半身だけ出して大声で
零地 「聞こえてるか!?ベナウム王国軍の軍人達!!俺らはアルディア諸島国同盟国の『日本国』だ!!」
兵士① 「アルディア!?」
兵士② 「今あの男アルディアって言ったか?!」
兵士③ 「アルディアの同盟国…」
兵士④ 「ニホン…って言ったか?」
兵士⑤ 「ウソだろ…」
零地 「俺はあなた方軍人を未だ殺していない!!殺しているのは親衛隊だけだ!!…そして今もだ!!」
すると零地がクーガーの機銃で親衛隊を狙いブッパなした
ダダダダダダン!!!
親衛隊⑴ 「ドゥバア!!」
ダダダダダダダダダン!!!
親衛隊⑵ 「ガァーァ!!」
ダダダダダダダダダダダダン!!!
親衛隊⑶ 「よせ!!グァーー!!…」
親衛隊を3人撃ち殺すと運転席に戻りクーガーを再び発進させ、森の中へと猛スピードで入っていき、道の無い凸凹の森を走っている為振動が凄く車内は
ダナト 「ドァーーー!!」
エレー 「うわぁーーー!!」
ランデス 「あぁあぁあぁ!!」
マティナ 「ドォ、ウッ、ウグ、ドハ!!」
エレー 「アギャーー!!」
ランデス 「うぎゃーー!!」
ダナト 「おぁぁ!!」(むにゅ)
マティナ 「どこ触ってんだボケ!!!」(右パン)
ダナト 「どぁぁぁぁぁ!!」
エレー 「ぁあーーーーーーーー!!」
ランデス 「ぅわぅわぅわ!!」
そして数十分走らせ兵士達が追って来てないか確認する為に車を降り、周りを確認して追って来てない事を確認すると車に戻り
零地 「敵は追って来てないぞ!・・・全員何してんだ?」
エレー達が座っていた後部座席はハチャメチャ状態になっており、皆床に伸びていた
ランデス 「うぅぅぅ…荒すぎ(運転が)ますよ〜…」
零地 「シートベルトしてないからだろ?ほら全員椅子に座れ、このまま飛行町ヘッセルに向かうからな?休憩は出来るだけ無しだ」
エレー 「心配ぐらいして下さいよ…」
マティナ 「はぁ〜…酷い目にあった…」
ダナト 「本当にスマン…」
ハチャメチャになったエレー達は全員体勢を整え、シートベルトをきちんと付け、次の街『飛行町ヘッセル』へと向かった…
そしてこの数日間の間、新島の開拓を任せられた『日の丸工業社』では新島をどのように開拓を行うかなどの会議が開かれていた…
副社長 「…しかし、お国の方々の要求は無茶ぶりに近いものですな〜」
常務取締役 「『異世界干渉制限法』のおかげでコンクリートやモルタルの様な物の使用が禁止されていますし」
取締役① 「それで外からの中間貿易場としての機能を持たせる…」
専務取締役 「重機の使用を許可や、島の開拓にかかる費用は負担してくれるだけ『マシ』って事か…けど1番の問題は現代建築や現代技術を応用を禁止されている事だ、どうやってやれって言うんだ…」
新島開拓長 「それなんですよ…現代建築が建てれないってどうすれば良いんです?木造建築なんかじゃ狭い土地を取るし、高く作れば台風や地震が来た来た際倒壊する恐れがありますし…」
取締役① 「それなのに文化を象徴する建築でやるなんて出来る訳ないじゃないですか…」
取締役② 「どうすれば良いんですかねぇ〜…」
全員が頭を重たくしていると、加藤社長が椅子から立ち
加藤社長 「皆考えすぎなんじゃないかね?」
取締役 「…失礼ながら何か案がおありで?社長」
加藤社長 「あるも何もその建てれる条件が揃っている建築物があるじゃないかぁ!」
会長 「1つだけあるな!」
新島開拓長 「それは…なんです?」
加藤社長 「分からんか!?今の時代と江戸時代の間の建築だよ!!『明治建築』だ!」
そうすると頭を重たくしていた全員がパッとした感じになり
取締役① 「そうか!!明治建築だ!!」
副社長 「確かに…文化を象徴し、コンクリートやモルタルなんかを使わなくても良い!」
新島開拓長 「それに明治建築なら少ない土地を有効活用出来る!!高層ビル程ではないが8階建てまでなら上に伸ばせる!!」
取締役 「それに私達日本人が住みやすいようにも出来る!!確かにそれは良い案ですよ!!」
会長 「全員やっと気付いたか!(笑)」
専務取締役 「しかしながら道路や電線などの様な物はどうするんですか?」
加藤社長 「なぁーに…道路はレンガで作れば良い、電線は地中に隠せば良い。それに国からの要件の中に書いてあった『コンクリートやモルタルの使用は禁ずる』の事について再度連絡して確認してみたんだ、そこで私は分かった!」
副社長 「…どんな事ですか?」
加藤社長 「あの要件は現地でコンクリートなどの様な物を作っちゃいけないって事だった、けど私はこう聞いた「現地でダメなら本島で作って運ぶって言うのはダメなのか?と聞いた所それは大丈夫だ」と言われたんだよ」
常務取締役 「つまり言うと?」
加藤社長 「こっちでコンクリートやモルタルを形作って運べば良い!」
取締役② 「なるほど!!ブロック状にして船で運べば良いんですね!?名案ですよ!!」
新島開拓長 「早速島の開拓を始めましょう!!」
会長 「乗り気だな、それで良いぞ!」
加藤社長 「それじゃあこれで会議は終了する。早速仕事に取り掛かってくれ!」
会議は終わり、加藤社長と会長が会議室で
会長 「これが成功すれば今後日本は安定だな」
加藤社長 「あぁ…それに死ぬ前にまたあの風景を見ることが出来るな」
会長 「そうだな、まだ日本が輝いていた頃のな」
加藤社長 「米軍の無慈悲な空爆で消えてしまったあの風景…また世の中に戻って来るとはな…」
会長 「じゃああの時の頃を取り戻す為に全力を尽くすか?」
加藤社長 「そうだな、短期間で終わらせて見せよう……それじゃワシらも仕事に付くか」
会長 「そうだな」
新島開拓の方針が決まり、早速準備をかいしした…
『S』とは陸上自衛隊の特殊部隊で、フルネームは『特殊作戦群』
ここ最近オリジナルの国を考えるのが楽しすぎて物語の方に集中出来ていない!!……ヤバいな…ちゃんと考えねーと…