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ツイン・タクト (外部世界の不思議な物語)  作者: スラ君
第二章 ステラ村の攻防
79/144

079話 オーク・ディザスター其の六

不意に出現したカントン将軍、攫われたセラフィナの運命は如何に・・・

彼女には一瞬の出来事だった・・・


セラ達を守るスラの分体が万が一の為に周囲を警戒していたが、それを瞬時に排除した程の敵と、周囲の喧噪や襲い来る眼前に迫る騎馬への警戒心、そう何もかもが後方への注意を怠るのに十分な条件が揃い、油断した事を誰もが責められない状態だった。


近辺にせめてミウねえかゲボが傍にいれば、何らかの方法で後方注意を喚起しただろうが、分体では他の者に知らせる術を持たなかった。まるでラグビーの試合で、敵の守りを抜けた選手の様にラインを突き抜けた。


不意を突いたカントンと、他一名から成るスレイプニールに跨がった二騎は、油断していたセラを橋渡した網の中に取り込み走り去る「キャー!助けてぇー!」


それを見てガッチャは咄嗟に「アカン!何するんやぁ――――――!」叫んだ。


網に捕らわれたセラは、一瞬引き摺られて宙を舞う「痛い!痛い!お願い止めて!キャー!」怪我自体は網とマントのお陰で大した事は無かったのだが、恐怖と引き摺られた驚きで、絶叫に近い悲鳴は暫く続く・・・


セラが攫われた事実を瞬時に悟ったガッチャは、あらん限りの大声を出して相手を制止する為に呼び止めたが、無論制止する筈も無く一番近くに居ながらも、自身が何も出来なかった事を悔やみほぞんだ。


相方から反対側のロープを預けられたカントンが、逃亡防止のためにロープを引き絞ると、網自体が閉じられて馬上へと手繰り寄せる・・・更に無情にもセラへ当て身の如くの攻撃を鳩尾みぞおち辺りに打ち込むと、彼女は意識を失ったのだった。


獲物の状態を確認して遠くの自陣へと駆け抜けるカントンは、振り向きざまに勝ち誇り「貴様らが迂闊なんだよ!」捨て台詞を残して周りには「撤収―――――う!撤収だ!作戦は成功、全員速やかに撤退せよ!」馬腹を蹴って速度を上げる・・・


数騎にまで打ち減らされた、流石のスレイプニール急襲部隊も乱れていたが、カントンの引き上げ命令で騎馬隊は、直ぐに統制を取り戻して援護をすべく駆け寄り、きびすを返して拓斗達の後方陣地から乱れた左翼へと、彼らも元来た方向に獲物を抱えたカントンの後を追い掛け遠ざかる・・・


先行したカントン達に追いすがる部下数騎、その後から追い掛ける俊足のガッチャだったが、強健のスレイプニールには無論太刀打ち出来ずに不甲斐ない自分自身を嘆いた「大将に何て・・・何て言うて謝ったらええんや!ワイの阿呆!」


その直ぐ後を追い掛けるリズが「何て事だよ、拓斗に合わせる顔が無いね」「情け無いわ、でも何とかしなくては駄目だわよ」カメリヤ達が速度を上げて、再び追い掛け様とすると、カントンの行く手を阻む様に猿達が道を塞いだ。


走りながらも「ヨッシャ――――ァ、今や!」思いは皆同じで速度が上がる・・・


ギンガ達が指揮する猿の一部と、ロックウルフに跨がったコチャが「先には行かせ無いよ」弓を引き絞り放つ!「ヒューン!」「ビューン!」連続で放たれた矢は、セラを小脇に抱えたカントンを狙うが、その部下達が妨害する・・・だがカントン達の進行方向は、完全に防がれた状態に成った。


部隊間を突破された騎馬隊を追いかけて来たコチャが、自分達のしくじりで大変な状態に成っていた事に気が付き「アタシらの所為だね!誰か知ら無いけどご免よ、今助けるからね」猿達に手振りで指示を出すと、心得ている様に包囲しだした。


其処へ後ろから追いかけて来るガッチャやポコ、リズにカメリヤが加わりロボスが「いやぁ~油断したよ、真逆直接セラ君を狙って来る何て君やるね」実際、ロボス達の後方にはスラの分体達が、護衛の如く取り巻いて周囲を警戒していたのだが、間隙を突いたカントンの勝利だった。


徐々に包囲網が絞られて、ゆっくりと中で動き回るしか出来無く成ったカントンが率いる騎馬隊だが、突破を諦めた様に残念そうな顔をして「仕方無い、戦の行方を確かめたかったんだがな、此れ迄だ発光信号!」部下が上空高々と発光信号を二発続けて打ち上げると、カントンは魔道具を取り出して作動させる・・・


その様子を見たロボスは何か不味い事が始まると判断して「イカン!駄目だ!奴を止めろ!」突然出現した転移陣へカントは飛び込み、部下達が後に続くと其処にはもう誰も居なく成っていた・・・


遥か上空から事態を観測していたミーメは、息を呑んで見ていたが、セラフィナを攫った者が転移を果たすと、小躍りせん許りに喜んで「ヨッシャ――ァ!」喝采を送った。後の追体験を楽しみに彼は、滞っていた仕事へと意識を向けた・・・


咄嗟にガッチャは、転移陣へ飛び込もうと駆け出したが「駄目だ!ガッチャ君、君一人で飛び込んで一体どうする」一瞬躊躇い動きが鈍く成ったが、ロボスの制止を振り切って駆け出した。


しかし、時既に遅しで転移陣の方が消滅した「何でや!何で止めたんや!あの儘、あのまんま跳び込んどったら間にうとったのに!」後から来たロボスの胸ぐらを掴まん許りにガッチャは憤った。


その時後ろから優しくリズに両肩を撫ぜられてガッチャは振り向くと「彼処で飛び込んだら行った先は地獄さね、ロスちゃんは何も間違っちゃいない、アンタ自身も分かっているだろう・・・それに目的がセラちゃんだと言うならさ、殺される事は無いさね、未だ死んじゃいないなら、直ぐにでもロスちゃんが、対策を立てて取り返してくれるさね」


「それでもおばちゃん、死ぬよりも辛い目なんか幾らでもあるやんか!」「それでもさ、それでアンタが死んだって何も成りゃしないさね、両方失う事に成ったら、それこそ皆が悲しむよ・・・」


一々尤もな諭し様でガッチャは「おばちゃん・・・ホンマ堪忍やで、ワイ熱う成っとったわ、おおきに」そして改めて向き直り「ロボスさん、済んませんでしたわ、許しておくんなはれ」「いや良いさ・・・気持は理解出来るからね」「それよりもロスちゃん、何か手立てがあるの?」カメリヤが心配そうに話し掛ける・・・


だがしかし、ロボスが返事をする前に戦況が大きく動き始めて、対策に追われる事態に成り「姉さん、その話は落ち着いた後で考える!兎に角此の戦場を何とかするのが先だ」やや不満そうなガッチャや他の者達だったが、見れば確かに現状も捨て置けない状態だった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

その頃、オーク軍団の状態は・・・


遠く敵陣深くで発光信号が二発打ち上げられて、それを見ていた兵士が「大王様!発光信号が二発、ほぼ同時に上がりました!」それを聞いてニンマリ笑うミーメは「よし二発か!一発では無く二発何だな?」「はい間違い無く二発です」「そうかそうか、二発か・・・カントンめ出来でかした」一発なら拉致成功、二発連続発射なら合流は諦めて、その先の王宮転移を意味する合図であった。


周りを見ると既に騎馬隊は出払い、赤備え隊は敵へと果敢に攻めている・・・予備と化した親衛隊を残して、本来の目的が達成された事を考えると(部下共の褒美を与える事が出来無かったが、それも国に戻ればどうとでも成る)「帰り支度じゃ、早う致せ!余は帰国する」「ハッ!大王様、仰せの通りに」


打算の算盤を弾くまでも無く、既にミーメは後の楽しみしか考えられなく成っていたが、それを危うんだバショクが「陛下、ハンカイ陛下!現在退くも至難、進むも至難の状態です。今我々が此処から離脱をすれば、赤備え隊をみすみす捨てる事と相成りましょう、何卒、何卒ご再考を!」


バショクの喚起でミーメは現状を見渡し「その言や良し、よくぞ気が付いたわ!」


夢心地から引き戻されて支配者としての使命を思い出したミーメは「然ればじゃ、お前達は押されている中央を盛り返せ!そして切りの良いタイミングで上手く引き上げろ、儂は転移陣の大型を此処で展開する」「了解致しました陛下、仰せの儘に致します。近衛親衛隊!半数程は俺に続けぇ―――!」


バショクが飛び出した後、残された親衛隊と共に戦場で佇む・・・そしてミーメは半日を経て、本来は一日掛かる目算だったプローブが使えるかを確認すると、使用可能だった「そうじゃったな、態々陣を構築しなくてもアレがあったわ!」直ぐに手配を始めたが、にわかに後方が騒がしく成った。


少し前からスラは、拓斗達との打ち合わせ通り、オーク軍団を挟む為に指定された絶好の位置に成る森へと、敵に気が付かれ無いよう密かに着地して隠れていた。


森の中には当然後方を警戒するオークが数匹いたが、それを密かに片付けて胃袋に呑み込み〔相変わらず油が多くって胃にもたれるわ〕ゲップを吐きながらぼやくが、此も補給と割り切って始末した。


空爆を開始する前「良いかスラ、例の取って置きを空爆後に使うからな、向こうの真後ろから親玉が手薄に成った頃合いに仕掛けろ」〔了解だわさ、任せなさい!〕などと会話した事を思い出しながら〔さて此れから大忙しだわさ、魔力が持つかは微妙だけれども、こうなったら全部絞り出すわよ〕


森に隠れながら次々と迷宮で確保したラプトルの獣核石を使い、2メートル半程の個体を出して行く・・・その数は大凡で三百程、流石に自らは魔力残量を鑑みて、敢えて変化為ずだが、ラプトルへと跨がって機会を伺う〔準備が出来たわさ〕此の後からは、全ての行動は打ち合わせ通りに推移する・・・


スラは上空を眺めると数は激減したが、飛行形態の翼竜が空からの監視を続けて、正確な情報をスラへと届けていた〔上手く誘った見たいだわさ、作戦が嵌まっているわよ・・・流石はロボスさんの献策だわさ〕少し嵌まりすぎて空恐ろしい気持に成ったが、その思いを振り切ると、その時が来た〔来た!みんな突撃だわさ〕


ドドド!と足音も勇ましくワルキューレの騎行でも聞こえて来そうな迫力だ!いや違う!実際に早瀬さんの頭の中では「パッパカパ~ンパン!パッパカパ~ンパン!パッパカパ~ンパン!パッパカパ~ン!」途中から無意識に口から出ていた。拡声器を使った様に口を変形させて、大音声で響くのだった。


一斉に飛び出したラプトルは、足並み揃えてオーク軍団の後方から襲い掛かった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

振り返るとラプトルの群れが、ミーメとそれを取り巻く親衛隊を目指して急襲して来る・・・「何じゃあれは?」「大王様!伏せ兵かと」「そんな事は十分理解しておるわ!それよりも此処には空から転移陣が落ちて来るからの、それを守る為にも前進じゃ、余に続けぇー!」


流石は半数に成ったと言えども近衛親衛隊、黙っていてもミーメの前方に展開して「大王様、我らにお任せを」「うむ、あんな蜥蜴擬き、貴様らで蹴散らしてやれ」「ハッ!者共行くぞぉー!」隙間無く進む近衛親衛隊と、何故か鼻歌交じりで妙にお気楽なスラとが、真正面から激突したのは此の直ぐ後だった。


勢い余って激突した前衛は互いに吹き飛び宙を舞う!その後の乱戦では、手練れと言えども三倍ほどの数がいるスラのラプトル隊が、やや有利に戦場を支配した。


だがしかし、突出した強さを持つ隊員がいて、言うほど簡単な戦場でも無かった。


オーク親衛隊は一体につき、三匹一組で多角から襲って来るラプトルに苦戦して、一体、又一体と倒されると、加速度的に戦況が悪く成り、ラプトル達の餌と化して行ったが、反対に核石まで破壊されて再起不能になるラプトルも続出した。


だが状況に余裕が出て来た頃合いに成ると〔親玉を狙うわよ!〕「ギャシャー!」数十匹が後に続き、ミーメに襲い掛かる・・・その周りを固める最後の親衛隊は、更に上手の手練れ集団だったが、数でスラは押して行った。


スラと一対一に成ると「貴っ様ぁー!余の邪魔をしおってからに」人型に変身したスラは「あら、何時邪魔をしたのだわさ、それよりもアンタの目的はセラちゃんの様だけれども、何でそんなに詳しいのよ?」「ブワッハッハ!貴様が知る必要すら無いわ!」人型に成っているとは言え、ミーメは2メートル半近くもある大男だ。


一撃一撃が重い攻撃を仕掛けて来るが、小柄なスラも負けてはいない・・・


偶に直撃しても、剣で水を切る様に直ぐ元へと戻ると「あ、そうなの、アタシには言えないって事なのね、では話して貰える迄、痛め付ける迄だわさ!」時折りだが部下のラプトルが、良い感じでミーメを襲い、徐々に追い詰めると「ブォー!」


突然唸り声を上げると、身の丈が8メートル程のオークに巨大化して、前日に見たオーク・ディザスターへ変化した。物質を具現化して電柱の様な槍を頭上へと掲げると、スラへ叩き付けた「危ないわさ!」流石にこんな一撃を受ければ、切れると言うよりは、身体全体の細胞が飛び散る・・・


実際、足元で妨害していたラプトルに直撃すると、破裂した様に吹き飛ぶ・・・


ヒア汗を掻きながら〔あんな一撃を貰えば万が一がありそうだわさ〕慌てて自らの核石を異空間へ移して「来なさい化け物!」「お前も化け物じゃ、儂はお前の様なスライムを見たことが無い、何の変異じゃ」「そんな事はアタシも知らないわよ、それよりもチャンと答えてよ、アンタ何者?」


ジロリとミーメはスラを睨み「少しだけ教えてやろう、お前達が苦労をした迷宮を入れ替えたのは儂じゃ、どうやら楽しんで貰えた様じゃな」「アンタの仕業だったの?だけどアタシ達はそれを乗り越えたわ!」


ミーメはフハハハと笑い「それは感謝しておるわ、儂のセラフィナを無事手元へと届けてくれたからの、だからお礼に苦しまず殺してやるわ!」「遠慮しておくわ、だが答えに成っていない、何者なの?」


此の儂が聞きたいくらいなのだがな「イレギュラー!貴様はどうせ死ぬ身だしな、良いだろう儂はミーメ!この世界を統べる管理者じゃ!」「管理者?神様みたいなものなの?」「そうとも言われて居る、儂は魔界の神みたいなものじゃ」


「それは嘘だわね、魔界は魔王が支配しているもの、そんな神擬きが存在していたら屹度魔王如きでは魔界を支配出来ないわよ、嘗て全土の完全支配を果たしたと、知り合いの魔王が言っていたからね、間違い無いわよ」


確信を込めて言い切るスラの言葉が気に成り「知り合いの魔王じゃと?一体誰の事じゃ!」「エルーザ!大魔女王エルーザよ」驚愕した様な様子を見せて「エルーザ様じゃと・・・何をとち狂った物言いじゃ、彼のお方は疾っくの昔に、既にお亡くなりに成っておるわ!」意外な反応にスラ自身も驚いた。


スラは薄笑いを見せて揶揄う様に「そうじゃ無いのよね~♪その内に此処へ現れるわよ」「な、何じゃとぉ~!」辺りをキョロキョロ見渡してミーメは警戒するが、自らが信じるエルーザの死亡を思い出して、滑稽な自分自身を内心で笑った。


その時、後方で激突音が響く「ズガーン!ポョ~ン!ポョ~ン!」プローブが静止すると、転移陣へと姿が移行して「皆の者!早く転移を致せ」上手く撤退してきた赤備え隊の兵士や後詰めに向かったバショク達の近衛親衛隊が転移陣を守りつつ、怪我人を最初に転移させ襲い来る拓斗達のスライム軍団を阻んでいた。


バショクは大声で指示を出す「転移を果たしたならば立ち止まるな!後続に道を空けておけ」だが数人がその撤退行動には間に合わず、部隊から外れて森へと逃れて行ったが、大凡が此の撤退で元いたソドム王宮へと逃れて行った。


カメリヤがロボスへ「ロスちゃん、追撃をするんでしょ?セラちゃんの事もあるし当然よね」「姉さん、無秩序に追い掛けても損害が増すばかりだよ、先ずは体勢を整えて作戦も練らなくてはね」


それを聞いたガッチャは「あきまへんか?ワイは今直ぐにでも飛び込みたい気持なんやけど」「駄目だよガッチャ君、何匹か早瀬さんの分体が紛れ込んで行ったけれども、向こうでも待ち構えているだろうからね、始末されているのが落ちだよ」


残念そうなガッチャを慰める様に今度は拓斗が「あの転移陣をよく調べれば、行き先くらいは判明するさ、混乱に乗じる手もあるが、本当の所人数は圧倒的に此方が不利なんだ。此処は確実に助ける為、慎重に行こうよガッチャ」


拓斗の慎重論に悔しそうなガッチャは「そんなこと言うても、大将はセラちゃんの事は心配や無いんですか?不甲斐ない事言わんで下さいな」「当然、或る意味心配しているよ、死ぬよりも辛い思いをするかも知れないんだ。俺だって・・・だけどそれでガッチャやみんなが危険に成れば、それはそれでセラが悲しむよ」


少し前から集まって居た女性陣からミウが代表をして「話しは聞いたわガッチャ、アタシも心配だけれど、ロボスさんやタクトの言う通りだわよ」「ガッチャ様は、責任感が強いデスね、我慢デス」


日頃言葉数の少ないポコに迄、ガッチャは諫められると「そんなら早いとこ話し纏めて行きましょうな」先の剣幕を覚えているロボスは「そうだねガッチャ君、だが先ずは敵の撤退を見定めてからだよ、それに一部は既に散り散りに成っている群れもありそうだしね」


落ち着いた雰囲気の拓斗は「そうですねロボスさん、スラからの念話報告では上空監視のプテラノドンから、幾つかの群れに分かれて四方に散っている見たいです」「そうか・・・そうそう完璧に思惑通りには行かないね拓斗君」


「そうですね、それよりもあのデカ物を何とかしなければ、スラも手子摺っている様ですので、僕は助けに行きます」「そうかい、それなら後は任せてよ」「はい、お願い致します。ガッチャ、ポコも来るんだ」「アタシは?」「勿論ミウもだよ」ロボスとカメリヤ、リズはこの場に残り、残敵掃討に向けて動き出した。


徐々に周りが撤退を開始して、ラプトルの足止めを行っていた部隊も、這々の体で退いて行く「さてそろそろアンタも背中が寒いんじゃ無いの?」先程迄エルーザの影に怯えていた事など無かった様に「フン!儂が一人でも全部蹴散らしてやるわ」「あっそ!後ろを見てよ」「何じゃ?誰がそんな手に乗るかよ」


咄嗟にスラは、攻撃射線を躱す為に横へとダイブして、ミーメの状態を確認した。


音も無くミーメの右腕が突然消失して「ウガァ―――!何じゃこりゃぁ―――!」序でに胸の一部を抉り取られたミーメが、それを見て驚き絶叫を上げるがその後に痛みが襲う・・・しかし驚異的な復元力と回復力で元へと戻す。そして噴き出した冷や汗を肌で感じながら後ろを振り向いた。


其処には拓斗が後ろから接近していて、得意の五竜消滅魔法を打ち放った後だった「あれぇ?外しちゃったよ、命中精度もだが、或る程度の追尾機能がある魔法なんだけれどな・・・」何度も不思議そうに首を傾げる拓斗の姿をミーメは睨みながら「貴様は・・・貴様はイレギュラー!」「イレギュラー?何の事なんだ」


問答無用で次の魔法を段取りしながら拓斗は放つ!ミーメは慌てて土系の障壁魔法を展開するが、それすらもが消滅して、一瞬の判断で上空に飛び上がるが、両足を無くして再び悲鳴を上げた「何じゃ此の攻撃は・・・この様なマナ不足の場所で、消滅魔法じゃとぉ?信じられぬ、だが事実じゃ」


初撃は訳も分からなかったが、次の攻撃はシッカリと確認したミーメが唸る・・・


呻きながらも急速再生を果たしたミーメは、息も絶え絶えで既に拓斗以外は、目に入らぬ様子だった「嘗て精霊魔法使いが、全属性を融合させた大魔法を開発した。それが消滅魔法じゃ、そしてそれを使った大魔法使いがおった。余も討伐に難儀を致した程じゃが、やがて其奴を余は討ち果たし、今の地位を確保した。だが貴様のそれは、其奴の扱う魔法と同等、同じじゃと言うのか・・・」


拓斗はニヤリと笑い「其奴はヒョッとしてエルーザ、と言うんじゃ無いか?豚!」「きっ、貴様!ど、どうしてその名を」「ああ、チョットした知り合いでね、さて散々暴れてウチの者を攫ったんだ。今度は此方のターンだぜ」


冷や汗を掻くミーメに対して、拓斗が啖呵を切った・・・

拙作ですが楽しんで頂ければ幸いです。次回の更新予定は10月17日です。


何時も応援有り難うございます。又ポイントが上がるのは、励みに成ります。

此れからも頑張りますので、感想などを聞かせて頂ければ幸いです。作者拝


次回は閑話乙女達の語らい四話を挟んで、本編は未だ未だ続きます・・・


細かな部分の言い回しやその他で気が付いた間違い等を随時訂正しています。


拓斗 男 人族 魂転移者 本名 板垣拓斗


【通常:精霊魔法LV4・精霊視LV2・妖精視LV2・魔力操作LV4・魔法創造LV4・エナジードレインLV2・魔力自動回復LV3・物理障壁LV3・障壁コントロールLV3・念話LV4・火系操作LV4(UP)・土系操作LV3・鑑定LV2・身体強化LV2・生活魔法LV2(UP)・地形操作LV2・風系操作LV2・空間魔法LV:--(NEW)時空間魔法LV:--(NEW)】

【エクストラスキル:契約魔法LV4(UP)従魔〔スライムのスラ他プラス名無し(タクト)〕従精霊〔ジュート〕奴隷〔セラフィナ〕仮奴隷〔ポコ・ミウ・ガッチャ〕対等契約〔フレイアー〕】

【精霊契約:火の精霊サラマンダー・土の精霊ゲブ・水の精霊アプスー・大気の精霊シュー】


装備品:形見の胸当とマント・風林火山のブーツ・ワンド・ナイフ・フレアの守り(頭部装備)・魔力制御の指輪・絆の腕輪(パーティー編制用の道具、装飾品)・フレアの木刀


ミウ 女 兎人 OWOプレイヤー扱い


【通常:身体強化LV4・体術LV4・剣術LV4・探索LV3・気配察知LV3・解錠LV1・俊敏LV4・回復LV2〔ヒーリング〕・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2・隠密行動LV1・気配遮断LV1・忍び足LV1・生活魔法LV1・瞬歩LV1】


装備品:白の燕尾服バニー仕様、ピンクの兎着ぐるみ、くノ一スタイル服、ヒットマンニット(生地自体は光を吸収するが、明るい状態で魔力を使えば、真反対の光学迷彩機能付き)革製の防御装備一式 魔綱製のロング・ソード、くノ一スタイル時の忍者刀(名は黒鐘くろがね)・フレアの棍棒

装飾品:魔力制御のイヤリング・イメージ・チェンジ・リング(五着分の変身を可能にする)


スラ 不明 拓斗の従魔スライム 元OWOプレイヤー 本名 早瀬美優


【種族固有:胃袋LV4・強酸消化LV3・物理耐性LV4(UP)・聞き耳LV2・分裂LV4・魔力吸収LV3・生物吸収LV3・エナジードレインLV3・変化LV3】

【通常:毒耐性LV3(UP)・腐敗耐性LV3(UP)・強酸耐性LV3(UP)・並列思考LV4・念話LV3・気配遮断LV1・隠密行動LV1・気配察知LV2・魔法耐性LV2・解体LV3・分析LV3・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV3・衝撃耐性LV1(NEW)】

【強奪した能力:強制支配LV1同族限定】

【ガイダンスAI協力体制、命名アイ子】


セラフィナ 女 吸血姫 拓斗の奴隷 OWOプレイヤー 本名 山口桃子


【種族固有:吸血LV4・エナジードレインLV3・召喚LV2(蝙蝠の鞍馬)・血液操作LV2】

【通常:身体強化LV3・ドレイン耐性LV2・痛覚耐性LV3・変化LV1・気配遮断LV1・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV1・生活魔法LV1・転移LV1(NEW)】

【吸血後:身体強化LV4・エナジードレインLV3・各種耐性の強化】

【エクストラスキル:痛覚の快楽変換LV3・恥辱のパワー変換LV4】

【強奪した能力:頑強LV1】


【現在縛りプレイ中:放置プレイ、羞恥プレイ、女王様プレイ】


標準装備品:伝説の網状恥辱レオタード・奴隷仕様改(能力未公開)女王様のブーツ(能力未公開)黒の燕尾ベスト(能力未公開)パピヨンマスク(赤外線、熱感知、相手に見せる幻視)魅惑の網タイツ他、セラ専属恥辱品装備多数・雷龍の千条鞭(雷撃・ドレイン)・ジュート(貸与中)緊縛のチョーカー格上げ・フレアのナックルカバー


特殊装備品:インビジブルマント(透明裸窃とうめいらせつのマント)・奴隷仕様改(UVカット、セラ専用装備品の強制収納、透明化)日中限定


備品:棺桶〔アルフォンス・シルベスター・ヒッキンゲン男爵、通称バロン〕


ポコ 女 狸人 拓斗の奴隷


【種族固有:舞踊LV1・鼓舞LV1・変化LV1・土系操作LV2(UP)】

【通常:身体強化LV2・体術LV2・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2(UP)・生活魔法LV1・弓術LV2(UP)・小太刀LV2(UP)・風系操作LV2(UP)】


装備品:絆のチョーカー(物理障壁あり)・弓張月ゆみはりづき・フレアの小刀


ガッチャ 男 鼠人 OWOプレイヤー 本名 佐藤浩一


【種族固有:俊敏LV3(UP)・気配遮断LV2・強嗅覚LV2(UP)】

【通常:腐敗耐性LV1・隠密行動LV1・身体強化LV2(UP)・体術LV2(UP)・魔力操作LV1・魔法創造LV1・火系操作LV1・生活魔法LV1・交渉LV1・剣術LV3(UP)】

【強奪した:現在無し】

【現在縛りプレイ中:笑福の呪いプレイ(一日一度他人を笑わせる事、但し滑るとHPにダメージ)デンジャラスショッピング(買い物で負ける事は許されない)】

装備品:フレアの木刀大小・革鎧一式

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銀の狼、通称は銀狼ぎんろう・・・メンバー紹介


白銀のフェル:30歳リーダー、長剣使い 魔法剣術使い アビスの弟子

堅狼のロボス:27歳フェルの弟 杖使い 後衛回復役

ラブラ:28歳 シェパの姉 長斧使い 前衛、護衛兼突撃役

シェパ:26歳 ラブラの弟 槍使い 前衛、護衛兼突撃役

ギンガ:29歳 蛮刀使い 探査、切り込み役 

コチャ:24歳 ギンガの妹 弓使い 探査役

カメリヤ:21歳 双剣使い フェルの恋人 便利屋 OWOプレイヤー

本名スージー・アナスタシア・ロチェンコフ

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