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私と店長の他愛もない話。  作者: 仮『どん』
私と店長の休日。
5/41

#5 私と店長の休日。

前回の、店長の友達が去った後の話です`▽´)ノ


読んでって下さいー!

カタッ、カタッ、


静かな喫茶店には時計の音だけが響いている。


あの有名な古時計の歌なんかとは違い、チクタクチクタクなんて音はしない。


カタッ、カタッ。と、ゆっくりで落ち着く感じの音だ。


私は食器を洗い終えた後、

窓際のテーブル席に座り、今日ここへ来た本来の目的であるテスト勉強を始めた。



〜カリカリカリ……


今勉強しているのは、生物。


こーいう覚える用語が多い科目は先に一通りやっておくのが私の主義なのだが、、流石は高校。覚える用語が多すぎる。


一通り授業のノートと教科書を見てみるが、なかなか頭に入らない。


うーん……。と私が唸っていると


「大変そうだね。まあオレンジジュースでも飲みなよ」


店長がジュースを持ってきてくれた。


「ありがとうございます」


「どういたしまして。何?また勉強?好きだねぇ。」


「2週間後にテストなんですよ」


一応言っておくが私は勉強が特別好きな訳ではない。


「テストか。それは頑張らないとね」


生物かー。と、私のノートを覗きこんだ店長は呟いた。


「これがなかなか頭に入らないんです。授業中もしっかりノートは執ってたんですが……」


私は思わず嘆いてしまった。


すると店長は、何かを思い出したような顔になって、


「図だね。」


と、きっぱり言った。


「図……、ですか?」


「うん。図を描いたら分かりやすくなる。生物だけじゃないよ?日本史も世界史も。数学の二次関数の問題だって図が無いと分かり辛いでしょ?」


これはドラ・ン桜でも言ってたから間違いないよ!

と、何やら得意げな店長。


そこまで言うなら……と、店長が店の奥に姿を消した後、私はノートの余ったページに教科書の細胞の図を描き写した。


〜10分後


カキカキカキ……


なるほど。確かに頭に入ってくる。ぼーっと眺めるよりは、手を動かした方が効率が良いみたいだ。



〜1時間後


一先ず今日やろうと思っていた範囲は終わった。


現在午前11時前。


……店の掃除でもしよう。


〜その1時間後


「そろそろお腹すいたな……」


掃除を終えて、再び席に座った私は呟くと。


「彩音ちゃんもかい?僕もそう思ってた所なんだ。お金だしてあげるからちょっとコンビニ行って買ってきてくれない?」


自転車なら貸すから。と店長は付け加えた。


「了解です。あ、何にしますか?」


「何でもいいよ」


それが1番困る。この人はコーヒー以外のものには本当に拘りというものがない。


だけど、お金を出してもらう身でそんな文句を言う訳にはいかない。


「分かりました!」


〜カランカラン


私は外に置いてある店長の自転車でコンビニへと向かった。


喫茶店のある静かな路地から出ると、一転して人通りの多い大通りがある。



目的のコンビニは駅のすぐ横。私が通う学校も駅の方向にあるので、途中までは通学路を自転車で走ることとなる。


通学路を自転車で走るのは少し変な感じである。


横に見えている景色が自転車に乗りながらだと、いつもと違いすぐに視界の外へと消えていく。


私は右へと折れていった通学路を横目に、真っ直ぐ進むと、左手に駅が見えてくる。


そんなに大きな駅ではないが、私の地元にある無人駅に比べれば天と地の差である。


置き場に自転車を止め、コンビニの入り口に立つと――



〜ガラガラガラ


当たり前だが自動ドアが開く。


勝手に開くドアなんてやっぱり趣がないよ。やっぱり喫茶店のように手動の方が……。



「こんなこと、2ヶ月前までは思って無かったよなぁ」



自分が喫茶店好きになっていることを再確認した私はお弁当コーナーに向かった。



時刻は正午。


コンビニのお弁当コーナーも、まだまだ残っている。


何にしようか。


私は新発売のパスタ(トマトクリームと新鮮野菜の生パスタ)に決めたが、店長のに迷う。



近くに積まれている牛丼を手にとって眺めていると――


ドンッ!


「痛っ」


私の背中に誰かの荷物が当たったようだ。


「すいません!」


その人は私が振り返るよりも早く謝ってきた。


「い、いえ、こっちも不注意で――って、」


「「あ!」」両方の声が重なった。


目の前にいたのは、クラスメートで野球部の志村くん。莉那ちゃんと同じ中学出身で、誰とでも仲良くできるタイプの人だ。


私とは席も近いので、よく話をするが、その場合ほとんどが莉那ちゃんを含めた3人なので2人で話をするのは珍しい。


「野球部のバックって無駄にでかいんだよなー。駅とかコンビニのとかじゃ邪魔になるよ」


ゴメンゴメン、と言いつつ彼は笑った。


「えと、部活帰り?」


「ああ、今日は早く終わったよ。鷲宮さんは昼飯買いに来たの?」


「う、うん」


「でも、パスタに牛丼か!意外と食べるんだね」


「いや違っ!これは」


大食いなどという在らぬ誤解をされてはならない。


「これは、店長の……」


「店長?ああ、前言ってたバイト先の?何のバイトだっけ」


「そう。喫茶店だよ」


「喫茶店か……。なあ、テスト期間になって、部活休みになったら莉那誘って行っていい?」


「え?う、うん。いいよ。どーせ客来ないし」


「よし、じゃあな!」


それだけ言うと、志村くんはすぐ外に消えてしまった。



「あ、時間!」


もうこれでいいか。と、私は手にとっていた牛丼を買い物カゴに入れて混雑してきたレジへと向かった。






〜カランカラン!



「思ったより遅かったね」


「ゴメンなさい。偶然クラスメートに会って。」


「まあ、構わないよ。何買ってきたの?」


「これです」


私がそう言ってお釣りとレシートと一緒に牛丼を差し出すと、


「牛丼か。嫌いじゃないよ。ありがとう」


店長はすぐに食べ始めた。


私もお腹はかなり空いている。

窓際のテーブル席に座り、パスタを袋から取り出して食べることにした。


……モグモグ、


(んん!意外とイケるな、このパスタ)


しばらく食べることに集中していると、



〜ササッ


僅かに開いた窓から、気持ちいい風が入ってきた。



思わず食べる手を止め、横を見ると、カーテンの隙間から光が射し込んでいた。


「初夏だねぇ」などと牛丼で口を一杯にした店長が呟いている、昼下がり。


――私と店長の休日は、だいたいいつも、こんな感じだ――。

今回は自分が日頃思っていることをネタにしてみました。


まずはパスタ。コンビニのパスタ。意外とイケますよね(??)


後は野球部のバック。でかいんですよね、あれ。まあ、グローブやら何やら入ってるらしいですけど(**)


あれ、、私どーでもいいことばっかり思ってるのか?


あ、忘れてました。


図です。頭に入りますよ!意外と!(※効果には個人差があります。)


あの漫画は役に立ちますね。


珍しく長くなりました^^;


最後に、読んで下さっている方本当にありがとうございます!

ではまたです`▽´)ノ


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