【結果発表】ヒロイン人気投票
『ヒロイン』とは何か?
ある人は言った。
禁断の果実を盗み、原罪を犯した者であると。
また、ある人は言った。
黒幕に誘拐され、主人公に旅立ちの動機を与える者であると。
それもあるだろう。
それもまた、ヒロインの形なのだろう。
だが、私はこう考える。
ヒロインとは――主人公を導く『光』であると。
暗闇の荒野で進むべき道を見失い、傷つき、疲れ果て、今まさに膝を屈せんとする主人公。
その主人公を優しく照らし、癒し、進むべき道を指し示す『光』のような存在。
それこそがヒロインであるとッ! 私はそう考えるッッ!!
ならば……『答え』はひとつの筈だッッッ!!!
今ここに第1回!!
『佐藤以下略メインヒロイン決定戦』開幕ゥゥゥーーー!!!
ピョロリー(笛の音)
デン、デン、デデン!
(♪誇りを賭けてそうなテーマソング)
デ ン 、 デ ン 、 デ デ ン !
デ ン 、 デ ン 、 デ デ ン !
全ヒロイン……出てこいやッッ!!
エントリーNo1番ッ!
恋する乙女に待ったなしッッ!!
これぞヤウーシュ美の体現者ッッ!! 生で拝んで驚きやがれッッ!!
超重量級実家お太い正統派近距離パワー型お嬢様ッッ!! 『カニ江』ェェーーー!!
【DATA】
名前:カニィーエ
愛称:カニ江
種族:ヤウーシュ(シフード氏族)
身長:270cm
体重:900kg(地球基準)
握力:測定不能
属性:お嬢様
――ではここからは、解説の方をキタザワさんにお願いしたいと思います。
キタザワさん、今日はよろしくお願いいたします。
「よろしくお願いします」
――さてキタザワさん、今回の人気投票どう見ますか?
「いきなり優勝候補が来たか、という感じですね」
――やはり、カニ江が有利でしょうか?
「かなり有利と言えるでしょう。
何故なら、彼女には他のヒロインにない強みが2つもあります」
――パワーとタフネス?
「それも有りますが、彼女は既に『見せ場』と『過去話』という切り札を本編で両方出していますからね」
――なるほど。
確かに彼女は序盤の婚闘で見せ場を、閑話で過去の掘り下げが行われています。これは強いアピールポイントと言えますね。
「『あらすじ』にある"化け物にしか見えない同僚の宇宙人(女)"とは彼女の事を指していますからね。まさに本作の世界観を象徴している存在と言えるでしょう」
――ですがそうなると、既に手札を切ってしまったカニ江は今後のヒロインレースにおいて不利になってしまうのでしょうか?
「そうとは限りません。
主人公との再戦を望んでいる彼女は、今後主人公が窮地に陥ると何処からともなく駆けつけて『アナタを倒すのは私なんだから、それまで負けるなんて許さないわ!』と言いながら敵を物理的に粉砕してくれる、ライバルポジションとしての活躍が期待出来ます」
――なるほど。『ベジータ効果』が起きうると。
「他にも彼女は本編で、家族に協力を取り付ける事に成功しました。搦手という形で、父親や執事からのサポートも期待出来るでしょう」
――つまり、最終話までその活躍から目が離せないという訳ですね!
――では次へ移りましょう。
……エントリーNo2番ッッ!!
激流を制するは静水……男心を射んと欲すれば、先ず胃袋を引き裂けッッ!!
スピード&テクニック! お弁当差し入れ系ギャルッッ!! 『エビ美』ィィーーー!!
【DATA】
名前:エビミィー
愛称:エビ美
種族:ヤウーシュ(カイセーン氏族)
身長:280cm
体重:450kg(地球基準)
特技:爪でダイヤを削れる(モース硬度9)
属性:ギャル
――さぁキタザワさん、彼女はどうでしょうか?
「対抗馬が来ましたね。ですが今回のレース、少し厳しいかも知れません」
――と言うと?
「彼女は主人公たちと異なる氏族出身です。
異大陸から来ているのですが、本編でその辺りが深掘りされていませんからね」
――なるほど。
設定資料によると実はエビ美の実家、何とカニ江以上に太いようです。
おまけに何やら複雑な過去がある様ですが……確かに本編では一切言及されていませんね。
「加えて、主たる見せ場もまだ来ていません。
訴求力という点で今回の戦い、苦しいと言わざるを得ないでしょう」
――なるほど。
ですが是非とも第一回人気投票、ギャルパワーで健闘を期待したいところです!
ではここで一旦コマーシャルです!
『うおおおおギョカイン最強ぉぉぉぉぉ!!』
『ルンブルク商会のバリア装置は最高です!』
『私たちは臆病! だけどこのバリアは最高で、私たちは安心する!』
『魅力的なバリア! 私たちに必需品!』
――ギョカイン氏族が愛用! バリア発生装置『ルンブロF』絶賛の発売中!――
さぁ、ヒロイン紹介に戻りましょう!
エントリーNo3番!
狙った獲物は逃がさない!
海洋惑星のエイペックス・プレデター! 『サメちゃん』ーーー!!
【DATA】
名前:141.00
愛称:サメちゃん
種族:シャルカーズ
身長:155cm
体重:……(消されていて読めない)
属性:年下
――キタザワさん、彼女はどうでしょうか?
「非常に健気な異種族のヒロインですが……やはり、なかなか厳しいものがありますね」
――ですが彼女は主人公の地球旅行に同行しており、ストーリー上の露出という点では最も恵まれています。
「確かにそれは強みです。
しかし彼女は2枚のジョーカー……『見せ場』と『過去話』を未だ切れていません。これはかなり痛い」
――過去の掘り下げは確かにそうですが……彼女の『見せ場』は未だ来ていないと?
「えぇ、彼女最大の見せ場は地球編でしょうね。
それが来る前に投票が始まってしまったのは、かなり響きますよ」
――なるほど。
しかし小さな体に元気いっぱいのヒロインです。健闘に期待しましょう!
さぁどんどん行きます!
エントリーNo4番!
SFなSFに、異世界ファンタジーから殴り込みだ!
魔法を操る金髪エルフ! 『ニューフェ・ネクテルナ・ノー・ヴィリディア・カッ・アルルシャハナ・ヴィ・オルキナス・オルトドクス・シュンネペイア』ァァーーー!!
【DATA】
名前:ニューフェ・ネクテルナ・ノー・ヴィリディア・カッ・アルルシャハナ・ヴィ・オルキナス・オルトドクス・シュンネペイア
愛称:ニューちゃん
種族:ローディエル
身長:170cm
体重:37kg(非常に軽い)
内部:???
属性:お姉さん
――さぁ第4ヒロインです! キタザワさん、彼女はどう見ますか?
「いやー今回かなり厳しいんじゃないでしょうか。何せ最も登場が遅れたヒロインです。ようやく顔見せが終わった段階ですからね」
――という事は、次回以降に期待という事でしょうか?
「そうなると思います。
ローディエル編では主人公に救われたり、地球地獄編では主人公を救ったりする予定なので、その辺りが本番という感じですね」
――なるほど、大器晩成型という事ですね。
ストーリー後半での活躍に期待しつつ、今回のバトルを見守っていきたいと思います。
さて次です……
エントリーNo5番!
……み、未登場ヒロインだァーーー!?
【DATA】
名前:???
愛称:???
種族:???
身長:???
体重:???
属性:???
――キ、キタザワさん! これは一体!?
「いやー未登場ですね。
投稿が始まって約1年半、40万字に至ろうかというのに影も形も登場していません。今回のレース、厳しいどころの話ではありませんよ」
――何かデータは無いのでしょうか?
「そうですね。
設定資料によると種族が……おや、ネタバレ警察がこちらを見ています。言及するのは止めておきましょう」
――ネタバレ警察が来たのなら仕方ありませんね。
それにXの投票機能では選択肢を4つしか設定出来ません。残念ながら今回は不参加という形になるでしょう。
ではここで再びコマーシャルです!
『あら、戦士ディーラン!
あなたが今持っているものは何かしら? とても情熱的な形をしていて……私、気になるわ!』
『やぁギャザリーン!
これは軌道偏向突入体――VOBと言って、YMCAが開発した非常に先進的な兵器さ! 君は今すぐにYMCAのホームページをチェックすべきだよ!』
『すぐにチェックするわ!
……ワオ! 何て素晴らしいのかしら! 今なら7色から選べるキャンペーンを実施中なのね!』
――『伝統』と『革新』
YMCAがお送りする軌道偏向突入体『VOB』で、闘争の原点は闘争の頂点へ……。
今ならキャンペーン実施中。Don't miss it!
――さぁ、集計も終わったようです。
お待たせいたしました……第1回『佐藤以下略メインヒロイン決定戦』結果発表ですッッ!!
「まぁ正直、結果は見えていますけどね」
第4位!!
獲得票数、9票!(約4%)
スピード&テクニック! お弁当差し入れ系ギャルッッ!! 【エビ美】ィィーーー!!
投票理由:
『ギャルしか勝たん』
『霊圧の心配をしたのでw』等
――キタザワさん、4位は【エビ美】でした。
「やはり、と言った感じですね。
正直、対抗馬としては活躍エピソードに欠けていました」
――今後の活躍に期待ですね。
それでは次です!
第3位!!
獲得票数、13票!(約6%)
異世界ファンタジーから殴り込み! 魔法を操る金髪エルフ【ニューフェ】!!
投票理由:
『魔法少女ですわねー。良き』
『他のヒロインは命の危険や食われる危険があるが、今のところ彼女にはそれが無い』等
――キタザワさん、3位は【ニューフェ】となりました。
「大金星じゃないでしょうか。
一番遅くに登場してこれは、かなり健闘したと言えますよ」
――ローディエル編など、今後の活躍が楽しみです。
それではいよいよ、2位と1位を連続で発表します!!
ドゥルルルルルルルルル……(ドラムロール)
「はははw 見えている結果に要ります?w この演出w」
デ デ ン !
第2位!!
獲得票数、17票!(約8%)
………………【カニ江】!!
「――コ゜ッ!」
投票理由:
『サトゥーの苦しんでる姿が見たい』
『逆勘違い乙女系のヒロインっぷりがよき』
『またスポットライトが当たってくれると嬉しい』
『力こそ正義。やっぱり結婚相手は高身長(巨大)でスタイル良くて(ムキムキ)、頼もしい(逞しい)人が1番だよ』
『サトゥーを見つけると飢えたグリズリーの様になる所とか鋭く長い爪、ご立派な甲殻...クソッ!江戸すぎんだろこんなん反則だぜ!』等
――キタザワさん、大番狂わせが起きてしまいました!
「……」
――キタザワさん?
「……」
――し、死んでる……
,.'⌒> ∠⌒ヽ
{ r'7 r1 ノ
∠二ヽfi fi √二\
,.ヘ√ ̄ ̄`Y´,\ ヽ〉 しばらくお待ちください
∠ィ'´>l. トィ、ヽ)
レ'〈/`ー--一ヘ)、〉
――え~、大変お騒がせいたしました。
キタザワさんは心停止していた為、聖クーテン病院に緊急搬送されました。無事を祈るばかりです。
さぁそんな事より、いよいよ1位の発表です!
第1回『佐藤以下略メインヒロイン決定戦』!
栄えある第1位は……
『大好き』
『王道を行く…』
『カミカミして貰いたい』
『海老・蟹は擁護できん』
『もはや正妻枠なのでは』
『サメちゃんしか勝たん』
『蘿莉可愛(訳:ロリかわいい)』
『サトゥーの胃にも優しいヒロイン』
『もうね、一択。これ以外有りえません』
『股間もなくなるし浮気フカ能になりますね』
『強いSFの戦士には頼れるメカニックが必要』
『サメちゃんはメインヒロインだ。私が決めた』
『サトゥー君はサメちゃんにタマ食べられてどうぞ』
『「今」主人公を癒しているサメちゃんはヒロインだと思う』
『きっとサメちゃんと結ばれてハッピーエンドになるのでは』
『趣味も食事も合う一緒に居て楽しい!これは間違いない!』
『二人のやりとりが物凄くかわいい、お互い助け合っていて尊い』
獲得票数、181票!(約82%)
海洋惑星のエイペックス・プレデター! 【サメちゃん】だァァーーーー!!
圧倒……!
圧倒的……!
圧倒的得票数……!
大差……!
2位以下を大きく引き離した圧倒的大差……!
決定……!
メインヒロインは【サメちゃん】に決定……!
『え~それでは』
『晴れてメインヒロインの座を手に入れたサメちゃんに、超メタ時空ヒーロー(?)インタビューをしたいと思います』
『時系列で言うとバリア発生装置を手に入れ、無事に地球を目指している……恐らくは第90話~100話あたりのどこかだろう、サトゥーの宇宙船内部とメタ時空を繋げてみましょう!』
――イヤァァァァ!!――
『こ、この悲鳴は一体!?』
『サトゥーの宇宙船内部から、絹を裂くような悲鳴が!!』
『おのれサトゥー!! 主人公でありながら、遂にヤウーシュの本性を現わして幼気な少女を襲うとは!!』
――キャァァァやめてサメちゃーん!――
――うーーにゃーーー! ガウガウガウガウガウッッ!!――
――イヤーーーーー! そこ噛んじゃダメーーーー!!――
『……』
『え~……』
『どうやらお取込み中だったようです』
『ヒーローインタビューはまたにしましょう』
『という事で第1回、佐藤以下略メインヒロイン決定戦は勝者サメちゃんに決定いたしました』
『それでは次回!
第五ヒロインも揃うだろう頃に行われる、第2回メインヒロイン決定戦でまたお会いしましょう!』
第1回佐藤以下略メインヒロイン決定戦
終
制作・著作
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ⓎⓂⒸⒶ
たくさんの投票ありがとうございました




