落書き
「あと、今日チェキも撮りたいかな〜」
りささんは少し驚いた表情。
「え! ソラさんチェキ撮ってくれるの!?」
「うん、今日は、りささんとの想い出を残したくて」
いつもならお願いしないし、というか、りささんとここでチェキ撮ったことあったかな〜……。
りささんは言ってくれる。
「チェキは、私のあなたの想い出の1ページだから、特別なんだよ」
俺たちは、撮影スペースに言って座った。
「どんなポーズにする? お顔のところにハートをつくる?」
「うん、じゃあそれで」
「オッケー⭐︎」
りささんは俺の隣で、ハートをつくる。
チェキを下から撮られることを意識して、2人とも顔の前にハートを作って体を少し引く。
カシャッ
フラッシュが焚かれた。
机に戻って、りささんがお絵描きをしてくれる。
「私ね〜、この前、チェキを撮ってくれた人がいて、その人がとっても優しくてね、落書きも素敵に書いてくれて……」
「へ〜、どこで撮ったの?」
そういうと、あっ、って少し焦ったような表情を浮かべて、
「あ、いや、あのね、私もメイドカフェ好きで、その推しと撮ったの」
俺が、そうなんだ〜って受け止めたら安心したみたいで、落書きを書き進めた。
ソラさん、ずっと私のところに来てね♡
そんな落書きを見つめて、2人で写ったチェキを見つめて、少し幸せで。
チェキってこんなに特別で嬉しいものなんだって、知れて、本当に良かった気がする。
この落ち着く空間。ホスクラにはないこの感じが、俺がホストの傍らアキバオタクをしている理由なのかも知れない。




