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お父さんは『勇者』さま  作者: 鴉野 兄貴
『黄金の鷹』と『真銀の隼』
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およぐ

 私は水泳が苦手です。

こんにちは。フィリアス・ミスリルです。

城塞都市国家ローラに住まう11歳です。


 学友が気持ちいいから入ってきなよと水場ではしゃぐ中、私は川辺で裸足を浸すのみ。

私の背中には大きな傷が二つあり、それを隠すためにいつも長袖なのですが、お父さんやラフィエルは『天使の羽』と言ってくれます。

だからといって学友に見せたいとは思わず、私の袖なしはいつもお屋敷にいるときだけの服装なのです。


「荷物見ておいてあげるからもう少し泳いできていいよ」「ふぃりあすちゃん。実は泳げないんじゃ?!」泳げますよ。苦手ですけど。


 そういえば伯父が申していましたが南方やとにかく寒冷な地方には空を飛ぶ代わりに飛ぶように水を進む鳥がいるそうです。

『ぺんぎん』というそうですけどとっても愛らしいんだそうで。

「ただし、捕食者であるアザラシさんがいるかどうかを確かめるため、仲間を水に突き落して確かめる」動物の世界は厳しいそうです。


「ぶくぶく。あばば」「きゃはは」あれ?


 こらああああああああああああああああああ?!

うちのお父さんを苛めちゃだめぇえええええええええええええ?!

悪たれの男の子たちに沈められている父を救出すべく、私は駆け出すのです。


追記。

私たちは存じませんでしたが、私たちが遊んでいた川はつい先日まで魔物が出現していたらしいのです。

男の子たちって恩知らずですよね。


 私の名前はフィリアス・ミスリル。

お父さんの名前はファルコ・ミスリル。

私たちの親子仲は。結構いいと思う。


 後でお父さんから水泳の特訓をうけました。

私服姿でびしょ濡れ。はしゃぎながら帰ってきた私たちはラフィエルに大いに叱られたことを書き加えておきます。

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