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ツイン・タクト (外部世界の不思議な物語)  作者: スラ君
第二章 ステラ村の攻防
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053話 ステラ村・・・混乱するディアナ

愛おしいタクトの面影を追ってC級へとやって来たディアナだったが・・・

此処迄でレベル自体は上がったディアナだが、当然実戦不足から可成り力不足だ。


前日の後半からディアナも周りに支えて貰いながら戦闘を繰り返して、バカスカと実戦経験を積んで行ったが、二十階へ入ると「此処も獣魔の質が変わって来たね」リズが呟くとラブラが「タクト達が随分と処理したらしいから、繁殖以外で別種の獣魔が渦を通って転移したのだろ」


シェパも「猿やゴリラ達は未だ襲っちゃ来ねえが、新参者はそれなりに来るよな」「まあ、変わり種は環境に合わなければ淘汰されるけれどね、合えば新しい生態の一部に成るさね、それでも此から先では、ディアには多少厳しいかもね・・・」


しかしながらリズを筆頭にラブラとシェパの姉弟、カムセラとアムセラの双子が加わった事で、ディアナ自身は一応戦闘には参加するのだが、格上や複数が相手では観戦するに留めて安全第一を貫いた。


一行自体は余裕を持ってD級を通過するのだが、その様な状態からディアナの特技取得が危ぶまれた。しかし、本来は初級の特典だが、女神像からディアナは新たなスキル、武術LV1を取得する・・・


豹人や獅子人、狼などの捕食者特有の種族固有スキル、獣化と狂乱が活かせる武闘派系のスキルが増えた事にディアナは喜び「ラブラ姉様、武術を教えて」「ああ、良いさね、姐さんも良いかね?」「そうだね、或る程度は手解きしているけれど、アタシでは甘えが入るから、此処へ来た時からもうアンタに任せてあるだろう?」「そうだったね、それじゃ合流までは後一日か二日、その後は如何成るか知らないけど、それまではチャンと教えるよ」「頼んだわよ」早速ラブラと勇んで組み手を始める・・・


転移陣の安全地帯で過ごした翌日、ディアナは勇んで出発すると飛行形態の獣魔が襲ってくる・・・


足場も悪く、近接戦闘型のディアナでは、経験不足で未だ手も足も出ないのだが、周りがガッチリと護衛してくれるので安定して進める・・・しかし、流石はC級で再びレベルアップ酔いを起こして敢え無くダウン、リズに背負われてのディアナに取っては不本意な、自身情け無い思いをしながらの探査と成った。


その様子を見てリズが「余りパワーレベリングの様な真似をすると、実力に見合わない状態に成るからね、感心をしないさね」「同感だよ、まあ、アタシが力の使い方を教えるからさ、取り敢えず安心して良いよ」「悪いけれど頼んだよ」


「任せて貰うよ姐さん、だが拓斗達と合流すれば、同じ体格の者達が多いからさ、例え遊び半分状態でも、あの子達に相手をさせる方が良いかもね?実際この子は、姉さんの手解きで、基礎に成る部分は或る程度出来てる」「そうかい、嬉しい事を言ってくれるね、だが確かにそう言えばそうだ」「カメリヤも残って居る事だし、迷宮で実戦でも熟せば、案外形に成るかも知れないよ」


ラブラはフと地上の事を考えて話題を変える様に「それより姐さんは、ズッとあの子達と一緒に居るのかい?」「そうだね・・・あの子達の様子を見て考えるさね、しかし、回復役が多いのを喜ぶのは、今の情勢なら屹度村の方だろうから、大丈夫そうなら考える迄も無い話しかもね」リズは色々と考えながら話す。


その様子をラブラは伺い「アタシらはどうしようかね?」「ウチの人は何も言っていなかったけれど、拓斗達の戦力増強に成る人が誤算で増えたからさ、アンタ達は合流したら戻って貰って、ウチの人を助けてやってよ」


ラブラは双子に目を遣ると、二人は嬉しそうに頷くので「了解したよ姐さん、シェパも良いよな?」「ああ、任せなよ姐さん」「頼んだよ、さてアタシはどうしようかね・・・」


その後、一日掛けて二十二階を制覇して、翌日の夕方には危なげ無く一行は二十三階へと到達する・・・


更にその翌日、二十三階出口付近でキャンプをしていた拓斗を見付けてディアナは「兄様!」脱兎の如く駈け出し、飛び付く様に駆け寄るとミウが「タクト」「何?ゲボ!!!」「危ないわよ」二人は共に吹き飛ぶと「痛い~!」「アタタタ・・・凄い勢いだなディア」「兄様、兄様、兄様だーーー!」くんかくんかと匂いを嗅ぎ回り、頭と顔を拓斗の胸にゴシゴシ擦り付け、その後拓斗には予想も出来無い程の力を込めて、バキバキ!とディアナは抱き付く・・・


その微笑ましい様子を皆が楽しむのだが、次第に『ミシミシ、ピキピキ』音が鳴り響くと、苦悶する拓斗が「く、苦しいよディア」ディアナに対し慌ててパンパンとタップを打つ・・・既に障壁もアッサリと破壊されている模様だ。


その様子を見てリズが「此はアレだね」ラブラも「アレでしょ」聞いていたミウが「急激に増えた力を持て余しているわね、何時もの突進力では無いもの・・・」(更にこの子は危ない存在に成ったわね、如何したものかしら・・・)


少し笑いながらリズがミウへ「鋭いわね、レベルが急激に上がって、ディア自身未だ慣れていないのさね」「母さん、チャンとディアに教えておいてよ」「教えるも何もC級へ入ってから一気に上がったからね、一応此処へ来るまで身体を慣らしていたんだけれど、屹度拓斗を見て押さえられなかったんだろうさね」


普通の子供でも可成りの突進力がある・・・大人でも当たり所次第で気を抜けば、もんどりを打つ事もある話しだが、ディアナの場合は更に力を蓄え、元々の俊敏に加えての体当たりだ。拓斗が油断したのも頷ける話しなのだが「ミウもタイミング的に酷いよ・・・」「余所見する方が悪いわよ」


ディアナは、たんこぶをリズに治療して貰いながら、周りの様子を伺いセラとポコを見付けると「兄様、この二人はだあれ?」「ああ、ディアに紹介しようか、セラとポコだよ、それとカメリヤさんはもう知って居るのかな?」「先月フェル兄さんに紹介して貰った」カメリヤは無視してディアナは、セラとポコの様子を伺う・・・


様子を見ながら拓斗は「そうか、後はガッチャだ」「宜しゅうに」ガッチャは手を差し出すが、それを無視してセラへ「アナタ何者?」指差すとリズがその手を払い「ディア!人様の事を指差すもんじゃ無い」「ご免なさいお母様」「違うでしょ」「ご免なさいアナタ」「セラだよ」「ご免なさいセラさん」


少し睨みながら「それとガッチャにもだ」強い口調で拓斗が言うと半分泣きそうなディアナは「ご免なさいガッチャさん」大好きな拓斗から強い口調で言われると、徐々に悲しく成って来て、最後の方には声に成らず泣き出す・・・


その様子に同情したガッチャは「ええですわ大将、気にせんといて下さいな」拓斗も少し強く言いすぎたか?と反省をして「失礼があったんだ。詫びるのが当然だが素直に詫びたディアは偉かったぞ」「そうさね、偉い偉い」ディアナの頭を拓斗とリズが交互に撫でる・・・


ディアナが落ち着くとミウが「此でチャンと話せるわね」「どう言う意味だよ?」「思い込みが激しい子だからね、大人に成ればそれも落ち着くのだろうけれども、今のアンバランスな状態なら手加減出来ずに血を見るわよ」カムセラとアムセラもウンウンと同調すると拓斗は「真逆・・・」「こりゃ暫く娘の面倒を見なければ、駄目かもね・・・」ラブラとシェパ姉弟も同意と許りに頷く・・・


ミウから心配されたディアナの暴走も、小さな芽の内に収まり、わだかまりを残さずに済みそうな様子に成ると「アタシ達小動物系の獣人は、本当の恐怖を実体験するとスキル、恐慌状態を獲得して思わぬ力を発揮するけれど、ディアの様な肉食系は、生まれつき獣化と狂乱があるからね、制御出来る迄は周りも安心が出来ないのよ」


少し拓斗も驚きながらだが「そうなのか?知らなかった・・・イヤ、今更だが思い出したよ、母さんから気を付ける様に言われてたな」「アタシ達が獣化を手に入れるのは、もっと先の話だわね、狂乱はアタシ達に恐慌があるから手に入らないの」


ガッチャはそれを聞いて「ワイもでっか?」「大型でも草食系は同様なのよ、でも鼠人のアナタならアタシと同じだわね」「そないですか、獣化や何てごっつい夢があったんやけど、先ですか・・・」


ややガッカリ気味だが「ガッチャ、先にでも希望があるんだ。ガッカリするなよ」「そうでんな、頑張りますわ大将」「獣化スキルを手に入れれば、戦闘面で大型や捕食系にも負けないわよ、でもパワーではそれを得ても負けるからアタシ達はその代わりに俊敏や他を磨くのよ」


「成る程な、だが俊敏がある豹は強者つわものだよな」「それぞれの特徴だわよ、まあ兎人には稀に剛力を手に入れる事もあるけれどもね、その場合は大きな斧や鎚を振るう事も出来る筈よ」「それもそうか、持続力が元に成るそれぞれの種族で違うとも、前に言っていたからな、ミウ、その言葉も理解が出来るが、特技があり過ぎて器用貧乏に成るなよ」ミウはやや嫌そうに黙って頷く・・・


リズが落ち着いた頃合いだと判断して「拓斗、どうしようかと一応悩んだけれど、ディアには詳しい話しを未だしていないんだよ、結局アンタから話しを聞く方が、屹度良い結果に成ると思ってさ、だから後は頼んだよ」


拓斗は仕方無いなと思いながらも「分かったよ母さん、任せてよ」と詳しい話しをその日は一部語り始める・・・


話しを始めるとOWOプレイヤーの事や運営の悪意、それ迄の話しの流れとミウやセラ、ガッチャの境遇などは、或る意味興味が薄いものなのか?アッサリした物で「へー」とか「フーン」などと話しの方を受け入れて行ったディアナだった。


しかし、拓斗が偶然にもタクトの身体へ魂転移した事を話し始めると、ディアナは大層驚き、その後口数の方が更に少なく成って行く・・・


大凡話しには納得したディアナだったが、タクトが樹核石に移り、現在意識も無く眠り続けている話に成ると突然「アナタは偽物だわ!兄様じゃ無い、本当の兄様をアタシに・・・ディアに返してよ」飛び掛かって胸ぐらを掴み、拓斗はされるが儘にしていたが、次第に力が失せてポコポコと泣きながら殴ると「返してよ・・・」気持ちが高ぶり過ぎたものか、気を失うようにディアナは倒れた。


カムセラとアムセラは、初めて聞いた話しに驚き、済まない気持ちで一杯に成ったのだが、賢明にも口に出す事を堪えて拓斗達の様子を伺った。その顔付きを拓斗は見て頷くだけだったが、気持ちは伝わった物か二人は軽く頭を下げるのだった。


翌日の朝・・・


拓斗から魔力供給を終えたスラの元にディアナはやって来て「アナタの中に兄様が居ると聞いたけれど、本当なの?」〔あらディアちゃん、オット、ディアちゃんで良いわよね?〕「良い・・・」〔それは本当の話、此がそうなの〕スラの体内だが樹核石をディアナに見える位置に移動させる「此が兄様・・・」


其処へミウが合流して「あら疑っていたの?」ディアナが頷くと「まあ、そうだわよね、アタシも未だ現状が信じられないわよ」「ミウお姉様は兄様が変わった今の儘でも良いの?」「そりゃ複雑だわよ、それでもアタシもスラ、イヤ、早瀬さんの所為で随分と考え方が変わったから、何時の間にか受け入れて仕舞ったわ」


それを聞いて「ミウお姉様は兄様を愛してはいなかったのよ、ディアには信じられない」「そうかもね、でも今のタクトは好きよ、大好きだわ」「そんなコロコロと気持ちが変わるのは、兄様を愛していなかった証拠よ」「何と言われても仕方無いわね、それでもアタシの気持ちはもう変わらない」


少し驚いたディアナは「それじゃ今のあの人はミウお姉様に上げる、アタシは昔の兄様を取り戻すのよ」少し悲しそうな面差しを向けて「そう、それじゃ頑張って、しかし、ディアが何時か心変わりをして、今のタクトを欲しがっても、アタシ達は譲らないからね」「良いもん、変わんないもん」「そう、今の言葉忘れないでよねディア、今ならば兎も角、後からならアタシ達の最後尾に並ぶ覚悟をしてきてよ」自信ありげなミウの姿にディアナは息を呑む・・・


其処へジュートとバロンの魔力供給を済ませた拓斗が「お早う」「お早うタクト」それぞれが朝の挨拶を親しく交わすのだがディアナは余所余所しく「お早う」軽く返しただけで、直ぐにテントへと去って行った。


それを見てミウは「直ぐには受け入れられないわよね」「ああ、全くだな、それに恨まれても文句が言えないよミウ」「あの子は頭の方がアタシより良かったから、屹度複雑なのよ」「そうかもな、何時か歩み寄れたら良いのだがな・・・」


二人はディアナを見送ると「さあ、準備を済ませて二十四階を再び制覇しようか、ラブラさん達もステラ村へ戻ると言っていたからな」「そうだわね、ディアの事は後回しよ」


暫くの間様子を伺っていたリズが「それで良いさね、未だ心配な部分もあるけれどもアタシは決心したよ、あの子はアンタ達に任せたわ、アタシもラブラ達と戻ってウチの人を助ける事にする」


テントへと目を遣る拓斗は「一緒に居れば其内に打ち解けるとも思うけれど、もし駄目なら双子に送って貰うよ母さん」「ああ、そうしておくれなよ、未だあの子は気持ちの整理が付かないのさ」「分かっているよ」「任せてよ小母さん、ディアはアタシの妹同然だから悪い様にはしないわ」「頼んだよ」


思い出した様にリズが「あ、そうだ拓斗、もし何かで早目に迷宮を出る様なら地上では気を付けなよ」「何をだい母さん?」「地上では迷宮と違って魔力の取り扱い量が変わるからだよ、ロスちゃんとウチの人から念押しを頼まれたのさね」「そうなの?知らなかったよ」


ウッカリしていたとカメリヤも「そうだったわね」「あれ、カメリヤさんも知って居たの?」「それは余りにも当たり前の話しだったからね、もう拓斗君は疾っくに知って居る話しだと、アタシは思っていた」「そうなんだ」拓斗は感心すると共に疑問が湧き上がり「で、何でなの?」


質問に対して「此もロスちゃんの受け売りだけれど、迷宮はマナが集まり易い環境だから魔力量が上がって扱い易いのよ、それに比べて地上では減るからね、威力や精度が落ちるし、身体強化の方も効果が薄いの、酷い場所では余りにも薄すぎて、魔法それ自体が発動しないわよ、反対に迷宮より濃い事もあるわ」


説明口調で拓斗へ話すと「それは聞いていて良かったよカメリヤさん、一体どれ程落ちるのかは不明だけれども、感覚が違えば屹度大変だな・・・」知らずに地上で襲われていたら、僅かな違いでも危なかったも?・・・


「何回か経験すれば、魔力の落ち具合や上がり具合の差は、それこそ経験で何とか成るし、此も個人差があって大した事が無い人も居るけれど、拓斗君の様にマナを多く集められる人達は大変でしょうね、比較的落差の方が大きく成るらしいわよ」「成る程ですね、理解出来ましたよカメリヤさん」


隣で聞いていたガッチャも「へぇーそんな事に成ってましたんやな、ワイも迷宮初挑戦で、そのまんまやったさかいに知りませんでしたわ」「自分は知ってたスよ」「アタシも事前に聞いていたわよ、タクトもでしょ?」


「あ、そうだったな、思い出したよミウ、どうにも最近記憶の欠落と言うよりは、引き出すのが遅い気がするな?」「タクトが抜けた影響かもね?」「そうかもな、だが原因がそれなら何れは落ち着くだろ?」「そうだと良いけれど・・・」「そう願いたいもんだよ」


「話をそらしちまったが拓斗」「ハイ、母さん」「ディアの事を改めて頼んだよ」「ああ、ジックリ話して見るよ」リズが頷くと「それじゃぁラブラ、シェパも一旦戻るよ」「了解姐さん」


シェパは頷くだけだったがリズは「それと支援物資の方が欲しかったら二十階まで戻るんだよ、定期的に備蓄しておくからね、流石にC級まで気楽に運ぶのは若手ではキツいから分かるだろ?」「分かったよ、それじゃ10日毎に戻る事にするよ母さん」「了解さね、それじゃ怪我するんじゃ無いよ」拓斗達は頷くとしつこい位にリズは、彼是と注意を与えて戻って行った。


蟠りが解けないディアナだったが、残留する意思を見せた事から拓斗は「ディア、残るなら色々と思うところはあるのだろうけれども、一応俺の指示に従ってくれ、此でもパーティーのリーダーだ。責任者だからな」「アタシは兄様とは認めない、けれど残る以上は指示に従う」「それだけ聞ければ安心だよ」


拓斗達は待機中に一応少し調べていた二十五階、熱帯エリアへと入って行く・・・


其処は昆虫や恐ろしげな植物が多いエリアで、爬虫類系も沢山の種類がいた・・・


道中大型の甲虫を見付けると飛び出すディアナへ「待つのよディア!危ないわよ」聞こえているのか、いないのか?或いは無視をしているのかは不明だが、好戦的な気分に成っているディアナは率先して前に出ると下から「ズガーン!!!」蹴りを入れてひっくり返す・・・


そして「どう!兄さ・ま・・・」最初は嬉しそうに拓斗の方へと振り返り、可成り得意げに話す素振りを見せるのだが、何時も言葉の方は尻切れて、後ろ手に組むと詰まらなさそうに小石を蹴る仕種を繰り返す・・・


その姿を見て「如何したものかな・・・」〔成る様にしか成らぬじゃろうな主殿〕拓斗の呟きに対して、突然ジュートから指向性の念話が入る・・・


指向性である事に気付いて少し驚いたが〔そうなんだがな・・・タクト君の記憶で兄妹として育った愛おしい気持ちが残って居るから、妙に切ないんだよジュート〕〔それも分からぬものでも無いのじゃが、此ばっかりはあの子の気持ち次第じゃ、仕方あるまいの、屹度時間が必要なのじゃ、それよりも主殿、今朝の話しなんじゃがの〕「今朝って?」


エルーザが椅子で寛いでいる姿がイメージ投影されて〔魔法が使えない場所があると言う話しじゃ〕〔ああ、それか・・・それがどうしたんだジュート?〕〔主殿には大した影響が無いのじゃ、精霊使いの主殿にはの〕驚いて「え?大した事が無いとはどう言う意味なんだ?」


声に思わず出す拓斗へ近くに居たポコが「何デスかタクト様?」「ああ、ご免念話中だったんだが、話しに驚いて声に出た」「そうなのデスか、分かりましたデス」


〔マナの過不足が原因なら精霊の力を借りる主殿は、呼び出すだけの魔力で扱えるからの、無論後には精算する事に成るのじゃが、体内に残る魔力だけで戦う者達と比較するならば、当然有利なこと此の上無い〕〔成る程確かに言われる通りだな〕


得意げにエルーザは〔そうじゃろ、その上に彼奴らから預かった宝珠をベルトへ主殿は仕込んだからの、日頃から意識して魔力を先に供給して居ればじゃ、親和性も増して貸し借りがし易いし、後は地上での取り扱いに慣れるだけで良いのじゃ〕


まあ、あの主殿の魔力量なら大して問題にする事は無いのじゃがな、何れ分かる事じゃろから敢えて言わぬ事にするかの・・・


聞いて納得した拓斗は〔そうだな、それならお前達への魔力供給後に精霊達には、魔力が余る就寝前にでも、その作業をする事にするよ〕〔それでも良いのじゃが、恐らく主殿に気が付かぬ程度の魔力は、常時吸われて居る事じゃろうよ〕


ベルトの宝珠付近を精霊視で拓斗は良く見ると、四体の小さな妖精の様な形態で、何時もの如く一対や二対の羽を広げ、或いは人型や昆虫擬きの姿に変じて、気持ち良く飛び回る精霊達だったが〔此は遺憾〕と慌てて宝珠へと隠れた。


呆れて見ていた拓斗は「まあ、良いか・・・借りが先行するよりはまだましだな」〔そお言う事じゃな、だから地上戦では、最強の魔法使いに成れる素養がある精霊魔法の使い手は数が少なく、後に名を残す者が多いのも此また事実じゃ、妾も精霊魔法のお陰で嘗ては魔国で君臨できたしの、精霊とは上手く付き合う事じゃな〕


再びディアナへと意識を戻した拓斗は「ミウとセラ、悪いけれどもディアの単独行動を抑えてくれよ」「分かっているわよ」「了解スよ拓斗さん」「頼んだよ、酷い状態が続くなら俺からも注意をするが、今は言い出し辛いからな・・・」「それも分かっているわ」セラも頷くと「ヤバイ相手やったらワイも抑えますわ」「ああ、ガッチャも頼むな・・・」


少し不協和音を奏でながらだが、拓斗達一行の迷宮探査の方は続くのだった・・・

拙作ですが楽しんで頂ければ幸いです。次回の更新予定は7月15日です。


細かな部分の言い回しやその他で気が付いた間違い等を随時訂正しています。


拓斗 男 人族 魂転移者 本名 板垣拓斗


【通常:精霊魔法LV4・精霊視LV2・妖精視LV2・魔力操作LV4・魔法創造LV4・エナジードレインLV2・魔力自動回復LV3・物理障壁LV3・障壁コントロールLV3・念話LV4・火系操作LV4(UP)・土系操作LV3・鑑定LV2・身体強化LV2・生活魔法LV2(UP)・地形操作LV2・風系操作LV2】

【エクストラスキル:契約魔法LV4(UP)従魔〔スライムのスラ他〕従精霊〔ジュート〕奴隷〔セラフィナ〕仮奴隷〔ポコ〕対等契約〔フレイアー〕】

【精霊契約:火の精霊サラマンダー・土の精霊ゲブ・水の精霊アプスー・大気の精霊シュー】


装備品:形見の胸当とマント・風林火山のブーツ・ワンド・ナイフ・フレアの守り(頭部装備)・魔力制御の指輪・絆の腕輪(パーティー編制用の道具、装飾品)・フレアの木刀


ミウ 女 兎人 OWOプレイヤー扱い


【通常:身体強化LV4・体術LV4・剣術LV4・探索LV3・気配察知LV3・解錠LV1・俊敏LV4・回復LV2〔ヒーリング〕・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2・隠密行動LV1・気配遮断LV1・忍び足LV1・生活魔法LV1・瞬歩LV1】


装備品:白の燕尾服バニー仕様、ピンクの兎着ぐるみ、くノ一スタイル服、ヒットマンニット(生地自体は光を吸収するが、明るい状態で魔力を使えば、真反対の光学迷彩機能付き)革製の防御装備一式 魔綱製のロング・ソード、くノ一スタイル時の忍者刀(名は黒鐘くろがね)・フレアの棍棒

装飾品:魔力制御のイヤリング・イメージ・チェンジ・リング(五着分の変身を可能にする)


スラ 不明 拓斗の従魔スライム 元OWOプレイヤー 本名 早瀬美優


【種族固有:胃袋LV4・強酸消化LV3・物理耐性LV4(UP)・聞き耳LV2・分裂LV4・魔力吸収LV3・生物吸収LV3・エナジードレインLV3・変化LV3】

【通常:毒耐性LV3(UP)・腐敗耐性LV3(UP)・強酸耐性LV3(UP)・並列思考LV4・念話LV3・気配遮断LV1・隠密行動LV1・気配察知LV2・魔法耐性LV2・解体LV3・分析LV3・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV3・衝撃耐性LV1(NEW)】

【強奪した能力:強制支配LV1同族限定】

【ガイダンスAI協力体制、命名アイ子】


セラフィナ 女 吸血姫 拓斗の奴隷 OWOプレイヤー 本名 山口桃子


【種族固有:吸血LV4・エナジードレインLV3・召喚LV2(蝙蝠の鞍馬)・血液操作LV2】

【通常:身体強化LV3・ドレイン耐性LV2・痛覚耐性LV3・変化LV1・気配遮断LV1・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV1・生活魔法LV1】

【吸血後:身体強化LV4・エナジードレインLV3・各種耐性の強化】

【エクストラスキル:痛覚の快楽変換LV3・恥辱のパワー変換LV4】

【強奪した能力:頑強LV1】


【現在縛りプレイ中:放置プレイ、羞恥プレイ、女王様プレイ】


標準装備品:伝説の網状恥辱レオタード・奴隷仕様改(能力未公開)女王様のブーツ(能力未公開)黒の燕尾ベスト(能力未公開)パピヨンマスク(赤外線、熱感知、相手に見せる幻視)魅惑の網タイツ他、セラ専属恥辱品装備多数・雷龍の千条鞭(雷撃・ドレイン)・ジュート(貸与中)緊縛のチョーカー格上げ・フレアのナックルカバー


特殊装備品:インビジブルマント(透明裸窃とうめいらせつのマント)・奴隷仕様改(UVカット、セラ専用装備品の強制収納、透明化)日中限定


備品:棺桶〔アルフォンス・シルベスター・ヒッキンゲン男爵、通称バロン〕


ポコ 女 狸人 拓斗の奴隷


【種族固有:舞踊LV1・鼓舞LV1・変化LV1・土系操作LV1】

【通常:身体強化LV2・体術LV2・魔力操作LV1・魔法創造LV1・水系操作LV2(UP)・生活魔法LV1・弓術LV2(UP)・小太刀LV2(UP)・風系操作LV2(UP)】


装備品:絆のチョーカー(物理障壁あり)・弓張月ゆみはりづき・フレアの小刀


ガッチャ 男 鼠人 OWOプレイヤー 本名 佐藤浩一


【種族固有:俊敏LV3(UP)・気配遮断LV2・強嗅覚LV2(UP)】

【通常:腐敗耐性LV1・隠密行動LV1・身体強化LV2(UP)・体術LV2(UP)・魔力操作LV1・魔法創造LV1・火系操作LV1・生活魔法LV1・交渉LV1・剣術LV3(UP)】

【強奪した:現在無し】

【現在縛りプレイ中:笑福の呪いプレイ(一日一度他人を笑わせる事、但し滑るとHPにダメージ)デンジャラスショッピング(買い物で負ける事は許されない)】

装備品:フレアの木刀大小・革鎧一式

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銀の狼、通称は銀狼ぎんろう・・・メンバー紹介


白銀のフェル:30歳リーダー、長剣使い 魔法剣術使い アビスの弟子

堅狼のロボス:27歳フェルの弟 杖使い 後衛回復役

ラブラ:28歳 シェパの姉 長斧使い 前衛、護衛兼突撃役

シェパ:26歳 ラブラの弟 槍使い 前衛、護衛兼突撃役

ギンガ:29歳 蛮刀使い 探査、切り込み役 

コチャ:24歳 ギンガの妹 弓使い 探査役

カメリヤ:21歳 双剣使い フェルの恋人 便利屋 OWOプレイヤー

本名スージー・アナスタシア・ロチェンコフ

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