038話 迷宮内生活 其の七 (D級再び・・・前編)
命懸けの脱出が始まった。ラーハルト達の運命や如何に?一方拓斗達も始動する。
前にスズとトキ、冒険者のガンズとオロンが続き、ロズの黄金薔薇が援護する形で進む・・・中段は、ラーハルトと奴隷戦士達だが、その中にポコも混じって居る、殿はフウが務めて風系の魔法スキルで探知をしながら、適切にばら撒く箇所とタイミングを指示する・・・前進あるのみのイケイケ布陣だ。
撒き餌はトキとスズの鞄にもタップリ入れてある・・・フウが最後にばら撒くが、メインは大量に餌を所持しているラーハルトが、奴隷達の手を借りてばら撒くと、群れる狼達の足が止まる。
何時の間にか百匹ほども居るのでは無いかと錯覚するぐらい、遠吠えの度に増えて居る様子から、正面のボスを倒しても戻る選択肢は、最早無い様に思えた。
作戦通り、正面に陣取る金色大狼を前でスズが、翻弄する合間にトキが、火炎系の魔法を打ち込む機会を伺っている、しかし、他よりやや大きめの狼が付かず離れずボスと行動を共にしているので、二人は苦戦中だ。
「埒が開かないね、周りからやるよ」「了解したよ、姐さん」「若様は、餌を全部ばら撒け!」「分かった」奴隷達も餌を力の限り遠くへ投げる・・・
数が或る程度減った所で、改めてボスと向き合うトキは、火炎剣を抜き放ち「これでも喰らえ!」護衛対象から態と離す様に誘導しながら幾度目かの攻防の末、袈裟懸けに振り下ろすと、立ち位置が完全に入れ替わる・・・
今度は牽制をしながら「今だ!逃げ込める者は、出口へ向かえ!」「承知!」「分かった」冒険者の二人は、中距離系の魔法で手下の狼を狙うと、上手く命中させて逃げ込む・・・
ポコはフウと共に駆け抜けるが、ボスに狙われた「危ない!」「キャー!」一瞬の事で良く分からなかったポコとフウをトキは、その身体で庇う・・・背中を向けたトキの右肩から中程に鋭い爪痕が深々と突き刺さり、大量の血を吐いた。
火事場の馬鹿力か?慌ててスズが担ぎ上げて、トキを出口に連れて行く・・・
本来ならこんな程度で済む筈の無い攻撃だったが、それを軽減したのは奴隷戦士の一人が、金色大狼へ勇気ある体当たりを敢行、体勢を崩したお陰で、トキは即死を免れたのだ。
しかし、主戦格のトキが脱落した為に「皆、逃げ込むんだ!」フウがあらん限りの力を振り絞り、強風を巻き起こして障壁を張ると、狼達の足を止めて叫んだ。
援護に奴隷戦士二人が残ると「残念だったね、トキ姐さんの事有り難う」「兄者も本望だろう」戦士の一人が、体当たりを仕掛けた兄を食い散らす、その狼達を睨みながら返事をする・・・
徐々に強風で押す力が弱まり金色大狼は牙を剥く、しかし、現在此処に残って居るのは、フウと奴隷戦士が二人「アンタ達も先にお逃げよ」「イヤ、我らが残って足止めをする」「何言ってんのさ、アタシは足が速いから、後からでも逃げられる!だから先にお逃げ」「イヤ、お前の方が若様の役に立つ」言うなり戦士の一人が、金色大狼へ斬り掛かると、若いもう一人が阿吽の呼吸でフウを抱えて逃げ出した。
基本的に結界を通り抜けると、獣魔は此のフロアーから出て来る事などは、特殊な場合を除いて出来ない「助かった有り難う・・・だけど」済まさそうなフウの姿を見て戦士は「此が我らの仕事だ。気にするな」そして通路の惨状を見る・・・
背中の傷が深く呼吸も儘ならないトキが絶え絶えに「焼きが、回った・よ」「シッカリしてよ、トキ姐さん」「スズ・か・・後を・頼ん・だよ」「そんなのイヤだよ姐さん!」ラーハルトが「頼みのトキさんと戦士二人か・・・犠牲が大きすぎる」壁を叩く音が響くと「如何した。おトキ」フェルが颯爽と現れた。
前日、夕刻に拓斗達と合流して今朝から此の通路で待機中だったフェルが「オイ、通路が騒がしい」「そうだね、フェル」「例の一行、貴族が撤退してきたのかも知れませんね、フェルさん」「そうだな、様子を見に行こう」「ハイ」其処でスズに担がれて、息も絶え絶えのトキを見付けた。
状態をロボスが見て首を振ると「取り敢えず薬を・・・」「済まないね、拓斗君」ロボスがトキの口元へ運ぶが、飲めそうも無い、見かねてフェルが口に含んで無理矢理飲ませると「飲んだ!飲んだぞタクト君」その時既にスラが傷口に侵入して、直接患部に触手で薬を注入している最中だった。
スライムの侵入に驚くスズが、治療を止めようとしたが、フェルがそれを制した。
直ぐに気が付いたトキは「何だ?アタシは夢を見ているのか?」「夢じゃ無いさ」「フェルか・・・アタシはアンタの事が好きだったんだよ、最後の思い出に口付けしておくれよ」その前の口付けの事は気が付いて居ないのか「身体が熱いよ・・・フェル、お願いだよ、夢ならキツく抱いておくれよ」それはスラの治療効果が発揮され、更にロボスとリズが交互に回復魔法を掛けたお陰で、トキの身体が治る前兆の熱を持っただけだった。
勘違いしているトキは「光が見える・・・お迎えが来た見たいだね、フェル、有り難う」と目を瞑ったが、迎えに来る気配が無い・・・「姐さん」「なんだい、人が気持ち良くあの世に行こうって言う時に無粋だね」「あー、ねー、さん、姐さん」
目を開けると、周り全てが笑いを堪えて居る姿が入り「ン?一体どうしちまったんだい?」「姐さん、助かったんだよ、フェル達が治してくれた」泣きながらスズが抱き付くと、フウも飛び込むように縋り付き泣いた・・・
ラブラが「なんだい、見っともないその口は?」口先を尖らせて口付けを待つ仕種をしていたトキは「ラブラか・・・アタシは、本当に助かったんだな?」「当たり前さね、ウチは優秀だからな」「皆、心配掛けた。フェル、有り難う」ばつの悪さ間の悪さに真っ赤な顔をしたトキが、言葉を発するとラーハルト達は安堵した。
トキを手放し立ち上がると「礼なら其処のスライムと、リズ姉さんに言うんだな」ロボスも回復を掛けたが、リズには敵わない「違うね、其処のスライムの薬が凄いのさ」スラの薬は億年樹の葉を混ぜた強力な治療薬へと進化している・・・
ロランが落ち着いたと見計らって「それでは事情を聞こうか?」「ロランさんまで居たのか、入口ではウチの若様が酷い態度で済まなかったね」「そんな事は気にするな、雇われた立場が違えば、そお言う事も有る」ラーハルトが近付き「あの時は済まなかった。以後は気を付ける」
少しロランは驚いたが、顔付きの変わった若者を見て「有様を見れば若いの、良い経験をした様子だな」「犠牲も大きかったがな・・・」
数の減った一行を眺めながら「次に活かす機会を得たなら、良かったと思う事だ。死んだ人間は、もう戻らないからな」「分かった。次に必ず活かすよ、有り難う」その様子を見てトキは、嬉しそうだったが「実は・・・」と経緯を語り出した。
事情を聞き終わり「そうか、また狼か・・・」「ヤハリ、一度は制覇したんだね」「ああ、おトキ、その時は三体だった」「何だって?三体だなんて、そんなの有り得るのかい?」「あったんだから仕方無い」「まあ、そうなんだが、その次は二体なのか・・・」
ラーハルトが不思議そうに「そんなに珍しい事なのか」「若様、珍しいてもんじゃ無いのさ、こんなのはもう異常と言うのさね」ロランは諭す様に「入口の転移陣で儂が言っただろ、色々と危険な迷宮だとな」「あの時、素直に忠告を聞いていれば良かったと、今なら本気で後悔するよ」
少し嬉しそうなトキは「それがあったから、今の若様がいるのさね」「有り難う、トキさん」その様子を見てフェルが「おトキ、一緒に攻略するかい?」「良いね、やろう」「其方は11人だな」周りを見て「そうだよ、11人だ」
「ロランさん、人数制限もありますし、ウチがおトキ達と先に済ませてC級へ向かいます」「良いだろう、儂らは拓斗達と一旦戻って明日、改めて挑戦するぜ」
話しの流れが直ぐに再戦へ向きそうだったのでラーハルトは「イヤ、トキさんは怪我が治った許りだし、僕達も昨日から緊張の連続だった。出来れば明日にしたい」「そうだね、姐さんも万全では無いしね、アタシは若様に大賛成だよ」「さっきの動揺?イヤ、失態で姐さんもヤバイしね、アタシも賛成」文句を言おうとしたトキだが言葉に成らず、スズとフウが賛成した事から、話しの流れが変わる・・・
少し考えてフェルは「それではタクト君達とロランさんが後追いと言う事で良いかな?」「そうだな、それなら人数合わせの為、ウチの若いのも連れて行ってくれ」「了解しましたよ、ロランさん」「調査中の若い者は残すが五人てとこだな」選ばれた五人は、銀狼と戦えることが嬉しい様で、残された者達は残念そうだった。
その儘、サイクロプスの魔石を受け取った12人を見送り、拓斗達は「それでは、何時もの河原へ僕達は戻りましょうか、ロラン小父さん」「そう、だな、トキ達も一緒に付いて来るが良い」「有り難う御座います。ロランさん」ラーハルトも頭を下げると、温泉地では無く河原へと全員が向かった。
洞窟を抜けると、目の前に金色大狼が佇んでいた「此は又・・・」フェルと同時に動いたギンガが、共にボスへ一撃を与えると、呆気ない最後を迎えた「・・・幸運だったな」「ああ、単独で居てくれたのは、何かの導きなのか?」辺りを見渡して「イヤ、彼らの執念かもな」二人は何かの祈りを捧げる仕種をした。
見ると餌をくちい散らしていた狼達を睥睨して威を示して居た最中だった模様だ。通路で見た事の有る武装を纏った餌、イヤ、遺骸だった・・・
同時に動いた二人に負けず劣らずラブラとシェパ姉弟が群れへ殴り込む!あぶれた狼達をロボスが魔法で殲滅すると、コチャが弓矢で逃げる相手を討ち取る・・・
カメリヤと残りの五人は、遺品の回収を始めると「此は如何するフェル?」「そうだな、遺品などは、神殿に纏めて置いて行こう」「成る程、明日には来るからね、了解だよ」
少し考えたフェルが「しかし、ダメ元でバッグやリュックの良いのがあれば、駄賃と言う事で頂こうかな」「チャッカリしているね、中味は如何するの?」「入って居れば、物次第だな」「了解だよ、でも全部見付かるかな?」「残って居ても構わないさ、何れ迷宮の宝箱に成るからね」「だから宝箱の中味は色々とあるのか」
知識の披露時と許りに若手とカメリヤへ「そうなんだよ、そして何年かするとそのバックなども、修繕と初期化されて出て来るんだカメリヤさん」「ロスちゃん、又さん付けだよ」「ご免、此はクセだからね、許してよ」「もーう、分かったわよ」若手に笑われて罰の悪そうなロボスが「ルートを聞いたから、集めながら行こう」「了解だよ」
それからたった半日で到着して「おトキも本当の所は、僕達と来る方が楽の一つも出来たのにな」「言っても仕方無いよ、それとも口付けして情が湧いた?」「バカな事を・・・焼き餅か?オカメ姫」「アレは救護活動の一環だよ、それ位は分かっているわ、だけど今度オカメ姫と言ったら口きかない」
降参のポーズを取りながら「此処に貴重品も残してあるね」ロボスもそれらを見ながら「餌を入れる袋の容量を増やす為、生活物資以外を置いて行ったんだろうね」「此も残しておいてやろうかな?」「そうだね、古くからの知り合い何でしょ?」「そうだな、話すと長いがね」「良いわよ、どうせモテ話だろうから聞かないわ」「カメリヤ、正解よ」所定の作業が終了すると、五人を帰してC級へと向かった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
宿営地の河原に戻ると、キャンプ跡にテントを設営、拓斗の大型テントを女性用と決めて、後はロラン達と分宿する事に成った。
夕刻迄は、時間もタップリあるのでラーハルト達も、久々にゆっくりとした時間を満喫している、雌虎の面々が河原に佇む奴隷戦士へ「今回の事は有り難う、聞けば兄弟だったらしいね、身内を亡くす悲しみは、分かる積もりさね」目線の先へ回り込んだ雌虎達からお礼と弔慰の言葉を掛ける・・・
そして深々と三人が頭を下げると「そんな事は気にするな、我らは実際本望なのだから」「ホント潔いが、普通の奴隷に言える言葉じゃ無いね、話せるなら事情を聞いても良いかい?」「不審に思うのも無理は無い、ならば語ろう・・・」
三兄弟は子爵様、ワイツ卿に護衛としてラーハルト付きと成った際に「あの子からお前達が役立ったと聞くならば、その者を奴隷から解放してやろう、もし仮に死んで役立った場合でも、その者の家族一人を必ず解放する」此の約束事で我らは狂喜乱舞した。
いにしえの時を思い返す様に「その約束事がなされて、既に三年が経ったが、此れ迄のラーハルト様では、例え目の前で死んでも評価はされまいと、覚悟せざる逐えない状態だった。しかし、此処へ来てトキ殿に諭されお変わりに成られた。そして我らに希望の光が点ったのだ」滅多に有り得ない話しで、雌虎の面々は、彼が再び話し出すのを静に待った。
「我の名はガニメデと言う、兄達二人の甥っ子達が開放されたなら、後見役に成る予定だ。兄達は独身の我と我が子のために命を擲ったのだ。それが無駄に成らずに済む状況を作ってくれたお前達に感謝する」
トキと一緒に来ていたが、少し離れて話しを伺っていたラーハルトは「それは僕が確約するよ、イオもエウロパ共々僕の命を救った。そして雌虎のフウを助けたのもガニメデ、君の功績なのだからね、開放されても僕に仕えて欲しいんだが、それは父上次第だな」
驚いてガニメデが額ずくと「望外のお言葉、兄達も喜びましょう」「真面に話しをしたのは初めてだが、奴隷に成る前の事を聞いてもいいか?言葉使いが軍人ぽい」「元軍人でした。語ると長く成りますが、とある伯爵家に仕えて居りました」「そうか、深くは聞くまい、今後とも頼む」「有り難き幸せ。忠節を尽くします」或る意味和解を成立させた主従は、此の後深く関わって行く・・・
一方拓斗は・・・
バンパイアマントを羽織ったセラを見ながら「セラは、母さんが持って来てくれたあの服、気に入らなかったの?」「そんな事無いさね、でも事情が有ってね」話しながらセラを招くと「服の事情を話しなよ、タクトが心配しているよ」途端に俯くセラが、怖ず怖ずと語り出した事は・・・
色取り取りの可愛い服を見てセラは喜び「タクトさんのお母さん、感謝スよ」言いながら手近な物から、試着すると、五分後に服が下着毎引き裂かれた様に破裂して素っ裸に成って仕舞った。
目を白黒させながら「驚いたね、それが強制力なのかい?」「自分には、判断出来ないスよ、事前に着る様にタクトさんから命令されていたスから、着られたんですけれども此スよ???」「その後、もう一着試しに着たんだけれどね、それは三分後に破裂さね、そして次は、パンツを持った時点で破裂、もうお手上げさね」
内緒話をする様に「念話で伝えられたジュートのアドバイスに従って、然も自分の考えスよ、などと言いながら例のレオタードを着用して服を着れば、チャンと着られたんスけど・・・」「着られたのなら、良い話しじゃないのか?」拓斗が不思議がると「大きな声では言えないスけれど、実はその後、彼奴が抵抗を示したんス」
セラアイテムを知り尽くしている拓斗は嫌な予感がしたが「彼奴とは?」「恥辱のレオタードが、敏感な部分を刺激して三分立って居られなかたんスよ」小声で話すと「見ていられない位の昇天ぶりだったさね、その後魔力暴走でその服もあの世行きさ」ヤレヤレのポーズをリズは取りながら話す・・・
驚く拓斗が「その前のも魔力暴走が原因なのか?」「恐らくそうだと、ジュートが言っていたスね、縛りプレイ恐るべしス」もうセラは半泣きだ。
考えた末「と言う事は、奴隷の従属命令よりも、縛りプレイの強制力が上なんだろうな?」「それは違うスよ、ジュートが曰く〔主殿の命令は魂に響くからの、縛り何ぞに負けやせぬが、相反する命令でセラ自身が身を守るために起こした現象じゃろうな〕と言う話し何ス」
話しに戸惑いながらも、危険性を認識したので「奥が深すぎるな、それでは命令はひとまずの所、取り消すよセラ」「有り難いス、着ていない事を指摘されただけで背徳心が擽られて、勿体無いけれども、もう一歩だったスよ♡」
それを聞いて「この子、もう余所様には、お嫁に行けないさね」「自分もそう思うスよ、お母様」「何言っているのよ、タクトの小母さんを何れお母様と呼べるのはアタシだけだわ」何時の間にか居たミウが宣戦布告を告げると「アタシは二人でも三人でも良いわよ?何れ娘のディアナもその気だもの」「エエエー!!!」
此の爆弾発言で驚く一同がリズを見ると「娘が増える予定があるのは楽しいわね」三人にウインクして去って行くと、残された拓斗は「冗談だろ?」「お母様は本気スよ」「ディアが相手か・・・あの子は手強いのよ」「そんなに強いんスか?ミウさん」「特に独占欲が凄いのよ」「ミウさんもスよ」「アタシの比じゃ無いわよ」
名案が閃いたと、手を打つ仕種をして「それならタクトさんに上手く手綱を引いて貰って三人で幸せに成りましょうスよね」「お気楽ねアンタは、今あの子が居ない幸せを噛み締めて置かなければ、後の不幸をアタシ耐えられないわ」「それ程なんスか」話しに驚くセラは未だ見ぬ、拓斗の妹に恐怖した。
拓斗は理解出来ないと許りに「大袈裟な、可愛い妹だよ、妹とは結婚出来ないさ」「それを言って半殺しに成ったのを忘れたの?」徐々に記憶から消したいナンバーから拓斗は思い出すと「確かに・・・血の繋がらない兄妹なら、全然、全く、金輪際に問題無いと、強く言っていたような・・・」
それ見ろと言わん許りに「小父さんも実の子扱いはしているけれど、戸籍上は他人だからな、と言っていたわよ、ディアと結婚すれば本当の親子だな、なんて笑って言ってたもの、リズ小母さんも本気だよ」
愕然と聞いていた拓斗は思わず本音を漏らす「何と言う混沌とした状況なんだよ」頭を抱えて座り込むと「タクトはアタシが守るわ!」「自分も力の限り尽くすス、一生可愛がってスよ」「何ここでアピールしているのよ」「仕方無いスね、ミウさんも一緒にタクトさんのお嫁さんに成りましょうスよ」「アンタバカ、大馬鹿よ、未だアタシ達二人には早いわよ、ねえタクト」
上目遣いで拓斗をミウが見ると「それなら自分がお先にお嫁さん、ウフ♡に成って待って居るスから、後で追い付くといいスよね♡」「それこそ認められないわよ、アタシが先なの!」「それではヤッパリ同時スね♪」
心外そうなミウは「何で同時なの?だからね、アンタがお邪魔ムシなのよ」「でも自分、お母様公認だし・・・タクトさんに一杯恥ずかしい場所も見られたし、どうやら余所様は無理だし、タクトさん大好きだし・・・」
更に言いつのろうとしたが、ミウは被せて「アタシは幼馴染みキャラだし、昔に結婚の約束もしたし、大好きだし、アタシの命の恩人だし・・・」今度は拓斗が遮り「俺が命の恩人?何の事だよ、思い出せない」「それは・・・」
当時周りから内緒だと言われていて、ミウは言いよどんだが、ロランが此の騒ぎに興味を持って近付き「昔、村の外でお前達が獣魔に襲われた時にな、お前さんの魔力が上手く暴走して退治した事があったんだよ、その時ミウには内緒にしていろと命じたが、暴走して気絶した助けたお前さんの方も記憶が無くてな、ミウが本当に惚れた切っ掛け話しが出来ないと、随分嘆いて居たのさ」
真っ赤な顔を隠しもせずに疑問を先行させたミウは「もーう、パパったらバラして良いの?」「既に拓斗の魔力を隠す必要が無くなったからな、もう解禁だよミウ」「それなら良いわよ、もう三年も前の話だもの、何時か本当に思いだしたら、屹度アタシの気持ちも思い出してくれるわよね、タクト?」「イヤ、もうスッカリと、思い出したよ、泣きながら縋り付く、幼いミウの姿をね」「あの時は、有り難う、嬉しいやっと言えたわ」
二人の様子を豪快に笑うロランが「それで何時、息子と呼ばせて貰えるのかな?」
ロランが立ち去ると、二人は見つめ合った儘、真っ赤に成っていた「自分お二人を羨ましいと思うスけど、此から自分も思い出を沢山作るスからね」腕を取り甘えると、反対をミウが縋り付き、二人の険悪ムードが何時の間にか、霧散して居た事に拓斗は気が付いた「ロランさんに感謝だな」「何?(スか?)」「何でも無いよ」誤魔化すと二人は拓斗を覗き込み、嬉しそうに笑った。
拙作ですが楽しんで頂ければ幸いです。次回の更新予定は6月5日です。
少し作品が溜まりましたので暫くは毎日17時に更新したいと思います。
細かな部分の言い回しやその他で気が付いた間違い等を随時訂正しています。
拓斗の能力
【通常:精霊魔法LV2・精霊視LV2(UP)・妖精視LV2(UP)・魔力操作LV2・魔法創造LV2・エナジードレインLV2(UP)・魔力自動回復LV2・物理障壁LV2・障壁コントロールLV1・念話LV2・火系操作LV1・土系操作LV1・鑑定LV1(NEW)・身体強化LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)・地形操作LV1(NEW)・風系操作LV1(NEW)】
【エクストラスキル:契約魔法LV2従魔〔スライムのスラ他〕従精霊〔ジュート〕奴隷〔セラフィナ〕対等契約〔フレイアー〕】能力の入手は、奪った可能性大
装備品:形見の胸当とマント・風林火山のブーツ・ワンド・ナイフ・フレアの守り(頭部装備)・魔力制御の指輪・絆の腕輪(パーティー編制用の道具、装飾品)
ミウの能力
【通常:身体強化LV2(UP)・体術LV3(UP)・剣術LV2(UP)・探索LV1・気配察知LV2(UP)解錠LV1・俊敏LV2(NEW)・回復LV1〔ヒーリング〕・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)・隠密行動LV1(NEW)・気配遮断LV1(NEW)・忍び足LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)】
装備品:白の燕尾服バニー仕様、ピンクの兎着ぐるみ、くノ一スタイル服、ヒットマンニット(光吸収と光学迷彩付き)革製の防御装備一式 魔綱製のロング・ソード、くノ一スタイル時の忍者刀(名は黒鐘)
装飾品:魔力制御のイヤリング・イメージ・チェンジ・リング(五着分の変身を可能にする)
スラさんの能力スキルと強奪スキル
【種族固有:胃袋LV4(UP)・強酸消化LV2・物理耐性LV3・聞き耳LV2・分裂LV3・魔力吸収LV2・生物吸収LV3・エナジードレインLV3・変化LV2】
【通常:毒耐性LV2・腐敗耐性LV2・強酸耐性LV2(UP)・並列思考LV2・念話LV2・気配遮断LV1・隠密行動LV1・気配察知LV2・魔法耐性LV1・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)】
【強奪した能力:強制支配LV1同族限定】
【ガイダンスAI協力体制、命名アイ子】
セラフィナの種族固有のスキルと取得した能力
【種族固有:吸血LV4・エナジードレインLV2・召喚LV1(蝙蝠の鞍馬)・血液操作LV1】
【通常:身体強化LV2(UP)・ドレイン耐性LV2(UP)・痛覚耐性LV2(UP)・変化LV1・気配遮断LV1(NEW)・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)】
【吸血後:身体強化LV3・エナジードレインLV3】
【エクストラスキル:痛覚の快楽変換LV2(UP)・恥辱のパワー変換LV2(UP)】
【現在縛りプレイ中:放置プレイ、羞恥プレイ、女王様プレイ】
標準装備品:伝説の網状恥辱レオタード・奴隷仕様・改(能力未公開)女王様のブーツ(能力未公開)黒の燕尾ベスト(能力未公開)パピヨンマスク(能力未公開)魅惑の網タイツ他、セラ専属恥辱品装備多数・千条鞭(雷撃・ドレイン)・ジュート(貸与中)緊縛のチョーカー格上げ
特殊装備品:バンパイアマント・奴隷仕様(名称未公開)(UVカット、セラ専用装備品の強制収納、他能力未公開)日中限定
備品:棺桶〔アルフォンス・シルベスター・ヒッキンゲン男爵、通称バロン〕
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
銀の狼、通称は銀狼・・・メンバー紹介
白銀のフェル:30歳リーダー、長剣使い 魔法剣術使い アビスの弟子
堅狼のロボス:27歳フェルの弟 杖使い 後衛回復役
ラブラ:28歳 シェパの姉 長斧使い 前衛、護衛兼突撃役
シェパ:26歳 ラブラの弟 槍使い 前衛、護衛兼突撃役
ギンガ:29歳 蛮刀使い 探査、切り込み役
コチャ:24歳 ギンガの妹 弓使い 探査役
カメリヤ:21歳 双剣使い フェルの恋人 便利屋 OWOプレイヤー
本名スージー・アナスタシア・ロチェンコフ




