081話 オーク・ディザスター其の七
対峙するミーメと拓斗、一方可成り責任を感じているガッチャだが・・・
エルーザの名も然る事ながら、ミーメは拓斗を心底恐怖して、喚きながら転移陣を構築すると、慌てて後ろすらも見ずに其処へ飛び込んだ。
今度は拓斗が「あれ?・・・おいおい何て事するんだ彼奴」「タクトは喋っている間にサッサと豚を撃つべきだったわね」ミウが嫌みを言うと、笑いながらロボスが「拓斗君、少し許り追い詰めすぎた見たいだよ」
「やっちゃいましたかね?ならば残された転移陣を調べないと、相手の手掛かりが無く成りますか・・・」振り向いてプローブが変化した転移陣を探ろうとしたが、目の前で突然崩壊する・・・
驚いたガッチャが「アカンがな・・・大将!どないしまんねんや」泣きそうな顔を拓斗へ向けて「セラちゃんを探す手掛かりやったのに・・・先に転移陣の方を調べとったら良かったんや!」再び憤り、今度は拓斗に食って掛かる・・・
「ガッチャ!後ろを向けよ」「え?何でんねん」と振り向いた・・・
戦場は敵ボスの撤退を機に落ち着きを取り戻して、拓斗に言われる儘に後ろを振り返ったガッチャは、其処に驚くべき姿を目にした・・・
やや俯き加減で顔を真っ赤にしたセラが「ガッチャさん、自分、自分は嬉しいス、感激スよ」唖然として口をパクパクさせているガッチャを余所にミウが「どうしてアンタが此処に居るのよ?攫われたって・・・」
などと言いながらも、ホッとした様子を見せるミウ、しかし、その後はガッチャを含めた二人が、非難めいた眼差しを拓斗の方へ向けて振り向くと「ホントにご免、作戦だったんよ」「申し訳無いス」
そんな危険は無かったのだが、未だ上空からの監視を警戒して、上からセラと悟られないよう遮蔽していたが、みんなの前にはその姿を現して「ズッと拓斗さん達と居たスよ、それでも向こうのボスオークが倒されるか、もしくは撤退する迄隠れて居たス、言われた通りにしたんスけど、此は不味かったんスかね?」「それで良いんだよ、セラ」「拓斗君の言う通りだよセラフィナ君」ロボスも肯定する・・・
拓斗はマントの端を掴み「セラには透明裸窃のマントで隠れて貰っていたんだ」「インビジブルマントスよ拓斗さん」「だったら初めからアタシ達と居たの?」「タクト君や皆さん達と別れた後は、隠れて拓斗さんに付いて居たス」
「何時から・・・何時から隠れていたのよ?」「戦いが始まって直ぐだったスよ」
「そお言えば攫われたのは誰だったのよ?」「そりゃ無い、ホンマ無いわ・・・」
今度は顔を真っ赤にしたガッチャが「大将!そりゃ酷い、酷おまっせ。ワイは本気でセラちゃんの事を・・・」「心配を掛けたな二人共、だけど敵を欺く手立てだったんだよ、許してくれ頼む」「本当に心配したわよ」「ワイもやで・・・ホンマ、難儀で敵わんお人や、けどチョット教えて貰たら済んだ話しやのに怨みまっせ」
少し薄らと笑いながらロボスは「それは僕が口止めをしたのさ、いざと言う場合に違和感が出れば不味いからね、拓斗君自身も一応入れ替わったセラフィナ君とは、一緒に現場には居ない方が良いと判断してね、態と離れて貰ったんだよ」「ポコも騙されたデス、一緒デス」「他の方は知ってたんでっか?」
プルプルとカメリヤは手と首を振り「アタシは全然知らなかったわよ」「アタシは聞いてたさね、だって攫われたのはウチの子だからね」聞きたかった答えを得て、ミウは「タクトだったのね、小母さん」「そうさねタクトさ」「そうやったんか、タクトはんやったんか・・・」
「そお言えばアタシ、タクトが居なく成ったのに全く気が付かなかったわね、最近彼奴は影が薄いからよ・・・」「ミウさん、そんな言い方をして・・・タクト君に悪いスよ」
一瞬ガッチャは安堵したが「イヤイヤそやない、アカンがな!攫われたんがタクトはんやってもやで、全然話しは変わらんがな、大丈夫かいな・・・」
ややのんびりとロボスは「まぁそう言う話しに成るね、まさしく君の言う通りだ、ガッチャ君」「そんな他人事みたいに言うて・・・でもそうやったとしても、どうやって取り戻しまんねんや?大将も何かビックリするような考えがあるんとちゃいまっか?早よ教えておくんなはれや、ワイはもう心臓が鳴り放しやで・・・」
ミウも疑問を覚えて引っ掛かり「そうよ、タクトじゃ無くてもセラに化けるなら、それこそ分体でも良かったじゃ無い、どうしてそんな危ない事をタクトに許したのよ?」「実は俺もその方が良いんじゃ無いかなぁ~と思ったんだけどな、彼奴を確実に倒せる保証も無いし、それじゃ手に入らなかった彼奴が、此処へ再度侵攻して来るって、ロボスさんが俺に言うんだよ」
「それでも結果は同じだわ、セラが手に入らなかった事には変わらないじゃ無い」
「そう何だけれど・・・」「それに逃げたし・・・」ミウは鋭く突っ込む・・・
追求に困り果てた拓斗を助ける様に「みんな、実は僕の提案なんだよ、順を追って話すから暫くは話しを聞いて欲しい」ホッとした拓斗はすかさず「お任せしますよロボスさん」その返事で事態を把握していなかった一同が聞く体勢を整える・・・
何時の間にか集まった銀狼のメンバー達と、話しの流れを知っているリズや拓斗、それにセラが申し訳無さそうに拓斗が出した椅子へと座り、一緒に取り出した机を挟んで各々が着席すると、不満を抑えて渋々ガッチャとミウ、ポコは大人しく座り話しが始まった。
現在はミウねえとゲボ、それにロックウルフを指揮するアイ子が、既に散り散りと成ったオーク残留部隊の掃討作戦を開始して不在だが、もう誰もその事を気にする事も無く、話しの内容が気に成った「先ずは昨夜、と言うよりもほぼ夜明け前だったけれどもね、僕達は此処へ到着してから拓斗君を起こして話しを聞いたんだよ」
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少し話しは遡る・・・
夜明け前に到着した銀狼メンバーは、拓斗達のテントを見付けて門番のスライムに話し掛ける「拓斗君達は中かな?」ロボスが問うと触手が変化して矢印が指す様にテント方向に向けると、中からスラが現れて「態々いらっしゃい、銀狼の皆さん」美女に化けたスライムが歓迎する・・・
中へ招かれて寝ているミウや先に到着していたリズを見掛けると、小声で「流石にお休み中だね」何より拓斗も睡眠を取っていた。そして手持ち無沙汰のミウねえとゲボは、スライム形態でノンビリと寛いで居る・・・
起きていたタクトは「みんな良く寝ているよ」スラは「起こす?」「いや、拓斗君以外は、そっとしておいてよ」ロボスの返事で「了解だわさ、ご主人様」手で揺り起こすと「おや?もう朝か・・・」序でにリズと周りの気配で、ミウが起きたのはご愛嬌だ。
「違うわよ、皆さんがお見えだわさ」「俺達は少し休むぜロボス、しかし、又このテントはデカく成っているな・・・」「おうギンガ、了解したよ、他の者も休んで良いからね、後は僕に任せてよ、それじゃ拓斗君、外で詳しい話しを聞こうか?」「了解しましたよロボスさん、その方が皆さんも休めて良いでしょう」
フェルが気を使う様に「悪いね、後で交代するとしようか」「いや睡眠をとらなくても良いメンバーもいますし、僕も十分寝ましたからね、遠慮無く皆さんはお休み下さい」「そう、有り難うだよ拓斗君」「お休み」「お休みね」「ゆっくりさせて貰うさね」何時もは目聡いが、魔力不足で爆睡しているガッチャを避けて休んだ。
ギンガは既に寝る体制を整えて「何かあったら起こしてくれよ」「はい、それじゃごゆっくり」挨拶を終えると、ロボスと拓斗はテントから出て行った。
外へ出てからは収納してある机と椅子を取り出して「何か飲みますか?」「ああ、有り難う、注文を聞いてくれるのなら、悪いけど紅茶を頼むよ」「アタシもそれで良いさね」「あれ母さんも出て来たの、タクト迄とは・・・あれミウは?」話しながらも暖かい淹れ立ての紅茶を取り出す。
フレアの推薦で自生していた茶を摘み取り、葉と芽を萎凋(乾燥)させた後、もみ込んで完全発酵させてから制作した逸品物で、ロボスも思わず「旨い!此は美味いお茶だね」「ホント美味しいわね」リズもすかさず褒めそやした。
余談だがチャノキの葉も採取、加工工程を変えて緑茶やウーロン茶、他には煎茶、ほうじ茶、抹茶まで秘蔵している・・・因みに果物や木の実などを使った酒なども秘蔵していたりする。
そして話しは戻る「三時間ほどは寝かせて貰ったからね、一度目覚めたら直ぐには駄目さね、ミウちゃんは寝ぼけてたから、その儘寝かせたのさ、それよりも黙って聞いているからさ、アンタ達は話しを始めなさいよ」「了解、母さん」お茶を啜りながら此処迄の経緯と現状をロボスに話して聞かせた。
他のメンバーはバロンの館でお休み中、だから外で人数が増えた事には、全く気が付かないが、ポコ以外は起きていた「銀狼の皆さんがお見えなの、蝙蝠達が教えてくれたなの」「有り難うね、鞍馬ちゃん」「何じゃ?彼奴らもう来たのか・・・」「そうなの」レベルが上がって体付きは、もう完全に大人の姿に成長していたが、話しぶりは相変わらずの鞍馬だった。
館でも中では動き出して「作戦会議が始まりそうか?それとも朝まで待つのか?」「お外でお話しが始まりそうなの」「ならばじゃ妾も出向くとしようかの・・・」「自分も行くスよ、眠くも無いし、退屈してたス」「ならば動きがあるまでポコは寝かせてやれ、バロン後は頼むのじゃ」「お任せをマイレディ」
鞍馬は難しい話しは苦手だが、三人で拓斗達の元へ出向く事に成り、お茶の相伴に預かりながら、会議?状況説明と軍議は続く・・・
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
ロボスが大凡の話しを聞き終わると「タクト君がこの場を離れた後の話しは、大凡理解したよ拓斗君」全員が見守る中で「なし崩しに戦いと成って反省しています」「いや僕達はね、君達に感謝しているくらいなんだよ、もし君達がこの場所に居なかったら恐ろしい事に成っていたからね」
「それはどうでしょう?」「先程も説明した通り、向こうの狙いはセラの模様ですからね、僕達がこの事態を招いた?とも言えるでしょう」「それも言えているが、何故セラフィナ君が此の場所に居る事が分かったのかな?」
転移陣の成り立ちを思い出しながら「恐らくですが上空からの監視が出来るんだと思いますね、その証拠は生体プローブだと思います。残念な事に僕が以前いた世界では、当たり前の様にお互いが監視をし合い、人同士が信じられない悲しい状態を長く経験しました。それで直ぐに思い至った訳です」
「それは一体何の為にそんな事をしていたのかな?」「手に余る破壊兵器を持った為に恐怖と猜疑心、それとお互いの考え方が相容れず、決定的に違うからだったと僕は考えていました。素晴らしい技術を持って、人の為に役立ててもいましたが、前の前ではそんな世界でしたよ」
ロボスは話しを聞いて「寂しい世界だったんだね、だが此方も全く変わらないよ、兎に角上空からの監視なら、何れはセラフィナ君を偶然発見されて、今日では無く明日にでもステラ村を襲撃されていた。そんな事も考えられるからね、零れた飲み物を嘆く様に起きてしまった話しを嘆くより、先に目の前の問題を片付けようか?拓斗君」「そうですねロボスさん、仰る通りです」
ロボスは話しを戻して「それで何だがね、拓斗君は今回の勝利条件をどう考えるんだい?又敵の勝利条件は一体何だろうね?先ずは其処から始め様か・・・」まるで教師が生徒に物を尋ねる様に話す。
試されている事を拓斗は理解しながら「そうですね・・・先ず此方の勝利条件は、周りに被害を出さずに相手を退けるか殲滅ですかね、そして向こうはセラの確保が優先の様ですが、説明した通りで捕虜からの情報では、恐らく下級兵士達の目的は働きの褒美として、この辺りの女性達を獲物と考えている模様です。なのでセラを含めた女性達の拉致が勝利条件かと考えますね」
ロボスはニヤリと笑い「大凡同意だよ、だがねセラフィナ君の拉致を阻止しても、相手を殲滅しないで逃がせば、再び来襲してくるよね」「目的がセラならそう言う話しに成りますね」「殲滅は出来そうなの?拓斗君」「それは戦ってみなければ、何とも言えませんよ、ボスの実力も不明ですし、スラの分体が相当数蹴散らされ、スラが感じた様子では可成りの強敵かと・・・」
何時の間にか現れたスラが「相当だわよご主人様」「と言う事ですよ」
ロボスは顎に手を当てて「話しでは転移魔法を使っているのは、お目当てのオークだけ何だよね」「はい、その様に目の前の鞍馬から聞いていますね」今度は鞍馬が立ち上がり「そうなの、鞍馬の蝙蝠は今も敵の作業を監視中なの、だけど他の豚は転移自体を手伝っていないなの、それと後であの子達へご褒美にオーク肉が欲しいなの」「了解だよ鞍馬」「みんな喜ぶなの♪」
鞍馬のほんわかした話しぶりにロボスもホッコリしたが、気を引き締めて「と言う事は、今はあのオーク・ディザスターはセラフィナ君に執着している様子だから、一点狙いで対象を始末すれば他はどうでも良い話しに思える、だがそれでは転移が出来無い可能性があるオーク共が大量に残る・・・とも考えられるね」「数も多いですからね、討ち漏らして拡散すれば、手間も掛かりますよ、ロボスさん」
「聞けば、千前後ほどの数が揃っていると成ると、オークの集落なんて可愛いもんじゃ無いからね、手間を省いて帰って貰うのが一番何だけれど、大元を残すと再侵攻の恐れが残り、その場所も何処に成るのかが不明か・・・難しいね、此は・・・参ったよ」
ロボスの愚痴めいた話し方で拓斗は「此は安易な対応は出来ませんよね?」「いや安易と言うよりも、一つ間違えば同じ事が繰り返し起こるから、慎重に対処したいと言う事だよ・・・又一つ確認だけれどもね、昨日実際に戦ってみて兵士の練度はどうだったのかな?」
「良く訓練されていましたし、戦う場面でも連係が巧みでした。その上個々の強さならスラの分体よりも強かった程です。ですがスラの分体は補充が効きますので、大凡五分で何とか押し合いが出来ていました」
「違うわよご主人様、最初は此方が弱くて、押され気味だったわさ、だから補充の方は、強めで出して行ったんだわよ」「だから押し返せたのか、知らなかったよ、スラ有り難う」「良いって事だわさ」「と言う事で話しを修正します」
「五分ならそれは頼もしいよ」「それに核石入りの個体では、相手よりも優る個体がいましたが、猿などの弱い個体では複数で何とか、と言う感じですかね・・・」「成る程、理解したよ」その時スラが「分体は放置するよりも、アタシ達が指揮をすれば、多少連係が取れて強く成るわよ」
「と言う事は分隊毎に指揮をして貰うが、どの程度の指揮能力なの?」「アタシで今は三百ほどだわさ、ミウねえで二百ほど、ゲボで百と少しって所かな?アイ子はアタシと同等以上だわさ、あの子は計算が得意だからね、機能的に動かせるわよ、只アタシ達は部隊運用などの駆け引きは未だ苦手だわさ、上手く指示してくれたら言われた様に動くわ」
拓斗が話しを聞いて「だったらスラに例のやつを使って貰ってさ、後ろから不意を突く感じで挟撃、その後広く展開して取り囲めば、兵士共の逃亡も防げるかな?」「拓斗君、未だ発展途上の部隊を使うのにもう挟撃なの?部隊間の連携ですら到底無理だね」「そうですか、実に残念です。念話を使えば連携の方は、上手く行くと思ったのですが・・・」
「え!それは離れていても大丈夫なの?」「或る程度は勿論大丈夫ですよ」「なら希望が出て来たね拓斗君、どう言う状態かを後で見せてよ」「分りました」
「念話とは・・・それはそれは耳寄りだね、使えそうだ・・・と成るとだ。肝心な今の陣構えはどう成ってるの?」「向こうは百ずつに分けて魚の鱗状で交互に今は三段です。そして此方は矢の形で九百五十ほどいますから、中央突破を狙おうかと考えていました」「魚鱗に此方は鋒矢か・・・」
思案中のロボスに拓斗は、参考に成ればと詳しく話す「相手の数は未だ出入りしている模様で、転移が終了して見なくては、実際の所は不明ですかね」「ならば後で敵を確認してから此方の陣形を考えようか、出方を確認しないとね、それに此処の総大将は君だから、僕の意見は参考程度かな?その時に成って僕の献策を採用して貰えれば、それはそれで僕は実戦で試せるから、嬉しい話しに成るけれどね」
「鋒矢では駄目ですか?」偶然にも翌朝には同じ様な会話をする事に成る・・・
「駄目じゃ無いよ拓斗君、それでも場合に因りにけりでね、聞けばどうやら相手の方が上手みたいだし、固まって居る相手に中央突破は格下にしか通じない、魚鱗は後ろが本陣で三角が基本なんだけれど、攻撃正面が薄く成るからね、四角の場合もあるんだよ、鱗状で互いに補う様に配置されて、後ろの次陣から部隊が直ぐに繰り出せる為、正面からの消耗戦には滅法強い」「成る程、それでは無理ですね」
拓斗はスラの疑似軍団が使えると知った時、何れは上手く戦力として運用する事を考えていた。地上に出れば文献をあさり、あわよくば誰かに師事したいとも考えていたが、今目の前にその対象を見いだした思いだった。
そしてロボスは、何時も一人で作戦や全体の行動指針を考える時【どうにもウチのメンバーは、素直に言う事を聞いてくれて、僕の事を信頼してくれているのは理解出来るんだが、話し相手としては物足りない】などと言う不満を少し抱えていた。
迷宮で冒険の手引きや旅の知識を教えていた時には余り感じ無かったが、拓斗君は良い生徒に成るかも知れないな・・・ウチのメンバーには居ないタイプだ。
兄貴はリーダーとしての心得を伝授していた時、拓斗君の事を褒めていたからな、案外期待が持てるのかも?一度水を向けて様子を見るのも一興か・・・最初は僕が作戦を立てて終わらせる積もりだったが、此は此で面白い!ならば一丁やって見る価値はありそうだ。反応が楽しみだぞ此は・・・
「それに中央突破を狙うなら打撃力のある部隊が必要だね」「打撃力か・・・」
拓斗が悩んでいるとジュートが念話で〔主殿!〕「何だジュート?」〔主殿は既に打撃力のある部隊を持って居るじゃろが〕「そんな部隊を俺は持っていないぞ?」〔何を惚けた事を言って居るのじゃ、ゴーレムがあるじゃろ!〕「あ!あった」
其処へロボスが「ゴレームなら申し分は無いが、部隊と成ると数がねぇ・・・自律型なら作り置きでもするのかい?」薄らと夜が明けてきて見ると、確かに前日制作したゴーレムが数体佇んでいた「操作型なら数も限定されるからね、大量にあれば助かるけど一体や二体が暴れても、それが潰されれば突進力が落ちる羽目になる」
拓斗はニヤリと笑い「追加で出せるなら問題が無い!と言う事でしょか?ならば数勘定の内に入れておいて下さいよ、ロボスさん」「そうなの?此処はマナ不足とも聞いているし、期待しても良いのかなぁ~?」ロボスは何時に無く懐疑的だが「大丈夫ですよ、安心しておいて下さい」「其処まで言うなら明日、君達の念話連係と共に見せてよ」「了解しました」
ロボスは序でと許りに「話しの途中で横道にそれるけど、参考の為に陣形の話しを僅か許りするとだね、一応基本的な陣形は大凡九つほど、魚鱗、鶴翼、雁行、彎月(偃月)、鋒矢、衡軛、長蛇、横陣、方円などが代表だけれど、応用すればどんな物でもそう何だけれども色々なバリエーションがある・・・縦横の違いだけだから長蛇と横陣は同型と考えて、八つと数える人の方が多いかもね」
「一番初歩の横一列で並ぶ横陣や縦一列の長蛇なんかは、一点を狙われれば遊兵が出来て脆い、だけど相手の一点を狙う車掛、車掛かりとも言うけれど、縦一列から先頭部隊が次々と戦いを仕掛けて、一点集中の攻撃をする方法なんだが、狙われる立場なら不味いけれど、反対に狙うなら有効な手立てだったりする・・・此は陣と言うよりも戦法だね、先に出撃した部隊が疲れると後退し、替わりに新手が次々と一点攻撃を仕掛けるんだよ、それと斜めに陣を張る雁行などはね、斜線陣とも言われて工夫次第で密集陣を破る秘策に成ったりするんだな、例を挙げると千差万別、どれが正解か不正解かは、その時次第、色々な条件次第何だよ、拓斗君」ロボスは何時の間にか熱が入り過ぎ、知らず知らず話しに拍車が掛かる・・・
拓斗も引き込まれて何時の間にか優先順位を忘れた様子で「衡軛とはどの様な形ですかロボスさん?」「衡軛はねぇ・・・段違いにした二列縦隊だよ、敵の動きを拘束し、二手に分かれて包囲殲滅するなどがし易いが、狭い地形との合わせ技だね、兵力が多ければさ、前部第一陣を魚鱗か鶴翼にして、後部第二陣以下を衡軛で縦に配したりする場合もあるよ、二つの陣形を合わせた応用だね、だけど僕の好みは、何と言っても横陣だよ」
「好みが横一列なんですか」「そこから展開して多種多様な攻撃が出来るんだよ、例えば両翼を上手く動かす双頭の蛇!とかね」「双頭の蛇か・・・(他にもあるんだろうな)」拓斗は何となく一連の会話が頭の隅に残る事に成る・・・
二人の話は次から次へと百出し、加速されて興味が熱を帯び、話す方も加熱されて止まる所を知らない。
「成る程分かり易いです。後は文字通りで形はイメージし易いですが、参考までに教えて下さい」「えーと、それじゃ、何から話そうか・・・そうだね、先ずは方円なんかは、大将を中心として円を描く様に兵で囲む陣形で守勢の陣だね、輪形陣などとも言われて水上戦などの船戦では中央で主力船を囲んでね、それから・・・」
其処へ「はいはいアンタ達ぃー!ズッと黙っていようと思ってたけど、いい加減にしないと話しが先に進まないさね」リズがロボスの講釈を止めた。
「オッとウッカリだね」「ご免母さんつい夢中に成ったよ」
「趣味の時間はお終いにして、セラちゃんをどう守るから遣り直しさね」
呆れ加減なリズからのダメ出しと、二人の反省した姿に笑いが集中した・・・
拙作ですが楽しんで頂ければ幸いです。次回の更新予定は10月24日です。
話が脱線し捲りで、此の段落は前後編に分けざる終えませんでした・・・
何時も応援有り難うございます。又ポイントが上がるのは、励みに成ります。
此れからも頑張りますので、感想などを聞かせて頂ければ幸いです。作者拝
拓斗 男 人族 魂転移者 本名 板垣拓斗
【通常:精霊魔法LV4・精霊視LV2・妖精視LV2・魔力操作LV4・魔法創造LV4・エナジードレインLV2・魔力自動回復LV3・物理障壁LV3・障壁コントロールLV3・念話LV4・火系操作LV4(UP)・土系操作LV3・鑑定LV2・身体強化LV2・生活魔法LV2(UP)・地形操作LV2・風系操作LV2・空間魔法LV:--(NEW)時空間魔法LV:--(NEW)】
【エクストラスキル:契約魔法LV4(UP)従魔〔スライムのスラ他プラス名無し(タクト)〕従精霊〔ジュート〕奴隷〔セラフィナ〕仮奴隷〔ポコ・ミウ・ガッチャ〕対等契約〔フレイアー〕】
【精霊契約:火の精霊サラマンダー・土の精霊ゲブ・水の精霊アプスー・大気の精霊シュー】
装備品:形見の胸当とマント・風林火山のブーツ・ワンド・ナイフ・フレアの守り(頭部装備)・魔力制御の指輪・絆の腕輪(パーティー編制用の道具、装飾品)・フレアの木刀
ミウ 女 兎人 OWOプレイヤー扱い
【通常:身体強化LV4・体術LV4・剣術LV4・探索LV3・気配察知LV3・解錠LV1・俊敏LV4・回復LV2〔ヒーリング〕・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2・隠密行動LV1・気配遮断LV1・忍び足LV1・生活魔法LV1・瞬歩LV1】
装備品:白の燕尾服バニー仕様、ピンクの兎着ぐるみ、くノ一スタイル服、ヒットマンニット(生地自体は光を吸収するが、明るい状態で魔力を使えば、真反対の光学迷彩機能付き)革製の防御装備一式 魔綱製のロング・ソード、くノ一スタイル時の忍者刀(名は黒鐘)・フレアの棍棒
装飾品:魔力制御のイヤリング・イメージ・チェンジ・リング(五着分の変身を可能にする)
スラ 不明 拓斗の従魔スライム 元OWOプレイヤー 本名 早瀬美優
【種族固有:胃袋LV4・強酸消化LV3・物理耐性LV4(UP)・聞き耳LV2・分裂LV4・魔力吸収LV3・生物吸収LV3・エナジードレインLV3・変化LV3】
【通常:毒耐性LV3(UP)・腐敗耐性LV3(UP)・強酸耐性LV3(UP)・並列思考LV4・念話LV3・気配遮断LV1・隠密行動LV1・気配察知LV2・魔法耐性LV2・解体LV3・分析LV3・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV3・衝撃耐性LV1(NEW)】
【強奪した能力:強制支配LV1同族限定】
【ガイダンスAI協力体制、命名アイ子】
セラフィナ 女 吸血姫 拓斗の奴隷 OWOプレイヤー 本名 山口桃子
【種族固有:吸血LV4・エナジードレインLV3・召喚LV2(蝙蝠の鞍馬)・血液操作LV2】
【通常:身体強化LV3・ドレイン耐性LV2・痛覚耐性LV3・変化LV1・気配遮断LV1・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV1・生活魔法LV1・転移LV1(NEW)】
【吸血後:身体強化LV4・エナジードレインLV3・各種耐性の強化】
【エクストラスキル:痛覚の快楽変換LV3・恥辱のパワー変換LV4】
【強奪した能力:頑強LV1】
【現在縛りプレイ中:放置プレイ、羞恥プレイ、女王様プレイ】
標準装備品:伝説の網状恥辱レオタード・奴隷仕様改(能力未公開)女王様のブーツ(能力未公開)黒の燕尾ベスト(能力未公開)パピヨンマスク(赤外線、熱感知、相手に見せる幻視)魅惑の網タイツ他、セラ専属恥辱品装備多数・雷龍の千条鞭(雷撃・ドレイン)・ジュート(貸与中)緊縛のチョーカー格上げ・フレアのナックルカバー
特殊装備品:インビジブルマント(透明裸窃のマント)・奴隷仕様改(UVカット、セラ専用装備品の強制収納、透明化)日中限定
備品:棺桶〔アルフォンス・シルベスター・ヒッキンゲン男爵、通称バロン〕
ポコ 女 狸人 拓斗の奴隷
【種族固有:舞踊LV1・鼓舞LV1・変化LV1・土系操作LV2(UP)】
【通常:身体強化LV2・体術LV2・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2(UP)・生活魔法LV1・弓術LV2(UP)・小太刀LV2(UP)・風系操作LV2(UP)】
装備品:絆のチョーカー(物理障壁あり)・弓張月・フレアの小刀
ガッチャ 男 鼠人 OWOプレイヤー 本名 佐藤浩一
【種族固有:俊敏LV3(UP)・気配遮断LV2・強嗅覚LV2(UP)】
【通常:腐敗耐性LV1・隠密行動LV1・身体強化LV2(UP)・体術LV2(UP)・魔力操作LV1・魔法創造LV1・火系操作LV1・生活魔法LV1・交渉LV1・剣術LV3(UP)】
【強奪した:現在無し】
【現在縛りプレイ中:笑福の呪いプレイ(一日一度他人を笑わせる事、但し滑るとHPにダメージ)デンジャラスショッピング(買い物で負ける事は許されない)】
装備品:フレアの木刀大小・革鎧一式
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銀の狼、通称は銀狼・・・メンバー紹介
白銀のフェル:30歳リーダー、長剣使い 魔法剣術使い アビスの弟子
堅狼のロボス:27歳フェルの弟 杖使い 後衛回復役
ラブラ:28歳 シェパの姉 長斧使い 前衛、護衛兼突撃役
シェパ:26歳 ラブラの弟 槍使い 前衛、護衛兼突撃役
ギンガ:29歳 蛮刀使い 探査、切り込み役
コチャ:24歳 ギンガの妹 弓使い 探査役
カメリヤ:21歳 双剣使い フェルの恋人 便利屋 OWOプレイヤー
本名スージー・アナスタシア・ロチェンコフ




