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ツイン・タクト (外部世界の不思議な物語)  作者: スラ君
第一章 始まりは突然に・・・
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035話 迷宮内生活 其の四 (遭遇すれ違い)

十五階から十六階の通路で遭遇した拓斗達とラーハルト達・・・只では済まない、そんな雰囲気を醸し出す。

翌日、D級探査の状況を互いに確認すると「俺達は戻りますが何か伝言はありますか?フェル副代表」「この先はもう何も無いし、此処の九階は君らでは微妙だよ」


少し驚いて「そう何ですか?ご忠告有り難うございますが、ロラン副代表の命令で『後から来る貴族に何も渡すな!』と言われていますから、此処で引き返せないんですよ」若手は残念そうに語る・・・


ロランらしいなと、フェルは思いながら「それなら同じ副代表の僕が取り消すよ、もう一回・・・イヤ、数度は攻略しないと、通常のD級とは言えない手強さだよ」「そうですか、それは有り難いですね、普通なら自信も有りますから、挑戦させて下さいと駄々をねる所ですが、フェルさんに言われれば、その自信も無いので、帰りはお供致します」


素直な返事を聞いて「是非そうすると良い、どうせ直ぐに見つかる所は、既に取り尽くしたからね」などと会話が終了すると「タクト君達も良いね」「了解ですよ、フェルさん」11人から26人へと一気に増えて十六階入り口へと向かう・・・


温泉騒動とその前の川での一件で思う所があったものか「自分、タクトさん以外の男性に見せたくは無かった燕尾服姿を皆さんに見て貰うスよ、ラブラ姉さんが言うように確かに戦闘は何時起こるか分からんスからね」「成る程な、セラは頑張っているな、俺も賛成だよ」


耳まで真っ赤に染めて「自分、恥ずかしがっている事をタクトさんに知って貰えるだけで十分スよ、そう考えると羞恥プレイの影響が、ゥ♡」「セラ、それで戦えるのか?」「何とかするスよ」などと言いながらでも項垂れる・・・


一大決心をして衆目に曝したセラの燕尾服姿だったが「思ってた以上に可愛いじゃないか、セラフィナ君」「そうだよ、恥ずかしがる事なんか全然無いさね」口々に褒められて「自分、嬉しいス」などと嬉し泣きを見せていたが、今は人数も増えて再びバンパイアマントを羽織っている・・・


やいのやいのと賑やかに登って行く拓斗達と、ラーハルト達が交差したのは、此の通路だった。


十六階へと向かう最中さなか「ラーハルト様、ご注意を・・・」頷くラーハルトは、無言だっが「フェルじゃないか」「ホントだフェルだよ」「お久~フェル」


挨拶されて「オヤオヤ、此はおトキにスズ、それにフウもか、三人とも元気そうで何よりだね」「其方そっちこそ元気そうさね、スズにフウ、アンタ達は知らないだろうがステラ村は、白豹の爪が仕切ってるからね、地元のフェルと偶然迷宮ぐうぜんここで会っても、何ら可笑しくは無いよ」


初めてステラ村へ来たスズ達は「そうなのかい、トキ姐さん」「そうだよ、スズ」フウも懐かしそうに「それじゃ、かの有名な銀狼の皆さんが居るのは当たり前だ」三人が嬉しそうに他のメンバーへ挨拶をする・・・


冒険者同士で挨拶すると、何故か苛ついたラーハルトは「何だお前達は?貴族たる僕に挨拶も無しなのか」此の言動で直臣達が壁に成る様に前へと動くと、彼女達が作った友好ムードも霧散する・・・


迷宮探査はド素人でも、対人戦では玄人の家臣三人は、強そうな銀狼のメンバーを各々が値踏みして、最大級の警戒を示した。


フェルも値踏みする様に姿を見ると、迷宮の奥まで来ている割には、服装に乱れも無く綺麗な儘だ(此奴らが若い衆の言っていたお貴族様か・・・此はロランさんに嫌われる訳だ)


大して腕が良い様にも見えない事から「イヤだな~、迷宮では平民も貴族も、何も無いでしょ、今みたいに地上の論理を振りかざしているとね、僕は心配だな~♪」ニヤリと笑う(あの人が噂に名高い白銀のフェルさんなのか・・・)女三人もマジマジ見ると、その様子をラーハルトは見咎めて更にいきり立つ・・・


不遜な態度を何時もの調子で「何を言ってるんだ?地上だろうが、此処だろうが、何処であろうともだ、貴族たる此の僕が、この場では一番偉いんだ。道を直ぐ開けろ!」途端に険悪な雰囲気が漂い、ギンガ辺りは剣呑な態度を隠しもしない・・・


確かに冒険者達は、地上では貴族、イヤ、権力者に逆らう事など一切しないが、迷宮の奥深くで彼らを怒らせば、一体どう成るかは予想は出来ない(普通は貴族でもこんな所で此処まで高飛車に出る事などは、滅多に無いのだがな)其処で家臣達を見ると、不利を悟ったものか三人は「お先にどうぞ」と道を譲った。


壁に隠れた状態のその奥で「何をバカな!お前達、其処をどけ!僕が立場を分からせてやる」それを聞いて此は不味いと「ラーハルト様、此処は度量をお示しあって我らは、先へと進みましょう」「しかし、あの態度、物言いは許せん!」


奴隷戦士達も素早く壁に成りながらも黙礼をするので「僕達も行こうか」「ハイ、フェルさん」それぞれが返事をして動き出すと「おトキ、苦労するな」返事は全く無いが、トキが苦笑いで答えると「スズもフウも達者でな、又会おう」


通り過ぎる頃には、ラーハルト達も動き出していたが、最後尾に奴隷と思わしき数人の中で10歳位の女の子が、大きな荷物を背負ってフラ付いて居たので拓斗達の目に止まり「アナタ大丈夫なの?」ミウが声を掛けると「この子の仕事ですから、お構いなく」母親らしき人が庇う様に答えると拓斗は「ミウ、よせ」「そう、それなら構わないわよ」それを聞いて父親らしき人物が頭を下げた。


何故か拓斗は再び振り返り、漠然とした不安感をこの一行に覚えたのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


十五階へと戻って行くフェル達を振り返りながら「助かりましたな」「然様さよう、到底俺達では敵わない」それを聞いて不満そうなラーハルトは「それを何とかするのがお前達の仕事だろうが」


此処で何を言っても無駄だと知っている三人は「申し訳ございません」と唱和して頭を下げたので「一応聞くが、そんなに強そうに見えなかったがな」


あの雰囲気を感じられないとは鈍感か?情け無い、などと思いながらも「とんでも御座いません、我らが十人・・・イヤ、数十人居ても恐らく勝つ事は無理で御座います」それを聞いて初めて震えが来ると、とり繕う様に「その様な猛者が引き返す理由は、一体何だ?」「それが解せませぬな」残りの二人も首を傾げる許りだ。


トキは会話を聞きながら考える(此奴ら何を言ってやがるんだよ、此方が少しでも次階の情報が取れれば御の字だと、友好的に接したてえのに台無しにしやがって、ホントバカな奴らだ・・・)スズもフウも、リーダーの考えが理解出来た模様で、フェル達に別れの挨拶もしなかった。


態々口に出さないが、トキには理由の心当たりが十分にある(既に調査を終えて、宝の見逃しが無いかを確認しているのさね)昨日迄は嫌々ながらも知識を披露していた三人も、先程の遣り取りを伺い、貴族達の流儀、やり方に不満を覚えて既に非協力的に成っている・・・


その後は、散発的な戦闘には成るが、危機的状況にも成らずに順調だった。


二日ほどを掛けて二十階へ到達すると、獣魔達が逃げて行く有様で「何だ?何だ此処は?」「さあ?サッパリと分かり兼ねます」この頃では他の冒険者二人も、余り口を出さなく成っていた。


下山して麓の河原付近でキャンプをしながら「明日はD級最後の階なら、もう先は見えたな」「然様で御座いますね」「今宵はお前達も僕の後だが英気を養え、僕が面倒を見てやるよ」「有り難き幸せ」下卑た笑いを三人はしながら、女達を見るが(今宵が最後さ、アタシの勘だが明日からは、そうも言ってられないからね)


公認に成る前までは、主人にバレない様、丁寧に扱っていたが、枷が外れて日毎に乱暴さが増して来た三人は、この夜もとっかえひっかえで、乱れた夜を過ごして、漸く夜中に彼女達は開放された。


その夜・・・特に酷い扱いを受けた一人は「リーダー、もう限界」「よく、辛抱したよ」「ホントに今日までなのかい、リーダー」「アタシの勘だがね、明日からは恐らく今の調子じゃ、彼奴らは生き延びられないさ」


もう既に仇扱いの三人を思い浮かべて「それでも、彼奴ら腕だけはそれなりだよ」「対人戦ならね、だが対獣魔なら幾らでも機会はあるさ、先ずは手足をもいだら、あの糞坊ちゃんは、本当の魔法契約を知らないんだから、まあどうとでも成るよ」「成る程分かったよ、流石はリーダー」


不安を隠そうとも為ずに一人が「D級の獣魔が相手では、アタシ達も厳しいんじゃない?」「そうだね、そんなに甘いもんじゃ無いさ、あのフェルさんが引き返しているんだよ、何も無い筈が無いさ」「そうだったね、けれどそれならアタシ達も、更に危ないんじゃない」もう一人も不安を見せる・・・


ニコリとリーダーは笑うと、二人の不安を打ち消す様に「アタシ達は駆け出し卒業前だが大丈夫、アンタ達がいれば、例えC級でもアタシは、必ず生き延びてやる」「リーダーは頼もしいね」「ああ、鬱憤を晴らそうよ」


「取り敢えず、向こうの状態を確認してから作戦を立てるからね」「了解したよ、リーダー」「右に同じよ」「なら早く寝ようか」「お休み、リーダー」既に日付も代わり、休む時間は短い・・・


一方、拓斗達は・・・


すれ違いの後「タクト、何であの子の事を無視したのよ」「俺達が口を挟んであの子が叱られたら、ミウは一体どうしたんだよ?」「それは文句を言って開放させるわよ」「どの様な方法で開放するんだよ、金銭か?殴ってか?後で問題が大発生で父さんやロランさん達にも迷惑が掛かるぞ?」


不満そうに「それは、そうだけれど、なら如何どうするのよ」「それこそ、あの人達がしていた様に構わないのが一番だよ、何とか出来るなら俺も何とかしたかったさ」


「タクト君の言う通りだね、奴隷に対して優しいのは良い事だと僕も思うけれど、自分の奴隷に対してだけにしないと、反対に苦しめる事に成るよ」「主人に対して注意を促すのも駄目なの?」


「それを切っ掛けで、目の前で鞭打たれたれたらミウは介入するだろ?」「そりゃ当然助けるわよ」「その時に相手の方が無茶を言っても、ミウは我慢出来るの?」「それは・・・」「だから、構わない方が良いんだよ、僕達が力を付けて、相手を黙らせない限りはまるで駄目、その結果全てを受け入られる迄は、手を差し伸べる事が罪に成りかねない」


「全くタクト君の言う通りだね、その手のお節介をするならミウ、最後まで面倒を見る覚悟が必要だよ」不承不承ながらも「分かりました。フェル兄さん、タクトもアタシ理解したわ」


拓斗はホッとした気分で「縁が有れば、次の機会も有るさ」「自分、タクトさんの奴隷で良かったスよ」「だから、大きな声では言えないけれども、セラは建前上の奴隷だからね」「自分、心底タクトさんの奴隷なんス、見放さないで欲しいスよ」「もう、分かったよ」嬉しそうなセラをミウは複雑な思いで見ていた。


十五階から十二階の転移陣までは、散発的な戦闘が有るだけで、スンナリと一日で踏破すると「それじゃ、報告をしに地上へ向かいます」「そうだね、交代を早めて貰えれば、僕達は休養の後で、C級を目指すからと、言っておいてくれ」「分かりました。入口から入れば、合流し易いですね」「そう成るね」二組のクラン仲間は転移陣を使い帰って行った。


残った俺達に向かい「僕達は此からE級を抜けて、一度F級の二階と三階を目指すからね」「分かりました」「多分、親父さん達とは、早ければその辺りで、合流が出来る筈さ」


探査の方が無ければ、初級は出入り口も互いに近いと言う特性もあってサクサクと進む、二日後には入口から入ってきたロランさん、ムウさんと兄のゴランがミウと三階で再会出来た。


前に二階で発見されたお宝箱を含めて四箱のお宝は、誰が解錠しても開く事が出来無かった難物だった。


しかし、ミウが軽く持ち上げると、全てが意図も簡単に開いた。


「流石はアタシね」開くことが予想されていたのだが、ミウの鼻息は荒い・・・


三階の隠し部屋、モンスターハウス状態だったが、それを打ち倒してセラが開くと「これウサ耳と尻尾スね」黒、白、ピンクがそれぞれセットで入っていた。


装着すると燕尾服が見た目も本物のバニースーツへと早変わりした。


尻尾は何処でも引っ着く仕様で、ウサ耳と合わせてお尻をフリフリ「どうスかね、似合っているスか?タクトさん」「似合っているよ、セラ、可愛さは倍増しだよ」「そうスか、嬉しいス」横目で羨ましそうにしていたミウが、今度は驚愕の装備を目にしているのだ・・・


しくも、セラと同型の燕尾服タイプで、白地がメインだが所々黒の線が絶妙で、巧みなアクセントに成っているバニースーツだ。他の色もあるのだが黒のタイツが足の曲線を際立たせる・・・


耳と尻尾は自前の物があるので、兎人で無い人が着れば、普通の燕尾服に成りそうな代物だが、ミウは鼻息も荒く「セラと何方が可愛いかな?」上目遣いをしながらチラチラと見て来る・・・


どうにも遣り辛い拓斗は「可愛いよミウ、それよりもピンクは如何なの?」ミウはもっと評価されるかと、実に残念そうだが「此方は外で着るには、少し恥ずかしいかも?」見ると着ぐるみなのだ「このお腹の出っ張り具合は、絶妙で良いね、幼児体型にも見えるが実に奥が深い」口には出さないが、お腹部分が白いのも良い。


心底嬉しそうな念話で〔そうでしょ、オプションで二つ選択出来て良かったわよ〕ミウがスラを睨み付けるが、今度は薄い布を取り出して眺める「これもまた体型が丸分かりね、こんなのばっかりじゃない」


上下黒のニットだが目出し帽を被ると〔それは、光を吸収するから、体型どころか夜は全然見えないわよ、更に光学迷彩付きだからね〕「光学迷彩か、高機能だな」「何よ?それは」「早瀬さんの記憶に無いのか?ミウ」「あ、透明に成るやつだ」〔そうなのよ、只、使い熟さなければ、最初は動く度に違和感が出る筈だわよ〕


眺めながら今度はミニスカくノ一スタイルの服を着ると、前を押さえて「何よ此、スカートの丈が短すぎるわよ」少し動けばパンツが見える・・・


嬉しそうな念話がスラから入り〔当たり前でしょ、ミニスカなんだから〕嫌そうにしていたが「タクトは、アタシのパンツが、他の人に見られても平気なの?」上目遣いで拓斗を見る・・・


此は即座に返答しなければ、地雷を践む事に成ると、瞬時に判断して「それは勿論イヤだよ」ホッとしているミウが、嬉しそうに「ヤッパリ、此はお蔵入りね」


ポイと捨てると〔専用装備の忍者刀・・・黒鐘くろがねが此また良いのよ〕触手で忍者刀を捧げる仕種をすると、ミウは抜いて見た。すると思わずミウは、その刀に釘付けと成って仕舞った。


黒光りする波紋、手に馴染む握りと刀身全体のバランスの良さに内心は惚れ込んだが「ま、考えて見るわよ」スラは為て遣ったりとほくそ笑んだが〔趣味に合わなければ、使わなくても良いわよ〕などと意地悪を言っている。


やや悔しそうに「刀は気に入ったわよ」〔それだけかな?〕早瀬さんの影響を諸に受けているミウは、ホントの所はヒットマンもくノ一も、内心では凄く気に入って仕舞っていた。


躊躇う仕種を見せるが丸分かりで「でも、スカート丈が・・・タクトだけに見せるなら兎も角も、外では着ないわよ」チラチラと拓斗へ目線を走らせる・・・


もう着る気持ちが十分に伝わると〔ヒットマンは、武装なしなの、その肉体と見えない事を武器となして戦うスタイルだからね、耳かきですら武器だわよ〕「本当に暗殺者をやって居たんだな」〔そうよ、気に入らない奴は速攻だわさ〕


それから順次説明を受けると、ミウは喧嘩も強く、機転も利く(無双も捨てがたいけれど、案外似合う戦い方かな?)などとミウ自身も思い始めていた。


「ミウ、頼むぞ」何てタクトから頼られて、アタシは敵地に潜入、諜報活動や暗殺などを熟して「君のお陰で何時も助かって居るよ」キャー!それから二人の世界へと辿り着き、屹度熱い口付けをするんだわ・・・


お尻をフリフリ妄想しているミウを見ながら「オイ、ミウ・・・オイ」「ハ?何か言ったタクト」「さっきから呼んでるよ」「何タクト?」「次を開けて見ろよ?」「分かったわよ」


失敗したわ・・・最近昔には無かった空想癖、イヤ、妄想癖みたいなものが、時々出て来て困るわね、此もあのスライム、早瀬さんの影響なのかしら?


最後の小箱からは『イメージ・チェンジ・リング』なる物が登場すると「此は良いスね」「何がよ」「此はミウさん向きスよ、一度装備して登録すると、此のリングに格納してある装備品は、瞬時にして着替える事が出来る優れものス」


驚いてミウは指輪を見つめると(リングはタクト以外から貰いたくない)躊躇い、装着しないので、セラからアイコンタクトをされた拓斗が「良い指輪じゃないか」さり気なく受け取り、右の中指に嵌めて上げると、嬉しそうに手の平を見せつけて「似合う?」「似合うス」「アンタに聞いていないわよ」「ミウ、とても似合うよ」耳まで真っ赤にして嬉しそうだった。


登録件数は5パターン迄だが、それでも十分で、武具も格納出来る事から「ミウ、セラのポーチ以上の性能だよ」「自分、羨ましいスよ、ミウさん」尻馬に乗ると「そうね、そうだわよ、此から変身キャラで、タクトを悩殺するんだわ」


その気満々で(ミウさん、扱い易いスよ)〔アタシ、此処まで単純だったかしら〕指向性の念話が入ると〔早瀬さんは単純だよ〕〔そうかしらね?〕(単純だわよ)〔ウンウン〕ミウねえとゲボから同意の念話が入る・・・


それから数度、拓斗達単独でF級の五階、草原エリアを往復して簡単な魔法や特技を仕入れたが、レベルの方は全く上がらなかったのでE級で同様の事を行った。


満足そうにロランは「もう、E級までは、十分な実力が付いたな」「厳しいんじゃ無いの、タクト達はもうD級クラスでも十分よ」「そうだよアナタ、十分だわよ」「お前達、儂は態々厳しく評価して、この子達が慢心しない様に配慮しているのだがな、それが台無しだぞ」ロランがムウとリズに向かって不満を述べる・・・


ロランさんよりも一周り大きな体格のゴランが、棍棒を片手に「三人とも甘いよ」などと口を挟む、今年には14歳を向かえる彼は、もう大人の体格でロランさんのしごきにも十分耐えている・・・


特にアマアマのロランさんは、実に心外そうに「だから儂は、E級までだと言ったんだ」「E級までだろうがD級でも、場所に拠っては特性も違うし、出て来る獣魔などの種類も変わるんだよ?甘い事を言っていたら、この子らの為に成らないよ」


微笑みながら「心配をして貰えて有り難うございます。ゴラン兄さん」「タクトも少し見ない間に成長をしている見たいだけれども、慢心をしない様にな」「ハイ、大事なミウを僕は預かっていますからね」シスコン気味のゴランは、以前のタクトをやや嫌っていた。


威厳を高めて「タクトも、もう少し強く成ってくれなければさ、妹はやれないな」「何を言ってるのよ、そんな事を言うゴランは大嫌いよ」プイと横を向くと慌てて「だってミウ、俺はお前の事が心配なんだよ」「タクトの件は、全て以前に決着を付けた筈でしょ、今更蒸し返さないでよ」


真横に向くミウの視線の先には、ロランさんが居て「ゴランの気持ちも儂にはよく分かるぞ。未だ早い!」「何を言っているの、アンタはタクト君を随分と買って、認めているクセに」首を竦めるロランさんは、口の中でもぐもぐと、何かを言っていたが、ムウさんには敵わない模様だ。


どうやら未だ未だ此の一家は、ミウを手放す気は無いようだ。


マア、10歳なら当然の事か・・・此の三日ほどF級を四度、E級も五度攻略して共に最後には、像の反応が無かったが、各々のスキルレベルが上がるなり、新しい特技などを随分と取得した。


後は定期的に年齢やレベルが上がれば、貰えるスキルや魔法がある模様だが、初級程度ではその可能性は少ない。


それよりもDC級の方が、頻繁に更新される魔法や特技が多く、或る程度の実力が付けば、初級へ潜る意味合いは薄れて行くのが、普通の事だそうだ。


其処で僕達は、二度目のD級制覇を目指す事に成り、フェル達と別れてから五日後には、もう既に懐かしささえ伴う、温泉キャンプ地へと到着して和んでいた。


温泉に浸かりながら「後から報告に来てくれた一団が言っていたがな、フェル達は今日明日には来る模様だな」「本当に二三日休んだだけですね」「早くC級までは攻略して、迷宮の評価をにゃ成らんからな」「次階に行っている、あの貴族達の後塵を拝す形ですね」


難しそうな顔をロランは、拓斗へ向けると「あの編制では、D級を制覇しても先に進めば地獄さ、入口で揉めた時には話せ無かったが、他の冒険者達もいた事だし、真面な判断をするはずだ」「そう言えば、あの女冒険者の三人は、フェルさん達と馴染なじみの様子でしたよ」「そうだ、そして儂とも馴染みだ。だから彼奴なら真面に判断する筈なんだがな・・・」


すれ違った時の嫌な予感が、拓斗には再び蘇り「もし、万が一苦戦しているなら、次へは障壁で入れませんよね」「それでも、もう六日だろ?」「そうですね、すれ違ってからそれ位です」「それなら、既に攻略して地上に居る筈さ」「そうだと、良いんですがね・・・」


それを聞いて「いいかタクト、リーダーの資質が劣ればな、この様な時に現れる」「ハイ、仰る通りですね」「無理をすれば例え実力が有っても無駄に終わり、最悪全滅も有り得るんだよ、だから付いて行く指導者を儂らは、それこそ必死に成って探すんだ。儂は運のいい方だったよ」述懐する様にロランは話す・・・


反対に強く拓斗は頷くと「間違えれば不幸なんですね」「君は間違えるな、そして導く力を付けてくれ、親父アビスの様にな」「ハイ、必ず努力致します」ロランは力強く頭を撫でると、湯船へと沈む拓斗を嬉しそうに笑った。


その時、突然歓声が上がると「親父、フェル兄さん達が来たよ」「そうかそうか、なら明日は一番で攻略開始だな」「ハイ、ロラン小父さん」


その頃、拓斗達とすれ違った貴族、ラーハルト達は思わぬ苦境の中に居た・・・

拙作ですが楽しんで頂ければ幸いです。次回の更新予定は5月30日です。


拓斗の能力


【通常:精霊魔法LV2・精霊視LV2(UP)・妖精視LV2(UP)・魔力操作LV2・魔法創造LV2・エナジードレインLV2(UP)・魔力自動回復LV2・物理障壁LV2・障壁コントロールLV1・念話LV2・火系操作LV1・土系操作LV1・鑑定LV1(NEW)・身体強化LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)・地形操作LV1(NEW)・風系操作LV1(NEW)】

【エクストラスキル:契約魔法LV2従魔〔スライムのスラ他〕従精霊〔ジュート〕奴隷〔セラフィナ〕対等契約〔フレイアー〕】能力の入手は、奪った可能性大


装備品:形見の胸当とマント・風林火山のブーツ・ワンド・ナイフ・フレアの守り(頭部装備)・魔力制御の指輪・絆の腕輪(パーティー編制用の道具、装飾品)


ミウの能力


【通常:身体強化LV2(UP)・体術LV3(UP)・剣術LV2(UP)・探索LV1・気配察知LV2(UP)解錠LV1・俊敏LV2(NEW)・回復LV1〔ヒーリング〕・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)・隠密行動LV1(NEW)・気配遮断LV1(NEW)・忍び足LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)】


装備品:白の燕尾服バニー仕様、ピンクの兎着ぐるみ、くノ一スタイル服、ヒットマンニット(光吸収と光学迷彩付き)革製の防御装備一式 魔綱製のロング・ソード、くノ一スタイル時の忍者刀(名は黒鐘くろがね

装飾品:魔力制御のイヤリング・イメージ・チェンジ・リング(五着分の変身を可能にする)


スラさんの能力スキルと強奪スキル


【種族固有:胃袋LV4(UP)・強酸消化LV2・物理耐性LV3・聞き耳LV2・分裂LV3・魔力吸収LV2・生物吸収LV3・エナジードレインLV3・変化LV2】

【通常:毒耐性LV2・腐敗耐性LV2・強酸耐性LV2(UP)・並列思考LV2・念話LV2・気配遮断LV1・隠密行動LV1・気配察知LV2・魔法耐性LV1・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)】

【強奪した能力:強制支配LV1同族限定】

【ガイダンスAI協力体制、命名アイ子】


セラフィナの種族固有のスキルと取得した能力


【種族固有:吸血LV4・エナジードレインLV2・召喚LV1(蝙蝠の鞍馬)・血液操作LV1】

【通常:身体強化LV2(UP)・ドレイン耐性LV2(UP)・痛覚耐性LV2(UP)・変化LV1・気配遮断LV1(NEW)・魔力操作LV1(NEW)・魔法創造LV1(NEW)・水系操作LV1(NEW)・生活魔法LV1(NEW)】

【吸血後:身体強化LV3・エナジードレインLV3】

【エクストラスキル:痛覚の快楽変換LV2(UP)・恥辱のパワー変換LV2(UP)】

【現在縛りプレイ中:放置プレイ、羞恥プレイ、女王様プレイ】


標準装備品:伝説の網状恥辱レオタード・奴隷仕様・改(能力未公開)女王様のブーツ(能力未公開)黒の燕尾ベスト(能力未公開)パピヨンマスク(能力未公開)魅惑の網タイツ他、セラ専属恥辱品装備多数・千条鞭(雷撃・ドレイン)・ジュート(貸与中)緊縛のチョーカー格上げ


特殊装備品:バンパイアマント・奴隷仕様(名称未公開)(UVカット、セラ専用装備品の強制収納、他能力未公開)日中限定


備品:棺桶〔アルフォンス・シルベスター・ヒッキンゲン男爵、通称バロン〕

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銀の狼、通称は銀狼ぎんろう・・・メンバー紹介


白銀のフェル:30歳リーダー、長剣使い 魔法剣術使い アビスの弟子

堅狼のロボス:27歳フェルの弟 杖使い 後衛回復役

ラブラ:28歳 シェパの姉 長斧使い 前衛、護衛兼突撃役

シェパ:26歳 ラブラの弟 槍使い 前衛、護衛兼突撃役

ギンガ:29歳 蛮刀使い 探査、切り込み役 

コチャ:24歳 ギンガの妹 弓使い 探査役

カメリヤ:21歳 双剣使い フェルの恋人 便利屋 OWOプレイヤー

本名スージー・アナスタシア・ロチェンコフ

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